刀があってカウンターしてすごいことをする感じのやつ 作:ひなりむ
俺は刀を持っている。
家の畳の下にかなり豪華な箱に丁寧に保存してあった刀だ。
たぶんすごいヤツだ。
だから、居間に丁寧に飾ることにした。
手入れも毎日欠かさず行った。
そんな俺が異世界転生をした。
この世界には、テルムと呼ばれる能力者がいる。
彼らは、一人ひとりがフェルムと呼ばれる武器を発現する。そのランクはF〜SSランクまであり、SSランクの戦力をもってすれば単騎でドラゴンに匹敵する者もいるという。
まぁ、俺がそのテルムなんだけど。
なんやかんや、色々あって国はテルムたちを育てる教育機関。
アルメリア学園を作った。
そして、言うまでもなく俺のフェルムは前世からの付き合いのこの刀。
きっとコレでこの世界では、めちゃつよになること間違いなしだろう。
で、おれはアルメリア学園の1年生なんですわ。
今日は一限目にフェルムでの戦闘の実習があるわけで。
「まずはお前たちの実力を見せてもらおうか。城壁郊外にて小型の魔物を討伐せよ!」
城壁の外に出るのは初めてだ。
王国は城壁で囲まれており、その外は魔物たちが闊歩する危険地帯となっている。
国王のフェルムである、結界魔具によって城壁付近に強い魔物は寄り付かないが、弱い魔物とはいえ、テルムでない一般の住民からすれば恐怖の対象でしかないだろう。
他の生徒が魔物を倒しに行くのを見て、そろそろ俺も動き出す。
右手を腰の左の方に添えて鞘から刀を引き抜く動作を行えば、俺の手の中には既に、愛刀である『ニノ瀬』が握られている。
歩いているとキリングウルフが襲いかかってきた。
俺の刀の1番の特徴はその反撃機能にある。『二ノ瀬』の切っ先を下に下ろし、呼吸を整えて構える。
キリングウルフの噛みつきが、俺の腕を噛みちぎらんとするその瞬間。
俺は既に刀を上に振りかぶり、振り下ろす動作に入っている。
それは、もはやキリングウルフには未来がないことを明確に示しており、襲い掛かったことを後悔させるには十分な力量の差を感じさせる動き。
カウンターというにはあまりにも静かで、あまりにも早い決着。
そんな感じで実技の授業は終了する。
今日も俺が最強だ。
時間が過ぎるのは早いもので明日は遠征訓練だ。
郊外に出て3日間多くの魔物を倒し続けることになる。
余談だが、転生オリ主のフェルムのランクはFランクの中でもぶっちぎりで最低ランク。ほぼ一般人と同じと見做されるレベルのランクである。
カウンター技とは...
特に敵が攻撃に出てくるところを防ぎ、即座に攻撃に転じる事、あるいは、その攻撃の勢いを逆に利用して攻撃する事を指す。(Wikipedia参照)