紅丸達が仲間になってから、数日が過ぎた。
その間、俺は火煉を呼び出していた。
火煉「どうしましたか?レイト様。」
レイト「何。渡したい物があるんだ。」
火煉「渡したい物?」
レイト「ああ。これだ。」
俺は、アタッシュケースを取り出して、火煉に渡す。
火煉「あの………これは?」
レイト「開けてみろ。」
火煉「はぁ………。」
火煉は、少し戸惑いながら、アタッシュケースを開ける。
そこには、ベイルドライバーとカブトバイスタンプが入っていた。
火煉「これ………レイト様が持ってる、バイスタンプですよね………?」
レイト「ああ。それを使えば、仮面ライダーベイルに変身出来る。」
火煉「ベイル…………。」
そう、実は、カブトバイスタンプ………というより、ベイルの力が、火煉と共鳴していたのだ。
そこで、火煉に渡す事にした。
火煉「よろしいのですか………?」
レイト「ああ。それで、豚頭族を倒せる筈だ。」
火煉「ありがとうございます!」
レイト「ああ。ただ………。」
火煉「ただ………何ですか?」
レイト「その為には、ある作業をしないといけない。」
それは、俺のキメラ細胞を、火煉に入れる事だ。
それを聞いた火煉は、顔を赤らめていた。
火煉「つまり………レイト様の体の一部を、私に………?」
レイト「まあ、そうだ。」
それを聞いた火煉は、やけに嬉しそうだった。
何でだろ?
火煉は了承して、俺は、
何故、火煉の細胞と混ぜた物を使わないのか。
それは、シズさんと火煉では、状態が違うからだ。
シズさんは、イフリートによって延命されていたとはいえ、体は大分ボロボロだった。
その為、直接埋め込んだら、シズさんの体が保たないから、シズさんの細胞とミックスした物を作っているのだ。
火煉は、健康そのものなので、気にする事なく、そのまま移植する。
ちなみに、科学者曰く。
科学者『告。個体名火煉にキメラ細胞の埋め込みが成功しました。この様子だと、拒絶反応は起こらないでしょう。』
との事だった。
その後、ベイルへの変身方法を教えた。
ちなみに、ここ最近、リバイスドライバー、ツーサイドライバー、リベラドライバー、ウィークエンドライバーの作成が完了した。
無論、バット、コブラ、クイーンビーのバイスタンプも作成できている。
ただ、バリッドレックス、ボルケーノ、ローリング、サンダーゲイル、ギファードレックス、フィフティゲイル、ホーリーウィング、パーフェクトウィングに関しては、まだ力が足りないので、作成不能だ。
あと、ジャンヌとアギレラの武器関連のバイスタンプである、クジャク、タートル、ハシビロコウ、トリケラ、バッファローに関しては、作成済みだ。
俺と火煉は、朱菜の様子を見に行く事に。
途中、リムルと紫苑と合流する。
俺たちは、中へと入る。
中には、朱菜、ガルム、ドルド、ミルドが居た。
リムル「すごいな。」
「「「「ん?」」」」
レイト「もう絹織物が出来たのか。」
朱菜「リムル様!レイト様!」
ガルム「ども。」
ドルド「こんにちは。」
ミルド「うん。」
リムル「やっぱ、喋らねぇ!」
レイト「喋らないんだ。」
すると、朱菜がリムルの方へと寄っていく。
そして、リムルを抱きしめる。
朱菜「いらして下さったんですね!リムル様!レイト様も!」
レイト「ああ。」
リムル「それで、どんな具合だ?」
朱菜「はい。カイジン様が作ってくださった織り機は、とても使いやすいです。」
リムル「そうか、良かった。」
レイト「この調子で、皆の衣類の製作を頼んだぞ。」
朱菜「はい!お任せ下さい!」
すると、紫苑と火煉が口を開く。
紫苑「では、リムル様、レイト様。参りましょう。お昼が冷めてしまいます。」
火煉「っ!?レイト様!丁度、お昼を作ってきましたんで、食べませんか!?」
レイト「ああ。頼む。」
朱菜「あっ、紫苑、火煉。秘書のお仕事は、ちゃんと出来ているのですか?」
紫苑「勿論です、朱菜様。」
火煉「問題なく、行えています。」
紫苑はリムルの、火煉は俺の秘書を名乗り出た。
現在は、お互いの秘書兼護衛役だ。
ただ、紫苑が料理を作ったという単語に、火煉は驚いた様な反応をしていたな。
何か、嫌な予感がするな。
すると、朱菜はリムルを掴む。
朱菜「フフフ………。私が、リムル様のお世話をしても良いのですよ?」
紫苑「いいえ、姫。それには及びません。私がきちんとお世話いたします。」
レイト「2人とも………?」
火煉「まあ、2人は置いておいて、私たちは先に戻りましょう。」
レイト「そうだな。」
俺と火煉は、先に戻る事にした。
それにしても、朱菜と紫苑って、リムル関連になると、張り合うんだよな。
朱菜は、どちらかというと、リムル寄りだからな。
まあ、気にする事はないか。
戻ると、紅丸、蒼影、白老の三人がいた。
紅丸「ああ、これはレイト様。」
白老「お食事ですかな?」
レイト「ああ。俺は火煉に、リムルは紫苑に手料理をいただくよ。」
「「「うっ………!?」」」
俺は、リムルの座席の隣に座る。
気になったので、火煉に聞く事に。
レイト「なあ、何で、紫苑が手料理を作るって言うだけで、そんな反応をするんだ?」
火煉「…………実は、紫苑の手料理は、酷いのです。」
レイト「………マジで?」
火煉「マジです。」
なるほど。
だからか。
でもまあ、料理が出来ないのは、仕方ないんじゃないか?
火煉「では、お持ちしますね。」
レイト「ああ。」
俺は、ギフテリアンとしての姿から、人間としての姿になる。
でも、火煉の料理は酷くないよな?
すると、リムルを連れた紫苑が戻ってくる。
紅丸「………ああ、これはリムル様。」
白老「………お食事ですかな?」
リムル「ああ。紫苑が手料理を作ってくれたっていうのでな。」
「「「…………。」」」
予め、俺から聞いていた事もあり、そこまで驚いていなかったが、冷や汗を垂らしていた。
リムル「お前達やレイトも一緒にどうだ?」
レイト「いや、俺は火煉が作ってくれたのを食べるから。」
紅丸「いや………俺は今、腹が減ってなくて………。」
白老「ええ。お茶だけで。」
蒼影「私は………。」
蒼影がそう言うと、分身する。
どうやら、分身のスキルを使えるみたいだな。
蒼影「村の周囲を、偵察に行って参ります!」
そう言って、蒼影は逃げた。
紅丸は冷や汗を流しまくり、白老は気配を消し始めた。
リムルが紅丸達の反応に首を傾げる中、紫苑は料理を取りに行き、入れ替わりで火煉がやって来る。
火煉「お待たせしました。」
そう言って、俺の目の前に置いたのは、鶏肉の肉団子と野菜がたっぷり入ったすまし汁だった。
普通に美味そう。
レイト「それじゃあ、いただきます。」
火煉「はい!」
俺は箸を取り、一口食べる。
美味しい。
レイト「美味しいな!」
火煉「ありがとうございます!」
リムル「へぇぇ………美味そうだな。」
すると、紫苑がやって来て。
紫苑「お待たせしました。さっ、召し上がれ。」
レイト(やっぱりかぁ………。)
火煉「……………。」
紫苑の料理は、料理と言っていいのか、分からない代物だった。
それを見た火煉は、口を抑えていた。
すると、リムルから思念伝達が来て。
リムル『助けてくれ!レイト!!』
レイト『ごめん………無理。』
リムル『そんな!?』
リムルからの助けを、俺は断った。
ていうか、あんなもん食ったら、無事で済まないだろ。
俺は、火煉の作ってくれたすまし汁を食べる。
ていうか、紫苑の料理から、食材の怨念みたいなのが聞こえてくるぞ!
すると、何を思ったのか、リムルは目を閉じて、スプーンを右斜め後方に突き出す。
そこには、先程入ってきたゴブタの姿が。
ゴブタは、スプーンを咥えると、顔を青ざめる。
ゴブタ「むぐっ………!?」
リムル「むぐっ………?」
ゴブタ「うっ、うぐっ………!ぐわぁぁ!!」
すると、ゴブタは震えて、首を抑えながら床に倒れる。
しかも、緑色の肌が、紫色になっていく。
リムル「ああっ………。」
レイト「うわぁ………。」
ゴブタ「うぐぐ………!」
火煉「……………。」
紅丸「……………。」
白老「……………。」
それを見ていた俺たちは唖然となり、火煉、紅丸、白老は顔を青ざめ、口を抑えていた。
まるで、新たな犠牲者が出てしまった事に恐れながら。
しばらくすると、ゴブタの天に伸ばした手が、床に力無く倒れる。
この場は、静寂が包まれる。
紫苑がつぶやく。
紫苑「…………あれっ?」
火煉「紫苑………。」
リムル「紫苑。」
紫苑「は………はい!」
リムル「今後、人に出す飲食物を作る時は、紅丸の許可を得てからするように!」
しれっと、紅丸が巻き込まれた。
本当に、あれは酷い。
食材の怨念が聞こえた気がするぞ。
俺たちがそんな風にしている一方、
尤も、豚頭族の侵略に恐れをなしたゴブリン達が、勝手に軍門に下ってるだけだが。
部下「う〜ん………。これで、総勢7千匹になりましたな。」
部下「さっすが、ガビル様!交渉も上手!」
ガビル「いやいや、精一杯やって、たまたま結果が出ているだけの事。」
ガビルは、部下の褒めに、謙遜した態度をとる。
すると、別の部下が、口を開く。
部下「謙遜すんなよ。実力だよ。」
部下「そうですよ!もっと自信を持ってくださいよ!」
部下「然り。次期、蜥蜴人族の首領なのだからな。」
ガビル「そ………そうか?」
部下からそう言われたガビルは考える。
ガビル(やっぱり、我輩………いけてるのかもしれん!)
ガビルはそんな風に思い、部下達に話しかける。
ガビル「あ〜。それで、次はどこに向かうのだ?この辺りに、他に村はあるのか?」
部下「もう一つ、集落があるって話ですよ。」
部下「しかし、先ほどの村の者が、おかしな事を言っておった。」
ガビル「おかしな事?」
ガビルが、三人の部下の真ん中の青色の蜥蜴人族に尋ねる。
部下「何でも、牙狼族を操るゴブリンの集落だとか。」
ガビル「はあ?ゴブリンが牙狼を?そんな訳ないだろう。」
部下「ごもっとも。更に言えば、そのゴブリン達の親玉、スライムとキメラという新種の魔物だという。」
ガビル「はあ?」
ガビルは、その言葉に耳を疑った。
スライムは、色んな魔物の食糧になり、キメラという魔物は聞いた事がないからだ。
ガビル「状況がよく分からぬが………。ならば!そのスライムとキメラを支配下に置けば、牙狼族をも支配出来るという事だな。」
部下「おおっ!」
部下「一石二鳥!」
部下「なんて奥深い考えだ!やはり、あんたについてきて良かったぜ!」
ガビル「フフッ。我輩に任せておくがいい!」
部下「いよっ!ガビル様!あっ、そ〜れ!」
『ガビル!ガビル!ガビル!ガビル!』
ガビル「フフフ………!フフフフ………!ヌア〜ハッハッハッ!!」
部下達がガビルコールをして、手拍子も、ガビルが乗っている竜もする。
それには、ガビルは高笑いを浮かべる。
俺たちの村に向かうようだ。
一方、俺とリムルは、カイジンと黒衛兵が話し合うのを見ていた。
カイジン「へぇ〜………。焼き入れんの時の温度、勘なのかい?」
黒衛兵「んだ。火の色を見れば、大体分かるだよ。」
カイジン「俺は、測るなあ………。」
黒衛兵「おらも戻しの時は、きちっと測るだよ。」
カイジン「ああ。外が寒いと、粘りが出ねぇからな。」
それを見ていた俺とリムルは。
リムル『黒衛兵、すっかりカイジンと意気投合してるよな。』
レイト『ああ。二時間も、専門的な会話が続くくらいにはな。』
黒衛兵「あっ、それだったら、おらがいい土を教えてやるだ。」
カイジン「それはありがてぇ。」
そんな俺たちは、うっかり中座するタイミングを逃して、今に至る。
すると、カイジンと黒衛兵は、こちらを見てくる。
カイジン「なっ?」
黒衛兵「鍛造って、面白いべ。」
リムル「おっ………おう。」
レイト「そうだな。」
カイジンと黒衛兵は、そんなふうに言い、再び専門的な会話に戻る。
すると、リグルドが入ってくる。
リグルド「リムル様とレイト様はいらっしゃいますかな?」
リムル「ナイスタイミング!」
レイト「どうした?リグルド。」
リグルド「リムル様、レイト様。蜥蜴人族の使者が訪ねてきました。」
蜥蜴人族の使者が遂に、この村にも来たか。
俺とリムルは、リグルドと共に使者がいる場所に向かおうとすると。
紅丸「リムル様、レイト様。」
レイト「ん?」
紅丸「俺たちも同席して構わないか?蜥蜴人族の思惑が知りたい。」
リムル「勿論だ。」
レイト「ああ。」
さて、蜥蜴人族は、何を考えているのか。
敵なのか味方なのかを、見定めなければならないな。
俺は、リムル、リグルド、紅丸、紫苑、火煉、白老と共に、蜥蜴人族の一団がいる場所へと向かう。
そこには、蜥蜴人族が並んでいたが、使者が居ない。
リムル「どいつが使者だ?」
レイト「ん?」
すると、蜥蜴人族達は、槍で地面を突く。
すると、先頭に居た三人の後ろにいた蜥蜴人族達が、二つに分かれて、その奥から、竜みたいなのに乗った蜥蜴人族が現れる。
随分と芝居かかった登場だな。
すると、その使者が槍で地面を突くのをやめさせて、大きくジャンプする。
ガビル「我輩は、蜥蜴人族のガビルである。お前らも配下に加えてやろう。光栄に思うが良い!」
部下「よっ!ガビル様!」
部下「最高!」
部下「かっこいい!」
部下「いかしてる!」
「「「「「「「はあ?」」」」」」」
ガビルは、部下に盾の光の反射で自分を光らせるという、少し痛い演出をする。
ていうか、配下に加わる?
俺たちが?
すると、1人の蜥蜴人族の部下が口を開く。
部下「ご尊顔をよ〜く覚えておくがよいぞ。このお方こそ、次の蜥蜴人族の首領となられる戦士!」
ガビル「ふ〜ん!」
部下「頭が高い!」
「「「「「「「はぁ?」」」」」」」
なんだアイツ、偉そうに。
何様のつもりだ。
すると、リムルの方からミシミシという音が聞こえてきた。
リムル「えっ………ちょ………紫苑さん、やめて!スライムボディーが、スリムボディーになっちゃう〜!!」
紫苑「うう〜………!はっ………。」
リムル「うっ………。」
紫苑「すみません、すみません!」
紫苑は、リムルを潰しそうになり、紅丸にリムルを持たせて、高速で謝る。
火煉は、青筋を立てていた。
一方、リグルドは、ガビルに話しかけていた。
リグルド「ゴホン!恐れながら、ガビル殿と申されましたかな。配下になれと突然申されましても………。」
ガビル「やれやれ。皆まで言わねば分からんか?貴様らも聞いておるだろう?」
レイト「豚頭族の侵攻に関してか?」
ガビル「どうやら、話が分かる奴が居るようだな。」
やっぱり、そんな所か。
どうやら、蜥蜴人族達も、豚頭族の事を脅威に感じているみたいだな。
ガビル「しからば、我輩の配下に加わるが良い。このガビルが、貧弱なお前達を、豚頭族の脅威より守ってやろうではないか!貧弱な……貧弱……貧弱………ワオ〜。」
ガビルは、俺たちを見ながら、そう言う。
まあ、この村は、貧弱な奴は居ないからな。
ちなみに、ガビルは、紫苑と火煉のおっぱいを見て、ワオと言った。
すると、ガビルはしゃがみ、部下達と話し合う。
ガビル「ゴブリンが居ないようだが………。」
部下「あれ〜?」
部下「ここは確かに、ゴブリンの村のはず………。」
部下「っていうか、貧弱な奴が誰も居ないよ。」
そんな風にガビル達は話し合っていた。
俺とリムルは、思念伝達で話し合う。
レイト『どう思う?リムル。』
リムル『まあ、豚頭族が攻めてくるのなら、蜥蜴人族との共闘ってのも、選択肢の一つではあるんだが………。』
レイト『アイツに背中を預けるのはなぁ………。』
リムル『真に恐れるべきは、有能な敵ではなく、無能な味方であるって………ナポレオンの言葉だっけ?』
レイト『うん。その言葉は、ナポレオンの名言だな。』
そんな風に話している中、ガビルが咳払いをする。
ガビル「ああ〜ゴホン!聞けばここには、牙狼族を飼い慣らした者達が居るそうだな。その2人は幹部に引き立ててやる。連れてくるがいいぞ。」
そんな風に言うと、紫苑が再びリムルを強く握りしめる。
すると、紅丸が良い笑顔で。
紅丸「コイツ、殺して良いですか?」
リムル「フッ………良いよ。」
レイト「何許可出してんだ!ストップ!」
火煉「レイト様。」
レイト「ど、どうした、火煉。」
火煉「私のベイルの力で、この者達を一掃して良いですか?」
レイト「後々面倒臭いからやめろ!」
紅丸と火煉が、そんな風に言うもんだから、俺は必死に抑える。
リムル「えっと………。」
レイト「牙狼族を飼い慣らしたっていうか、仲間にしたのは、俺たちなんだけど………。」
ガビル「スライムとキメラが?冗談を言うでない。」
レイト「ん………。」
リムル「嵐牙。」
嵐牙「はっ!ここに!」
リムルが嵐牙の名を呼ぶと、紫苑の影から、嵐牙が現れる。
それも、本来の大きさの。
レイト「お前に話があるそうだ。」
リムル「聞いて差し上げろ。」
嵐牙「御意!ふん!」
嵐牙は、スキル・威圧を発動して、周囲の蜥蜴人族は威圧に怯える。
紅丸「あれっ?あんなにデカかったですかね?」
リムル「アレが本当の大きさなんだよ。」
レイト「まあ、威嚇するには、あのサイズの方が何かと都合が良い。」
火煉「なるほど………。」
紅丸の疑問に、俺とリムルがそう答えると、火煉が納得する。
嵐牙は、ガビルに話しかける。
嵐牙「主達より、お前の相手をする命を受けた。聞いてやるから、話すが良い。」
ガビル「…………貴殿が、牙狼族の族長殿か?」
へぇ。
他の奴が萎縮してる中、平然としているな。
根性があるのか、鈍いかのどちらかだが。
ガビル「美しい毛並み。鋭い眼光。流石、威風堂々たる佇まい。しかし………主がスライムとキメラとは、些か拍子抜けであるな。」
リムル「ああん?」
レイト「あ?」
どうやら、後者の方だな。
鈍い奴だ。
嵐牙も、怒っているのか、目を細める。
ガビル「どうやら、貴殿は騙されておるようだ。よかろう。この我輩が、貴殿を操る不埒者を、倒して見せようではないか!」
部下「ガビル様、かっけ〜!」
部下「見せてやって下さいよ!ガビル様!」
部下「ガビル無双を!」
部下「あっ、そ〜れ!」
部下達『ガビル!ガビル!ガビル!ガビル!』
部下達が、ガビルコールをして、ガビルはポーズを取る。
すると、嵐牙が呟く。
嵐牙「蜥蜴風情が………!我が主達を愚弄するか………!!」
リムル(あっ、やばい。)
レイト(アイツ、死んだな。)
ガビルがポーズを取る中、嵐牙は周囲から赤いオーラを出しつつ、目を光らせて、ガビルに迫っていく。
すると、後ろから鼻歌が聞こえてくる。
ゴブタ「て〜ん、てってって〜ん!」
嵐牙「グワァァァ!!」
嵐牙が咆哮を出す中、ゴブタが後ろから現れる。
ゴブタ「お〜おいっ、何やってるんっすか?」
紅丸「ゴブタ!?」
リムル「お前、生きてたのか?」
レイト「死んだかと思った。」
ゴブタ「ま〜たまた、酷いっす。ちゃんと生きてるっすよ。」
どういう事?
そう首を傾げていると、科学者が伝える。
科学者『告。個体名紫苑の手料理に抵抗して、毒耐性を獲得したようです。』
え、毒耐性?
という事は、紫苑の料理は、毒があるのか?
ていうか、俺とリムルは、毒耐性なんて持ってないのにな。
そんな風に青褪めていると、嵐牙がゴブタを咥える。
嵐牙「いい所へ来たな。」
ゴブタ「えっ?」
すると、嵐牙はゴブタに槍を持たせ、ガビルの前に置く。
ゴブタ「えっ?へっ?何すか、この状況!?」
嵐牙「蜥蜴。」
ゴブタ「ええっ?れ
嵐牙「この者を倒せたのなら、貴様の話、一考してやろう。」
ゴブタ「な………何で?」
嵐牙、意外と冷静だな。
まあ、嵐牙が相手をすると、ガビルが死ぬからな。
すると、ガビルがゴブタを侮ったのか、口を開く。
ガビル「構いませんぞ。部下にやらせれば、恥はかきませんからな。なあ、スライム殿にキメラ殿。」
レイト「ムカッ。」
よし、言ったな。
じゃあ、ゴブタには、遠慮なく行かせてあげよう。
リムル「ゴブタ!遠慮はいらん!やったれ!」
ゴブタ「ええっ!何なんすかもう………。」
レイト「お前が勝ったら、黒衛兵に頼んで、お前専用の武器を作ってやるよ!」
ゴブタ「ああっ!ほんとっすか?ちょっとやる気出たっす。」
リムル「負けたら、紫苑の手料理の刑な!」
ゴブタ「それだけは勘弁っす〜!」
リムルの言葉に、ゴブタは、オーラを出してやる気になる。
その言葉に、俺、火煉、紅丸、リグルドが顔を青褪め、当の本人は。
紫苑「何やら、非常に不愉快な会話です。」
そう言われたもんだから、紫苑はリムルを捻る。
今のは、リムルが悪い。
ていうか、紫苑の奴、自分の料理が最悪なのを自覚してないのか!?
ガビルは、槍を振り回す。
ガビル「ふ〜ん!」
部下達『ガビル様〜!』
ガビル「準備は良いかな?」
ゴブタ「おお〜!」
嵐牙「では、始めろ!ワオ〜ン!!」
嵐牙は、試合開始の咆哮を出す。
ガビルは、ゴブタを侮っていた。
ガビル「フッ………。偉大なるドラゴンの末裔たる我ら、蜥蜴人族が、ホブゴブリンなんぞに………。」
ゴブタ「ふ〜ん!」
ガビル「ん?」
そんな事を口にする中、ゴブタは自分が持つ槍を思いっきりぶん投げる。
ガビル「ぬおっ!?」
その槍は、ガビルには当たらずに、部下達の目の前の地面に突き刺さる。
ガビル「おのれ!小癪な!」
ガビルはそう言って、槍をゴブタに向かって振るうが、既にゴブタは居ない。
ガビル「あっ………。バカな、消え………たあァァァァァ!!ァァァァ………ふん。」
ガビルは、背後に現れたゴブタの回し蹴りを頭にくらい、そのまま気絶する。
部下の蜥蜴人族達は、呆然とする。
まさか、ゴブタの奴、影移動を使いこなしているとはな………。
ゴブタ「ハァ〜………。」
嵐牙「終わりだな。勝負あり!勝者ゴブタ!」
紅丸「おっしゃ!」
リグルド「よ〜し!」
紫苑「やった!」
火煉「ええ。」
すると、嵐牙とリグルドが、ゴブタを胴上げする。
リグルド「わっしょい!」
ゴブタ「アハハ………!」
リグルド「わっしょい!」
ゴブタ「高いっす!」
嵐牙「さすがは、ゴブタ!我が見込んだだけの事はある!」
リグルド「ようやった!ホブゴブリンの力を、よくぞ見せつけた!」
紫苑「見直したぞ。私に対する先ほどの失礼な発言は、聞かなかったことにしてやろう。」
火煉「見事です。貴方は強いですね。」
紅丸「俺たちと戦った時より、強くなっている様だな。」
白老「鍛えがいのありそうな才能を持っている様ですじゃ。」
どうやら、皆、ゴブタの勝利を確信してたみたいだな。
それを見ていた俺たちは、思念伝達で話し合う。
リムル『まさかゴブタが勝つとは……。俺はてっきりいちゃもんつけてボコボコにするのかと。』
レイト『俺も。まあでも、良いじゃん。勝ったんだし。』
リムル『ああ。俺は空気の読める男だから、期待通りだったことにしよう。』
そんな風に話し合って、俺はゴブタに声をかける。
レイト「よくやった!約束通り、黒衛兵に武器を頼んでおく!」
ゴブタ「やったっす!」
リムル「お前ら、勝負はゴブタの勝ちだ!」
部下達『…………ハッ!?』
リムルがそう声をかけると、固まっていたガビルの部下達は、動き出す。
リムル「豚頭族と戦うのに協力しろという話なら、検討しておくが、配下になるのは断る。」
レイト「今日の所は、さっさとそこのソイツを連れて帰れ!」
俺とリムルがそう言うと、部下達は、ガビルを抱える。
部下「い、いずれまた来るぜ!」
部下「然り、これで終わりではないぞ。」
部下「きっ!お………覚えてろ〜!!」
そんな、三流の悪役が言うような捨て台詞を吐きながら、蜥蜴人族達は、走り去っていく。
リムル「さてと。」
レイト「俺たちも、今後の方針を立てないとな。」
その夜、豚頭族を偵察しに行っていた蒼影、リグルド、レグルド、ログルド、リリナを始めとするゴブリン、カイジンを加え、会議をする事に。
蒼影の報告に、俺たちは驚く。
蒼影「20万の豚頭族。その本隊が、大河に沿って北上している。そして、本隊と別動隊の動きから予想できる合流地点は…………ここより東の湿地帯。」
リグルド「つまり、蜥蜴人族の支配領域、と言う事ですな?」
蒼影「うん。」
リムル「20万か………。」
レイト「かなり多いな………。それにしても、豚頭族の侵攻目的はなんだ?」
その言葉に、全員が考える。
カイジンが口を開く。
カイジン「う〜ん………。豚頭族はそもそも、あまり知能の高い魔物じゃねぇ。この侵攻に、本能以外の目的があるってんなら、何かしら、バックの存在を疑うべきだろうな。」
黒衛兵「バックの存在だべか?」
リムル「例えば………。」
レイト「魔王とかか?」
その言葉に、全員の視線が、俺たちに向く。
レイト「紅丸達の村に来た魔族、ゲルミュッドが関係しているなら………。」
リムル「………まっ、今の所、なんの根拠も無いが。」
そう言って、思念伝達で話し合う。
リムルのすぐ近くには、シズさんの魂が入ったバイスタンプが置かれている。
それをチラリと見て。
リムル『魔王だとしても、そいつがシズさんを苦しめた、レオンっていう魔王だとは限らないしな。』
レイト『本当に絡んでいるかどうかは、分からないな。』
シズ『そうね………。』
リムルと俺の言葉に、シズさんは頷く。
どういう事かと言うと、バイスタンプには、疑似的な思念伝達が出来る様にしており、それで、会話が出来る様になっている。
すると、紅丸が口を開く。
紅丸「魔王が絡んでいるかどうかは、分からん。だが………。」
リムル「だが?」
紅丸「
レイト「確か、数百年に一度、豚頭族の中から生まれる、ユニークモンスターだったか?」
紅丸「はい。20万もの軍勢を、普通の豚頭族が統率出来るとは思えませんから。」
リムル「ふむ………。」
紅丸の言葉を聞いていると、リグルドが口を開く。
リグルド「居ないと楽観視するよりは、警戒するべきだと思います。」
リムル「そうだな。」
レイト「じゃあ、今後の方針も、豚頭帝が居ると仮定して、進めるべきだろうな。」
リグルドの意見に、俺たちが頷いていると、蒼影の様子が変わる。
蒼影「あっ!」
リムル「どうした?」
蒼影「偵察中の分身体に、接触してきた者が居ます。」
レイト「接触?」
蒼影「リムル様とレイト様に、取り次いでもらいたいとの事。いかが致しましょう?」
リムル「誰だ?」
レイト「ガビルみたいな変な奴は、もうごめんだぞ。」
蒼影「変………ではありませんが、大変珍しい相手でして。その………
一同『あっ………!』
リムル「樹妖精!?」
レイト「樹妖精って確か………。」
ゲームだと、木の精霊みたいな存在だったな。
すると、周囲が騒つく。
リグルド「樹妖精様が最後に姿を見せたのは、数十年以上前では無かったか?」
リムル「か………構わん。」
レイト「大丈夫なら、呼んでくれ。」
蒼影「はっ。」
すると机の中心に強い風が起こる。
紫苑、朱菜、火煉が俺たちの前に立つ中、蔦が伸びてきて固まり、そこから、1人の女性が現れる。
鬼人達が俺たちの前で警戒する中、その樹妖精は口を開く。
トレイニー「魔物を統べる者と、複数の生物の力を宿す者、及びその従者たる皆様。突然の訪問、相すみません。私は、樹妖精のトレイニーと申します。どうぞ、お見知り置き下さい。」
リムル「俺は、リムル=テンペストです。で、そっちが………。」
レイト「レイト=テンペストです。えっと……トレイニーさん。いったい、なんの御用向きで?」
俺とリムルは名乗り、俺が、トレイニーさんに用件を聞く事に。
トレイニーさんは、口を開く。
トレイニー「本日は、お願いがあって、まかり越しました。」
リムル「お願い?」
レイト「それは、何ですか?」
トレイニー「リムル=テンペスト……魔物を統べる者、レイト=テンペスト……複数の生物の力を宿す者よ。貴方方に、豚頭帝の討伐を依頼したいのです。」
トレイニーさんは、そう言った。
今回はここまでです。
火煉が、ベイルに変身します。
火煉は、料理は普通に出来ます。
ちなみに、レイトが作ったバイスタンプの中に、キングコブラバイスタンプがない理由は、レイトは、インビンシブルジャンヌの事を知らないからです。
いずれ、作るとは思いますが。
色んなリクエスト、ありがとうございます。
転スラで、ワルプルギスが終わった直後にオリジナルストーリーとして、電王とのクロスオーバーストーリーを投稿します。
リバイスも、遂に最終回ですね。
ちなみに、いずれ、リバイス、エビル及びライブ、ジャンヌ、アギレラの変身者を出す予定です。
ジュウガのオリジナルフォームは必要か
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必要
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いらない