夏に燃える不死鳥   作:アポピー

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第3話

学年別対抗戦がタッグマッチ戦と変わり当日となる。

各国の偉いさんや企業の社長が来日していく。

 

その中スコールはスーツ姿でボディガードをしている。

 

「計画は大丈夫ですか?」

 

「はい。問題はありません」

 

スコールと老人は淡々と話を終えアリーナを見渡す。

 

「そう言えば彼は?」

 

「一夏でしたら彼女の元かと」

 

「まぁ彼も若き少年だ。

…本当なら彼も学生生活を謳歌したいだろうに」

 

「それは仕方ないでしょう」

 

「……そうですね」

 

スコールと老人はアリーナを後にする。

 

 

 

 

一夏はアリーナ付近に備え付けの自動販売機で飲み物を買い壁にもたれる。

 

「いいのか?生徒会長が他所の男と隣に並んでいるって噂になるぞ?」

 

「いいわよ。だって恋人同士なんだから」

 

一夏の隣には刀奈が並んで飲み物を飲んでいた。

刀奈は一夏の服装をチラチラと見つめていた。

 

「なんだ?スーツ姿は似合わないか?」

 

「違うわよ。……カッコイイなって思ってね」

 

「そっか、ありがとな」

 

 

一夏は刀奈に笑顔を向けようとしたが、その先の通路の間から通り過ぎる人物に鋭い視線を向ける。

 

「…織斑…千冬」

 

 

一夏からとてつもない殺気を感じた刀奈は振り返る。

 

「安心しろ…この場で殺す気は無い…」

 

一夏は空き缶をゴミ箱に捨てて反対の方向からアリーナに向かって行った。

 

 

 

 

 

 

 

タッグマッチが開催された。

1回戦目から本命が参加する。

 

 

 

織斑秋良&シャルロット・デュノアVS篠ノ之箒&ラウラ・ボーデヴィッヒである。

 

 

 

開始早々シャルロットは箒に攻撃を仕掛けラウラから距離を離す。

その隙に秋良がラウラと戦闘を始める。

 

 

「…これは無理だな…」

 

アリーナの真上から試合を見つめる一夏はあの程度ではアレが発動しないと感じ耳元のインカムに手を当てる。

 

「スコール。任務は失敗に終わりそうだから、俺が侵入する」

 

『分かったわ。けど、あくまで任務はシステムの破壊。

人殺しではないからね』

 

「分かってる」

 

インカムから手を離し仮面を被り無銘剣虚無を握る。

そしてそのままアリーナのバリアを

切り裂き侵入した。

 

 

 

警報は鳴り響き試合は中断、一夏はラウラと秋良の間に着地する。

 

「お前はあの時の?!」

 

真っ先に気付いたのは秋良だった。

 

(白式か…)

 

「おい貴様、何者だ?」

 

「俺か?俺はファルシオン…この世界を終焉にする者だ」

 

一夏を無銘剣虚無をラウラに向ける。

するとラウラはワイヤーブレードを一夏に飛ばす。

しかし一夏は無銘剣虚無で全て弾き返す。

ラウラは更にプラズマ手刀を構え突っ込む。

だが、一夏は軽く避けラウラの首を掴む。

そのまま持ち上げ壁に叩きつける。

 

「…この程度か」

 

「私を舐めるなぁ!!」

 

ラウラは一夏に銃口を向け乱射するが、一夏は全て弾く。

それどころかワイヤーブレードを掴み投げ返してきた。

それをなんとか受け止めるが衝撃までは抑えきれず地面に落下する。

再び立ち上がるが足下がふらつく。

 

「哀れな女だ。あんな女の後を追いかけた所で何も得られないというのに」

 

「黙れぇ!!私は!……教官の隣に立つのは私だ!!!」

 

「なら1つ教えてやる…アイツの弟を殺したのは俺だ」

 

一夏はラウラに向けて嘘を付く。

その言葉にラウラだけでなく秋良にも向ける。

 

「お、お前が…お前が一夏を殺したのか!!」

 

「そうだ。目先の利益しか考えない姉に見捨てられ、本当に愛されていたのは兄だけだと知り絶望しながら死んだ」

 

一夏は仮面の下で笑みを浮かべながら言う。

 

するとラウラは怒りに身を任せ何かを言うと、機体から黒い液体がラウラを纏いある姿に変わる。

 

「ち、千冬姉?!」

 

「ようやく発動したか」

 

驚いている秋良を無視して一夏はラウラ?に向かって走り始める。

 

(やはり零落白夜…となるとあのデータは織斑千冬の専用機…)

 

ラウラ?が纏っている姿は、モンドクロッソ優勝した織斑千冬のデータを基に作られた姿であった。

一夏はラウラ?の懐に入り込み腹部に蹴りを入れる。

しかし、装甲に阻まれダメージを与えきれない。

 

「ちっ!あんまりダメージが入ってないな…仕方ない」

 

一夏は舌打ちしながら覇剣ブレイドライバーを手にして腰に巻き付ける。

 

 

 

エターナルフェニックス!

 

 

 

一夏はエターナルフェニックスワンダーライドブックをドライバーに差し込む。

そしてそのまま無銘剣虚無を引き抜く。

 

 

「…変身!」

 

 

 

エターナルフェニックス!

虚無…不死鳥の伝説が今再び!!

 

 

 

 

一夏の体は炎に包まれ姿を変えていく。

 

 

「ほら、来いよ」

 

姿を変えた一夏はラウラ?を煽り挑発する。

ラウラ?は剣を一夏に振り下ろすが、一夏はそれを簡単に避ける。

そしてその隙に一夏はラウラ?の背後に回る。

一夏はラウラ?を無銘剣虚無で切りつける。

 

「あぁ?」

 

切り裂いた中にはラウラが見えたので一夏は首根っこを掴み無理やり剥ぎ取るとISスーツ姿のラウラが出てきた。

しかしそれでも機体の方は機能していた。

 

「おい、コイツを任せる」

 

一夏はラウラを秋良の方に投げ捨て無銘剣虚無を覇剣ブレイドライバーに仕舞う。

 

 

 

 

必殺黙読…抜刀!

 

不死鳥無双斬り

 

 

 

機械音声が響くと、無銘剣虚無から炎が燃え上がり振りかざすと炎は火の鳥となりラウラの専用へと飛び込んでいく。

そして、火が消えると同時に爆発が起きる。

煙の中からは、ボロボロになったシュヴァルツェア・レーゲンが現れる。

 

 

 

「任務完了」

 

VTシステムが停止したのを確認した一夏は炎の翼を纏い帰還しようとするが、そこに秋良が白式を纏い立ち止まる。

 

 

「何の用だ?」

 

「一夏を…一夏は何処にいる!」

 

「言っただろ。アイツは死んだ。

貴様ら家族に捨てられてな」

 

「ふざけるなぁ!!」

 

秋良は怒りに任せ雪片を振るうが、一夏はその攻撃を軽々と避け続ける。

 

「千冬姉はなぁ!泣いてたんだ!

アイツが居なくなって…ずっとお前を探し続けて……なのになんで殺したんだよ!!」

 

「そんなこと知るか。

なら聞く、何故あの女は助けに来なかった?

政府や奴の携帯に連絡したぞ?

それでも尚奴はあの場に来なかった」

 

一夏は無銘剣虚無を差し込みもう一度引き抜く。

秋良が突っ込んできた所で先程と同じ技で秋良を倒す。

エネルギーが尽きた秋良は強制解除されアリーナの地面に叩き落とされる。

 

「弱い…弱すぎる。

織斑一夏より優秀な兄と聞いていたが期待はずれだ」

 

一夏はそう言い残しその場を去った。

残された秋良は悔しさのあまり地面を叩く。

 

「ちくしょう……」

 

 

 

 

 

 

謎の仮面の男の侵入、ドイツによるVTシステムの事件に織斑千冬はある女に電話をする。

 

 

「やっほ〜ちーちゃん!どうしたの?」

 

「束。VTシステムは知ってるな?」

 

「なになにちーちゃん。束さんがそんな馬鹿なシステムをゴミに取り付けると思ってる〜?」

 

千冬が電話しているのはISの産みの親である篠ノ之束である。

そして今回の1件は束は関係ないと分かった。

 

「それと…あの仮面の男は何者か分かるか?」

 

『それがねぇ〜束さんも居場所が分からないんだよ〜。ISを凌駕したあの力……気になるよね〜』

 

「そうか…分かったらまた連絡してくれ」

 

そう言い千冬は電話を切った。

 

 

 

 

 

 

「……お前に教えるわけねぇ〜よ」

 

束は電話を終えると携帯を地面に捨てて足で携帯を踏み潰した。

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