転生したらキメラだった件   作:仮面大佐

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第25話 厄災の黙示録

 ドワルゴンでの外遊を終えた俺は、リムルと共に、イングラシア王国に向かっていた。

 火煉が、快く送り出してくれた。

 本当に、ありがたいよ。

 俺とリムルは、クロエ達の元に居た。

 

リムル「それでは、期末テストの結果を発表します!」

 

 どうやら、俺たちが居ない間に、期末テストをやっていたみたいだな。

 リムルがそう言うと、子供達は、表情を引き締める。

 すると、リムルがため息を吐きながら崩れる。

 

リムル「ハァ……………。」

 

 ちなみに、俺は、結果は分かっているので、敢えてノーリアクションに徹する。

 まあ、内心では、少し呆れていたが。

 それを見た子供達は。

 

「「えっ!?」」

クロエ「まさか…………!?」

ケンヤ「そっ、そんな……………!?」

リムル「残念ながら全員……………。」

 

 それを聞いた子供達は、唾を飲み込み、リムルの次の言葉を待つ。

 

リムル「合格で〜す!」

一同「あああ……………!」

レイト「やれやれ……………。」

 

 リムルの言葉を聞いた子供達は、盛大にずっこける。

 俺は、そう言いながら首を振る。

 

ケンヤ「うおい!ビビらせんな!」

リムル「サプライズも必要かと思いまして。」

レイト「悪いな。」

ケンヤ「あ〜良かった…………。」

アリス「わっ、私は、何の心配もしてなかったよ。」

ゲイル「全員揃って、進級ですね。」

リョウタ「また、皆と一緒。」

クロエ「うん。嬉しい。」

 

 皆がそう話す。

 成長してるな。

 俺は先生ではないが、嬉しく感じるよ。

 

リムル「皆、よく頑張りました。さて。これで私の先生としての仕事は終わりました。学期末をもって、あなた達をティス先生に引き継いで、レイトとシズさんと一緒に、テンペストに帰ります。」

クロエ「先生……………。」

リムル「そんな寂しい顔をするな。あと数日は居るんだし、明るく送り出してくれ。俺たちが国に帰っても、アリス、クロエ、リョウタ、ケンヤ、ゲイル。皆、俺の大切な生徒だからな。」

 

 リムルはそう言う。

 まあ、俺は教師ではないんだけどな。

 それでも、この子供達が大切なのは、変わりない。

 

クロエ「うん。」

ケンヤ「先生……………。」

アリス「あっ!それより、レイトさんもだけど、約束守ってよね、約束!」

レイト「約束?」

ケンヤ「そうだ!漫画の続きに仮面ライダーの続き!成績が良かったら、見せてくれるって言ってたろ!」

リムル「ああ、分かってる、分かってる。寄生獣も最終巻までちゃんと用意しておくよ。」

レイト「俺も、ちゃんと用意するよ。」

ケンヤ「やった〜!」

 

 そう言って、子供達は喜ぶ。

 実は、俺も、子供達に、仮面ライダーを見せている。

 俺は、1号からリバイスの途中まで見ていたのだ。

 それを本状にして、皆に見させている。

 俺とリムルは、ティス先生とシズさんの元に向かう。

 

リムル「ティス先生、シズさん。おかげで全員進級出来たよ。ありがとう。」

レイト「シズさんもお疲れさん。」

ティス「私じゃなく、皆が頑張ったからですよ。」

シズ「ティスさん。新学期から、Sクラスの皆をよろしくお願いします。」

ティス「はい。」

 

 俺たちはそう話す。

 シズさんもテンペストに戻る理由としては、シズさんもテンペストに暮らす事にしたそうだ。

 まあ、定期的に体に問題がないか調べる必要性もあるからな。

 現状、シズさんの魂とシズさんの細胞とキメラ細胞をミックスした体とで、拒絶反応が起こっていない。

 それは良い事だ。

 まあ、一部、懸念点があるのだが。

 それは……………。

 

レイト(これ………俺が死んだら、他のキメラ細胞は、どうなるんだ?)

 

 そう。

 俺が死んだ時、他のキメラ細胞も死滅する可能性があるのだ。

 実際、仮面ライダーダイモンに変身するアヅマも、ギフが倒された事で、肉体が崩壊するというのがあったのだ。

 シズさんに、何らかの悪影響が及ぼされてもおかしくない。

 だからこそ、俺は死ぬ訳にはいかない。

 一方、ミュウランを連れたヨウム達は、テンペストに到着していた。

 

ヨウム「ほら、着いたぜ、ミュウラン。あれが魔物の国、ジュラ・テンペスト連邦国だ。」

 

 ヨウムがそう言う中、ミュウランはテンペストを見ていた。

 ヨウムは、ミュウランを連れて、紫苑、朱菜、火煉、紅丸の元に向かう。

 

ヨウム「俺たちの新しい仲間、魔導師(ウィザード)のミュウランだ。」

朱菜「初めまして。よろしくお願いします。」

ミュウラン「こちらこそ。」

紫苑「どうぞ、ゆっくりして行って下さい。」

ヨウム「ミュウランには、相談役兼軍事顧問として、対魔法戦を指導してもらってる。」

火煉「お強いんですね。」

ミュウラン「それ程でもありませんが……………。」

 

 火煉の言葉に、ミュウランがそう言う中、後ろから、作業音が聞こえてくる。

 ミュウランが後ろを見ると、周囲には提灯が飾られ、垂れ幕などもあった。

 

ミュウラン「お祭りですか?」

朱菜「いいえ。」

火煉「もうすぐ、レイト様とリムル様が正式に帰国なさるので、そのお祝いの準備です。」

紫苑「では、私たちは、まだやる事がありますので。」

朱菜「失礼します。」

 

 そう言って、紫苑達は領主館へと戻ろうとする。

 すると、朱菜と火煉が、立ち止まり、ミュウランに声をかける。

 

朱菜「ああ。後で、ぜひ温泉にどうぞ。」

ミュウラン「温泉?」

火煉「ええ。テンペストに来るまで、少し疲れたでしょう?汗を流すと気持ち良いですよ。」

ミュウラン「あ……………ありがとうございます。」

 

 そう言って、朱菜と火煉も領主館の中へと入り、紅丸も中に入る。

 それを見ていたミュウランは。

 

ミュウラン(あれが鬼人……………。一人一人が恐ろしいほど強いわね。)

 

 ミュウランは、紅丸達の事を警戒していた。

 そう思う中、ヨウムが話しかける。

 

ヨウム「じゃあ、ミュウラン。ちょっと、テンペストを案内してやるよ。」

 

 そう言って、ヨウムはミュウランを案内する。

 まず来たのは、黒衛兵達の工房だった。

 

ヨウム「ここが鍛冶屋だ。あの2人が作る武器や防具は、天下一品だぜ。」

 

 ヨウムはそう言う。

 次に案内したのは、迎賓館だ。

 

ヨウム「迎賓館だ。立派なもんだろ。」

ミュウラン「………………ええ。」

 

 ヨウムがそう言うと、ミュウランは少し間を開けて、答える。

 2人は、店が並んでいるエリアに向かった。

 そこには、子供達が遊んでいたりと、賑やかだった。

 すると、ガビルの配下達が、とある店の前で声を出す。

 

ヤシチ「こんにちは〜!」

 

 そう声をかけると、コビーが中から出てくる。

 

コビー「ああ、ご苦労様です。」

スケロウ「ハイポーション。今週の分だぜ。」

 

 スケロウ達は、ハイポーションを届けに来たそうだ。

 それを、ミュウランが見る。

 コビーは、ハイポーションを確認していた。

 

コビー「はい。確かに。」

ヤシチ「サイン、お願いしま〜す!」

 

 ヤシチがそう言って、紙を渡して、コビーはサインをする。

 

コビー「ありがとうございます。来月からは、また取引量が増えるかもしれません。近々、打ち合わせをしに伺いますので、ガビルさんにその旨、お伝え下さい。」

カクシン「しかと承った。」

 

 コビー達は、そう話す。

 それを聞いていたミュウランは。

 

ミュウラン(あんなにたくさんのハイポーションを製造していると言うの?軍事力といい、技術力といい、これは確実に他の国の脅威だわ。)

 

 ミュウランは、テンペストの軍事力と技術力に警戒心を見せる。

 そこに、ヨウムが声をかける。

 

ヨウム「お〜い、どうした?」

 

 ヨウムは、後ろを振り返ったまま動かないミュウランを見て、声をかけていた。

 ミュウランは、それに答える。

 

ミュウラン「いえ、何でもないわ。」

ヨウム「この先に、訓練場があるんだ。」

 

 そう言って、ヨウムは歩き出す。

 ミュウランは、ヨウムについていく。

 ヨウムに着いていく中、ミュウランは思う。

 

ミュウラン(本当にお人よしね。私は…………クレイマン様の命令で、魔物の国の調査をする為、ヨウム、あなたを利用しているだけなのに。バカな人。私が魔人だなんて、疑ってもいないのでしょうね。)

 

 ミュウランは、そう思う。

 クレイマンは、魔物の国を調査する様に命令した様だ。

 一方、ヨウムとミュウランが向かう訓練場には、白老やゴブタ、ゴブゾウ、グルーシスが居た。

 

白老「では、休憩。」

 

 そう言って、白老は去っていく。

 そこには、ゴブタやグルーシス達が、倒れていた。

 

ゴブタ「あああ……………痛え。あのジジイ、今日も手加減なしっすね……………。」

ゴブゾウ「ボッコボコだす……………。」

グルーシス「ゴ…………ゴブタ君。あの鬼………じゃなくて、白老殿は、毎回こんな感じなのかい?」

 

 ゴブタとゴブゾウがそう言う中、グルーシスは、ゴブタに質問する。

 ゴブタは、起き上がりながら答える。

 

ゴブタ「そうっすよ。」

ゴブゾウ「ボッコボコだす……………。」

ゴブタ「全く、冗談じゃないっすね。ほら、立つっすよ、お前達。」

 

 ゴブタが手を叩きながらそう言うと、ゴブト達も立ち上がる。

 グルーシスは、それを見て驚いていた。

 

グルーシス「毎回、こんな……………。それを、死なずに耐えている君たちも、恐ろしいというか、なんというか……………。我らが獣王国に勧誘したい所だよ。」

 

 グルーシスは、タフなゴブタ達を見て、苦笑気味にそう言う。

 すると、ヨウムが話しかける。

 

ヨウム「よう、グルーシス。」

グルーシス「あっ。ヨウムじゃねえか。」

ヨウム「へへっ。」

 

 ヨウムは、グルーシスに声をかける。

 ヨウムは、グルーシス達の有様に言う。

 

ヨウム「なんで有様だよ…………。」

グルーシス「うるせえよ。そちらは?」

ヨウム「ああ。こいつはミュウラン。うちで一番の手練れだ。戦ったら、お前でも敵わねえかもな。」

グルーシス「一番?ってことは、ヨウム。お前、こんな線の細え女に負けたのか?」

ヨウム「じゃあ、お前も戦ってみるんだな。万が一、ミュウランが負けたら、お前の事、兄貴って呼んでやるよ。」

グルーシス「良いだろう!もしその女が俺に勝てたなら、俺がお前の舎弟になってやる!」

 

 ヨウムとグルーシスは、お互いに挑発気味にそう言って、グルーシスはミュウランに話しかける。

 

グルーシス「ヨウムと違って、俺は女だからって、容赦しねえからな!」

ミュウラン「ハア……………。」

グルーシス「行くぞ!」

 

 グルーシスがそう言う中、ミュウランはため息を吐き、グルーシスはミュウランに向かっていく。

 その少し後、グルーシスは地面に埋まっており、それを見て、ヨウムは笑っていた。

 

ヨウム「プッ!アッハハハハッ…………!面白いから、人呼んでこようぜ、ミュウラン!」

グルーシス「それでも英雄か!早く手ぇ貸せ!」

ミュウラン「ハァ……………。」

 

 ヨウムが笑って言う中、グルーシスはそう叫び、ミュウランがため息を再び吐く。

 すると、グルーシスが声をかける。

 

グルーシス「おい、お前。お前の勝ちだ。」

ミュウラン「素直なのね……………。」

グルーシス「この状況じゃあな…………。強いな、アンタ。大したもんだ。」

ヨウム「だろ?……………で、グルーシス。さっきの約束だが…………。」

グルーシス「ああ。お前が兄貴分って事で良いぞ。」

ヨウム「いや、冗談のつもりだったんだが…………。」

 

 ヨウムは、グルーシスが意外と素直な事に、そう言う。

 グルーシスは、ヨウムに言った。

 

グルーシス「約束は約束だ。だが、正直に言っておく。」

ヨウム「え?」

グルーシス「カリオン様がお前を殺せと俺に命令したなら、俺は迷わず、お前を殺しに行く。悪いが、それが俺の中の絶対的なルールなんだ。」

ヨウム「分かった。肝に銘じておく。」

 

 グルーシスとヨウムは、そう話す。

 ヨウムが、グルーシスを穴の中から引っ張り出す。

 グルーシスは、体に付いた土を叩き終えると、ヨウムに言う。

 

グルーシス「俺も、お前達の一行に加わるぜ。他の国も見てみたいしな。」

ヨウム「それは構わないが…………良いのかよ?」

グルーシス「俺は見聞を広めるのが任務だから、好きにさせてもらうさ。」

 

 こうして、グルーシスもヨウムの一行に加わる事になった。

 すると、ゴブタが口を開く。

 

ゴブタ「今の戦い、実に見事だったっす。」

グルーシス「ゴブタ君?」

ゴブタ「自分は確信したっす。姐さんの魔法があれば、あのジジイも倒せると。」

グルーシス「おいおい、ジジイって、白老殿の事か!?」

ヨウム「何か、作戦でもあんのかよ?」

ゴブタ「しっ!声がデカいっす!良いっすか?まず、あらかじめ、ミュウランさんの魔法で…………。」

 

 そう言って、ゴブタ、ヨウム、グルーシスの三人は、作戦会議を始める。

 それを見ていたミュウランは。

 

ミュウラン(何をやっているのかしらね、私は…………。)

 

 そう思うのだった。

 その後、白老の元に向かう。

 

白老「ほう。模擬戦とな?」

ゴブタ「今日という今日は、イヤンと言わせてやるっすよ!覚悟は良いっすか!?じじ…………師匠!」

ヨウム(絶妙にキレのない挑発だな………。)

白老「その意気やよし!久々に、実践に即した稽古をつけてやろう!」

 

 ゴブタは、ジジイと言いかけたが、即座に訂正して、ヨウムはそう思う。

 こうして、模擬戦が始まる。

 

ゴブタ(設置型の魔法陣は、既に配置済み!後は、そこに誘導できれば…………!)

 

 ゴブタは、そう思う。

 白老、ゴブタ、ヨウム、グルーシスが木刀を持って、構える。

 

白老「では、始めるとするかの!」

 

 白老がそう言うと、即座にゴブタの方へと向かい、剣を振る。

 ゴブタは、それを躱す。

 

ゴブタ「うっ!うわあっ!(やっぱり、オイラを狙ってきたっすね!)」

ミュウラン「液状化。」

 

 ゴブタが躱す中、ミュウランが魔法を発動する。

 すると、白老の足元の地面が液状化して、足が少し沈む。

 

白老「ぬっ?」

ヨウム「かかった!今のうちに一斉に………!」

 

 ヨウムは、勝ちを確信するが、気がつくと、白老の姿が目の前から消えていた。

 それに気づいたゴブタとヨウムが口を開く。

 

「「あれ?」」

ゴブタ「あのジジイ、どこに…………?」

「「あっ!」」

 

 ゴブタがそう言う中、ヨウムとグルーシスが声を出す。

 そう。

 目の前に、白老が現れたのだ。

 ゴブタも気づいて、後ろを振り向くが、時既に遅し。

 

白老「ジジイじゃと?」

ゴブタ「わああっ!よよよよよ……………!」

白老「ふんっ!」

ゴブタ「イヤンッ!っす…………!」

 

 白老は、木刀をゴブタに叩きつけ、ゴブタは倒れる。

 それには、ヨウムとグルーシスも驚く。

 

グルーシス「嘘だろ…………!?」

ヨウム「なんで普通に動けんだよ!?」

白老「瞬動法じゃ。教えた筈じゃがのう。」

ヨウム「ええ……………!?」

 

 グルーシスとヨウムがそう言う中、瞬動法でヨウムの隣に立った白老がそう言って、ヨウムは顔を青ざめる。

 結果、ゴブタ、ヨウム、グルーシスの三人は、ボコボコにされた。

 白老は、三人に聞く。

 

白老「……………さて。説明してもらえるかの?どういうつもりで、わしを罠に嵌めようとしたのかを。」

ヨウム「あっ、いや……………。」

 

 白老の質問に、白老の前で正座させられているヨウム達は、冷や汗を垂れ流す。

 それを見ていたミュウランは、恐る恐る白老に話しかける。

 

ミュウラン「あの……………。」

白老「ああ、お嬢さんは良いんじゃよ。どうせ、このバカどもに唆されただけじゃろ。」

ミュウラン「はぁ……………。」

 

 白老は、笑顔でミュウランにそう答え、すぐにゴブタ達に言う。

 

白老「お前達。念の為に言っておくがの。間違っても、リムル様とレイト様を試す様な真似はするなよ?」

ゴブタ「何を言ってるんすか…………?あの2人に通用する訳が無いっすよ…………。」

白老「そうかのう?レイト様はともかく、リムル様は案外引っかかりそうな気がするんじゃがのう。」

 

 白老の言葉に、ゴブタはそう答えるが、白老はそう言う。

 一方、俺たちは。

 

リムル「へっくしょい!」

レイト「リムル、大丈夫か?」

ミョルマイル「おや、風邪ですかな?」

リムル「いや、誰か噂してるんだろう。」

ミョルマイル「レイトの旦那もそうですが、リムルの旦那は人気者ですから。あ〜もう一杯、いかがですか?」

リムル「じゃあ、貰おうかな。」

レイト「俺も貰うよ。」

 

 俺とリムル、そして、リムルを介して知り合った商人のミョルマイルは、そう話す。

 一方、テンペストの嵐ノ湯では、温泉にヨウム達が浸かっていた。

 

ヨウム「あ〜…………生き返る。」

ゴブタ「あのジジイは、きっと殺しても死なないっすね。」

グルーシス「ゴブタ君…………。白老殿に一泡吹かそうというのは、もう諦めた方が良いんじゃないかな?」

ゴブタ「いつか必ず、一矢報いるっす!」

グルーシス「その根性、恐れ入るよ。」

 

 ヨウムがそう言う中、ゴブタは白老に一矢報いようとする事は諦めていない発言をして、グルーシスは苦笑を浮かべる。

 ゴブタは、ミュウランの事を話題に出す。

 

ゴブタ「しっかし、あの魔法使いのお姉さん、凄い腕っすね!」

ヨウム「へへっ。だろ?しかも、良い女だしな。」

グルーシス「異論はない。俺の子を産んでくれねえかな……………。」

 

 ゴブタがそう言うと、ヨウムは誇らしげにそう言って、グルーシスも同意する中、そんな発言をする。

 すると、ヨウムが言う。

 

ヨウム「おい、ちょっと待てよ!そりゃダメだぜ!あの人は、俺の部下だからな!」

グルーシス「恋愛は自由。早い者勝ちだぜ。」 

ゴブタ「早い者勝ちっすか!分かったっす!」

ヨウム「ちょっ!?お前まで…………!?」

 

 三人はそう言い争う。

 だが、そんな下世話な会話は、女湯にいる朱菜、紫苑、火煉、ミュウランにも聞こえていた様で。

 

朱菜「……………困った人達ですね。」

紫苑「ご安心を、朱菜様!」

火煉「ええ。あの三人には、泣くほど叩きのめして、性根を叩き直した方が良さそうですね。」

ミュウラン「私も協力します。」

「「「ん?」」」

 

 朱菜が呆れる中、紫苑と火煉はそう言って、ミュウランも賛同する。

 4人は、顔を見合わせる。

 すると、朱菜が笑い出す。

 

朱菜「フフフッ…………。」

紫苑「ウフフフッ。」

火煉「フフフフ…………。」

ミュウラン「フフッ。」

 

 そうして、4人は笑う。

 その後、火煉が本当に風呂上がりの三人の元に向かい、ボッコボコにしたのは、また別のお話。

 一方、俺たちは、食事をしていた。

 無論、子供達も一緒にいる。

 これは、ミョルマイルの商売のお礼と、俺、リムル、シズさんの送別会を兼ねた物なのだ。

 子供達は、リムルが出した漫画を読んでいた。

 

アリス「ちょっと!早く読みなさいよ!」

ケンヤ「待てって!今、良い所なんだから!」

リョウタ「まさか、こんな展開とは…………!」

ゲイル「驚きましたね。」

クロエ「…………………。」

シズ「皆、熱中してるわね……………。」

 

 アリス、ケンヤ、リョウタ、ゲイルがそう話す中、クロエは無言で読んでいて、シズさんは苦笑を浮かべる。

 そんな中、俺、リムルは、ミョルマイルと話をしていた。

 

リムル「……………で、どうかな?商売の方は?」

ミョルマイル「おかげさまで、高品質のハイポーションは、引く手数多です。西側諸国にも噂を広めてありますから、この先、取引量はますます増えますよ。」

リムル「そして、ミョルマイル君も儲かると。」

ミョルマイル「当然です。それが私の商売ですからな。いやいや、ご心配なく。ちゃ〜んと、テンペストにも支払う物はきちんと、ええ。」

レイト「なら、良いんだけどな。」

 

 ミョルマイルは、見た目は少し胡散臭いが、中々に信頼できる人だ。

 ミョルマイルは、後ろにいる子供達とシズさんを見ながら言う。

 

ミョルマイル「ん〜今日の支払いも私もちですよ、勿論。商売のお礼と、旦那達の送別会を兼ねて、ねえ。」

リムル「遠慮なく甘えるとしよう。」

ミョルマイル「ベルヤード男爵も感謝していましたよ。ハイポーションが流通すると、ブルムンド王国にも利がありますからな。」

レイト「ベルヤード男爵……………ね。」

 

 そう。

 以前、俺とリムルは、ブルムンド王国とテンペストの安全保障条約の調印式に参加した。

 無論、盟主としてだ。

 だが……………。

 

レイト「しっかし、ブルムンド王国とテンペストの安全保障条約を結んだのは良いが………してやられたな。」

リムル「ああ。もし森を抜けて、他の国がブルムンドに攻め込んだ場合、テンペストに防波堤になれって事だからな。」

ミョルマイル「政治とは、そういう物です。ですが、逆にテンペストがどこかの国の侵攻を受けた場合、ブルムンドは共闘するでしょう。持ちつ持たれつですよ。」

 

 まあ、それが安全保障条約だしな。

 前世の日本とアメリカも、そんな関係だったしな。

 それを聞いたリムルは、怪訝そうに言う。

 

リムル「テンペストが侵攻される事なんて…………。」

ミョルマイル「いやいやいや。何があるか、分かりませんぞ。」

リムル「ん?」

 

 リムルがそう言う中、ミョルマイルはそう返す。

 つまり、ミョルマイルが言いたい事は分かる。

 

ミョルマイル「テンペストはこの先、貿易の中心地になると、わしは睨んでおりますわい。」

リムル「ドルフさんもそんな事言ってたな。」

ミョルマイル「そうなればですぞ。テンペストを目障りに思う国もあるでしょうな。例えば……………。」

レイト「ファルムス王国……………か?」

ミョルマイル「まあ、そうなりますな。レイト殿は、それを懸念しているわけですな。」

 

 やっぱりか。

 すると、リムルは俺を見てくる。

 

リムル「レイト…………ここ最近、何か考え事をしてると思ったら……………。」

レイト「ガゼル王も言ってただろ。ファルムスの国王は欲深いって。」

ミョルマイル「ま、まあまあまあ。まっ、すぐにどうこう言う事はないでしょうが、ええ。警戒するに越した事は無いですからな。」

リムル「ああ…………そうだな。」

 

 やっぱり、胸騒ぎがする。

 ファルムス王国が、欲を掻いて、テンペストに攻め込んでくる可能性があるからな。

 俺は、リムルに声をかける。

 

レイト「リムル。」

リムル「うん?」

レイト「やっぱり、ファルムス王国の動きは、警戒するべきじゃ無いのか?」

リムル「う〜ん……………。でも、すぐに動くわけじゃないから、警戒しつつ、過ごすしか無いんじゃ無いのかな?」

レイト「それは……………。」

 

 それでは、手遅れになるかもしれない。

 もし、既にファルムス王国が動き出そうとしていたら。

 俺は、仲間を守れるのか?

 そんな懸念を抱く。

 そう思う中、俺の懸念が、最悪の形で的中する事になるとは、この時の俺は思ってもいなかった。




今回はここまでです。
いよいよ、暗躍していた悪意が、テンペストを襲います。
そして、坂口日向が登場します。
坂口日向を相手に、レイトはどの様に対処するのか。
ここから先のエピソードは、陰鬱なエピソードが多くなるので、読む際には、気を付けてください。
なんとか、バトルファミリアの主題歌である『Dance Dance』を聴きながら、執筆を進めていきます。
ちなみに、何度も言いますが、ファルムス側と、ファルムスに襲撃されているテンペストに関しては、原作とほぼ同じなので、カットします。
そこまで書いていたら、私のメンタルが持たないというのもありますが。
感想、リクエストは、絶賛受け付けています。
リクエストで、ヒナタは変身させないのかというのが多いですが、何に変身させるかは、未定です。
エビル及びライブに関しては、変身者は決まっていますので。
それ以外で、ヒナタにこの仮面ライダーに変身させて欲しいというのがあれば、お願いします。
ヒナタの悪魔はヒュウガだったり、リムルの悪魔はエミルスだったりと、一部、まおりゅうのキャラが登場します。

ジュウガのオリジナルフォームは必要か

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