「そして、縛られたまま放置されたのよ! 2時間も!!」
「誤解だァ!! ナミさん!!!」
「大丈夫よエダ。一周回って冷静になったわ……ロビンの姿で良かったわね?」
「てめェ! レディーになんて事してんだァ!!」
「なぁ、ゾロを迎えに行こうぜ〜」
本来被害者な筈のオレが、気付けば針の
あ、1人で武器屋の中へ行かないでくれよ!?
ムードメーカーが消えたら、この場は地獄だぞ!
口では冷静になったとか言ってるけど……ナミさんは、ずっと手にナイフを握ったままだからな!?
「とにかく! 話を! 話をしよう!! まずサイフの件から───!
ロビンすら援護してくれない中で孤軍奮闘。
怒り心頭のサンジを
やる事多すぎだろ!?
無実の証明がこんなに難しかったとは……。
「──なるほどね。確かに筋は通ってるわ」
でもまあ、その甲斐あって冤罪は晴れそうだ───
真っ先に誤解を解いたのは、ビビの胸を弄ったという件。
これは、胸元へ仕舞っていたサイフが消えた事で起きた誤解だった。
あのサイフは分身と共に消えたんだから、ビビの誤解も仕方ないけど……
オレは断じて、服の中へ手を入れたりしてない!
そして次に、縛り上げての辱めという件。
こちらは、山賊相手に仕掛けていた罠の残りが原因。
あれ? でもビビが罠に掛かったのって、オレが居なくなった後だよな?
だとすると、身体から一度切り離した〝蔓〟や〝枝〟は、分身と共には消えないって事か。
これはオレも知らなかったよ。罠を解除しなかったのは悪かったけど、決して故意じゃないんだ!
「と、これが事件のカラクリさ!」
「へェ〜、大した推理力じゃねェか エダ」
「相変わらずロビンの姿だと頭が冴えてるのね」
「あの、ナミさん。納得したなら、そろそろナイフを仕舞ってくれても……」
「もう刺さないわよ。考えてみれば、エダを呼び戻した私にも原因の一端があったみたいだし」
はぁ〜、生きた心地がしなかった。
前世で推理マンガを読んでたおかげで、どうにか乗り切れた……。
まさか ONE PIECE世界で、ミステリー知識が役に立つとは思わなかったよ。
それに、ビビも怪我が無くて良かった。もう一つ仕掛けた方の罠だったら大変だったぞ。
何はともあれ、今世で最大級のピンチもこれにて解決だ。
「本当に貴女がエダなの!? すごい変装。胸なんて、本物みたい……」
むぎゅっ!
「わ──っ急になにすんだ!? っ変装じゃないから!」
「そういう能力ってコト? それに、私に魅せた盗みの技も、あのトラップによる辱めも……全部勘違い?」
「トラップの件は、ホントごめん!」
「もういいわ……山賊が目覚める前に親切な人が助けてくれたし。あ、けれどカルーが何処にも居ないのは何故?」
「さっき料理大会で審査員をやってたぞ?」
「え、どうして!?」
いや、オレに聞かれても判らないって。さっきので推理力は底を突いたんだ……これ以上考えたら熱が出る。
それにカルーの行動原理ならビビの方が詳しいだろ。
行方不明の理由は判らないけど、カルーが無事だった姿はサンジも確認してるんだし。
今度こそ、誤解は全部解けたハズ───
「そうだわ! アレだけは勘違いじゃない!! あなた私の事が、す、好きなんでしょ?」
「…………!!」
「わーっ!? いまオレ、本体なんだナミさん! ホントに死んじゃうからっ!!」
「ナミさん! 気持ちは分かるが、ロビンちゃんまで死んじまう! どうにか、堪えてくれ!!」
助かった、サンジ!
オレの事は全く心配してない印象だけど……ナイスだ!
とにかく、今の内にビビの誤解を解かないとっ!
「ビビ! まだなにか勘違いしてるみたいだけど、オレは……!」
「だって! 私のこと〝姫〟って呼んだでしょ!? 助けてもくれたし!」
「姫は姫だろ! アラバスタの王女なんだし」
「なにを……? 確かに私の出身はアラバスタだけど。
「えぇ!?」
「──もう大丈夫よ、ナルトくん。ようやくエダの勘違いが分かったから」
ナミさんが、ロビンからアラバスタ編を聞いていたお陰で情報をすり合わせるコトができた。
この世界のアラバスタには、王女が存在しない。
勿論ビビの生まれも、ネフェルタリ家じゃないそうだ。
それで今は、国を飛び出して義賊のような事をしてるらしい。
悪人を見付けては金を盗み、時には貧しい人へも分け与える……ってあれ?
「なんでオレから盗んだんだ!?」
「……街で、女の子とその父親に頭を下げさせてたでしょ?」
「それはアイスをあげたから、お礼を言われてたんだ! 恐喝とかじゃないぞ!?」
「う、どの道 賞金首だったじゃない!」
「なんてハタ迷惑な勘違い娘……。ロビンに聞いた物語と大違いね」
「おれは好きだぜ、早とちりなビビちゃんも! 勘違いされるエダの方が悪ィんだ!」
まあ……確かに、アイスの件の誤解は仕方ないのか?
あのお父さん、途中からやけにペコペコしてたしなぁ。
オレも手配されてる身だから、久しぶりに〝ブランチ〟って名乗ったんだけど……
──「ヒィィ!?
ブランチのかた って一体なんだったんだ?
やけに慌ててたのも腑に落ちないけど、まあ女の子は笑顔だったから別にいいか。
泣きそうな子も笑顔になる5段アイス。流石は、お値段 1,200ベリーなだけあ、る……?
ああっ!?
「ナミさん! お金を貸してくれ!」
「はぁ!? あんたねぇ、船へ戻った時に返金し忘れてたでしょ! そういう事は、全部返してから言いなさい」
「それは、ゴメン! ロビンが何処へ仕舞ったのか分からなくて。でも、いま必要なんだ!」
「もうっ! 一体何に使うのよ?」
「アイスだ。さっき分身の時に買い物したから、一緒に金が消えてるんだ! 1,200ベリー!」
「高っ! まあ、そういう事なら……うーん……仕方ないわね。はい、多めに貸すから私にもアイス買ってきて」
「ありがとう、ナミさん!」
3,000ベリーも貸してくれた。しかも、利子なしだ!
貸してもらったお金から、ナミさんのアイス代まで引かれそうなのは謎だけど───
もう推理する気力もないし、この件は迷宮入りでいいや。
「はいよ、3段アイスが二つで 1,800ベリー」
「それじゃあ、2,000ベリーで……お釣りと、この1,000ベリーはとっておいて?」
「へ? ありがとよ! お姉さん。サービスで5段にしとくぜェ!」
「えぇ!?」
せっかく、消えた金額とピッタリになるよう計算したのにっ!?
ロビンの姿のままだから穏便に済まそうとしたけど、サービスされてたら本末転倒だな。
けど善意を断るのも悪いしなぁ……。
「はいお待ち! バランスに気を付けてくれよ」
「ありがとう」
「一つ持つぜ、ジョセフィーヌ」
「あ、サンジも来たのか。その名前、ナミさんから聞いたな?」
「なんだよ男連れか……。シャウ!」
なんか奇声が聞こえた気もするけど
チップとしてお金は返せたし、ミッション終了だ! サービスしてくれて、ありがとう!
「お前、アイスを2つ買ってどうする気だ?」
「え? ナミさんと、ビビに……一緒にアイス食べれば仲良くなるだろ?」
「馬鹿! いいか、お前はナミさんにだけ買った事にしとけ。ビビちゃんには、おれから渡すからよ」
「オレの金で買ったんだぞ!? 借金だけど」
「金なら後で払う。とにかく、アレ以上 険悪な雰囲気にするのはマズいんだ!」
そんな事になってるのか!? さてはサンジ、居た堪れなくなって逃げて来たな!
「だから、アンタを姫だと勘違いしてたのには事情があるのよ」
「その事情を詳しく説明して!」
「それは無理。とにかく、エダはアンタに気がある訳じゃないのっ!」
「アナタひょっとして……私に妬いてるの?」
「はぁ!? 何言ってんの!? いい? 私とエダはね……!」
「ただの仲間なんでしょ? さっき金髪の人が言ってたわ」
「う、そうよ……仲間!」
さっきから様子を伺ってるけど、出て行きにくい。
でも、そろそろ行かなきゃアイスも溶けてきそうだ。いくぞ、サンジ!
「でも、ただの仲間じゃないわ! エダはね私の〝しもべ〟よ!」
「しもべ……!?」
「エダ! テメェ、なんて羨ましいポジションに!?」
「羨ましくないだろ……。あ、ナミさんアイス買ってきたぞ」
「ありがと、エダ。分かったかしら? もう私の〝しもべ〟に言い寄らないでね?」
「うっ───!!」
ビビが物凄く打ちひしがれてる!?
しもべって言っても、お金を返すまでのごっこ遊びみたいなモノだぞ?
ゼウスじゃないんだから、ずっと しもべ 扱いは流石にゴメンだ。
「5段はちょっと多いわね……半分はエダにあげる」
「やった!」
「飼い慣らされてる……!?」
「おっと、そうだった! ビビちゃん、君の分だ」
「ありがとう。でも、コレほとんど溶けて……え!? あなた、どうして燃えてるの!?」
「大丈夫だビビ。サンジはよく燃えるんだ」
「主に、お前のせいでなっ!!」
またもや濡れ衣……!?
でもまあ、サンジがギャグパートにしてくれたお陰で険悪なムードも吹き飛んだみたいだ。
ビビが仲間入りするのかは分からないけど、この調子ならナミさんと仲良くなってくれるだろ。
「バカやってないで、私達もゾロの所へ行きましょう?」
「そうだった。ゾロの刀はどうなったんだろう?」「マリモめ、手間かけさせやがって」
「……やっぱりおかしいわ! 仲間を〝しもべ〟にするような女に、
「ちょ、ビビ! 急に引っ張るな。危ないだろ!」
「やる気? 勘違い義賊さん。これ以上は、話し合いじゃ済まないわよ?」
「望むところよ〝泥棒猫〟!」
2人とも急に武器を構えたっ!?
ナミさんは、斧を持ってきてないから
ビビは、
って! さっきまで平和な流れだったのに、どうして急に!?
「ナイフをスカートに仕舞ってるなんて、危ない女ね」
「アンタに言われたくないわっ! 胸の先端に武器を仕込む方が、はしたないでしょ!」
「おいおい、レディーが傷付け合うのは──」
「「黙ってて!!」」
「ぐっ……おいエダ! なんとかしろ!」「無茶言うなよ!?」
──『まったく、情けない
「覚悟しなさいっ〝
「〝
「なに!? うごけ、な……!」「ロビン!? どうして邪魔するの!?」
助かったロビン! いや、ホントに!!
ナミさんが物騒な技名を叫んでたし、かなりヤバい状況だった!
「助かったぜロビンちゃん! だが、流石にやりすぎなんじゃ……?」
「2人とも怪我をしないよう、優しく拘束してるわ。それよりも、ビビ?」
「えっ? 貴女、さっきまでと雰囲気が……?」
「エダだけは止めておきなさい。後悔する事になるわ」
「どういう事!?」「やっぱりロビンは私の味方ね!」
「あの男は、まず甲斐性がないわ。今も100万の借金があるの。しかもギャンブルによるものよ? それに貧弱で打たれ弱いわ。攻撃を一発くらえば気絶する程の弱さ。ついでに精神的にも脆いわ。記憶力も悪くて、人の名前もロクに覚えていないの。すぐ調子に乗る所もダメね。なんども敵を侮って痛い目を見ているのに改善の兆しも見えない……
きっと、反省という言葉が頭から抜けているの。フフッ、記憶力がアレだから。長くなってしまったけど、簡単に言えば、一人では生きていけない人間という所かしら?」
「あはははは。ロビン言い過ぎ! その通りなんだけど!」
「不憫すぎるわ!?」「エダ。その、聞こえてんだろ? ドンマイ」
あれ? おかしいな、反論したいのに取っ掛かりがないぞ?
──『だって全部真実だもの』
確かにそうだけどさっ! 一人じゃ生きられないは言い過ぎだろ! 現に無人島で
──『ずっと私がいたのよ? あの頃からサポートはしてたわ』
うぐ、それは一先ず ありがとう。けど、何もナミさんの前であんなに悪口言わなくても!
──『心配ないわ。あれだけ言ってもナミは笑ってるモノ。あの子は、もう手遅れね……』
「あははは。お腹イタイ! でもこれで、アンタもエダに幻滅したんじゃない?」
「……けれど、彼女はそんな事しそうにないわ! さっきから喋り方も女性そのものじゃない!」
「私はロビン。エダとは別の人格よ? 元々、この体は
「ロビン……さん? そう、
おい、ちょっと! またなんか勘違いしてそうだぞ!?
──『あとは任せるわ。まだ調べ物の途中なの……
「キャハハハハ! ターゲットがもう捕まってるなんて、私たちツいてるわ!」
「誰? あの女」「あの笑い方は!?」
「おぉ! 君はミキータちゃん! まさか、おれに会いに来て……へぶっ!!」
「サンジ!?」「ナルトくん!」
どうして、ミス・バレンタインがここに!? サンジが思いっきり蹴っ飛ばされたぞ!?
──『とにかく2人を解放するわ! その後は、あなたの出番よ』
なに、あの女? ナルトくんの知り合いかしら? 思いっきり蹴り飛ばしてたけど。
黄色い服に、黄色の帽子、雨でもないのに傘を持ってる……あれ? そんな話、最近聞いた様な?
フワッ……
「あ、拘束が解けた……。ロビン! 痛くなかったけど、もうちょっと早く……」
「急に交代するなっ! ロビンが戦った方が早いだろ? はぁ!? 覚醒能力はコスパ悪いって!?」
「今はエダね。なんでそんなに慌ててるのよ?」
「いや、だってナミさん! あれ多分、敵だぞ!」
「キャハハハ! 拘束してた腕が消えたけど、どういう能力? ま、ちょうどいいわ」
「誰!? 離してっ……!」
勘違い娘が捕まってるわ。やっぱりエダが言うように、敵なの?
うーん。まだ私たちに対しても敵意があるかは微妙な所ね。ナルトくんのアレは別として。
でもまあ、エダもさっき言い掛けてたケド──
「ビビをどうする気だ!」
「キャハハハ、大丈夫よ? あなた達と敵対する気はないから。貴女も〝麦わらの一味〟でしょう?」
「一味へは手を出さないってコトか? なら、サンジはどうして……」
「あとは任せなさいエダ。あの女の目的を確かめるわ」
「分かったナミさん。オレはサンジを見てくる。すぐ戻るから!」
「ねぇ、さっきアンタが蹴り飛ばした男も〝麦わらの一味〟なんだけど……
「ウソ!? 大会でナンパしてきた、ただのコックの筈……あ、金髪でコックって、まさか似顔絵の!?」
「大変ねぇ?
「ナミさん、そんなにおれの事を心配して!?」「多分ちがうぞ、サンジ」
「うぐっ、まるで私達の組織を知ってるかの様な口振りね。でも残念、カマをかけても無駄! 組織の秘密がそう簡単に──」
「秘密犯罪会社〝バロック・ワークス〟……違うかしら?」
「…………え、全然ちがうわ。キャハハハ、なにソレ?」
「え」
「あはは、あんなに得意気な顔で、間違う……なん、て!!」
な……!? どういう、コト……?
だってロビンから聞いたミス・バレンタインの特徴と、この女はソックリじゃない!
王女ビビを狙ってくる展開もどこか似てるのにっ! 捕まってる本人まで大笑いしてる!?
なんで私が、こんなに笑われなきゃいけないのよ!!!
「顔が赤いぞ、ナミさん」「赤くなったナミさんも素敵だー!」
「うっさいアンタら! 大体エダが、敵とか言ったせいでしょ!?」
「いや合ってたみたいだ。もう囲まれてる」
「え? なんなのコイツら!?」
「街のチンピラ集団か?」
「待ちなさいビリオンズ!〝麦わらの一味〟への手出しは……!」
「指令変更だよ!〝シレヘン〟!〝シッ〟! ドレークも麦わらも、街から逃すなとのご命令だよ!」
囲んできた連中がビリオンズ。そして、あのオバサンはきっとミス・メリークリスマスね。
でも、組織の名前がバロックワークスじゃないのなら……コイツら一体なんなの!?
「キャハハハ! いきなり大仕事ね! 一味の所在は判明してるの?」
「1人だけ行方不明だね! けどソイツは800万の雑魚さっ!〝ザッ〟!」
「よし、敵だ! いま確定した」
「ちょっとエダ。相手は大人数、その上 あの2人は能力者だろうし……」
「うわっ!?」「ぎゃーっ!」「ぶへっ!!」
「ちっ、手応えのねェ連中だな。街のゴロツキか?」
「ゾロ! 刀が揃ったんだな!」「マリモの奴、ちゃんと状況分かってんのか?」
あ、もう止まらないわね。ゾロが先走ったせいで、エダとナルトくんまで戦い出しちゃったわ。
もう少し情報が欲しかったけど、仕方ないか。
街から逃がさないなんて言ってたし、船も心配ね。ついでに、
「なんなのコイツら!? ビリオンズがこんなアッサリ!?」
「観念して、その自称〝お姫様〟を解放しなさい」
「自称なんてしてない! それに、海賊の助けもいらないわ!」
「別に見返りは求めないから安心しなさい。ウチは〝ピースメイン〟らしいから」
「!」
「くっ……せめて、この女だけでもボスの元へ───」
「どいてろ、ナミ! ゴムゴムの〜〝バズーカ〟!!」
ズドォン!!!
「きゃあああああ!!!」
「女相手でも容赦ないわね、あいつ」
「なんて威力……! 空高く飛ばされて行ったわ!」
「あら、無事だったのね姫サマ」
「っ姫じゃない!!」
「しっしっし、お前ら仲良くなったんだな」
考えてみれば、ルフィーとゾロは目の前のお店に居たんだったわ。
2人とも、状況を理解して助けに来た訳じゃないでしょうけど。
多分野生の勘で〝敵〟と判断したんでしょ。
「もう終いか。試し斬りにもなんねェな」
「おおっ! ゾロ、それ雪走か! それに、知らない刀まで!?」
「何はしゃいでやがるロビン……ああ、エダなのか」
「オイ待てお前ら! ミキータちゃんが、どこにも居ねェ!?」
「ああ、さっきルフィが吹っ飛ばしてたぞ。それよりゾロ! 刀だ!」
「雪走は貰ったんだ。そうだ、預かった金なんだけどよ───」
「てめェ、ルフィー!」「なんだよナルトー」
ウチの男連中は騒がしいわね……まあ1人は、いま女だけど。
取り合えず、この場は片付いたのよね? 呆気なさ過ぎる気もするけど、あいつらの強さを考えれば当たり前か。
さてと、一先ずこれからの方針を決めなきゃ───
「あのっ!〝麦わら〟のルフィさん?」
「なんだー?」
「私を、船に乗せてください!」
「おう、いいぞ」
「やったぜ! ビビちゃんが仲間になった!」
「おい、その女サイフ泥棒なんじゃ!?」「あはは。もう解決済みだゾロ!」
「なにシレっと仲間入りしてんのよ! アンター!!」
ああ、もう!!
ナルトくんはともかく! なんであんたまで嬉しそうにしてんのよっ! エダ!!!
無邪気な笑顔なのが余計に腹立つわね。
今は下心が無いんだろうけど……戦闘中、射撃の度にロビンの胸を気にしてたのは知ってるのよ!
〜 役に立たない豆知識 〜
branch【ブランチ】…… 意味:木の枝のこと。転じて支流や支社という意味も持つ。
brunch【ブランチ】…… 意味:朝昼を兼ねた食事のこと。例)王様の──。