PSYCHO-PASS Sinners of the System[case.4 再会の白] ーReunited with White 作:鈴夢
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「お久しぶりですね、狡噛さん
またこんな再会の仕方なんて……」
帰国準備を終えた常守
ふと医療用専用車両の外でタバコを吸っていた狡噛に気づくとゆっくり歩み寄る
車両内から微かに舞白と宜野座の笑い声が聞こえてくると、狡噛と常守も目を合わせクスクスと笑みを浮かべていた
「元気そうで何よりだ、監視官」
「…まさか外務省の捜査官として行動していたなんてビックリしましたよ」
「色々あってな」
「相変わらずそうで安心しました」
狡噛の向かいに立つと昔から変わらない姿に安堵する
形はどうであれ、また狡噛兄妹にこうして再会することができて内心喜んでいた
「これからどうするつもりですか?
外務省……、日本に戻ってくるんですよね?」
口から煙を吐き出しタバコを足元に棄てると常守に目を向け口を開く
「勿論そのつもりだ
日本も開国政策を始めて、恐らく細々とした事件も増える
特に今回のような、日本の企業が弱い立場の外国人を利用する、なんてケースを見過ごす訳にはいかない」
狡噛らしい言葉に口角を緩める常守
彼も彼なりに何か出来ることを、自分自身がやるべき事を再度見つけることが出来たのだろう
「それに潜在犯としての制限は撤廃
ドミネーターでもサイコパスを読み取るには許可が必要だ
…もうアンタに、パラライザーで撃たれることもないだろう」
最後の言葉にプクッと頬を膨らませると狡噛は笑みを浮かべていた
「俺も"成すべきを成す"
シビュラの言葉を引用したくはなかったが…」
「…また、日本に戻ってくる
正直嬉しいですよ私」
刹那、再び舞白の声が聞こえると
気になっていたことを口にする
「舞白ちゃんはどうするつもりですか?
…さすがに、もう単独行動はもう容認しないですよね?」
「それは本人も分かってるはずだ、もう無茶はしないだろう」
狡噛はふと、常守が携えていたドミネーターに目を向ける
舞白が日本に戻れない理由、未だにそれはわからない
でも常守なら、なにかその理由を知っているのではないかとずっと考えていた
「とにかく、俺はあいつの傍にいるよ
それにこの6年で状況も大きく変わった、あいつ自身も…」
舞白の背後に、面影、微かに感じるあの人物の影
シビュラをも惑わせたあの男の存在
底知れない何かを感じる
それだけは変わることは無かった
「……監視官……あいつは……」
狡噛がさらに言葉を続けようとした瞬間、
2人に近づくひとつの影
「狡噛、やる事が終わったからってこんな所でなにしてるの」
サクッと仕事を終えどこにも姿が見えないと
花城は狡噛を探していた
「休憩だ、
…あと様子を見に来たんだが……」
車両を見据えるも、その必要は無さそうだと分かれば
フッと笑みを浮かべ花城に視線を向ける
「その必要はなさそうね
あんな重篤な状態から、本当によくあそこまで回復したわ」
花城は2人へ歩み寄ると
"ちょうど良かった"と呟く
そしてデバイスに舞白の過去のID情報を映し出す
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「常守さん
狡噛舞白を外務省に譲って貰えないかしら?」
「どういう事だ?」
突然の花城の言葉に驚きを隠せない狡噛
"預かる"という意味とは違う、"譲って"という言葉
「外務省に準軍事的な活動を前提とした新部隊を結成する計画があります、彼女は即戦力になる
…頭の回転の速さ、あのタフな体、複数の言語も操れるみたいだし外務省としてはどうしても欲しい人材よ」
花城は閲覧制限のある舞白の経歴データを
外務省の権限で閲覧していた
そこに明記されている6年前の記録
"厚生省特別機関の保護対象者"
あの子には何かがある、花城も分かっていた
「このまま厚生省に引き渡されるくらいなら、うちで狡噛のように働いてもらいたいのよ
勿論、狡噛舞白本人が許諾するのであれば……」
常守は考えていた
実際逃亡犯として追放されたような狡噛自体も外務省に所属する事によりシステムの干渉から免れている
シビュラ側も、舞白のような免罪体質者をあえて外務省に入れる事はもしかすると利害の一致になるのでは無いかと
そしてシーアンでのハン議長に扮していたシビュラシステムの言葉を思い出す
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"君が今後どのように生き残って、どのようにこの世界にその存在意義を齎すのかとても興味深い
また暫く、様子を見ようじゃないか
それもそれで面白そうだ"
間違いなく、彼らはそう言った
そして舞白もその言葉を理解した上で問いかけていた
"レフェリー側としての役割以外で
この世界に役に立てると証明出来れば
取り込まれる以外に、選択肢は与えられる
その解釈で間違ってない?"
"あぁ、そうだ
期待しているよ、狡噛舞白"
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さすがに彼らも裏切るような、嘘をつくような薄情なことはしないはず
そしてここまでの舞白の行動を考えてみる
もしかすると証明するために、彼女自身はここまで無茶苦茶をしたのでは?と
彼女自身が"成すべきを成す"それを行ってきたのであれば……
「監視官?」
考え込んでいた様子の常守に狡噛は声をかけ方を揺らす
ハッと我に返る常守は
花城へと目を向けた
「本人の意思を必ず尊重してあげてください
こちら側としてはお任せして問題ないです
……万が一、彼女がその要求を拒んだ場合
身柄は私が責任をもって守ります」
「……話が早くて助かったわ、常守さん」
「いえ、どちらにせよ
花城さんの元に居るのであれば安心ですから」
花城と常守はお互い見合うと笑みを浮かべ握手を交わす
その様子を静かに狡噛は見守っていた
同時にようやく舞白と安息の地を見つけたと
内心ホッと胸を撫で下ろす
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