ISと魔導師と 作:ゆっくりRUISU
はい、地図にない基地での話。
シンクホールの中には一体何が・・・。
そんなわけで、土曜日。
ル「じゃあ行ってきます」
イ「中に何があるか調べてくるだけだろ?」
司令「まぁね。よろしく頼むよ」
メ「あ、少し補足しておきます。
水中なので、ルイス君はハイパーバズーカを用意しておいて下さい。
イーリスさんは・・・。
素手で」
イ「ちょっと拳の具合を確かめるか」
ル「メカニックさん死ぬんでやめて下さいそれ」
・・・時を少し巻き戻す。
土曜日・朝。
ル「じゃあ装備受け取りついでに調査行ってきます」
千「なるべくすぐ戻れよ。いつ亡国企業が来るかわからん。
シナンジュに来られたら、現状対処できるのは貴様だけだ」
ル「承知してますよっと。・・・出ます!」
そういい、ルイスはスタービルドストライクを展開、飛翔した。
そして、数時間飛んで地図にない基地へ。
到着してから。
ル「・・・これが電話であった、シンクホールですか」
メ「そうです。ソナーで深さを確認してみたら、ザッと100mはありそうなので、
ISで調査しないと戻ってこれない可能性があるので」
ル「まぁ把握しました。
あ、スタービームライフルとアブソーブシールド出来てます?」
メ「出来てはいますけど、多分無意味ですね。
水が中にあるようなので。
ビームは拡散して威力が出ません」
ル「なるほど」
ということで、冒頭へ。
ル「じゃあ潜ります」
そう言い、ルイスは目の前の穴に飛び込んだ。
少し落ちたところで、バシャンと音がした。
そして、動きが鈍る。
ル「どうやら水中に潜ったみたいですね」
イ「だな」
少し遅れて、もう一度バシャンと音がしてイーリスが潜ってきた。
イ「にしても、真っ暗だな。
しかも水で満杯だしよ・・・」
ル「ISが強制解除とかされたらどうなるか火を見るより明らかですね」
イ「全くだ」
ISは、シールドバリアーの恩恵で一応水中でも搭乗者が窒息する事はない。
だが、当然それも起動していれば、の話である。
シールドバリアーが消えれば、たちまち窒息する事となる。
ともかく、ルイスとイーリスはPICを使用して水中を進み始めた。
なお、今回はスタービルドストライクの頭部に特殊な装備をつけている。
スタービルドストライクの頭頂部についた、『トサカ』である。
なんでも、ルイスがアメリカに戻ってくる前に大急ぎで作った、
ソナーユニットらしい。
地下にあたるので、殆ど見えないことを考慮して開発したらしい。
ただ、急造品の為、連続稼働時間は1時間が限度らしい。
ともかく、ルイスはとりあえず奥に続く方向に進み始めた。
しばらく進んで。
ル「・・・ハイパーセンサーに反応?」
イ「らしいな。ちょっと止まれ」
促され、ルイスは停止する。
そして、頭部のメインカメラで確認する。
ソナーでは、音が出るためISなどがいた場合気づかれるからである。
岩盤から少し頭を出して確認すると、そこにいたのは
単眼で首がなく、蟹の腕を想起させる腕を持ち、
蛇腹のような構造を持つ四肢は、末端肥大気味の機体であった。
―末端肥大とは、先端ほど太くなっている事である。
ともかく、頭部にはミサイルの発射管と思しきものもある。
ル「・・・なんです、あれ」
イ「知らねぇよ。ただ、ISコアの反応はねぇぞ」
ル「てことは十中八九無人機ですね」
イ「だろうな」
イーリスはそう言い、ナイフを構えたが。
目の前の機体が、こちらに気づいたのか、右腕を向けてきた。
そして、爪を開いて露出した砲門から光を放った。
ル「ビーム!?」
イ「撃てんのかよ!?」
言いつつ、ルイスは大型シールドで受け止め、ハイパーバズーカを構える。
それを見た目の前の機体
―ハイパーセンサーに登録されていなかったので、便宜上『蟹野郎』と呼称する―
は、回避機動を取ったが。
イ「オラよ!」
回り込んだイーリスが、ファング・クエイクの拳で殴り飛ばした。
水中故に威力は落ちていたが、そこは直前の瞬時加速で上乗せしたのだろう。
殴り飛ばされ、頭部の装甲を歪ませた蟹野郎は、頭部のミサイルが誘爆したらしい。
頭部を爆発させながら、下に流れる。
岩盤に激突して体勢が戻った蟹野郎は、イーリスに爪を向けたが。
ル「隙だらけっと」
背後、至近距離からルイスがバズーカを直撃させた。
それによって装甲が破壊され、蟹野郎の腹に穴があいた。
そして、少しピクピクと悶えた後、蟹野郎のモノアイから光が消えた。
ル「・・・終わったようで」
イ「だな。にしても、奥になんかあんのか?」
『見張りが入れば、その奥には見られたくないものがある』。
管理局時代の勘に従い、ルイスは慎重に進んでいった。
・・・のだが。
イ「行き止まりじゃねぇかよ」
ル「ですかねぇ・・・」
目の前にあるのは、岩壁。
どう見ても『行き止まり』だった。
ル「ソナーでも奥にはなんにもなさそうですが・・・」
言いつつ、ルイスは辺りを見渡した。
イ「なら引き上げようぜ?シールドエナジーも帰る分を含めると余裕あまりねぇしよ」
イーリスがそう言い、ルイスが「そうしますか」と返そうとした時。
ル「・・・待って下さい。なんかあります」
そういい、ルイスは岩壁の中で見つけたそれに取り付いた。
ル「入力パネル・・・?」
イ「なんだ?・・・こりゃあ、なんかありそうだな」
それを見て、イーリスも何かあると思ったのだろう。
ル「けど、パスワードは分かりませんしね・・・」
そう言い、ルイスは今日の為の装備を展開した。
左腕に装着されたそれは、ドリル。
もしもの時に、掘って脱出する為の装備である。
ともかく。
ル「掘ります。下がってください」
ルイスは、頭上の岩盤を掘り始めた。
掘ること数分。
ル「地上に出ましたよ」
イ「さて、何があるやら・・・!」
そう言い、イーリスとルイスは地上に顔を出した。
そこにあったのは。
イ「建物か・・・?」
ル「これ・・・。亡国企業の本部です」
一度連れてこられた事のあるルイスは、建物の正体を見抜いた。
そして。
ル「・・・とりあえず、今日の装備じゃ無理なんで引きましょう」
イ「だな」
同意し、二人は水中に潜った。
以上です。
本文中の蟹野郎は、ズゴックの事です。