この作品のタグにクロスオーバーを付けてしまうとNARUTO関連で誤解が生まれそうなので、クロスオーバーにならない程度にネタは抑えているつもりです。
ルフィとゾロは覇気を使えるし、サンジも燃えてるからかクリークの鉄の体にダメージを与えられていた。
今のクリークに唯一残っている生身の部分、頭部くらいにしかオレは有効打を与えられない。だから隙が出来ないか
ルフィの渾身の一撃が決まったあとのオマケみたいになっちゃったけど。まあ、一発当てられたからいいか。援護が花道ってことで納得しよう。
クリークは空中に高く打ち上げられ、そのあと地面に落下してきたけど……ダメージはどうなんだろ? あの勢いでルフィは〝武装色硬化〟までして頭突きをくらわせたんだから流石に……
「……痛ェじゃねェか、テメェら。最後の
「まだ、起きあがるのかよ!」
カス……まあ、言わしておこう。にしてもクリークの奴、頑丈すぎないか? 覚醒前はルフィのパンチ一発で気絶したって話だけど。
あ、また3人が同時に攻め出した。話し合ったりしないで即興で連携してたみたいだ。
下手に撃って味方に当たったらまずいし、今は大人しく見守るしかないな……
「……うっとうしいわァ!!!!」
「うおっ!?」「ルフィの後ろに!」「おう!」「え!? お前らおれを盾にするな!」
痺れを切らしたクリークが、腕や肩から銃を乱射してきた! 何とか凌ぎきれたけど、銃弾の雨を全て受け止めたルフィの体が一瞬トゲトゲに伸びた時は焦った。
ずっと戦ってるから、ルフィも大分傷だらけで出血も増えてきてる! 早く決着が付かないと血が足りなくなりそうだ。
けれど仕留めきれずにその後も攻防が続き、銃弾はルフィが、たまに出てくる槍はサンジが、手裏剣はゾロが叩き落とした。
「厄介だなコックに剣士。テメェら以外はハズレの実を食った能力者だって言うのによ!」
「ハズレじゃねェ! おれは〝ゴムゴムの実〟を食べたゴム人間だ!」
「…………」
「そっちの植物ヤロウは名前も言えねェくらいヒデェ実か? 悪魔の実にも優劣がある! おれが食ったのは優良種で、テメェらのは劣悪種って具合にな!」
名前知らないんだよ。しかし劣悪種、ね……オレの仕込みも、そろそろ完了しそうだし少し
「オレは〝ドクドクの実〟を食べた毒人間だ!」
「なにっ!?」
「さっき
「おお、ホントに腫れてるぞ」「毒?」
「ぐ!なんだ!?
効いてる効いてる! ホントは致死性じゃなくて、
ニードルキャノンで
レストランでのサンジの発言から、この世界にもアレルギーの概念があると知れたんだ。それから能力で再現できないか色々と試して、さっき船で移動している間にどうにか形にできた。
ホントは
「ぐ、身体が熱ぃ! こんな毒なんかで死んでたまるかよっ……!!」
手がロボットアームだから引っ
オレも前世で漆かぶれは経験してるんだ。劣悪種と侮ったツケを存分に味わえ! 痒くて夜も寝られないのは地獄だぞ!
「なあ、エダ。あいつ死ぬのか?」
「死なない。嘘だから」
「なんだ嘘か!」
「だと思ったぜ。あれだけ植物を使ってて今更、毒って言われてもな」
でも、集中力を奪う効果はあるハズだ。アレだけ色々な武器を使い分けてるんだし、思考を乱す事ができればそれだけ有利に戦えるだろ。
「……ふざけやがって! おれは世界最強だぁ!! テメェらも! 鷹の目も! あの忌々しいマール・デ・グレミオの連中も!! 全部ぶっ殺して、おれが最強だと認めさせてやるっ!!!」
また知らない単語が出てきた。マルデ……何だって?
とりあえず、まるでダメなオッサン。略して〝マダオ〟はアンタの方だと思うけど……?
って、何だ!? 急にクリークの体が丸くなって……アレって
「なんだ? 玉みたいになっちまったぞ?」
「爆弾だ!」
「なに!?」「あのデカさ、ヤベェんじゃねェか!?」
マズい! 避難できるか!?〝ブキブキの実〟の
「ゴムゴムの……〝バズーカ〟っ!!!」
飛ばした!? いや、ダメだ! 重いのか、そんなに動いてない!! 早く〝根〟で地面に穴を……!
ドォン…!!
クソ! まさか、クリークが自爆するとは思いもしなかったぜ……!!
爆発の直前、エダが空けた穴へ剣士を放り込んでやったが、おれ自身は間に合わなかった。
あの
そういや、雑用は……? あいつが少しでも爆弾を飛ばしてくれたから、このくらいの衝撃で済んでるんだ。おれ達より近距離でアレに巻き込まれたんだとしたら……!?
「サンジ!」
エダか。アイツも無傷とまでは行かなかったみたいだが、無事みたいだな。剣士は流石に気絶しやがったか。あの深手で、さっきまで動けてた方が異常だったんだ。
「エダー!! ナルトくーん!!」
ナミさん!? どうしてあんな上に? いや、よく見たらおれ達のいる場所が大分
2回の爆発で地面がスリバチ状に抉れちまったみたいだ。
「ルフィーがボロボロになって、またレストランの中へ飛んで行ったんだけど! アンタ達は無事なの!?」
海には落ちてなかったか。2回もアレをくらって、どうにか無事に済んでるなんて強運なヤロウだぜ。
「オレとサンジは無事だけど! ゾロは気絶してる! ナミさんも危ないから下がってて!!」
確かにあの高さから落ちたら危ねェが、もうクリークは死んじまったんだ。そんなに慌てること……待てよ? さっきの規模の爆発が2回も起きたって事は、まさかアレで死んでねェってことなのか!?
木端微塵に吹っ飛んで、肉片しか残ってねェんだぞ!?
「サンジ! ゾロを連れて上へ行ってくれ」
「お前はどうすんだよ!?」
「破片がくっつく前に、悪あがきしてみる」
見れば肉片だったモノが集まりだしてやがる! 〝悪魔の実シリーズ〟ってのは、ここまで常識外なチカラなのかよ!?
なんとか身体は動かせそうか……エダには策があるみたいだし、とりあえず今の内に上まで剣士を運んじまうか。
ベビー5が魚雷ガールになった時みたいに、クリークの破片もくっつき出して復活しようとしている。
古今東西、こういう手合いにはバギー戦の時みたいに
どの道この距離じゃ、パーツを奪うのは難しい。異物しかない!
蔓、枝、葉、棘 とにかく混ぜ込んでやる! 接着効果に
「ぐ、ギギ、ごご。こざ、がしいヤロウだ……ぜ!」
異物も取り込んで再生してる!? 内部に異物が混ざってるハズだけど、効果無いのか!?
もう復活しそうだ! せめて、生身っぽい頭の部分だけでもダメージを!!
「〝ドクドクの
あ、口から勝手に技名が出てた。オマージュ神拳ってことで許してくれマゼラン。
「ぐお、また毒か!? 汚ねェ手使いやがって!」
「お前が言うな」
ONE PIECEで毒を最初に使ったのはクリークだったハズだ。
でも、ここまでか。イバラの鞭でクリークの顔面に
「こんなもん、おれには効かねェ! 一度、爆発しちまえば全て元通りだ!」
言われてみれば、さっきのアレルギー反応がもう引いてるみたいだ。HP 0になって復活したから状態異常も回復したって事か? それで肉体の欠損とかも治るんだとしたら規格外すぎる能力だ。
けど、あれだけの威力の攻撃手段があるのに何ですぐに使ってこなかったんだ?
きっと倒す糸口があるとしたら、そこにあるハズ……!
「不思議そうなツラしてやがるな。テメェのおかげで爆発できたってのによ」
「オレのおかげ?」
「そうだ! おれの爆発は怒りの爆発! テメェがチマチマと小賢しい真似をしてくれたから、あれだけの威力を出せた!」
怒りで爆発? 怒るほど威力が上がるのか? それって、HUNTER×HUNTERのモントゥトゥユピーと同じなんじゃ……中の人から赤犬を連想してたけど、ソッチかよ!
でもこの状況、マズい。援護してたつもりが、
「オレのせいで……」
「そうだ! テメェのせいでゴム野郎も吹っ飛んだ! それに今食らわしてくれた毒で、また怒りが湧いてきたぜ。ありがとよ!!」
あからさまな挑発だけど、その通りだ。さっきの漆で痒みが出てくれば、また爆発するかもしれない。
オレに取れる手段、あとは……
「ナルトくん! エダは!?」
「アイツは、まだ下だ! とにかく、ここは危険だ。この剣士も動けねェから、店の近くまで運ぶ!」
「クリークは自爆したんじゃないの!?」
「アレだけバラバラになって、まだ生きてやがった! ナミさんも急いで避難してくれ!」
ん? 雑用が外で倒れてるな。ナミさんの話だと店の中に突っ込んだらしいが……まさか、コイツ自力でここまで来たのか!?
流石に出血のせいで気絶しちまったようだが、呼吸はしてるな。ったく、なんつう胆力なんだよコイツらは! 早く回収して連れて行ってやらねェと!
副船長のオッサンの近くまで行って、そこに剣士と雑用を寝かしてやる。もう戦えるのは、おれとアイツしかいねェんだ! 急いで戻らねェと!
「ナミさん、君はここで仲間達を診てやってくれ」
「……エダは、まだ戦ってるの?」
「ああ、すぐに戻っておれも戦う!」
エダは何か策があるみたいだったが、あの能力を前に何が出来る? 爆発して吹っ飛んでも再生できるってんなら、いくらダメージを与えたって無意味なんじゃねェか!?
ロクな手立ても思いつかないまま、大きく抉れた穴の近くまで戻れば───そこにはジジイが居た。
「おい! ジジイ、何でこんな所にいやがる!?」
「……鷹の目の野郎、敵を測り損ねやがったな」
「何言って……! とにかく戻れ! あとは、おれが戦うからよ!!」
「ところで、おれはお前に料理の仕方を教えた事があったか?」
「あ? こんな時に何だよ……そんなもん、
「そうだ。料理人ってのは、そうやって覚えるもんだ。同じようにお前に
それだって、見て覚えたんだ。料理長義足キックなんてふざけた名前だったりするが、ジジイの技はどれもスゲェ。今は義足が立派になったおかげで、体幹のバランスも昔みてェにしっかりして……!?
「まさか、戦うつもりかよ!?」
「このままじゃ、おれの店を壊されそうだしな」
そうだ! あの爆発でも店は無事だった! まさか、ジジイが守ってたのか!?
「だが、所詮おれは引退した身だ。トドメはお前が決めろ、ナルト」
そう言ってジジイは軸足一本で回り始めた……この技は!
あの時、おれがガキの頃に働いてた客船で、一度だけ見たアレか!
「こいつが〝赫足〟の由来だ。まあ、義足でやったら燃えちまうから
「〝
「ぐ、ががが、がが、ガっ!!」
ゼフさん!? 穴の上から降ってきたゼフさんがクリークの顔面に連続蹴りを食らわしてる! 義足じゃない方の足が
「エダ、無事だったみたいだな」
「サンジ! ゼフさんが!」
「ああ、分かってるよ。戦わす気なんて無かったんだがな……」
サンジはゼフさんの姿を目に焼き付けるように眺めている。圧倒的な威力を放つ、蹴り技の数々にオレも見入ってしまう。
義足の方でもたまに蹴りを入れてるけど、今のところは壊れそうにないな。あれは
前世の祖父ちゃんから、『ビワの枝で
本当に腐るかは分からないけど、前世でオレは〝だったら、枇杷で木刀を作れば最強じゃね?〟と考えて夏休みにコツコツと彫刻刀で削った事がある。
そんな経験が活きたのか、枇杷の材質を再現するのは簡単だった。きっと、具現化系の修行を知らずに行ってたんだな……!
「はぁ、はぁ、赫足!! テメェ、海難事故にあって引退したってのはガセか!」
「ナルト、次で決まらなかったらお前の番だ」
ゼフさんはその場で回転して、
「ゼフさん! ダメだ!」
「悪ぃな、折角作ってもらったのによ……っ!!」
「〝
ゼフさんの一撃はクリークの胴体を両足で貫き、次の瞬間には鉄の身体が砕け散った!
「ジジイ!」
義足は燃え尽きてしまったみたいだ。サンジが支えに行ったから転ばずに済んだけど、戦闘で体力も消耗してるし立てないかもしれない。
幸い、義足を繋いでいた金属部分は平気みたいだ。なら……!
「ゼフさん、一先ずコレを」
最初に作ったみたいに棒を義足代わりに挿す。
「はぁ、はぁ、助かる。だが……クリークは仕留めきれなかった、みてェだ」
「アレでも復活するのかよ!?」
さっきまで生身の頭部分以外が粉々になってたのに、機械部分が勝手に集まり出してくっ付いていってる!? 爆弾に変身しなくても、復活できるなんてインチキだろ!
「今の内に、生身の頭を狙えば……!」
「ダメだ! サンジ! あいつは怒りを溜めて爆発するんだ!」
「どういう事だ!?」
説明してる暇が無い! さっき、あれだけ蹴られたんだ。またいつ爆弾に変身するか分からない!
オレが
「サンジ、これから
「あっち側は海だろ……まさか、お前!?」
「オレは泳げないから、余裕があったら助けてくれ」
〝根〟を地面に刺して、水分を吸収しながら海との境界になってる壁側へ進ませる。間違えて
「何を、してや、がる?」
クリークはもう復活しそうだ。時間がない!
「サンジ! 急げ!」
「ああっ! 分かったよ!! 助けてやるから死ぬんじゃねェぞ!」
サンジはゼフさんを抱えて穴から出て行った。そういえば、さっきもゾロを抱えて出てもらったな。
損な役回りをさせちゃうけど、クロオビと戦う時には活躍してもらおう。オレもその場面を見られればいいんだけど……
「エダ!」
ナミさん!? 降りてきちゃダメだ! もうここは……!!
「ダメだ! もう壁が崩れて海水がっ!!」
「わかってるわよ、アンタの戦い方は! だから助けに来てあげたんでしょ!」
「
ピシッ
壁に亀裂が入った、もう勝手に壊れる。〝根〟は戻して、せめて土石から守れるようにナミさんの盾になろう。
ズゴォォォ…… ピチョン
なんだ!? 少しだけ海水が入ってきただけで止まった!?
「脅かしやがって! ハッハッハッ! 考えてみりゃ、テメェのカスみたいな能力で岩盤を壊すなんて出来るワケねェよな!」
「なんで壊れない!?」
「あの辺りって、まさか!? ガレオン船の残骸が
そんな! 原作と違ってキレイに海に沈んでると思ったけど、よりにもよって
場所を変えたって、策がバレてる。もう、打つ手が……。
ダメだ────こんな所で、皆の冒険を終わらせる訳には行かない!
「エダ、そろそろ離しなさいよ。斧は上に置いてきちゃったけど、私だって戦うわ!」
「オレが時間をかせぐ、皆を連れて船で逃げてくれ」
「な! 出来るわけないでしょ!」
「そうだ! 出来るわけがねェ! テメェは所詮、
「…………」
失敗した時の事を考えると、ナミさんには逃げてほしかったけど……説得してる余裕もない。もう仕留める以外に道はないな。
これまでやって来なかったけど、いい加減〝解禁〟だ。
島のウサギで一度 試した。
あの時は、皮のみを残して
人間相手では確実に
オレの能力じゃ、緑牛がやってたみたいに
足の裏から出る細い根でも、相手へ
「どうした? 得意の毒でも出すか? たかが痒くなるだけの毒なんて意味がねェがな!!」
慢心、してるのか? さっきまで無様な戦い方をしてたのが、思わぬ形で功を奏したな。
「エダ! 待ちなさい!」
ナミさんには悪いけど、返事はできない。下手な事を言って、あいつに警戒されたら近付けなくなる。こんな時に、気の利いた
根は地中を経由させたら、頭へ届く前に気付かれる。直接、顔面に足の裏を叩きこまないと……
あと少しだ……! もう一歩近づければ!
「近付かせる訳ねェだろ?」
火炎放射器!? いつの間に!?
「ぐわぁぁぁあ!!」
「エダっ!!」
転がりまわって火は消せたけど、全身火傷だ。
感覚が麻痺して意識も保てそうにない……薄れ行く意識の中で思い出したのは、あいつの二つ名。
そうだ、あいつは〝ダマし討ちのクリーク〟だった…………