器用貧乏なシンガーソングライター   作:アイリエッタ・ゼロス

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ペガサスの誘い/割れた心の結末

「....ん?」

 次の日、教室でゲームをしていると教室に司が入って来た。

 

「司?」

「おぉ! ここにいたか葵!」

 司は俺に気づくと俺の席までやって来た。

 

「どうした? 何か用か?」

「聞きたいことがあってな。神代 類を探してるんだが今いるか?」

「類? アイツなら今は屋上だな。類に何か用か?」

「あぁ! この前のフェニランの件、どうにか採用してもらえたんだがキャストが

 足りなくてな。そこで神代 類をスカウトしようと思ってな!」

「そうか....ま、アイツはなかなか手強いぞ。頑張って説得してこい」

「あぁ! ....そうだ葵! お前も良ければオレとショーを....!」

「パス。そういうのはガラじゃねぇ。....というか、さっさと行ってこい。アイツ帰るの

 早いぞ」

「そうか。だが気が変わったらいつでも言ってくれ!」

 そう言うと司は教室から出て行った。

 

「(相変わらず声がデケェ....)」

 そう思いながら、俺はゲームの画面に視線を戻した。

 

 ~~~~

 放課後

 

「....ん?」

 授業が終わり雫を迎えに行こうとバイクに乗ろうとした時、突然携帯が鳴った。着信画面を

 見ると、電話をかけてきたのは志歩だった。

 

「もしもし。どうした志歩」

『あおにぃ....ニュース、もう見た?』

「ニュース? 何のだよ」

『....お姉ちゃん、事務所を退社してたみたい。グループからも脱退だって』

「....それ、本当か?」

『うん....間違いないよ。調べたら出てくると思う』

 そう言われ、俺は携帯で検索してみた。すると、志歩が言っていた通り雫が事務所を退所した

 事とCheerful*Daysを脱退したというニュースが見つかった。

 

「(....あの時の言葉って)」

 

 ~~~~

 

「あおちゃんは、どんな時でも私の味方でいてくれる?」

 

 ~~~~

 

「そういうことか....」

 俺はあの時に雫が言っていた言葉の意味が理解できた。

 

『あおにぃ....?』

「悪い、ただの独り言だ。....そうか、やっぱそうなったか」

『....あおにぃは、お姉ちゃんがアイドル辞めること知ってたの?』

「いいや。でも、何となく様子が変だとはうすうす気づいてた」

『そこで何も聞かなかったの?』

「聞いたところで正直に話すとは思わないからな。アイツ、俺や志歩に心配かけるの極端に

 嫌がるからな。....まぁ、そこで無理にでも聞かなかった俺も俺だけどな」

『....』

「まぁ、俺がアイツの選択を止める権利はねぇよ。....一度は、アイツのアイドルの道を

 閉じかけた俺が」

 そう言いながら、俺は昔の事を思い出した。

 

『....あおにぃ、あの時の事まだ引きずってるの?』

「....まぁな」

『....あっそ』

「....悪いが一回切るぞ。雫迎えに行くから」

 そう言って、俺は電話を切った。そしてバイクを走らせようとした時、再び携帯が鳴った。

 

「今度は誰....」

 俺は携帯の画面を見て一瞬固まった。

 

「....」

 そして、俺は静かに着信を応答にした。

 

「....もしもし」

 

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