俺は、仮面ライダーダイモンへと変身して、ヒナタと相対する。
ヒナタ「それが貴方の本気?」
レイト「まあな。」
ヒナタ「まあ、例え姿が変わっても、貴方はここで死ぬの。」
レイト「死んでたまるか。」
俺とヒナタはそう言い合い、お互いに身構える。
そして、お互いに駆け出し、攻撃しあう。
ただ、俺はヒナタの攻撃が当たる訳にはいかないので、ヒナタの攻撃は、躱したり、受け流したりする。
お互いの攻防は激しい。
ヒナタが攻撃しようとする中、俺はトライキメラバイスタンプを2回倒す。
『オクトパスエッジ!』
俺はヒナタの剣を逸らし、カウンターで、左足にタコの足を模したエフェクトと共に蹴りを放ち、蛸足でヒナタを包み込む様に攻撃する。
無論、反撃に備えて、すぐに離れるが。
ヒナタにキックが直撃して、ヒナタは少し怯む。
その周囲は、地面が抉れる。
ヒナタ「やるじゃない。でも、これで終わりよ。」
レイト「どうかな。」
すると、ヒナタの剣が、虹色に輝きだす。
それを見て、俺はトライキメラバイスタンプを、3回倒す。
ヒナタ「死になさい!
レイト「やられてたまるか!」
『クロサイエッジ!』
ヒナタの虹色の突き攻撃と、右拳にクロサイの頭部を模したエフェクトを纏わせ、パンチ攻撃がぶつかり合う。
俺とヒナタの攻撃は、拮抗状態にあった。
ヒナタ「ハァァァァァ!」
レイト「オラァァァァァ!」
しばらくの拮抗状態の末、俺のクロサイエッジが押し勝ち、ヒナタの剣を吹っ飛ばす。
ダメージは受けなかった。
何とかなったか……………?
一方、火煉達は、イマジン達と応戦していた。
火煉「こいつら……………!」
蒼月「早く倒しましょう!」
グルド「ああ!」
火煉達は、テンペストに向かおうとするが、イマジン達がそれを阻止する。
イマジン「無駄な事だ。貴様らはここで死ぬのだ!」
火煉「いや!私たちは、テンペストに戻る!」
蒼月「行きますよ!」
グルド「うむ!」
火煉達は、攻撃を更に激しくする。
火煉は、パンチやキックの際に、赤黒い衝撃波を纏わせ、イマジン達を倒していく。
蒼月は、蜘蛛の糸を使ったりして、敵を拘束したり、蒼影の様に、敵を切断したりする。
グルドは、持ち前の怪力を使い、イマジン達を倒していく。
3人の奮戦により、残ったのは、リーダー格のイマジンのみとなった。
イマジン「おのれ……………!」
火煉「あとはお前だけだ!」
蒼月「止めだ!」
グルド「覚悟しろ!」
3人は、変身に用いたバイスタンプを取り出して、起動する。
『カブト!』
『スパイダー!』
『クワガタ!』
『charge!』
3人は、それぞれのバイスタンプをオーインジェクターに押印して、ベルトの両側を押し込む。
『ベイリングインパクト!』
『デモンズフィニッシュ!』
「「「ハァァァァ!!!」」」
イマジン「のわぁぁぁぁ!!」
火煉の足にカブトムシの角の、蒼月の足に蜘蛛の足の、グルドの足にクワガタの顎を模したエネルギーが纏い、トリプルライダーキックを放つ。
イマジンは、3人のキックを食らい、そのまま爆発する。
イマジンが殲滅され、3人は変身解除する。
火煉「片付いた……………。」
グルド「早くテンペストに戻りましょう!」
蒼月「はい!」
蒼影「待て。」
3人がテンペストに戻ろうとすると、蒼影が現れる。
火煉「蒼影!傷だらけじゃない!」
蒼影「俺の事は気にするな。今、テンペストは結界に覆われていて、突破不可能だ。」
蒼月「やはり……………。」
グルド「では、どうすれば…………。」
蒼影「リムル様の事は確認できた。だが、リムル様も足止めを食らっているそうだ。」
火煉「そう…………。レイト様は!?」
蒼影「嵐牙によると、まだ結界の中だ。リムル様達を逃す為に、残ったそうだ。」
それを聞いた火煉は、顔を青ざめる。
蒼月は、火煉の肩に手を置いて、落ち着かせる。
蒼月「まだ死んだ訳じゃない。とにかく、リムル様とレイト様が来るであろう場所に向かいましょう。」
グルド「となると……………研究所などがある洞窟ですな。」
火煉「きっと……………レイト様も…………!」
蒼影「行くぞ。」
火煉達は、洞窟へと向かっていく。
一方、リムル、シズさん、嵐牙は。
リムル「くそ…………!」
シズ「数が多い……………!」
嵐牙「貴様ら!そこを退け!」
リムル達もまた、イマジンと応戦していた。
イマジン「お前達はここで死んでもらおう!」
リムル「ふざけんな!こんな所で死んでたまるか!」
シズ「ええ!」
嵐牙「我が主!シズ殿!行きますぞ!」
リムル達は、イマジン達に攻撃を激化させる。
リムルは、自前の剣と魔法でイマジン達を倒していく。
シズさんは、格闘戦でイマジンを倒していく。
途中、ライジングマイティに変身した。
嵐牙は、黒稲妻で、イマジン達を薙ぎ払う。
しばらくして、リーダー格のイマジンのみが残る。
イマジン「何っ……………!?」
リムル「後はお前だけだ!」
シズ「覚悟して!」
嵐牙「我らに刃向かった事、後悔するが良い!」
シズさんは、ライジングマイティからマイティフォームに戻る。
ライジングマイティのキックは、周囲に被害を及ぼすからだ。
シズさんは、強化マイティキックの構えを取り、イマジンに向かって駆け出す。
シズ「ハァァァァ!!」
シズさんはジャンプして、宙返りを行い、キックを放つ。
シズさんのキックは、イマジンに命中して、シズさんは下がる。
シズ「後はお願い!」
リムル「ああ!
嵐牙「承知!」
リムルは黒炎獄を、嵐牙は黒稲妻を放ち、イマジンは爆散する。
シズさんは、変身解除する。
リムル「片付いたか……………?」
シズ「そうみたい……………。」
嵐牙「早く戻りましょうぞ!」
リムル「そ、そうだな!空間転移で戻るぞ!」
リムル達は、空間転移で戻ろうとするが、転移されない。
嵐牙「ん?」
シズ「転移されない……………。」
リムル「どうした?」
リムルは、大賢者に聞く。
大賢者『告。転移先の特定が不能です。』
リムル「はっ!?」
大賢者『何らかの結界により、テンペストが外界と隔絶されていると推測されます。』
リムル「マジか……………どこか、テンペストの近くに転移可能な場所はないか?」
大賢者『検索……………ヒットしました。』
リムル「よし!行くぞ!」
それを聞いたリムルは、胸騒ぎがしていた。
すぐに、近くに転移出来ないかと大賢者に聞く。
リムル達は、転移する。
一方、俺とヒナタは。
ヒナタ「……………驚いた。まさか、
レイト「言っただろ。俺は死ぬ訳にはいかないんだ。仲間の為にもな。」
ヒナタ「………どうやら、貴方をみくびっていたみたいね。もう
ヒナタはそう叫んで、お札を投げる。
すると、お札が俺の周囲を取り囲み、俺を動けなくする。
レイト「何だこれ…………!?」
科学者『告。魂を覆う
レイト「どうにか出来ないか!?」
科学者『告。ダイモンの力を使えば、抵抗可能です。』
レイト「分かった!」
マジかよ……………!
まあ、ダイモンの力を使えば…………!
俺は力を溜める。
レイト「ハァァァァァ…………!ハァァァァ!!」
すると、オクトパス、クロサイ、オオムカデの遺伝子の力によって、結界が破れ、俺はすぐにヒナタに向かって攻撃する。
ヒナタは、すぐに躱す。
ヒナタ「これぐらいでは止まらない?」
レイト「当たり前だ。こんな程度で止まってたまるか……………!」
ヒナタ「そう。精霊召喚!」
そう言って、精霊を召喚して、俺に向かわせる。
俺は、精霊達に攻撃する。
レイト「鬱陶しいな!」
俺が精霊に攻撃する中、ヒナタの方から声が聞こえてきた。
ヒナタ「神へ祈りを捧げ奉る。我は望み、精霊の御力を欲する。」
詠唱!?
という事は、精霊を召喚したのは、詠唱をする際の時間稼ぎか!
なら、いつまでも精霊の方に構ってられない。
俺は、トライキメラバイスタンプを4回倒す。
『オオムカデエッジ!』
俺は、オオムカデエッジを発動して、オオムカデを模したエフェクトで精霊に攻撃する。
精霊は三体倒したが、二体は勝手に消える。
すると、魔法陣が現れ、上空にまで登っていく。
これ、ヤバいやつだな。
俺は即座にトライキメラバイスタンプを一回倒し、バイスタンプのアクティベートノックを押す。
『マッドリミックス!』
リミックス必殺技を発動しようとする中、ヒナタの詠唱は続く。
ヒナタ「我が願い、聞き届け給え。」
科学者『告。この攻撃は、物質だけでなく、魂さえも打ち砕きます。』
レイト「マジかよ…………!?」
嘘だろ!?
頼むぞ……………!
あのアルティメットリバイスの必殺技を相殺したんだ。
どうにかなるか……………!?
すると、詠唱が完了したのか、叫ぶ。
ヒナタ「万物よ尽きよ!
レイト「くそっ!!」
ヒナタがそう叫ぶ中、俺もトライキメラバイスタンプを倒す。
『必殺!カオス!トライキメラチャージ!』
ヒナタの魔法が俺に向かってくる中、俺の発動したリミックス必殺技で、オクトパス、クロサイ、オオムカデがその魔法に向かう。
二つの技はぶつかり合う。
あの魔法に当たったら、俺が終わる。
だが、拮抗状態にあるが、見た感じ、いつ大爆発を起こしてもおかしくない!
どうする、どうすれば……………!?
そう考える中、科学者が提案してくる。
科学者『告。』
レイト「何か思いついたか!?」
科学者『この状況で、助かる方法が一つだけ存在します。』
レイト「早く教えてくれ!」
科学者『それは……………。』
俺は科学者に問う。
そして、科学者の答えを聞く。
リスキーだが、やるしかない!
俺はそう決意して、トライキメラチャージのエネルギーを高めた。
レイト「ハァァァァ!!」
ヒナタ「っ!?」
すると、徐々に俺の方が押していく。
あと少し……………!
すると、高まりに高まったエネルギーが臨界点を超え、爆発する。
それに、俺はそれに巻き込まれる。
ヒナタが堪える中、結界が破壊される。
強大なエネルギーのぶつかり合いに、結界が耐えきれなくなったのだ。
しばらくして、爆煙が晴れて、ヒナタが俺が居た場所を見ると、そこには、トライキメラバイスタンプとキメラドライバーのみが転がっていた。
ヒナタ「敵は討ったわ。シズ先生。」
ヒナタはそう言って、左目にモノクルを付けて、その場から去っていく。
それからすぐに、俺は周囲を見渡す。
レイト「……………行ったか?」
周囲を見渡すが、ヒナタの姿は確認できない。
レイト「ハァァァァ……………。死ぬかと思ったわ……………。」
俺は盛大にため息を吐き、その場に崩折れる。
どうやって助かったのかというと、あの爆発の直前に、咄嗟に分身体を生み出し、それを身代わりにしたのだ。
丁度、オクトパスエッジ発動の際に出来た穴があったので、そこに隠れ潜んでいた。
とはいえ、爆発があったからこそ、隠れる事に成功したのだ。
もし隠れているのが目撃されてたら、終わってた。
今回ばかりは、やばかった。
俺は、キメラドライバーとトライキメラバイスタンプを回収する。
即座に、テンペストに空間転移で戻ろうとするが、戻れない。
どういう事かと思っていると。
科学者『告。転移先の特定が不能です。』
レイト「何っ!?」
科学者『何らかの結界により、テンペストが外界と隔絶されていると推測されます。』
レイト「マジか……………どこか、テンペストの近くに転移可能な場所はないか?」
科学者『検索……………ヒットしました。』
レイト「よし!行くぞ!」
俺は、そこに転移する。
そんな中、丘に居る女性は、ある事を呟く。
???「どうして、こんな事に…………。」
そんな風に呟く。
俺が転移すると、そこには、リムル達がいた。
リムル「レイト!」
シズ「キメラ君!」
レイト「無事だったんだな。」
火煉「レイト様〜〜〜!!」
レイト「のわっ!?」
すると、火煉が涙を流しながら俺に飛びついてくる。
火煉「心配したんです…………!」
レイト「心配かけて悪かった。それで、何が起こっている?ファルムスが攻めてきたのか?」
蒼月「その通りです。」
俺は、蒼月やリムル達から、事情を聞く。
火煉達は、テンペストの外で特訓をしていたらしい。
そんな中、火の手がテンペストから上がるのを見て、戻ろうとした。
だが、イマジンとの妨害に遭って、最初は、桜井侑斗が応戦して、どうにかなったが、しばらく移動すると、別のイマジンの攻撃に遭い、応戦していたそうだ。
リムルとシズさんの方も、イマジンと応戦していて、ついさっきここに到着したそうだ。
レイト(何故、イマジンに桜井侑斗が?)
てっきり、ファルムスの妨害に遭っていたのかと思っていたが、違うのか。
ファルムス側がイマジンを出したのか?
いや、恐らく、ヒナタの口ぶりからも、西方聖教会が関わっているのは確か。
魔物を敵視しているのなら、イマジンと手を組むなんて、あり得ない筈。
何にせよ、中に入らないとな。
ガビル「これが結界!」
蒼月「ガビル君、うるさい。」
ガビルの叫びに、蒼月はそう言う。
俺はリムルに聞く。
レイト「リムル。一度、結界から出たんだ。入り方位は分かるよな?」
リムル「ああ。多重結界を使えば、中に入れる筈だ。」
レイト「分かった。」
リムル「蒼影。大魔法を発動させている奴は、俺達が抑えるから、お前達は、この結界を張っている者を探し出せ。」
レイト「蒼月も頼む。」
蒼影「御意。」
蒼華「はっ。」
蒼月「分かりました。」
リムル「ただし、戦闘行為は禁じる。相手の正体と強さを確認しろ。」
蒼影「それで、連絡はどの様に?」
リムル「あ……………。」
そうか。
俺達が結界の中に入ると、連絡が取れないか。
すると、リムルが糸を出し、自分と蒼影の腕に巻き付ける。
リムル「これを伝えば、結界があっても思念伝達が出来るんじゃないか?」
蒼影「なるほど。」
レイト「行け!」
蒼影「はっ!」
すると、蒼影、蒼華、蒼月達は、姿を消す。
リムルは、嵐牙に話しかける。
リムル「嵐牙は影に入ってろ。」
嵐牙「はっ!」
レイト「火煉、グルド。行くぞ。」
火煉「はい。」
グルド「承知。」
リムル「ガビルはここで待て。シズさん、行くぞ。」
ガビル「お気をつけて!」
シズ「うん。」
俺たちは、多重結界を使い、中に入り、駆け出していく。
テンペストの様子は、酷い有様だった。
シズ「酷い…………!」
火煉「……………っ!」
グルド「急ぎましょう。」
俺たちは、議事堂がある場所へと急ぐ。
到着すると、住人が多く集まっていた。
俺たちに気づいたのか、声を出す。
住人「ああっ…………!おお、リムル様とレイト様だ。」
住人「リムル様、レイト様!お戻りに………!」
住人達が話し始める。
だが、俺達が来ても、暗い雰囲気は拭えなかった。
まさか……………。
すると、リグルドが駆け寄ってくる。
リグルド「リムル様〜っ!レイト様〜っ!」
そう叫びながら、俺たちの前で土下座をする。
リムル「あっ!」
レイト「リグルド!無事だったのか!」
リグルド「は、はい!よくぞ、お戻りになられました!ご無事で何よりです!」
リムル「遅くなってすまん!」
リグルド「とんでもございません!」
火煉「何が起こったの?」
レイト「説明してくれ。」
リグルド「それが…………。」
俺と火煉の言葉に、リグルドは口淀む。
すると、背後から声をかけられる。
カイジン「旦那方、良くぞ無事で。」
リムル「あっ!」
レイト「カイジン!」
後ろには、カイジン、ガルム、ドルド、ミルドの3人がいた。
だが、俺たちを見るなり、視線を逸らす。
それを見て、とある予想が的中してしまったと予感した。
まさか……………!
すると、リグルドが口を開く。
リグルド「リムル様、レイト様!状況の報告と相談がございますので、こちらの対策本部へ………。」
リグルドはそう促すが、俺は見抜いた。
何かを必死に隠そうとしているのが。
すると、リムルが何かに気づいたのか、カイジンに声をかける。
リムル「カイジン、あれは?」
シズ「まさか…………!?」
カイジン「あっ、いや、その…………。」
リグルド「少し問題が起きただけでして!ハハハ…………。」
火煉「誤魔化さないで。」
グルド「リグルドさん。広場に何があるんですか!?」
リグルド「うっ!?うぅ……………。」
やはりか。
つまり、広場の先にあるのは、俺の予想通り…………。
すると、爆発音が起こる。
リムル「あっ!」
レイト「紅丸か?」
シズ「何が…………!?」
レイト「行くぞ!」
俺、リムル、シズさん、火煉、グルドは、そちらに向かう。
一方、紅丸とゲルドは、とある路地に居た。
その視線の先には、グルーシスが居て、グルーシスの背後には、ミュウランとヨウムが居た。
グルーシスは、剣を構える。
まるで、ミュウランを庇うつもりで。
それを見た紅丸は。
紅丸「貴様もその女を庇うのか?悪いが、今の俺に余裕はない。さっさとそこを退け!」
グルーシス「へへっ。それは出来ん。冷静さを欠いた今のお前に、この女を渡すわけにはいかねえよ。」
それを聞いた紅丸は、体から炎を出す。
紅丸「ほう。俺が冷静ではないだと?冷静じゃなかったなら、既にお前達は消し炭にしているさ。良いから大人しく…………!」
グルーシス「悪いな。どうあっても俺は、この女を守る!」
紅丸「大人しくしろって言っているんだ!」
グルーシスは、獣身化を発動して、紅丸に向かうが、紅丸はそう叫びながら衝撃波を放ち、グルーシスは吹っ飛ぶ。
グルーシス「ぐあっ……………!」
紅丸「ぬおおおお!」
グルーシスが吹っ飛ぶ中、紅丸はグルーシスを掴み、地面に叩きつける。
グルーシスは、地面を転がる。
グルーシス「くっ…………!だが、俺はまだ…………!」
紅丸「チッ。これ以上抵抗するなら、本当に…………!」
紅丸がそう言いながら、グルーシスを掴む。
そこに、俺たちが入る。
リムル「やめろ、紅丸!」
レイト「紅丸!やめるんだ!」
俺達がそう叫ぶと、紅丸はグルーシスを地面に捨てて、俺たちの方を向く。
紅丸「リムル様、レイト様。」
そう言って、跪く。
ゲルド達も含めてだ。
俺とリムルは、紅丸に聞く。
リムル「説明してくれ。」
レイト「一体、どういう状況だ?」
紅丸「この結界です。魔法が使用できなくなり、俺たちの力の減少も生じました。そのせいで、街の者にも犠牲が……………!」
リグルド「べっ、紅丸殿!!」
紅丸「あっ…………!その話はまた後で………!」
リムル「ん?」
リグルド「ううっ……………!」
やはりか。
火煉達も、顔を青ざめる。
シズさんもまた、顔を青ざめていた。
この状況が、空襲の時の街の様子と似てしまっているからだろう。
燃える街。
そして、犠牲者。
リグルド達は、俺たちの事を思って、秘密にしようとしていたのだろう。
そんな中、紅丸が言う。
紅丸「その時、俺達が弱体化した原因が、その女の使った魔法にあると。」
そう言って、紅丸は後ろの女性を見る。
それを聞いた火煉は、カブトバイスタンプを取り出すが、俺はすぐに仕舞わせた。
次は、ゲルドが口を開く。
ゲルド「術者を見つけ、捕らえようとした所、ヨウムが邪魔をしましたので、やむなく戦闘となってしまいました。」
レイト「なるほどな……………。」
そう言う事か。
ヨウムやグルーシスが庇っているのは、どういう事だ?
すると、ヨウムが口を開き、土下座をする。
ヨウム「リムルの旦那にレイト旦那。すまねぇ…………!」
レイト「ん?」
ヨウム「アンタ達を裏切る気なんざ、これっぽっちもないんだ!ただ、このミュウランを助けてやりたいだけなんだ!」
リムル「ミュウラン……………。」
ミュウランね……………。
すると、当のミュウランがヨウムに言う。
ミュウラン「良いから、私を見捨てなさい。」
ヨウム「そんな事……………言うな。」
ミュウラン「貴方まで巻き添えになる必要なんてないわ。」
ヨウム「言うなって言ってんだろ!あっ。」
ミュウランとヨウムがそう話す中、グルーシスがヨウムの隣に立つ。
グルーシス「リムル…………様、レイト…………様。客人である俺が口出し出来ぬは、百も承知。ですが、それでも、話だけでも聞いてはもらえませんか?」
グルーシスがそう言って、土下座をする。
状況を整理する必要があるな。
リムル「ああ。」
レイト「良いだろう。」
俺とリムルがそう言って、ミュウランの方へと足を進める。
すると、ミュウランが口を開く。
ミュウラン「いいえ。ヨウム、グルーシス………私は、貴方達に庇われる資格なんてないの。」
ヨウム「ミュウラン…………!」
ミュウラン「私のせいで、この街にどれだけの犠牲が出た事か。あの惨状を生み出したのは、私なのよ。」
リムル「惨状…………?」
レイト「………………。」
ミュウランのせいで?
どういう事だ?
とはいえ、犠牲が出たのは間違いないな。
リムル「どういう意味だ?」
リムルがそう問うと、ミュウランは立ち上がり、俺たちの横に立つと、呟く。
ミュウラン「見てもらえれば分かります。」
そう言って、広場の方に向かう。
俺たちも、ミュウランの後を追う。
広場に近くなるにつれ、血が増えていく。
そして、負傷した住人達も、その住人達の啜り泣きもまた。
俺達が駆け出すと、そこには、予想通りの光景が広がっていた。
倒れていたのは、テンペストの住人達であるのには、間違いない。
だが、ピクリとも動かない。
つまり、死んでいるのだ。
俺たちは、それを見て、呆然としていた。
予想通りとはいえ、ショックが大きすぎる。
リムルが呟く。
リムル「どういう事だ…………。一体、何が…………これ、全員……………死んでいるのか?」
リムルが呟く中、レグルドが答える。
レグルド「人間達が容赦なく…………。」
リムル「人間達……………。」
レイト「ファルムスか……………。」
レグルド「我々は、リムル様とレイト様の申し付け通り、人間達を受け入れておりました。その結果…………。」
リグルド「黙れ。……………黙れ。」
レグルド「あっ……………!も…………申し訳ありません……………。」
リグルドとレグルドが話す中、俺の心は、後悔に満ちていた。
レイト(俺たちの言葉……………俺たちの言葉が……………。)
そう思う中、ある光景が蘇る。
それは、ゴブリン達と牙狼族が仲間になり、ルールを話していた時だ。
リムル『知っての通り俺たちは大所帯になった。そこでレイトと話し合いで、なるべくトラブルを避けるためルールを決めた。』
『ルール?』
レイト『ああ。そのルールは3つ。一つ、人間を襲わない事。二つ、仲間内で争わない事。三つ、進化して強くなったからと言って他種族を見下さない事。これらを最低限守って欲しい。』
そう命じたのだ。
つまり、この惨状を生んだのは、俺たちの命令が原因なのだ。
俺たちの言葉が、広場に倒れている者達を殺してしまったのか……………。
すると、ミュウランが口を開く。
ミュウラン「私が大魔法を使用しなければ、こんな事にはならなかったでしょう。」
そう言ったミュウランに、俺たちは視線を向ける。
コノ女ノセイデ……………!
俺の心の中は、ミュウランへの殺意や憎悪で満ちていた。
殺スベキダナ。
そう思いながら、手をきつく握ると、誰かが俺の手を握る。
後ろを向くと、シズさんが居た。
リムル「シズさん……………。」
レイト「何すんだよ。この女が…………!」
シズ「2人ともやめて!その人が原因じゃないから!」
何言ってんだよ。
現にこの女は、『大魔法を使用しなければ、こんな事には』って言ったのに。
すると。
科学者『告。大魔法、
科学者はそう言う。
それを聞き、シズさんの言葉を聞いた事で、冷静になった。
そうだ。
ファルムスどもの方が、何かをした可能性が高い。
このミュウランは、わざと俺たちを怒らせて、自分だけが殺されようとしているのか。
ヨウムとグルーシスを守るために。
俺たちは深呼吸をして、落ち着かせ、ミュウランに話しかける。
レイト「……………ミュウランだったな。詳しく話を聞きたい。会議室に来てもらおう。」
ミョルマイル「リムル様、レイト様。」
俺がそう言う中、ミョルマイルが現れる。
レイト「ミョルマイル。」
ミョルマイル「よろしければ、わしも会議に参加させてもらえませんか?今回の件について、外の者の視点でお話しできるかと。」
リムル「来てたのか…………ああ、助かるよ、ミョルマイル。」
そうして、俺たちは会議室に向かい、報告を受ける。
謎の襲撃者にファルムスの騎士達が攻撃してきたそうだ。
やはり、ファルムスが関与していたか。
報告を聞いていると、紅丸が悔しそうに言う。
紅丸「弱体化が無ければ、白老が負ける事は無かったんだ…………!」
レイト「白老が負けた!?」
マジかよ。
弱体化も込みであるとはいえ、白老が負けるなんて……………。
すると、リグルドが咳払いをする。
リグルド「重傷ですが、命に別状はありません。同じく重傷のゴブタと共に、朱菜様が治療に当たっております。」
リムル「そうか…………。」
リグルド「ファルムスの騎士達は、去り際に…………!」
リグルドは、苛立ちを込めて言う。
リーダーと思しきフォルゲンという人物曰く。
フォルゲン「この街は、魔物に汚染されておる!我らは人類の方を守る者として、魔物の国など、断じて認めぬ!故に、西方聖教会とも協議し、この国への対応を考えるものなり!時は今日より1週間の後!指揮官は、英傑の誉れ高いエドマリス王、その人である!降伏して、恭順の意を示すならばよし!さもなくば…………神の名の下に、貴様達を根絶やしにしてくれようぞ!」
そう言って、去っていったそうだ。
何が恭順だ。
どうせ、恭順した場合は、奴隷として扱うだけだろうが。
前世の日本の歴史の授業でも、大体そういう物だろうしな。
リムル「茶番だな。」
レイト「下らないな。」
リグルド「ええ。仰る通りだと。」
俺とリムルの言葉に、リグルドはそう言う。
すると、ヒナタの言葉が蘇る。
ヒナタ『君たちの街がね、邪魔なのよ。だから潰す事にしたの。』
ヒナタはそう言った。
となると……………。
リムル「最初から、西方聖教会とファルムス王国はグルだな。」
レイト「となると……………リムル達を襲ったイマジン達は、違う目的で、リムル達の邪魔をしたという事か。」
リムル「恐らくな。まあ、イマジン達の目的は知らないが、教会が俺たちを目の敵にする理由は、魔物の存在を認めないという教義による物なのだろう。だとすれば、ファルムス王国は何だ?」
レイト「その答えは、大体分かってる。だが、それに関しては、ミョルマイルとコビーから話してもらおう。」
そう言って、ミョルマイルとコビーに話しかける。
2人は商人なので、諸外国の事情にも詳しい筈だ。
まあ、俺からしたら、大体理由は分かるけどな。
気になるのは、イマジン達の行動の理由だ。
西方聖教会とファルムス王国と繋がっていないのは確定だが、何の為に?
そう考える中、ミョルマイルが口を開く。
ミョルマイル「そうですな。現在、この街、テンペストを中心に、新たな交易路が生まれ、流通に大きな改革が起き始めております。」
リムル「それで?」
ミョルマイル「交易路は重要です。関税を掛けるだけでも、かなりの収益が見込まれますからな。」
コビー「ファルムス王国は、西側諸国の玄関口と呼ばれる程に、交易で潤っている国なのですよ。」
レイト「要は、テンペストが繁栄すると、ファルムス王国にとっては、損失となるという事だな。」
コビー「はい。」
ミョルマイル「それも、とても大きな。」
リムル「なるほどな。俺たちは、知らず知らずのうちに、虎の尾を踏んだのか。」
まあ、そうなるな。
だからこそ、西方聖教会と協力して、叩き潰そうとする位には。
俺の予想通りの流れだな。
想定外なのは、ファルムス王国が動くのが早い事と、イマジン達の介入だな。
すると、リムルはミョルマイルに話しかける。
リムル「ミョルマイル君。」
ミョルマイル「はい。」
リムル「テンペストの現状、そして、ファルムス王国から大軍が向かっているこの事態を、一刻も早く、ブルムンド王国に伝えてくれるか?」
ミョルマイル「勿論です。テンペストの正当性を訴えましょう。」
レイト「頼む。」
ミョルマイル「あ〜では、早速、支度を。」
そう言って、ミョルマイルは去っていく。
俺は、ミュウランに話しかける。
レイト「さて、ミュウランだったな。どういう経緯で俺たちにちょっかいを出す事になったのか、説明してもらおうか。」
俺がそう言うと、ミュウランはまっすぐ見てくる。
ヨウム「ミュウラン……………。」
ミュウラン「良いのよ。何も隠す事はないわ。」
ヨウムがそう言う中、ミュウランはそう答え、俺たちを見てくる。
ミュウラン「私はミュウラン。魔王クレイマンの配下です。」
コビー達「ええっ!?」
カイジン達「ああっ…………!」
リグルド「魔王だと…………!?」
リムル「そうか……………。」
レイト「どうやら、魔王クレイマンが、糸を引いているという事だな。」
魔王クレイマン……………。
ミリムが度々口にした名前だな。
一方、当のクレイマンは、自分の城で、窓際に立ち、月を眺めながら、ワインを飲んでいた。
そして、ほくそ笑む。
まるで、計画通りに行っていることに。
今回はここまでです。
書いていて、凄く辛いです。
ただ、次回が、今回よりも更に辛くなりますね。
そして、リムルやレイトの心境には、後悔の色が立ち込める。
次回、リムルの悪魔が顕現する。
ここ最近、転スラとジオウを書こうかなと思いました。
活動報告にリクエスト欄を入れたので、気が向いたら、リクエストして下さい。
いよいよ、ジュウガドライバーのセットに、デストリームドライバーのセットが届くので、楽しみです。
何とか、次回の話は、その二つで遊びながら、執筆していこうと思います。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
この小説で、リムルがジオウになるという案がありますが、それは良いですね。
いよいよ、ファルムス王国との戦い、魔王への進化が近づいてきました。
これからも応援の程、よろしくお願いします。
ジュウガのオリジナルフォームは必要か
-
必要
-
いらない