シズさんから、暴走したイフリートを分離してから、1週間が経過した。
だが、シズさんは、未だに目を覚まさない。
俺とリムルは、シズさんのそばに居た。
レイト「まだ目を覚まさないな。」
リムル「そうだな………。それはそうと、レイト。」
レイト「ん?」
リムル「お前は言ったよな?シズさんを助ける方法があるって。」
レイト「ああ。…………丁度いい。話すよ。イフリートを分離したシズさんをどうやって助けるのか。」
俺とリムルは、お互いに向き合う。
さて、何から話すかな。
レイト「まず………一つ言っておくと、現在、シズさんの命は、風前の灯だ。」
リムル「どういう事だよ………!?」
レイト「イフリートが、シズさんの命を延命していたんだ。」
リムル「それじゃあ………助ける方法は無いって言うのかよ………!?」
やはり、そういう反応になるよな。
でも、助けられないことはない。
レイト「いや、ある。それは、俺のUQスキルを使う必要がある。」
リムル「お前のユニークスキル………?」
レイト「ああ。その名も、
リムル「
俺は、そのスキルを使って、どの様にシズさんを助けるのかを説明する。
レイト「
リムル「そんなスキルがあるのか…………。」
レイト「ああ。シズさんの魂を、このバイスタンプに移す。」
そう言って俺が取り出したのは、ブランクのバイスタンプだ。
使えるかもしれないと思い、予め作っておいた物だ。
リムル「それを使えば、シズさんを助けられるのか?」
レイト「ああ。それに、バイスタンプ内なら、魂の劣化は避けられる筈だ。」
リムル「でも、肉体はどうするんだ?」
レイト「それも考えてある。その為には、シズさんの肉体の………簡単に言えば、シズさんの細胞が必要になる。」
そう、シズさんの新たな肉体を作成するには、シズさんの細胞が必要なのだ。
首を傾げたリムルが聞いてくる。
リムル「どういう意味だ?」
レイト「ああ。要は、俺のキメラ細胞を使うんだ。」
リムル「キメラ細胞?」
レイト「俺のキメラ細胞は、
リムル「どういう事だ?」
レイト「俺のキメラ細胞を、そのまま体に埋め込むと、拒絶反応が起こるかもしれない。」
そう、現に白波純平も、ギフの細胞の拒絶反応が起こっている。
例え、シズさんの肉体に俺のキメラ細胞を埋め込んでも、拒絶反応が起こるのは避けたい。
それは、シズさんをまた苦しめるだけだ。
それに、シズさんの今の肉体は、もう限界に近い。
あまり無理はさせられない。
リムル「確かに、拒絶反応が出たら、シズさんを苦しめるだけだからな。」
レイト「だからこそ、シズさんの細胞が必要になるんだ。」
リムル「…………つまり?」
レイト「まず、俺のキメラ細胞を、シズさんの細胞と組み合わせて、拒絶反応が出ないように調整をして、培養して、シズさんの新たな肉体を作る。そこにシズさんの魂が入ったバイスタンプを押印して、その体に移すんだ。」
そう、これなら、拒絶反応が起こる心配も無い。
無論、定期的に検査する必要はあるが。
すると。
シズ「………スライムさん、キメラ君。」
リムル「シズさん!」
レイト「目が覚めたんだな。」
シズさんが目を覚ました事に、リムルは安堵の表情を浮かべる。
シズさんは、微笑を浮かべる。
シズ「さっきの話、全部聞かせて貰ったよ。」
レイト「え?」
聞いてたのか。
俺たちが驚いている中、シズさんは、言葉を紡げる。
シズ「…………私が助かるその方法、お願いしていいかな………?」
レイト「良いのか?」
シズ「うん………。あなた達にお礼がしたいし、力になりたい。だから………お願い。」
シズさんは、弱々しくも、どこか力強く言う。
それを見たリムルは、俺の方を向いてくる。
レイト「分かった。」
俺は、ブランクのバイスタンプの天面のボタンを押して、シズさんに押印する。
どうやら、上手く行ったみたいだな。
すると、バイスタンプが光り。
シズ「何か………自分で自分の体を見るのは、複雑な気持ちになるね………。」
リムル「そうだな。」
レイト「じゃあ、シズさん。シズさんの髪の毛、一本貰うな。」
シズ「うん。」
リムル「………シズさん。良かったら、シズさんの体を、俺が食べても良いか?」
シズ「…………良いよ。」
そう言って、シズさんは了承した。
俺は、シズさんの髪の毛を一本取って、保管ケースに入れる。
そして、シズさんの残った肉体は、リムルが捕食者を使って取り込む。
そして、リムルは、幼いシズさんの様な姿になった。
すると、外から、リグルド達の声が聞こえてくる。
リグルド「おや、これは皆さんお揃いで。皆さんもお見舞いですかな?」
カバル「ええ、リグルドさんもっすか」
リグルド「はい、シズ殿の着替えをお持ちしたところです、リムル様、レイト様、失礼します。」
そう言って、リグルドが入ってくる。
どうやら、エレン達も居るみたいだな。
すると、皆が驚く。
それはまあ、当然の反応だな。
すると、嵐牙が現れる。
嵐牙「我が主………!」
「「「え?」」」
リグルド「その姿は………!?」
「「「えぇぇぇぇ!?」」」
カバル「その小さい女の子が………リムルの旦那ぁ!?」
レイト「やぁ。………その通りだよ。そこに居るのは、リムルだ。」
俺は、シズさんの魂が入ったバイスタンプを持ちながらそう言う。
リムルは、涙を流していた。
俺たちは、事情を話す事に。
ギドが口を開く。
ギド「本当に………リムルの旦那でやんすか?」
リグルド「間違いありません!」
嵐牙「見くびるな!姿形が変わったくらいで、分からないと思うか!!」
カバル「ああ、いや………。そういう事じゃ無くて………何か、ちっこいシズさんぽいっつーか………。」
レイト「本当だよ、リムル。」
リムル「ああ、ホレ。」
リムルがそう言うと、人間としての姿から、スライムとしての姿に戻る。
すると、カバルとギドが驚いた様な表情を浮かべる。
カバル「ふへ〜………。」
ギド「見事なもんでやんすね………。」
カバルとギドがそう言う中、エレンの表情は暗かった。
エレン「…………シズさんを食べたの?イフリートみたいに………。」
レイト「いや、リムルが食べたのは、あくまでシズさんの肉体。シズさんは、ここに居る。」
俺はそう言って、シズさんの魂が入ったバイスタンプを見せる。
カバル「何だこれ?」
ギド「レイトの旦那が使っていた物に、似ているでやんすね………。」
すると、バイスタンプから。
シズ「………ごめんね、心配かけて。」
バイスタンプが光り、シズさんの声がする。
三人は一瞬沈黙した直後。
「「「えぇぇぇぇぇぇ!?」」」
そう叫んだ。
まあ、無理もない。
余談だが、三人の叫び声で、外にいたゴブリン達が驚いていた。
カバル「ど………ど、ど、ど、どうなってんだよ!?」
ギド「これから……シズさんの声が……!?」
レイト「ちゃんと説明する。だから、一回落ち着いてくれ。」
俺は、三人を落ち着かせて、話をする。
シズさんの魂は、俺のユニークスキルを使って、バイスタンプへと移し、保全する。
シズさんの肉体は、リムルの今後の生活の為に捕食させた。
その後、俺のキメラ細胞とシズさんから採取した細胞を用いて、新たな肉体を作成。
そして、その肉体にシズさんの魂を移すという事を。
レイト「…………という訳で、シズさんの新しい肉体の準備には、少し時間がかかるが、シズさんの命は繋がったって訳だ。」
カバル「そ………そうなのか………。」
ギド「もう………驚きすぎて、疲れたでやんす………。」
エレン「つまり………シズさんは、死んでないって事…………?」
レイト「ああ。」
リムル「全部、レイトのおかげだ。」
エレン達は、ホッとした様な表情を浮かべる。
そりゃあ、大事な人だったんだろうからな。
その日は、夕方になってしまったので、エレン達は村に泊まった。
その翌日。
カバル「色々と世話になったな。じゃあ、そろそろお暇するわ。」
レイト「国に帰るのか?」
カバル「ああ、ギルマスにこの森の調査報告とシズさんのことも、報告しないといけないからな。悪い様には言わない。」
エレン「リムルさん達のことも、伝えておくね。」
ギド「旦那達も何かあったら頼るといいでやすよ」
レイト「ああ、そうさせてもらうよ。」
シズ「皆、元気でね。」
エレン「シズさんも。」
カバル「レイトの旦那。シズさんの新しい肉体の事、頼むぜ。」
レイト「おう。任せろ。出来る限りは早く終わらせるよう、最善を尽くす。」
カバル達は、そう言って、立ち去ろうとするが、何かを思い出したのか、立ち止まる。
カバル「あっ………と、最後にもう一つ。なあ、レイトの旦那。シズさんが入ってるバイスタンプって奴、出してくんねぇか?」
レイト「ああ。」
シズ「どうしたの?」
すると、三人は頭を下げる。
「「「シズさん!ありがとうございました!」」」
シズ「三人とも………。」
カバル「俺、あなたに心配されない様なリーダーになります!」
ギド「あなたと冒険できた事、一生の宝にしやす!」
そして、エレンは、シズさんの魂が入ったバイスタンプを包み込む様に持つ。
エレン「ありがとう………。お姉ちゃんみたいって、思ってました。」
シズ「三人も、元気でやってね。それと、いつでも会いに来て良いよ。」
やっぱり、三人は良い人たちだ。
この三人が、シズさんの仲間で、本当に良かった。
すると、リムルが声をかける。
リムル「ところで、お前らの装備、ボロッボロだな。」
「「「ひどっ!」」」
リムルがそう言うと、三人は装備を隠す様にして、俺は笑い、シズさんは苦笑した。
そうして、俺たちはカイジン達が作った試作品の防具を渡す。
カバル「おおっ!憧れのスケイルメイル!」
エレン「スゴい!なにコレ!?軽い上に頑丈、ていうかめっちゃキレイ!」
ギド「いっ、良いんでやすか、あっしにはもったいない代物で!?牙狼の毛皮まで使用されってやっせ!?」
リムル「餞別だよ。ウチの職人の力作さ。」
ギド「職人?」
レイト「おーい。」
俺が呼ぶと、カイジン達が出てくる。
カイジン「まっ、力作つっても、試作品だけどな。」
ガルム「着心地はどうだい?」
ドルド「細工は隆々ってね。」
ミルド「うん、うん。」
「「喋れよ!」」
ミルドが喋らないのは、相変わらずみたいだな。
俺は、彼らを紹介する事に。
レイト「紹介するよ。右から、カイジン、ガルム、ドルドにミルドだ。」
カバル「カイジン!?マジで!?」
エレン「腕利きで超有名な鍛治職人の!?」
ギド「ガルムにドルド、ミルドってあのドワーフ三兄弟!?」
カバル「ありがとうございます!これ、家宝にします!」
エレン「嬉しいです!」
ギド「夢の様でやんす!」
そんな風に、三人は喜んでいた。
やっぱり、カイジンは相当有名な鍛治職人なのだな。
三人は、今までのことを吹き飛ばす大はしゃぎしたのち、帰って行った。
その後、俺とリムルは、シズさんと一緒に話をするべく、テントへと向かっていた。
だが、この時の俺は、知らなかった。
俺とリムルを中心として、世界が激動の時代になっていく事を。
そして…………。
干上がった荒野に、一体の
すると、そこに一体の鳥のよいなマスクをし、白い紳士服を着ており、杖を持った者が近づいていく。
その者が、豚頭族を見つめると。
???「お前に名前と食事をやろう。」
その者がそう言う。
豚頭族は、その者を見つめると、問う。
豚頭族「…………あなたは?」
ゲルミュッド「ゲルミュッド。俺の事は、父だと思うがいい。」
そう言うと、豚頭族は、訝しげな表情を浮かべる。
それを見たゲルミュッドは。
ゲルミュッド「………このまま死ぬか?」
そう問う。
それに対する豚頭族の答えは。
豚頭族「………名前を………そして、食事を……。」
ゲルミュッド「お前の名は、ゲルド。」
ゲルド「ゲルド…………。」
ゲルミュッド「やがて、ジュラの大森林を手中に収め、
そう言って、ゲルミュッドは、ゲルドに肉を与え、ゲルドはその肉を食べる。
これが、やがて大きな出来事に繋がってくる事は、誰も知らない。
今回はここまでです。
シズさんの魂は、レイトがバイスタンプに移しました。
原理は、ギフジュニアが、ギフジュニアバイスタンプに格納されるのとほぼ同じです。
一応、シズさんは、仮面ライダーに変身する事が出来ますが、変身はしません。
次回、オーガのオリキャラを一人登場させる予定です。
レイトは現在、キマイラですが、いずれ、ダイモン、ジュウガに変身します。
デモンズ、オーバーデモンズ、ベイルの変身者は、デモンズはリザードマン、オーバーデモンズはオーク、ベイルはオーガのオリキャラに変身させます。
リバイス、ライブ、エビル、ジャンヌ、アギレラの変身者に関しては、現在、考え中です。
ジュウガのオリジナルフォームは必要か
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必要
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いらない