ひょんな誤解から、大鬼族と戦闘になってしまった俺たちだが、誤解も解け、大鬼族を連れて、村へと戻る。
宴が行われているが、現在、緊張感が凄まじかった。
何せ、リムルに全員の視線が向けられていたからだ。
リムル「はむっ。」
リムルが肉を口に入れると、全員が固唾を飲んで待っている。
すると、リムルが震え出す。
リグルド「リ、リムル様………?」
リグル「お口に、合いませんでした……?」
リグルドとリグルが不安そうにそう聞いてくる。
でも、この反応なら。
リムル「うんっっっまぁぁい!」
リムルがそう言うと、周囲から歓声が上がる。
リムルは、人間の姿を得て、やっと味覚を得たのだ。
それは美味いだろう。
そこから、本当の意味で宴会ムードになっていた。
みんな酒を飲んだり、食べ物を食べたりして大いに盛り上がる。
俺も、焼き串を食べている。
俺は、リムルに気を遣って、食べていなかったのだ。
そんな中、俺は、カイジン、リグルド、リグルの三人と一緒に、大鬼族のリーダーから話を聞いていた。
カイジン「ぶっ〜!
大鬼族「事実だ。」
カイジン「あり得るのか?そんな事?」
リグルド「分かりません。」
レイト「分かんないけど、異常なのは確かだな。」
ゴブタ「そんなにおかしい事なんすか?」
俺たちがそう話してる中、ゴブタが肉を食べながらこちらに来る。
リグル「ゴブタ。」
カイジン「当然だ。大鬼族と豚頭族じゃあ、強さの桁が違う。格下の豚頭族が仕掛ける事自体、あり得ん。」
確かに、俺が知るゲームだと、オークとオーガでは、オーガの方が強いというのが、お約束とも言えるのだから。
すると、リーダーは、忌々しそうに言う。
大鬼族「だが、奴らは来た。いきなり俺たちの里を襲撃してきた。武装し、鎧を身につけ、森を埋め尽くす程の圧倒的な戦力。あの忌まわしい豚どもに………里は蹂躙され尽くしたのだ!」
カイジン「豚頭族が鎧を?」
大鬼族「ああ。人間の着用する様な、フルプレートメイルだ。」
それを聞いた俺たちは、つぶやく。
レイト「だとすると……。」
リグルド「やはり、オークだけで動いているとは思えませんな。」
カイジン「オークたちがそんな高価なものを大量に用意できるわけがない。不自然だ。」
大鬼族「その通りだ。軍勢の中に、仮面をつけた魔人がいた。」
レイト「仮面の魔人………。」
大鬼族「あれは上位魔人だ。間違いない。」
リーダーは、そう語った。
なるほどな。
リグルド「そいつとリムル様とレイト様を間違え、戦いを挑んだという訳ですな?」
大鬼族「ああ。」
ゴブタ「……つまりどういうことっすか?」
リグル「豚頭族が誰か魔王の勢力のいずれかに与した、ということではないか?」
ゴブタ「なるほど……っす?」
ゴブタは、リグルの説明を聞いても、いまいちピンと来ていない様だった。
魔王と聞くと、シズさんが言ってた事を思い出す。
シズさんは、魔王、レオン・クロムウェルによってこの世界に召喚された。
無論、そいつとは限らないが。
カイジン「魔王か………。」
リグルド「しかし魔王が何故?」
大鬼族「分からぬ。はっきりしているのは、300人ほどいた同胞は、たった7人しか残ってないということだ。」
リムル「なるほどな。そりゃあ、悔しいわけだ。」
レイト「リムル。」
リムルは、そう言いながらこちらに来る。
大鬼族「肉はもう良いのか?リムル殿。」
リムル「ちょっと食休み。………お前の妹、凄いな。」
大鬼族「うん?」
そう言うリムルの視線の先には、ホブゴブリン達に囲まれたリーダーの妹さんだった。
リムル「薬草や香草に詳しくて、あっという間にゴブリン達と仲良くなった。」
大鬼族「箱入りだったからな。頼られるのが嬉しいんだろう。」
リムル「………で、お前ら、これからどうすんの?」
大鬼族「どう………とは?」
リムル「今後の方針だよ。」
レイト「確かにな。再起を図るにせよ、他の地に移り住むにせよ、仲間の命運は、君の采配にかかってるはずだろ?」
ちなみに、紫色の髪の大鬼族と橙色の大鬼族は、ゴブリンたちと一緒に踊っていて、黒の大鬼族は、肉を豪快に食べていた。
大鬼族「知れた事。力を蓄え、再度挑むまで。」
リムル「当てはあるのか?」
大鬼族「うっ………。」
リーダーは、何も考えていないのか、リムルの問いには答えず、酒を飲む。
思念伝達で、リムルと話し合う。
レイト『これ、完全にノープランだよな?』
リムル『だな………。ちょっと、提案してみるか。』
レイト『何を?』
リムル『まあ、見てろって。』
リムルがそう言うと、リーダーに提案する。
リムル「…………提案なんだけどさ、お前たち全員、俺たちの部下になる気はあるか?」
大鬼族「なっ………部下?」
リムル「まっ、俺たちが支払うのは、衣食住の保障のみだけどな。」
レイト「拠点があるのと無いのとだと、大分違うだろ?」
大鬼族「しかし………それでは、この街を俺たちの復讐に巻き込む事に………。」
リムル「まあ、別に、お前たちの為だけって訳じゃ無い。」
レイト「数千の武装した豚頭族が攻めてきたんだろ?誰か魔王が糸を引いているかも知れない。」
俺がそう言うと、リグルドが口を開く。
リグルド「豚頭族どもは、このジュラの大森林の支配権を狙っているやもしれませんな。」
リムル「うん。この街だって、決して安全とは言えないだろうな。」
レイト「そんな訳で、こちらとしても、戦力は多いに越したことはない。」
リムル「それに、もし、お前たちに何かあったら、俺たちも一緒に戦う。俺たちは、仲間を見捨てない。」
レイト「ああ。」
大鬼族「なるほど………。少し、考えさせてくれ。」
レイト「分かった。じっくり考えてくれ。」
リムル「さてと、俺はもう少し、肉を貰ってこようかな。」
レイト「俺も。」
俺とリムルは、肉を貰いに行く。
そんな中、リーダーは森の中を歩いていて、青色の髪の大鬼族と橙色の髪の大鬼族が、リーダーに話しかける。
大鬼族「悪い話では無い。」
大鬼族「だけど、決めるのは、貴方自身だよ。我らは、貴方と姫様に従うから。」
二人の大鬼族は、リーダーにそう声をかけて、リーダーは奥に向かっていく。
その翌日、俺とリムルが居る天幕に、リーダーがやって来る。
リムル「………決めたのか?」
大鬼族「大鬼族の一族は戦闘種族だ。人に仕え、戦場を駆ける事に抵抗はない。主達が強者なら、尚の事喜んで仕えよう。」
レイト「ああ。」
大鬼族「契約は、豚頭族の首魁を討ち滅ぼすまでで良いか?」
リムル「その後は、自由にしてもらって構わない。」
レイト「俺たちに協力して国を作るのも良いし、旅立つのも選択肢にあるな。」
俺とリムルの言葉を聞いたリーダーは、息を吐いて、その場に跪く。
大鬼族「昨夜の申し出、承りました。あなた様方の配下に、加わらせて頂きます。」
リムル「うむ。」
レイト「ああ。」
何だか、弱味に付け込む様な形になってしまったな。
この決断は、自分の不甲斐なさを飲んだ、一族の頭としての物だろう。
俺たちは、人間態になる。
リムル「顔を上げろ。」
レイト「君達を受け入れる。皆をここに呼んでくれ。」
大鬼族「はっ。」
そう言って、リーダーは、残りの大鬼族達を呼びに行った。
俺とリムルは。
レイト「リムル。」
リムル「ああ。俺たちに出来る事は、あの頭の決断を、悔いなき物にしてやるだけだ。」
レイト「だな。」
しばらくすると、残りの大鬼族達がやって来る。
俺とリムルは、思念伝達で話し合う。
レイト『彼らにも、名前をやるか?』
リムル『だな。俺が、頭と妹と紫色と青色の奴を名付ける。』
レイト『じゃあ、残りは俺がやるわ。』
リムル『頼むわ。』
そんな風に話し合った後、リムルが口を開く。
リムル「俺たちの配下になった証に、名をやろう。」
大鬼族一同「あっ………。」
大鬼族「俺たち、全員に………?」
リムル「名前がないと不便だろ?」
大鬼族「しかし………。」
大鬼族「お待ちください。名付けとは本来、大変な危険を伴う物。それこそ、高位の………。」
レイト「大丈夫だ。」
大鬼族「ですが………。」
おそらく、姫様が言いたいのは、
今回も、分担して行うから、問題ないだろ。
リムル「それとも、俺達に名前を付けられるのは嫌か?」
大鬼族「そういう事では………。」
大鬼族「異論などない。」
大鬼族「お兄様………。」
大鬼族「ありがたく頂戴する。」
大鬼族「若がそう言うのなら。」
リムル「うん。じゃあ、始めよう。」
レイト「君は………ああ。」
俺とリムルが、大鬼族達に名付けをすると、気を失ってしまう。
しばらくすると、声が聞こえて来る。
???「紫苑。そろそろ交代の時間です。」
紫苑「いいえ、姫様。リムル様のお世話は、私がします。どうぞ、お休みになってください。」
???「レイト様のお世話は、私がしましょう!」
???「紫苑に火煉ったら、もう。」
何か、女の人の声が聞こえて来る。
目を少しずつ開けていくと、人の姿が。
リムル「んっ………。」
レイト「んん………。」
紫苑「あっ………。」
「「「リムル様、レイト様、おはようございます。」」」
リムル「えっと………どちら様でしたっけ……?」
あれ、記憶が曖昧だ。
確か、大鬼族達に名付けをしようとしてたら、気を失った筈………。
すると。
???「お目覚めになられたか、リムル様、レイト様。」
リムル「ん?」
レイト「大鬼族の若様だよな?」
紅丸「はっ。今は進化して鬼人となり、頂戴した名の、紅丸を名乗っています。」
そうだ。
名付けをした途端、スリープモードになったんだったな。
どういう事だ?
ていうか、鬼人?
大鬼族じゃなくて?
すると、科学者が答える。
科学者『鬼人とは、大鬼族の中から稀に生まれる種族の事です。』
レイト『へぇ………。』
俺はそう言いながら、紅丸を見る。
体は一回り小さくなったが、うちに秘められた魔素量が増大している。
リグルドショックの再来だな。
すると、姫様が話す。
朱菜「リムル様、レイト様、朱菜です。お目覚めになられて、本当に良かった。」
姫様は、更に美少女になった感じだな。
紫色の髪の大鬼族と橙色の髪の大鬼族が俺とリムルに話しかける。
紫苑「紫苑です。リムル様に付けて頂いた名前、とても気に入っています。」
火煉「火煉です。レイト様に名付けてもらったこの名前、とても気に入っています。」
紫苑の方は、野生味が薄れて、知的な感じになったな。
火煉もまた、野生味が薄れ、知的な感じになっているな。
ていうか、二人とも、おっぱいがでかい。
レイト「紅丸の後ろに控えているのは、白老だったな。リムルの首を飛ばそうとした。」
白老「ホッホ、いじめてくださいますな。一瞬で貴方に対応され、焦ったのはこちらでしたぞ。」
白老は、鬼人へと進化した影響か、大分若くなった気がするな。
で、紅丸の隣に居るのが………。
レイト「確か、蒼影だったな。」
蒼影「はっ。ご回復、お喜び申し上げます。リムル様、レイト様。」
蒼影は、イケメンになってるよ。
すると、科学者が説明する。
科学者『上位の魔物に名付けをすると、それに見合う魔素を消費します。』
レイト『そういうの、早く言って欲しかったなぁ。』
俺がそう思う中、一人居ない事に気づく。
リムル「ん?あと1人はどうした?」
紅丸「ああ。奴は、カイジン殿の工房に入り浸ってて………。」
???「リムル様とレイト様が目覚めただべか。」
リグルド「おっ、来た様ですな。」
どんな風になってるんだろうな。
もしかして、ダンディな風になってたり。
???「リムル様、レイト様!」
「「ん?」」
???「元気になって、良かっただよ。」
「「おお!」」
黒兵衛「分かっかな?おら、黒兵衛だ。」
普通におっさん!
何か、ホッとするな。
レイト「仲良くしような、黒兵衛!」
黒兵衛「んだ!」
俺たちがそうしている中、ジュラの大森林に起こった異変は、確実に侵食を続けていた。
一方、ジュラの大森林の中央に広がるシス湖。
その周辺には、湿地帯が広がっていて、
蜥蜴人族「ほ、報告します!シス湖南方にて、豚頭族の軍勢を確認!我ら、蜥蜴人族の領域への侵攻と思われます。」
首領「豚頭族だと?戦の準備をせよ。豚ごとき、蹴散らしてくれるわ。」
親衛隊長「数はどのくらいなのだ?」
蜥蜴人族「それが………。」
副隊長「どうした?歯切れが悪いぞ。早く言え。」
蜥蜴人族「それが………豚頭族の軍勢、その数………およそ20万………。」
その言葉に、親衛隊長と副隊長が叫ぶ。
親衛隊長「バ………バカな!?我々の20倍もの軍勢だと?」
副隊長「ちゃんと確認したのか?」
蜥蜴人族「魔力感知と熱源感知で、何度も確認しました。この命に賭けて、真実であります。」
首領「………ご苦労。下がって休むが良い。」
蜥蜴人族「はっ。」
首領がそう言うと、偵察部隊は、下がっていく。
首領は呟いた。
首領「20万だと………?そのバカげた数の豚どもの胃袋をどうやって、満足させる事が出来ると言うのだ?」
側近「そもそも奴らは、勝手気ままで、協調性のない連中。」
側近「20万などと言う途方もない数を、統率出来ようはずもない。」
側近「噂ですが、豚頭族の軍勢が、大鬼族の里を滅ぼしたとか。」
「「何だって!?」」
側近達が、その噂に驚く。
そんな中、首領がポツリと呟く。
首領「
部下達「あっ………。」
首領「20万もの軍勢をまとめ上げている豚頭族が居るのならば……伝説のユニークモンスター、豚頭帝の存在を疑わねばなるまい。」
親衛隊長「ん………。」
副隊長「豚頭帝………。」
首領の言葉に、側近達が騒めく。
側近「オ………豚頭帝。」
側近「いや………しかし………。」
側近「だが、万が一そうであるなら、豚頭族どもが、大軍をまとめ上げる事ができた理由の説明はつきますな。」
側近「しかし、その目的は………?」
側近「そんな事はどうでもよろしい!問題は勝てるかどうかですぞ!」
側近達がそう言う中、首領が口を開く。
首領「本当に豚頭帝が生まれたのだとすれば、勝利は厳しいだろう。」
その言葉に、部下達が騒めく。
首領は、言葉を紡ぐ。
首領「豚頭帝は、味方の恐怖の感情すらも食らう、正真正銘の化け物なのだからな。………可能性の話だ。………だが、打てる手は全て打つべきだ。」
親衛隊長「打てる手………。」
副隊長「と言いますと?」
首領「援軍を頼むべきだろうな。………息子よ!我が息子はおるか?」
首領がそう叫ぶと、その息子が現れる。
ガビル「ここにおりますよ。………ですが、親父殿。その呼び方は、些か不粋ではありませぬか?我輩には、ガビルというゲルミュッド様から頂いた名前があるのですから。」
そう、ゲルミュッドは、この蜥蜴人族にも、ガビルという名前を付けていたのだ。
首領「呼び方など、どうでも良かろう。」
首領がそう言う中、ガビルの妹である親衛隊長とガビルが目を合わせる。
副隊長は、ガビルの幼馴染だ。
首領「お前にやってもらいたい事がある。」
ガビル「………伺いましょう。」
一方、俺たちは、白老がゴブタ達をしごいているのを見ていた。
理由は、ゴブタがお気楽に剣術を習いたいと言ったからだ。
白老「ほらほら!打ち返してこんか!」
そう言って、ゴブタ達を滅多打ちにする。
まさに鬼コーチだな。
すると、紅丸がある話をする。
リムル「豚頭帝?」
レイト「何だそれ?」
紅丸「まあ、簡単に言うと………化け物です。」
リムル「本当に簡単だな。」
紅丸「数百年に一度、豚頭族の中に生まれると言われている、ユニークモンスターです。」
レイト「ユニークね………。」
紅丸「何でも、味方の恐怖の感情すらも食う為、異常に高い統率能力を持つんだとか。」
リムル「うへぇ………。」
紅丸「里を襲った豚頭族どもは、仲間の死にまるで怯む事が無かった。あるいは………と思いまして。」
レイト「なるほど………。」
恐怖の感情すらも食うって、やばいな。
つまり、死という恐怖に怯まない無敵の軍隊が出来るわけだ。
やばいな。
紅丸「まあ、可能性で言えば、非常に低い話です。」
リムル「ふ〜ん?」
レイト「他に、里が襲われる理由に心当たりはないか?」
紅丸「そうですね。関係あるから分かりませんが、襲撃の少し前に、ある魔人が里にやってきて、『名をやろう。』………と言ってきたんですが、あまりに胡散臭かったので、追い返しました所、悪態をつきながら帰っていきましたね。」
魔人か………。
襲撃の際にも、魔人が居たという事は、関係ありそうだな。
レイト「魔人ね………。」
リムル「そいつから、恨みを買っているかもしれないって事か。」
紅丸「仕方ありませんよ。主に見合わなけりゃ、こっちだってごめんだ。名を付けてもらうのも、誰でも良いってわけじゃありませんからね。」
紅丸のその言葉に、嵐牙も頷いていた。
俺たちは、主に相応しいと認められたのか。
それは嬉しいな。
すると、紅丸が何かを思い出そうとする。
紅丸「なんて名前だったかな?確か………ゲラ、ゲリ、ゲレ、ゲロ?」
嵐牙「フッ!」
紅丸「ん?」
嵐牙と紅丸が背後に視線を向ける。
すると、木の影から、蒼影が現れる。
蒼影「ゲルミュッドだ。」
紅丸「そう、それだ。」
リムル「ゲルミュッド………。何か、どっかで聞いた事がある名前だな。」
レイト「確か、リグルの兄貴に、名前を付けた奴だったな。」
リムル「あちこちで名前を付けてんのか?なぜ?」
レイト「分からん。」
どうやら、色んな場所で、ゲルミュッドという奴が暗躍しているみたいだな。
すると、蒼影が報告する。
蒼影「報告がございます。リムル様、レイト様。」
レイト「ああ。」
蒼影「蜥蜴人族の一行を目撃しました。」
リムル「蜥蜴人族?豚頭族じゃなくて?」
蒼影「はい。湿地帯を拠点とする彼らが、こんな所まで出向くのは異常ですので、取り急ぎ、ご報告をと。」
リムル「ふ〜ん。」
蒼影「何やら、近くのゴブリン村で、交渉に及んでいる様でした。ここにも、いずれ来るかもしれません。」
レイト「分かった。」
蜥蜴人族も、豚頭族の襲撃に備えようとしているのか?
俺は、白老にコテンパンにされたゴブタ達を見ながらそう思った。
一方、ガビル達は。
ガビル「全く、親父殿と来たら………。『ゴブリン村を巡り、協力を取り付けてこい。』……だと?豚頭族に恐れをなすなど、誇り高き蜥蜴人族の振る舞いとは思えぬ。昔は、あんなにも大きく偉大な男だったというのに。」
部下「ねぇねぇ、ガビル様は、いつ首領になるの?」
ガビル「む?」
部下の質問に対して、ガビルが止まって答える。
ガビル「いやいや。少々不遜なことを言ってしまったが、我輩など、親父殿には遠く及ばんよ。」
部下「そうかな?今のガビル様なら、きっと全盛期の首領にも劣らねぇぜ。」
部下「然り。」
ガビル「いや………そんな事は………。」
部下「だって、ガビル様、
部下「うん。その槍捌きにおいて、右に出る者なし。」
部下「あんた、今立たないで、いつ立つんだよ?」
ガビル「えっ!?」
部下達の言葉に、ガビルは満更でもない表情を浮かべる。
ガビル(うん………う〜ん………。えっ、何?ひょっとして………我輩ってば、結構いけてる?)
そう思うガビルだった。
ガビルは、咳払いをする。
ガビル「ううん!そうだな………親父殿も年だ。少々強引なやり方でも、我輩が支配者に足る力を持っている所を、お見せしよう。」
部下達「おお〜!」
ガビル「それでこそ、安心して引退していただけるという物。」
部下「じゃあ!」
ガビル「フフッ……!うむ!豚頭族の軍勢の撃退を持って、蜥蜴人族の首領の座を、受け継ぐ事にしよう!」
部下「さっすが、ガビル様だぜ!」
部下「ヒュ〜ヒュ〜!」
部下「かっくいい〜!」
部下「至極、当然。」
部下達は、ガビルを煽てて、ガビルコールを始める。
それを見て、ガビルは満更でもなさそうだった。
ガビル「フフフッ……。ふ〜ん。行くぞ!ふ〜ん!我輩に着いてこい!お前達の未来は明るい………ゲホッ!ゲホッ!」
部下達「おお〜!」
ガビルはかっこつけた余り、咳き込んでしまうが、移動を再開する。
今回はここまでです。
蜥蜴人族のオリキャラを1人出しました。
この小説で、色んなリクエストが来て、嬉しいです。
それだけ、見てくれてるのだから。
現在、悩んでいるのは、レイトのヒロインを誰にするか、シズさんの新たなユニークスキルをどうするか、ジュウガのオリジナルフォームを出すかという感じです。
ヒロインの候補として上がっているのは、ヒナタ、悪魔三人娘です。
そして、ワルプルギスが終わった直後のオリジナルエピソードとして、電王とのクロスオーバーエピソードを投稿する予定です。
近いうちにやる逃走中で、神山飛羽真役の内藤秀一郎さんに、深海カノン役の工藤美桜さんが出るみたいですね。
次回も楽しみにして下さい。
ジュウガのオリジナルフォームは必要か
-
必要
-
いらない