PSYCHO-PASS Sinners of the System[case.4 再会の白] ーReunited with White 作:鈴夢
安息
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「この大馬鹿!無茶しすぎなのよ!
何度死にかけるつもり!?」
「へへへっ」
シュビッと人差し指を突きつけ、
突きつけられた本人は頭を掻きながら笑いを零す
目を覚まして数時間、
持ち前の回復能力のお陰で、まだ歩くことは出来ないものの通常通り会話ができるまでに回復
専用車両に常守をはじめ、一係のメンバーが現れると早速霜月の怒号が飛んでいた
それに呑気に笑う舞白、その様子を皆が見守る
「舞白ちゃん、かなり危険な状態だって聞いてたけど……」
傍らで心配そうに声をかける常守、
舞白は霜月から常守に視線を移すと重症を負っている左足に手を伸ばす
「痛いなって思うのは左脚くらいで、あとは何ともないです
久しぶりの再会がこんなボロボロな姿で…、それに迷惑もかけてしまって本当にごめんなさい」
「……本当に、お兄さんと一緒で無茶するところは歳を重ねても変わらないのね」
六合塚も呆れたようにため息を零すも
相変わらずの様子に心の奥底では安堵していた
呑気に笑う姿にデータ上でしか舞白の事を知らなかった雛河と須郷、そのギャップに唖然としているのだった
「ていうか、あんたこの後どうするつもり?」
「この後?」
霜月は腕を組むと今後の舞白の行動について問いかける
何も考えてなさげな雰囲気に眉を顰ませる
「……うーん……どうしようかな…」
「まさか、こんな目にあっておいてまだ放浪する気?」
「どうだろう、まだ決めてないけど…
とりあえずこの施設に囚われていた人のリストを確認したくて、それが本来の私の目的だったから…」
開放された人々は外務省管轄のもと、保護されている
そもそもの目的は達成されたが、その中からとある人物達を探さなければならない
刹那、車両の扉が開くと花城が足を踏み入れる
目を覚ましている舞白を目にすると微かに笑みを浮かべた
「拠点の制圧は完了よ、かなり骨が折れたけどね…」
すっかり銃声は止み、ぞろぞろと連行されていく傭兵と積み上がる死体の山
ほとんどが死を選択したらしく、屍の量はかなりの数だった
「地下施設の一部は瓦礫に埋まってるし尚且つ火災で状況は最悪、証拠を掘り起こすのにはまだ時間がかかりそうだわ」
「私たちが見つけた証拠書類、後ほど送りますね」
易々と外務省に証拠を手渡そうとする常守に霜月は眉を顰める
「ちょっと!先輩!そんな簡単に手渡すんですか?
そもそも外務省は連携するとか言っていた癖に秘密裏に調査を進めていたのに……」
「いいのよ、そもそも外務省の支援が無ければあの施設に入ることすらできなかった
……今後はきちんとこちらにも報告してくださいますよね?花城さん」
「えぇ、勿論よ」
なんとなくいけ好かない花城に対して睨みつける霜月
あえて自分が手にしている証拠は隠しておこうと心に決めた
「攒はこちらに任せてちょうだい、まだ小さな拠点が点在してるみたい、私たちはその拠点を完全に潰しに行くわ
…トランスペアレント社はそちらに任せます」
「了解です、花城さん」
利害の一致
2人は話を済ませると、花城は舞白に目を向ける
「何にせよ、あなたが無茶苦茶な行動をしてくれたお陰でこっちは死人も出すことなく解決できそうよ、礼を言うわ」
「私も目標を達成することができました
…外務省さんも厚生省さんも、ありがとうございました」
素直な姿勢に笑みを浮かべる花城
そして両手のひらをパンっと合わせると
全員に目を向ける
「さてと…、とりあえず一件落着
お互い、やる事はさくっと終わらせてさっさと退散しましょう」
「はい、私達も掴んだ情報をまとめて急いで帰国しましょう、霜月監視官の救出、トランスペアレント社の関連書類は手に入れましたから
……あとは都知事だけです」
常守はそう発すと、舞白に目を向ける
「花城さん、暫く彼女はそちらで見て頂いても宜しいでしょうか?」
「そもそもそのつもりよ、この状態で日本に連れ帰らせる訳ないでしょう?」
「ありがとうございます
…では、私達は帰国準備を
宜野座さんはしばらく休んでおいてください、輸血後は安静が必要ですから」
「そうさせてもらうよ」
舞白の傍らで点滴を注入されている宜野座
少し輸血の影響があったのかぼんやりとしていた
「美佳ちゃんもその脚…」
「私は大丈夫です、先輩
これくらいの傷、大したことありませんから」
強気の姿勢を崩さない霜月は腕を組んだまま余裕の笑みを見せていた
その様子に狡噛が釘を刺すように言葉を発す
「あんたの傷そこそこ深かったぞ
浅腓骨神経の近くを抉ってる、無理はするな」
「ご忠告どうも、外務省の狡噛慎也さん」
兄妹揃ってお節介、だなんて思いながら舞白に目を向ける
「また後で、宜野座さんを呼びに来るついでにあんたにも会いに来てあげるわよ」
「へへへ、ありがとう、美佳ちゃん」
美佳ちゃん、と呼ばれると満更でも無い様子で
照れ隠ししつつも再び指を差す
「なっ、馴れ馴れしく呼ばないでくれる?
私、刑事課のエースなんだから」
同じ境遇の2人、たった数時間だけしか関わりはなかったものの何か2人の間に芽生えたものがあった
人柄も性格も正反対の2人
だが良好な関係性は周りの人達に十分感じられているようだった
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