PSYCHO-PASS Sinners of the System[case.4 再会の白] ーReunited with White   作:鈴夢

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大海の木片

 

 

 

・・・・・・・・・

 

 

地下に潜入する2人

しかし進もうにも至る所が瓦礫に埋まり、

場所によっては炎に包まれる箇所も目につく

 

足止めされる度に険しい表情を浮かべる

 

「監視官、ここもダメです!」

 

瓦礫に塞がれた道、

微かに漂う煙

 

須郷はデバイスで生体反応を確認しつつも

未だに反応はなく行き詰まってしまう

 

「舞白があの男とやり合ってた場所から考えると

この道しかもう辿り着けない

…もしくは一か八か、外から爆発させて

地下に入るしか……」

 

残念ながら未だに電波は悪く

宜野座の居場所も、連絡を取ることもできない

 

更に2人を探し始めて時間が経っている状況にも焦りを見せる

 

外から生体反応を探り

1階の壁を一か八かで破壊し

即救出する、その方法しか残されていなかった

 

「グレネードなら2つあります

かなり危険な選択になりますが……」

 

「中が無理なら外から、迷ってる時間は無さそうね

…外から捜索します!」

 

中からの捜索を諦める2人は

外で常守が用意していた救護ドローンを引き連れ回り込んでいくのであった

 

 

 

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四方を塞がれた地下

ギリギリ生命を保っている舞白を寝かせたまま

宜野座はどうにか出られる方法がないか歩き回っていた

 

そしてしばらくすると唯一廊下を照らしていたランプも故障し真っ暗闇に、デバイスの灯りを頼りにする方法しか無くなってしまう

 

 

「((デバイスもオフラインから復旧しない

唯一の通気口は爆発の影響で塞がれていた……))」

 

再び舞白の元へ戻る、瞳孔を確認するもまだ散大している様子はないがギリギリ命を保っている状態だった

 

 

 

不意に外に面している壁側の天井に目を向ける

すると瓦礫に埋もれている方向の隙間から微かに光が漏れていることに気づく

 

「((さっきまで電灯の光があったせいで気づかなかったが

……あれは?))」

 

そっと近づくと冷たい風が微かに入り込んでいた

おそらくは地上と繋がった側溝、

ぽたぽたと雪解け水が柵から滴り落ち

外と繋がっていることは間違いなかった

 

しかし天井は決して低くなく

宜野座の身長でもギリギリ届かない高さだった

 

「一か八か、か……」

 

霜月がよく口にしていた言葉を発すとデバイスの電波を確認しつつも声を上げる

 

 

「おい!誰かいないか!!」

 

常守達には救助依頼を出している

だとすれば誰かが必ず周辺を捜索しているに違いない

ならば唯一の外と繋がるあの隙間に

原始的な方法だが可能性に賭けるしか方法は無かった

 

 

「っ……ここだ!誰か!!」

 

 

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「ねぇ、……なにか聞こえない?」

 

「……?」

 

 

 

 

外務省の部隊と傭兵達が戦っている前線とは逆側の場所

微かに爆撃音は聞こえるものの

それとは違う、何かの声が聞こえるのを霜月は聞き逃さなかった

 

立ち止まり耳を澄ませる

 

須郷もその声に気づくと

2人は駆け抜け声が漏れているであろう側溝を見つけると

生体反応を確認

しかし側溝から微かに煙が漏れており一刻を争う状況だと気づく

 

 

「監視官、この場所の地下から生体反応が2つ」

 

「見つけた!!この下よ!!」

 

 

側溝に向かって身を屈めると霜月も呼び掛ける

 

 

「宜野座さん!聞こえますか!?」

 

 

声を上げ続けた宜野座の様子は

地下の煙をかなり吸ってしまったのか呼吸を荒くしている様子だった

 

「……霜月か……

よかった………ケホッケホッ…」

 

「すぐに2人を引き上げます!

……須郷さんグレネードを用意してください」

 

「了解」

 

須郷が背後でグレネードの用意をすると

霜月は救護ドローンを呼び寄せ、

すぐに救出できる体制を作る

 

「霜月、この側溝の真横は瓦礫だらけだ

お前から見て右側……

……10mほど離れた場所に穴を開けてくれ!」

 

宜野座は舞白を抱き上げ壁から離れる

既に煙に覆われた空間に留まるのは限界だった

 

 

「監視官!いつでも大丈夫です!」

 

「オーケー!

……宜野座さん、離れてください!」

 

「……っ」

 

グッと抱く力を入れ壁に背を向ける

そして爆発音とともに強い爆風が吹き荒れると大きな穴が空く

しかし同時に周辺の天井がグラグラと音を立てながらひび割れていた

 

 

「宜野座さん!こっちです!手を伸ばして!」

 

「宜野座執行官!」

 

霜月と須郷が手を伸ばす

宜野座はすぐに掛け出すと

先に舞白の体を持ち上げ、引き上げられていく

 

 

刹那、舞白が引き上げられたと同時に地下の奥の天井が崩れる

それに気づいた霜月は舞白を須郷に預け、直ぐに宜野座に腕を伸ばす

 

 

 

「宜野座さん!早く!」

 

「……ッ!!」

 

何とかギリギリ腕を掴み引き上げられると同時に

先程まで2人が居た場所は瓦礫により崩れ落ちていく

 

 

「……はぁ…はぁ……、

助かった……霜月、須郷……」

 

澄んだ空気を吸い、呼吸を整え

救護ドローンの処置を受ける舞白に目を向ける

 

「狡噛舞白……かなり危険な状況です

すぐに外務省の拠点に連れて行く他ないかと」

 

「直ぐに向かいましょう、でもこの状態で前線付近に近づくことは危険……遠回りになるけどこっちのルートから回るしかない……」

 

この場所から拠点まで大回りをして向かったとしても

かなりの時間を要する事に

しかも安全とは限らない状況

それまで命が持つ保証もなかった

 

「……急ごう、どうにか間に合わせ……」

 

 

その瞬間、何かが近づく音に宜野座はいち早く気づく

施設を囲む柵の向こうから4WDが猛スピードで向かってきていた

 

 

「「!?」」

 

4WDが柵を突き破ると雪煙に覆われる4人

冷風に咳き込む3人は

目の前で止まる車両に目を向ける

 

その車両には外務省のマークが印字されており

敵ではないと判断した

 

 

車両の扉が勢い良く開くと

中から1人の人物が降り立つ

 

 

 

「…………何で……お前が……」

 

 

 

宜野座はその人物を見ると目を見開く

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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