「....ん?」
夜中、とある動画の編集をしている時に携帯が鳴った。携帯を見ると、絵名から
画像付きのメールが送られてきていた。
ena 一応こんな感じでどう?
俺は送られてきたURLを開いて画像を確認した。
「おぉ....すげぇな」
俺は絵名の絵を見てそう呟いた。
葵 完璧だ。ありがたく使わせてもらう
「さて、後はサムネ投稿して待機所作って....」
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絵名side
「あ」
ナイトコードでの作業中、葵からの返信が来た。
『どしたのえななん』
「Blue moonから返信来た。あの絵で良いってさ」
『へぇ! じゃあそろそろ公開するんだ』
「そうなんじゃない?」
『それにしても意外だったよね、AmiaがBlue moonと知り合いだったなんて』
そんな話をしているとKがそう言ってきた。
『中学の先輩だったんだよ。それで今でも縁が続いててね』
『そうなんだ』
『K的にはBlue moonの曲はどうだった?』
『暗い曲調だけど、聞きやすい曲だったかな。ギターも丁寧だった。でも....』
『でも?』
『なんだか、悲しいっていう感情が強く感じられたかな』
「悲しい....」
Kの言葉に私はどこか引っ掛かったような感覚を覚えた。
『....そっか。僕はあんまりそんな感じはしなかったかな~。というか、Kが興味を
示すなんてBlue moonのこと知ってたの?』
「あ、それ私も思ってた」
『うん。どこか私が作った曲調と似ている人いるなと思ってたんだ。聞いてみたら全然
違う感じに聞こえたんだけどね』
『へぇ、そうだったんだ』
「世間っていうのは意外と狭いわね....」
そんなっことを話しながら夜は更けていった。
~~~~
葵side
「....あ、あおにぃ」
「ん、志歩か」
次の日の放課後、楽器屋で弦交換用の弦を買おうとしていると偶然志歩と出会った。
「こんな所で会うなんて珍しいな。お前も弦買いに来たのか?」
「そうだけど。あおにぃも?」
「あぁ。結構ダメージが来ててな。買うんだったら持ってこい。一緒に払っとくから」
「いいよ別に。私もバイトしてるし」
「気にすんな。ついでだついでだ」
「....はぁ。わかったよ」
そう言って志歩は弦を渡してきた。
「これか。ちょっと待ってろよ」
俺はそう言って会計を済ませて店を出た。
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「そういえば、今日新曲上がるんだ」
「あぁ」
帰り道を歩いていると志歩がそう言ってきた。
「楽しみにしてるよ、あおにぃ」
「そりゃどうも。....そういや、咲希ちゃんと喋ったか?」
「....まぁ、少しは」
「....そうか。....とっとと前みたいに戻れたらいいな」
「....余計なお世話だよ」
「相変わらずだな....ま、それがお前らしいっちゃらしいが。....でもよ志歩、一つだけ
言っとくぞ」
「お前のそのらしさが、時には身近な人を傷つけてるっていうのは覚えとけよ」
「....わかってるよ、あおにぃに言われなくても」
「そうか....」
そう話している間に、俺達は家の前に着いていた。
「じゃ、またな」
「....うん、また」
そう言って志歩は家の方に入っていった。
「....相変わらず、損な役回りだな」はぁ
ため息をつきながらそう呟き、俺も家の中に入った。
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穂波side
「あ....」
「(あお兄さん、新しい曲あげてる....)」
わたしはそう思いながらあお兄さんが投稿している曲を聞いた。
「....やっぱり凄いな、あお兄さん」
「(この曲、みんなで弾けたら....)」
そう考えた時、わたしは頭を横に振った。
「できるわけないよね....」
そう呟き、わたしは携帯の電源を落とした。
「(わたしは、どうしたら....)」