Fate/what'IF'Apocrypha   作:花皿屋

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久しぶりに書いたので色々至らぬところはありますが許してください


プロローグ 

「それゆけぼくらのグレートビッグベン☆ロンドンスター」

と楽しそうに歌いながら時計塔の廊下を走るのはフラット・エスカルドス。現代魔術科の生徒でありその君主ロード・エルメロイⅡ世の最古参の弟子であり優秀な魔術師....なのだが彼を一言で表すとしたら「奇人」といったほうがいい。そして廊下を走っていると

 

 

 

 

ドン!

 

「うわっ!」

「おっと」

 

曲がり角でぶつかってしまった。しかも相手の方がフラットより重かったらしくフラットは思わず転んでしまった。

「悪い、けがはないか?」

と手を差し伸べる男はガッシリとした体、顔に残る痛々しい傷跡、そしてグラサンという出で立ちであった。

「大丈夫です。えっとあなたは、」

「ん? 俺か? 俺は獅子劫界離だ」

「日本人の方ですか」

「おう。獅子つーのは日本語で言うライオンて意味だ」

「じゃああなたはライオンGOさんてことですね」

いやそうじゃないと獅子劫は言おうとするもフラットはライオンGOと言い続けるため早々に諦めて本来の目的を繰り出す。

「ところでロード・エルメロイⅡ世はどこにいるんだ?やつに呼ばれてここに来たが、何分時計塔は久しぶりで迷っちまった」

「あー、そういえば先生が客人がもうすぐ来るだろうから出迎えてこいって言ってなあ。ていうことはあなたがその客人ってわけですね。じゃあ僕が案内します。」

「おう、たのむわ」

 

 

 

そうしてフラットの案内で獅子劫はとある一室にたどり着いた。そのなかにいたのは、

「ようやく来たか、獅子劫」

「久しぶりだね獅子劫くん」

一人は現代魔術科君主ロード・エルメロイⅡ世。もうひとりは降霊科君主代理ロッコ・ベルフェバン。二人はともに獅子劫とは旧知のなかである。

「で、どうしたんだ。ロード二人がフリーランスの俺を呼び出して」

「ああ、実はだね、ユグドレミアの魔術師たちが揃って協会を出奔して、大聖杯を掲げて反旗を翻したんだよ」

獅子劫は驚くも疑問が先んじていた。

「ということは、俺の役目はユグドレミアへの刺客ということか?」

「いや、刺客ならとうの昔に送ったさ。だが一人を除いて誰も帰ってこなかった」

「おそらく自力でと言うより伝言役として見逃された可能性が高いだろう。

唯一の生存者いわく『至るところから生えてくる杭に貫かれたやつもいれば、やたら強い魔物にやられたやつもいた』とのことだ」

「そんなにあっさりやられるってことはまさか!?」

「ああ、相手側にはサーヴァントいる」

マジかよと思わず天を仰ぐ。何しろ現代の魔術師ではサーヴァントには勝てないのだから、

槍を持って一人でマンモスを倒しに行くことよりも無理ゲーである。

「幸い聖杯の予備システムを起動させることができた。これによってこちらがわもサーヴァントを召喚できる。そこで君に頼みたいというのが」

と一旦言葉を切り、机の中をゴソゴソ探りロッコはなにかの破片のようなものを机に置く。

「こちら側のマスターの一人として此度の聖杯戦争ーー聖杯大戦に参加してもらいたい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ルーマニア ユグドミレニア城

 

 

この城のとある一室にて二人の男がチェスをしていた。

「やはり君を先に召喚しておいて正解だったようだなキャスター」

駒を動かしながらいった男はダーニック・プレストーン・ユグドミレニア。六十年前に第三次聖杯戦争に参加した際に冬木の大聖杯を奪取し、今回ユグドミレニアの当主として魔術協会に反旗を翻した男である。

実際には百歳に近い年齢にも関わらず二十代の若々しい姿をしている。

「お褒めに預かり光栄だねダーニック。だが、感謝するなら俺のマスターにしてほしいな」

そう事も無げに言い駒を動かすのは先程ダーニックからキャスターと呼ばれた男である。

燃え上がる炎のような赤い髪、声からして年若いことがうかがえるのにも関わらずどこか達観しているようで髪と同じく燃え上がるような熱意を秘めている目をしている。

「謙遜するな。魔獣をこのルーマニア全土に行き渡らせられるほど召喚し、更に魔術協会から来た礼儀知らず共を返り討ちにするほどの力を持った魔獣を数多く召喚できたのは君のその力によるものだよ」

「いや、俺が召喚できるスピリットや使用することができるマジックの種類はマスターの魔術回路の質によって、その量はマスターの魔力量によって左右されるからな。要するにあれだけの量を召喚できたのはマスターが良かったということさ」

「それにしてもだ、君の操る魔獣たちは素晴らしい。そして君の戦術眼や、その特性も私は買っている。だが...」

コツンとダーニックはチェスの駒を置く。チェックメイトだ。

「今回は私の勝ちのようだ」

「おみごと」

「だが、君の十八番でやったとしたら何回やっても勝てる気はしないがね」

そういった直後に部屋のドアが開けられる。

「キャスターちょっといいですか」

そう言って入ってきた子供はロシェ・フレイン・ユグドミレニア。弱冠十三歳という年若さながらゴーレムづくりに長けた天才児である。

「ん?どうしたロシェ」

「この前見せてもらったゴーレム。あれをようやく完成させることができました。ですので後で工房に来て見てもらえないでしょうか」

と嬉しそうに語る彼を見て若干頬を緩ませたキャスターの

「わかった。いろいろ片付けてから見に行くよ」

との返答に顔を輝かせてはいという言葉を残してロシェは去っていった。

 

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