植物好き(仮)と麦わらの一味もどき   作:浅学寺のえる

24 / 57
第22話〝千紫万紅〟

─────────

──────

───

 

 ナミ、よく聞いて……()()はアタシ達の両親へ、繋がる……唯一の手がかりな、の

 あなたがいつか……旅立つことが、あるのなら、〝ウェザリア〟という、島を……探して

 アタシも、場所は…知らないけれど、きっと……あの海、の何処かに

 ずっと一緒に、居て、あげられなくて……ごめん、ね

 ベルメール……さん、ナミをお願い………………ありが、とう……

 

 


 

 

 ナミ、一つ取り引きをしねェか? ああ、その船はくれてやる勘違いすんな。

 お前さんの持ってる、クリスタルについてだ。

 そいつと同じもんが世界には4つあると言われてんだ。おれも一つ持ってるんだが……

 落ち着け! 寄越せって話じゃねェ。おれのをくれてやる代わりに、一つ頼みを聞いてくれねェか?

 

 この街から南へ行って、少し航路から外れた場所に無人島がある。

 ああ、20年前まではただの岩山だった場所だ。知ってる奴はわざわざ近付かねェ場所だ。

 だが、10年前に見た時は大自然溢れる島に変貌してやがった! ありゃ、海の神秘だ!

 おれはよぉ、島をあんなにしちまった海の秘宝があるに違いねェと考えてんだ。

 

 で本題だ。そこにお宝があったら持ち出してくれねェか? それとクリスタルを交換って話でどうだ?

 

 あ? なんで自分で行かねェかって? ウチの船じゃ上陸できねェんだよ、デカすぎてな! ギャハハハハ!!

 

 


 

 

 コノシマデ オレハ 10ネン スゴシテ スベテ ウシナッタ

 《この島で、オレは10年過ごして全て失った》

 

 モウ ジブンノ ナマエモ ワカラナイ

 《もう、自分の名前も分からない》

 

 カイゾク デモ イイ フネニ ノセテ クレ ナンデモ シマス オネガイ シマス

 《海賊でもいい、舟に乗せてくれ。何でもします! お願いします。》

 

 あ、そうだ! 日本語って分かりますか?…………ワスレテ クレ

 《あ、そうだ! にほんごってわかりますか?…………忘れてくれ。》

 

 

──────────────────────────────

 

 

 こんな所に10年も居たなんて……! それに家族まで全員、亡くなったのね……

 名前が無いなんて不便でしょ? 私の死んだ姉が〝エイダ〟って言うんだけど、どこかアンタに似てるのよ。

 そうだ! 男だからエダなんてどうかしら? そう、なら決定ね!

 どうして、わざわざ海賊になろうとするのよ! 仲間にならなくても、近くの街までなら連れて行ってあげるわよ。

 その言葉!? もしかして、アノ国の出身? まさか、故郷に帰りたいの!?

 

 そう、だから海賊に……分かったわ! 海賊として舟に乗れるようアイツらに話してあげる!

 

 


 

 

 「オレ、ガンバル! フネ、ノル!」

 「はいはい」

 

 「ソウデスネ」

 「ホントに分かってんのかしら?」

 

 「ナミさん! コレ!コレ!」

 「なによ、辞書?」

 

 「ナミさん。援護は任せろ」 

 「もう、またそれ?」

 

 「驚いた? エダ。これが航海士の戦い方よ」

 「…………」

 

 「あばばばばば」

 「アンタ動けないの!? もう!!」

 

 

 「でんでん虫? あれってどう言う意味だったの?」 

 「ソレハ ワスレテクレ」

 

 「なによ? ジロジロ見て。アンタまさか!?」 

 「ち、違う!」

 

 「バカ! しっかり捕まってなさい!」

 「ナミさん! 助かった!」

 

 

 「ダメだ! もう壁が崩れて海水がっ!!」

 「だから助けに来てあげたんでしょ!」

 

 「オレが時間をかせぐ、皆を連れて船で逃げてくれ」

 「な! 出来るわけないでしょ!」

 

 

 「エダ、待ちなさい!」 

 「…………」

 

 「ぐわぁぁぁあ!!」

 「エダっ!!」

 

─────────

──────

───

 

 

 「エダ! エダ! どうしてっ!!」

 

 どうして!? あんなに火傷したら、もう…………

 

 

 おかしいわ……私、どうしてまだ生きてるの? どれくらい経ったかは分からないけど、とっくに殺されててもおかしく無いくらい時間は経ってる筈!

 

 「はぁ、はぁ、〝悪魔風脚(ディアブルジャンブ) 最上級挽き肉(エクストラ・アッシ)〟っ!!」

 

 「何度砕かれようと同じだ! テメェの言うように()()で爆発はできねェが、おれがやられる事もねェ!」

 

 ナルトくん!? あんなにボロボロになって! ずっと一人で戦ってたの!?

 

 

 「……! 気が付いたかい? ナミさん」

 

 「ナルトくん! どうして!? そんなに傷だらけになるまで!」

 

 「奴を()()で足止めするのが最善なんでね。ここで爆発しちまえば、たちまち岩盤が崩れて海水に飲まれちまうからな」

 

 「それは……! でも、倒せないんじゃいくら足止めしたって!」

 

 「今の内に逃げてくれ、アイツは間に合わなかったが……せめて君だけでも」

 

 え?

 

 「ナミさん。酷なようだが、もうエダは……」

 

 「エダ!!」

 

 さっきまで黒焦げになってたエダの身体が、いつの間にか()()()()()に包まれてる!?

 

 

 「な、なんだありゃ!? 巨大だが、植物の(つぼみ)か?」

 

 「チィ、まだ生きてやがったか! もう一度焼いてやる!!」

 

 「させるかよ!」

 

 ツボミ? あいつの能力なの? 今まで一度も見たことないけど、不思議と分かる。あの中でエダはまだ生きてるのね!

 ナルトくんは、ツボミを攻撃しようとするクリークを抑えてくれてる。

 

 私に何かできる事は!? 斧も無い、仮にあってもあの戦いじゃ役に立たないわ。戦ったって、ナルトくんの足手まといになるだけ。

 なら、せめて……あいつがあの時、私を守ろうとしてくれたみたいに!

 

 


 

 

 エダのヤツ生きてやがった!

 考えてみればクリークだってこれだけタフなんだ、エダも能力者なんだから生きてても不思議じゃねェ!

 巨大なツボミは、さっきよりも()()なってるな。白い花でも咲かすのか? そういうのはレディーがやってこそだろ!

 あのヤロウ、ナミさんとはただの仲間だって言ってたくせに嘘吐きやがって! あの距離感はそんなモンじゃねェ、もっと近い何かだろう。

 だが、今はいい。アイツが復活すればクリークを倒せる可能性が出てくる。

 

 あの時、岩盤を壊すと言ってたが亀裂が入っただけに留まってやがる。この場所を考えると、ガレオン船の残骸が水の流入を防いでいるんだろうな。

 とは言え船の残骸は木材だ、海水の圧力にずっとは耐えられねェ筈! エダがもう一刺激与えてくれれば、直ぐにでも崩落する可能性が高い。

 そうすりゃ、おれがクリークを押さえつけて海水に沈めちまえば勝ちだ。

 コイツはタフだが動きも反応も遅い。例の爆発を自分から抑えてくれてる今の状況なら、勝てないまでも負ける事はねェ。

 

 おっともう、ツボミが開きそうだな! 花にはそこまで詳しくはないが、あれはユリか?

 

 「どけェ!! コック! あれは〝覚醒〟だ! テメェが邪魔で燃やせねェだろうが!!」

 

 「わざわざ情報ありがとよっ!! しかし覚醒ねェ、まさかアイツまでロボになっちまうんじゃねェだろうな?」

 

 ジジイ直伝の技、悪魔脚風(ディアブルジャンブ)でクリークの胴体を砕く。ったく、これで何度目だよ。

 だが、クリークは蹴り砕いてやりゃ復活までに多少時間がかかる。今の内に出てこいエダ!

 

 


 

 

 もう花が咲きそう! 甘い香りがする。これって〝カサブランカ〟かしら?

 頭が見えてきたわ! さっきまで焦げてた髪の毛も、綺麗な緑色に戻って……え?

 

 花が咲くのと同時に中から姿を現したのは、()()()だった。

 

 

 「え?……エ、エダなの?」

 

 「いいえ、違うわ。()は今眠っているわ」

 

 「な、なんでレディーが!? それにエダのボロボロになった服を、着て……!」

 

 「チィ、脅かしやがって。ハッハッハッ! 覚醒して女になるたぁ、どれだけハズレの能力なんだ!!」

 

 エダと同じ緑色の髪の毛は、腰の上くらいまで長く伸びていた。頭には、蔓で編んだ冠を付けている。

 肌は透き通る程に白く、緑色の髪と合わさってどこか神秘的な雰囲気を感じるわ。

 目は切れ長で大きく、鼻筋も細くて高い。エダの面影が全くない美人ね。まあ、エダも不細工って訳じゃないけど。

 身長は私よりも大きい、多分エダと同じくらいね。あいつは猫背だから分かりにくいけど割と背が高いのよね。

 

 多少エダと共通する部分はあるけど、さっきの発言で確信を持てた。この女性(ひと)はエダじゃない。

 

 「貴女、何者なの?」

 

 「ふふ、彼の言葉を借りるなら〝悪魔の子〟と言ったところかしら?」

 

 「なんて魅力的なんだ! ああ、君が悪魔でも構わない……おれは、もう君のこと ガッ!!」

 

 「隙だらけだぜ? 味方を誘惑するのが覚醒した能力か? ハッハッハッ!!」

 

 「ひどい事するわ……」

 

 あのバカ! 何で戦ってる時にあんな油断してるのよ!

 

 「百花繚乱(シエンフルール) 大飛燕草(デルフィニウム)

 

 な、なに!? 地面から()が沢山()えてきた!? 気絶したナルトくんが、次々と腕に引っ張られて穴の上まで運ばれていく!

 

 「きゃ!」

 

 「安心して、ナミ。上に出るだけよ。ここは、狭いから」

 

 私と一緒に、彼女も腕に引っ張られていき外まで出てきてしまった。

 

 「ダメ! アイツが爆発しないように、あの中に押しとどめてたの!」

 

 「知ってるわ。ずっと()()たんだもの。心配無用よ、すぐに決着は付くわ」

 

 「え!?」

 

 千紫万紅(ミル・フルール) 硬楢(シェンヌ・ドゥーア)

 

 物凄い数の腕が地面から生えて、今度はその腕の(てのひら)からまた腕が生えて来た! それを繰り返していって、最終的には合体して()()()()()になったわ……やっぱり植物の能力なの!?

 

 

 「な、なんだアレは!? だが、所詮植物!! 燃やしちまえば(しめ)ェだろ!!」

 

 「確かに、相性は悪いわね」

 

 「余裕ぶりやがって! 切り札でも出すつもりか!?」

 

 「フフ、()()()は貴方にもあるでしょう? 猛毒ガス〝M・H・5(エム・エイチ・ファイブ)だったかしら?」

 

 「な、何処でソレを……!?」

 

 アイツ! そんな物まで使えるの!? でも彼女、なんでこんなに余裕があるの?

 味方だって確信はあるんだけど、クリークの切り札まで知ってるみたいだし謎だらけだわ。

 

 「知っていようと関係ねェ! テメェごときには、使わねェ!!」

 

 「ええ、使()()()()のよね? 貴方が居る場所は()()だもの」

 

 「……!!」

 

 「()()しか作れないのでしょう? 盾と鎧は武器の範疇みたいだけれど、ガスマスクはどうなのかしら?」

 

 「黙れェ!! 今すぐ燃やしてやる!!」

 

 あんなに怒らせて大丈夫なの!? もうクリークは穴の外に出てきそうな距離よ!

 

 

 「ねぇ! アイツがもうすぐ……!」

 

 「大丈夫、ただの時間稼ぎよ。それも、もう終わり。どうにか(みの)ってくれそうね……!」

 

 あの大木に、いつの間にか沢山の花が房状に咲いていた。

 その内の一房が輝いたと思ったら、光の中に一つのが現れた。

 

 悪魔果実(デモニオ・フリュイ)

 

 「その()の模様って! まさか!?」

 

 「力を貸して──! 発射(キュイソン)!!! 」

 

 もの凄いスピードで、クリークへ向かって実が飛んで行く。それと同時にクリークの身体からも、()()()が生えた!?

 

 「!? が、あんが(何だ)! うひが(口が)!?」

 

 「六輪咲き(セイスフルール)、はぁ、はぁ……ぐっ!」

 

 

 え!? クリークの口を開いてた6本の腕が消えちゃった!? あと少しだったのに……! もうダメなの!?

 

 「ぐ、あぜあ゛(何故だ)! うひが(口が)うがががげえ(塞がらねェ)!!?」

 

 「樹液……よ、彼の、異物混入(わるあがき)は……無駄じゃなかったわ!」

 

 ゴクッ! ン!!

 

 「ゴ、ガッ、なんだ口の中にクソ、不味い味が……!?」

 

 クリークの身体が膨れ出してる、きっとアレは爆発とかじゃなくて噂に聞く……。

 終わりね、いくら再生できる能力を持っていても()()()()()()()()、もうどうにもならないわ。

 

 「そ、そうだ忘れもしねぇ、こ、の、味……は……っっ!!」

 

 「貴方が傷付けてきた大勢の人々の痛み……存分に味わいなさい。地獄の業火でね……」

 

  パンッ!

 

 アイツ達が束になっても倒しきれなかったクリークを、彼女はたったの()()で倒してしまった。

 

 

◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 「はぁ、はぁ」

 

 「貴女! 大丈夫!?」

 

 「ええ、思ったより消耗が激しかったみたい……。さっき、彼が大量の水分を吸収してくれてなかったら危なかったわ」

 

 「彼ってエダの事よね? エダはどうなってるの?」

 

 「まだ、眠っているわ。私も、そろそろ()()()()()()()なりそう。彼と交代で、私も眠るわ」

 

 エダと交代? この女性(ひと)が出ている間は、エダが眠ってる? 身体の中に意識だけあるって事かしら?

 

 「ねぇ! 貴女にはまだ聞きたい事が……!」

 

 「私は〝ロビン〟そう呼んで。それとナミ、できれば私の事をまだ彼には黙っていて欲しいの」

 

 「え!? エダは貴女、ロビンの事を知らないの?」

 

 「ええ、急に知らない女に身体を使われたなんて知ったら、ビックリしちゃうでしょ?」

 

 ロビンは困った顔で、少し子供っぽく笑った。さっきまでは大人びた雰囲気のせいで年上に感じていたけど、よく見れば同い年くらいなのかもしれない。

 この子の笑顔もまた、姉に似ている気がした。

 

 その後、ロビンは一つだけ私に言伝を残して眠りについた。

 

 

 でもロビンの事を、エダにはしばらく黙っておくって約束しちゃったけど、きちんと守れるかしら? だって……

 ロビンは意識を失ったけど、身体は未だに女性(ロビン)のままなんだもの。まさか、ずっとこのままなんて事ないわよね?

 

 

◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 「その嬢ちゃんが、クリークを倒したのか?」

 

 もう意識があるのは私だけだと思ってたけど、オーナーさんは無事だったみたいね。

 でも、義足みたいだし怪我もしてる。どうしようかしら? ここに倒れてる連中を私一人で運ぶのは難しいわ。

 

 「ビブルカードが異様な反応を見せたので戻ってみたが、まさか覚醒でもしたか?」

 

 「鷹の目! お前さんの読み違いだ。そこで寝てる嬢ちゃんが倒したようだが、他は全滅だ」

 

 この男が鷹の目! クリークを標的にしてたって聞いたけど、ゾロと闘った後帰ったのよね!

 

 「この娘、緑髪だな。それと海からでも視認できた()()()()〝ヒトヒトの実〟幻獣種、モデル〝ドリアード〟か」

 

 「ちょっと!? サラっと、とんでも無い事言わないでよ!!」

 

 「済まなかったな。おれの失態だ。クリークが覚醒するとは思いもしなかった」

 

 「そっちじゃなくて!」

 

 「せめて、倒れた者を運ぶとしよう。赫足、店へ運べば()いか?」

 

 「ああ、頼む」

 

 

 ああ! もう! 何なのよ一体! エダの食べた実が、ヒトヒトの実でドリアード? ドリアードって森の守り神みたいな存在でしょ?

 確か、女性の姿で現れて男の人を木の中に誘い込んで喰べるとか。色々と恐ろしい話も聞いたことがあるわ。

 

 「あ! 待って。ロビンは私が運ぶわ!」

 

 いつの間にか、ロビンの体に自分のコートを被せて鷹の目が運ぼうとしていた。

 服はボロボロだから気遣いは嬉しいんだけど。鷹の目に運ばせるのは何か気に入らないわ!

 

 

◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 結局、私もウチの連中を全員運ぶ羽目になった。

 鷹の目が、自分に運ばれるのはゾロが嫌がるだろうとか言い出すから仕方なくね。ロビンはエダと同じで軽かったけど、コイツらは見た目通りの重さだったから苦労したわ。

 

 ようやく運び終わると、鷹の目はオーナーさんから舟を一艘借りるって話をしていたわ。

 クリークの手下達を借りた舟にまとめて乗せて、自分の舟で曳航(えいこう)するみたい。あの棺桶みたいな舟ってどういう理屈で動いてるのかしら?

 

 その後、クリークの手下達を舟に詰め込んでいた鷹の目は、手下から適当に剥がして来た上着をロビンにかけて、自分のコートを回収して行ったわ。この男、意外とケチなのね。

 

 「ナミ、悪ぃな運んでもらってよ。ワシは軽傷な方だ、他の連中の手当てに回るぜ」

 

 「副船長! もう起きたの? 軽傷って言っても()()()って話でしょ! 応急手当てくらい私もできるわ。大人しく寝てなさいよ」

 

 副船長は言うことを聞かず、ルフィーとゾロ、それにナルトくんの手当てを始めたわ。私もコックさん達の応急手当てを何人かしたけど、みんな丈夫なのか次々に起き上がって自分で手当てしだしたわ。

 

 ルフィー達が目覚める頃には、もう鷹の目はクリークの手下達を連れて居なくなっていた。あのギンって奴だけは怪我が酷かったみたいで副船長が手当てしてあげてたけど、コイツら敵に甘いのよ。ロビンなんて容赦なく……

 そうだ、ロビンの事をどう説明しようかしら? ナルトくんの物だと分かったあの船に、とりあえず寝かしてあるんだけど、メリー号のベットの方がしっかり休めるわよね。

 

 「アンタ達! 動けそうなら、メリー号を取りに戻るわよ。帰りは二艘になっちゃうから、ナルトくんも着いてきて」

 

 「なあ、ナミさん。()()レディーは?」

 

 そっか、この人は見てたんだった。ひとまず、ロビンって名前は伏せとくべきよね? うう、鷹の目の前では名前を呼んじゃった気がするけど、もう帰ったし……大丈夫、よね?

 

 「あの子はアンタの船で寝てるわ。このまま一緒に連れて行って、メリー号のベットで寝かしてあげる予定よ」

 

 「だが、あのレディーはエダが……」

 

 「その事はまだ黙ってて。今の中身がエダなのか彼女なのか、目覚めるまで分からないから」

 

 「ナミー! 船に知らない女がいるぞー!」

 

 「その子のお陰で皆助かったのよ! まったく」

 

 途中ロビンの事をルフィー達が聞いて来たけど、突然現れて助けてくれたとしか言いようが無かったわ。嘘じゃないしね。

 

 それ以外は何も問題なく、孤島の反対側まで船で移動できた。

 メリー号は無事みたいね。よかったわ。

 ロビンも私のベットに寝かせられたし、またバラティエまで戻らないと。

 

 

 「ところでよー。エダはどこ行ったんだ?」

 

 今さら!? 確かに存在感が薄い時もあるけど、もっと早く気付きなさいよ! ああ! でも、私も言い訳を全く考えて無かったわ!

 

 「なあ、ナミ。あそこで縛り付けられてる奴らは何なんだ?」

 

 あ、ゾロに言われて思い出した。シャチがどうこう言ってた三人組が居たんだったわ。鷹の目はもう行っちゃったし、どうしようかしら?

 

 「ナミ。ワシにはそこのお嬢さんの()()が、どうにもエダと似てる気がするんだけどよ」

 

 

 「ああもう! その女の子がエダよ!!」

 

 「「「???」」」

 

 同じ角度で不思議そうに首を傾げる三人を見て、私は頭痛がしてきた。はぁ、私の苦労も知らずにロビンは気持ち良さげに眠っているわ。

 




 ロビンはFILM Zで〝モドモド〟をくらった18歳バージョンに近い見た目 という設定です。
 ドリアードの影響で髪は緑色になっています。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。