「おや、今日は先客がいたようだね」
授業をサボって屋上に来た俺と類の目の前に一人の生徒がいた。
「よぉ、瑞希」
「類、それに葵。何やってんの? 授業サボっちゃダメじゃない?」
「その言葉そっくり返してやるよ」
俺はそう言いながら瑞希の隣に座りパソコンを開いた。類も瑞希の隣に座って教室で
作っていた何かの機械の続きを作り始めていた。
「なぁ瑞希。ちょっと手伝ってくれるか?」
そう言って、俺は編集している動画を瑞希に見せた。
「この辺の編集どうしたら良い?」
「そうだねぇ....ボクだったらここはこういう見せ方にして」
そう言って瑞希はマウスを操作して背景画像や字幕を操作し始めた。
「いやいや、そこはこっちの演出の方が見え方が良いんじゃないかい?」
すると、隣で見ていた類は瑞希が編集している所を指差していた。
「じゃあ二つとも混ぜるか....」
俺はそう言って二人の意見を混ぜ合わせたような物に変更して動画を編集した。
「何かそれなりに良くなったな....」
「そうだねぇ。じゃあ後はここも変更して....」
「いやいや! そこは変更せずにこっちを変更した方が....」
「ここ変えるのか....」
そう話しながら、俺達三人は意見を出しながら動画編集し続けていた。
~数十分後~
「....よし。これで行くか」
「うんうん! イイ感じになったね!」
「僕も満足したよ」
「ありがとな二人とも。助かった」
「気にしないでくれたまえ....その代わり、僕のも少し手伝ってくれるかい?」
そう言って、類はさっきまで作っていた機械とは別の機械を見せてきた。
「別に構わねぇが....俺はシステムか?」
「ボクは組み立て手伝えばいい感じ?」
「あぁ。二人とも頼むよ」
そう言われ、今度は俺が類の作業の手伝いを始めた。
~さらに数十分後~
「うん、良い出来だ」
「相変わらず何の機械かわかんないねぇ....」
完成した機械を見ながら瑞希はそう呟いていた。
「それ何になるんだ?」
「それはショーまでの秘密さ。言ってしまったら面白くないからね」
「言うと思った....」
類はそう言いながら、機械を鞄の中に入れた。
「これでまた面白いショーができる。助かるよ二人とも」
「時間があったらショー見に行くよ」
「あぁ、ぜひ来てくれたまえ」
そう話していると、授業の終了のチャイムが鳴った。
「授業終わったか」
「みたいだね。さて、僕はショッピングして家に帰ろうかな」
「相変わらずだねぇ。ま、それが瑞希らしいけどね」
「そうだよ。ボクは気まぐれなんだ。今日学校に来たのも気まぐれ。そういうわけだから、
二人ともまたね」
そう言って瑞希は自分の荷物を持って屋上から出ていった。
「変わったね、瑞希は....」
「あぁ。自分の居場所を、アイツは見つけられたんだろ。だが....」
「....」
「まぁ、余計なお世話だろうな....そろそろ戻るか」
俺は言おうとした言葉を飲み込み、類にそう聞いた。
「....そうしようか」
そう言って、俺と類は教室に戻るために屋上から出た。