俺たちは、三獣士から話を聞く為に、場所を変える。
場所は、リムルの庵にした。
中に入ったのは、俺、リムル、紅丸、ディアブロ、シズさん、アルビス、スフィア、フォビオだ。
すると、アルビス達が頭を下げる。
アルビス「魔王への進化、誠におめでとう御座います。リムル様、レイト様。」
リムル「避難民の事は聞いてるよ。大変な目に遭ったと思うが、あなた方が無事でよかった。」
アルビス「ありがとう存じます。」
レイト「聞かせてくれ。一体、
アルビス達の祝いの言葉を聞きつつも、リムルが労い、俺はそう聞く。
すると、アルビスとフォビオが頷き合い、フォビオが口を開く。
フォビオ「ここからは、この黒豹牙フォビオが話させていただく。」
そう言って、フォビオは語り出した。
1週間と少し前、ミリムがユーラザニアに現れたのだ。
ミリム「ワ〜ハッハッハッハッ!私はミリム・ナーヴァ!魔王なのだ!私はここに、魔王間で取り交わされた全ての協定を破棄し、
カリオン「戦だと!?」
三獣士「うっ………………!」
ミリム「開戦は1週間後!せいぜい頑張って準備しておくのだ!ワ〜ハッハッハッハッ!」
ミリムはそう言って、ユーラザニアから去っていった。
カリオン「待てミリム!てめえ、何考えてやがる!?」
カリオンがそう叫ぶが、その時には既に、ミリムの姿は遥か彼方に去っていった。
それを聞いていたスフィアが口を開く。
スフィア「戦争か!大将。一番手は俺に譲ってもらうぜ。」
フォビオ「待て、スフィア!お前は、魔王ミリムの強さを知らない!獣王戦士団が全員でかかったとしても、一瞬で皆殺しにされるだけだぜ!」
スフィアが好戦的な笑みを浮かべながらそう言うが、ミリムの強さを知るフォビオは、スフィアを止める。
それを見ていたカリオンは、フォビオに話しかける。
カリオン「フォビオ。実際にミリムの強さを見たお前がそう言うなら、そうなんだろう。…………で、俺とミリムでは、どっちが強い?」
フォビオ「うっ………………!?」
カリオンの質問に、フォビオは言葉を詰まらせる。
フォビオとしては、ミリムの強さを身をもって知ったばかりだ。
無論、だからといって、自分の大将の前で、そんな事は言えない。
アルビスとスフィアがフォビオを見る中、フォビオは一息入れて、言う。
フォビオ「…………………一言だけ申し上げるならば……………魔王ミリムは
カリオン「フッ。そうか。俺様より強いってか。」
フォビオ「あっ!いっ、いえ!そうは…………!」
フォビオの言葉に、カリオンは鼻で笑いながらそう言う。
フォビオは、カリオンの機嫌を損ねたかと思ったが、カリオンは機嫌を損ねていなかった。
カリオン「敵が強いからといって逃げたんじゃあ、魔王はやってられんだろう?それに、伝説の魔王と戦えるなんて、こんな面白そうな話を逃す手はねえぜ。」
カリオンはむしろ、伝説と言われる魔王ミリムと戦える事に喜んでいた。
カリオンは移動しながら、三獣士に命じた。
カリオン「あのスライムとキメラを頼って、民をジュラの大森林へと避難させろ。俺とミリムの戦いに巻き込まれたら、無事では済まんからな。それから、ミリムは俺様だけが相手をする。」
アルビス「え?しかし……………!」
スフィア「俺も一緒に!」
フォビオ「カリオン様、我らは…………!」
カリオンは、俺たちを頼って、民をジュラの大森林に避難させるように命じて、そう言う。
それを聞いた三獣士は、自分たちも加勢すると言おうとするが、カリオンはオーラを出して、三人を止める。
カリオン「黙れ!魔王ミリム・ナーヴァを相手にできるのは、この俺様だけよ!………………貴様達は、民を守る事を優先するのだ。我らの戦いに参入する事は許さん!」
三獣士「はっ!」
カリオン「信じろ。俺様が勝つ!(嫌いじゃなかったぜ、ミリム……………。良いダチになれたかもしれねえのに、残念だぜ。)」
カリオンは、三獣士にそう命じる中、心の中でそう思う。
これが、戦闘が始まる1週間前の出来事だそうだ。
レイト「なるほどな。」
フォビオ「……………1週間後、魔王ミリムは予告通りにやって来ました。」
そうして、フォビオは戦いが始まった時の事を語った。
どうやら、フォビオは、残っていたようだ。
カリオン「ようミリム。まさか、
カリオンはそう言って、空中に浮いているミリムに向かっていく。
カリオン「お前さんは、見た目よりずっと思慮深いと思っていたんだが………………な!」
カリオンはそう言って、手に持っている槍で、ミリムに攻撃する。
カリオン「ふんっ!」
カリオンは攻撃するが、ミリムには命中しなかった。
というよりは、攻撃が逸れたと言えるだろう。
カリオン「うおおおおおおお!!」
カリオンは叫んで、攻撃を激化させる。
だが、一回も命中しない。
カリオン(ちぃっ!多重結界のせいで、斬撃が滑る……………。ならば!)
カリオンはそう思うと、左腕に巻き付いている物を解き、ミリムの左腕に巻き付ける。
ミリムの動きが一瞬止まり、カリオンは槍で攻撃を叩き込む。
だが…………………。
カリオン「っ!?」
カリオンの攻撃は、ミリムには届いていなかった。
何故なら、ミリムは剣を取り出して、槍を受け止めていたからだ。
それを見たカリオンは、ミリムから少し離れて、つぶやく。
カリオン「……………光栄だな。その剣をこの目で見られるとは。」
ミリムが持つ剣は、天魔という魔剣だった。
数多の魔人や魔王を屠った、ミリムの愛剣だ。
カリオンは子供の頃、魔剣を操る竜の姫君の暴虐の御伽噺を、親から聞かされていた。
そんな中、カリオンはミリムに聞く。
カリオン「ようミリム。なんでこんな真似をするんだ?」
ミリム「……………………。」
カリオンはそう聞くが、ミリムは無言を貫いていた。
それを見て、カリオンは訝しむが、ある事に気付き、頭を掻く。
カリオン「へっ。もしかして、操られてでもいるのかい?だとしたら少し残念だな!本気のお前を倒して、この俺様が最強であると、証明したかったんだがな!」
フォビオ「あれは……………!」
カリオンはそう言うと、光に包まれる。
すると、姿が変わった。
髪は逆立ち、羽も背中から生えた。
カリオン「見ろ!これが俺様のユニークスキル、”百獣化”だ!俺様は獣魔の王、
カリオンは、そう叫ぶ。
これこそが、カリオンの本気だ。
それを見ていたミリムは、笑みを浮かべたままだった。
カリオン「ミリムよ。残念だが、この姿を見せた以上、お前には退場してもらうぜ。手加減はしない。これで終わりだ!」
カリオンがそう言うと、槍にオーラが集まって、咆哮が出る。
それを見て、ミリムはさらに笑みを浮かべる。
カリオン「この世から消えるが良い!
カリオンは、獣魔粒子砲をミリムに向かって放つ。
ミリムはそれに飲まれ、爆発する。
獣魔粒子砲を放ったカリオンの槍は、先端が無くなり、焦げていた。
それを見ていたフォビオは。
フォビオ(直撃だ。あれを受けて、生き残れる者など、存在しない。カリオン様の勝利だ!)
そう思っていた。
一方のカリオンも、呟いていた。
カリオン「嫌いじゃなかったぜ、ミリム。良いダチになれたかもしれねえのに、残念だぜ。………………っと。」
カリオンがそう呟く中、少し態勢を崩す。
カリオン(流石にキツイな……………。飛行すら覚束ねぇ………………っ!?)
カリオンは、獣魔粒子砲を撃って疲労していた。
すると、カリオンは何かに気づき、すぐに躱す。
斬撃波が飛んできて、カリオンはそれを少し受けて、出血する。
その斬撃波が飛んできた先を見ると。
カリオン「……………冗談じゃねぇ。まさか、無傷とはな。」
カリオンはそう呟いた。
視線の先には、服装が変わり、額の所から、角を生やしたミリムの姿があった。
これこそが、ミリムの戦闘形態だった。
カリオン「
ミリム「アハハハハハハハ!」
カリオンがそう言う中、ミリムは高笑いをする。
カリオンが訝しげな表情を浮かべる中、ミリムは言う。
ミリム「左手が痺れたのは、久しぶりなのだ。お礼に、とっておきを見せてやる。」
ミリムがそう言うと、エネルギーを集める。
そのエネルギーは、獣魔粒子砲の比では無かった。
カリオンが身構える中、ミリムは叫ぶ。
ミリム「
エネルギーが溜まったと同時に、ミリムはそう叫んで、発射する。
カリオンは躱す事に成功したが、地上のユーラザニアの都市が消滅していく。
それを見ていたカリオンは、唖然となる。
カリオン「ありえねーだろうが……………!都市が跡形もねぇ………………!」
カリオンはそう呟いた。
つい先程まで、たくさんの建物があったユーラザニアの都市部は、更地と化していた。
カリオンの居城も消え、居城があった場所は、大きく抉れていた。
カリオン(破壊の暴君、ミリム・ナーヴァ……………!なるほど。御伽噺にしてでも、語り継ぐべき脅威だな……………!)
カリオンは、ミリムの凄まじさには、驚愕していた。
だが、カリオンはすぐにミリムに聞く。
カリオン「よう、理由を聞かせちゃくれねぇか?なぜ、
カリオンは、ミリムにそう聞く。
だが、ミリムはその質問には答えなかった。
カリオン「(……………なんだ?さっきからどうにも様子がおかしい。)おい、なんとか言えよ。人様の国を消滅させておいて、だんまりか?」
カリオンは訝しみながらも、再びそう聞くが、ミリムは答えない。
それを見て、カリオンはある可能性に思い至った。
カリオン「あいつ……………ひょっとして。」
カリオンがそう言うと、背後から誰かが近づき、喉元にナイフを突きつける。
???「ひょっとして?私にも教えて欲しいわね。」
ナイフを突きつけた人物は女性で、背中から羽を生やしていた。
それに気づいたカリオンは、その女性に言う。
カリオン「
フレイ「御名答。」
そう。
その女性は、魔王の1人で、
カリオンは、舌打ちをする。
カリオン「チッ!お前もかよ。」
フレイ「あら?私も何なのかしら?ゆっくりと聞かせて欲しいわね……………!」
フレイはそう言うと、カリオンの喉元にナイフを当てる。
一方、フォビオは、瓦礫の中から出てこれた。
だが、フォビオの目に入ったのは、フレイによって、喉元を斬られたカリオンだった。
フォビオ「カリオン様……………!」
それが、カリオンとミリムの戦いの顛末だった。
フォビオは、目を閉じながら言う。
フォビオ「……………そして、魔王フレイは、カリオン様を抱えて、飛び去っていきました。」
リムル「……………なるほど、事の顛末は分かった。」
レイト「にしても、ミリムの攻撃に巻き込まれたのに、よく無事だったな。」
フォビオ「死にかけましたが、
まあ、ユーラザニアの都市部を消滅させる一撃だったのだ。
死にかけるのも無理はない。
だが、それを聞いて、引っかかった所がある。
そう思う中、リムルが口を開く。
リムル「連れ去られたのなら、カリオンさんは生きてるはずだ。救出に力を貸そう。」
フォビオ「ありがとうございます。」
リムルがそう言うと、フォビオは頭を下げる。
そんな中、俺は疑問を口にする。
レイト「それにしても………………ミリムの奴、なんでユーラザニアを滅ぼす事にしたんだ?それに、ミリムの性格上、横槍が入るのは嫌がりそうだが…………………。らしくないな。」
スフィア「らしくねぇと言やあ、俺はフレイがフォビオを見逃したのも腑に落ちない。」
リムル「というと?」
シズ「
スフィア「
なるほどな。
気になるのは、その3点だな。
それに、魔王フレイという名には、聞き覚えがある。
以前、ミリムから話を聞いた、傀儡の魔王を誕生させる計画に加担していた魔王の1人だ。
確か、ミリム、カリオン、フレイ、そして……………クレイマン。
ある可能性に思い至った俺とリムルは、アイコンタクトをして、リムルは紫苑に話しかける。
リムル「紫苑!ミュウランを連れて来てくれ!あと、地図も頼む。」
紫苑「はい!」
リムルはそう言って、紫苑は移動する。
そんな中、スフィアが話しかける。
スフィア「ところでそのお茶、すげぇ色だけど、飲めるのか?」
レイト「味は問題ないんだ。味は。」
リムル「あ、客人用は、朱菜が淹れた物だから、大丈夫。」
そう。
俺たちが飲んでいるのは、紫苑が淹れたものなのだ。
その為、ディアブロやらシズさんは、顔を顰めたり苦笑したりで飲んでいる。
しばらくして、ミュウランがやって来て、話を聞く事に。
ミュウラン「………………ええ。それは確かです。クレイマンは、魔王ミリムに接触を図っていました。私の予想になりますが……………ミリム様の宣戦布告は想定外で、苛立っていたように思えました。」
なるほどな。
度々接触していたのか。
とはいえ、ミリムの宣戦布告は想定外で、苛立っていたと。
という事は、クレイマンの目的が、朧げにだが、掴めた気がするな。
そんな中、アルビスが話しかける。
アルビス「お、お待ち下さい!魔王クレイマンの事ですか?あの魔王が、
アルビスは、驚いた表情でそう聞く。
まあ無理もない。
すると。
スフィア「俺……………出かけてくる!」
アルビス「待ちなさい、スフィア!行くのなら、全員で攻め込みますよ。」
スフィアがクレイマンの領地に向かおうとすると、アルビスがそう言う。
まあ、自分たちの大将が居るかもしれないし、故郷を滅ぼした元凶だからな。
無理もないが。
リムル「まあ待て。もう少し、判断材料が欲しい。」
レイト「フォビオ。魔王フレイは、どっちの方角に飛び去ったんだ?」
フォビオ「
リムル「なるほどな。ミリムとフレイが手を組んでいるのなら、それもあり得る。」
確かに。
忘れられた竜の都で合流する可能性もあるよな。
俺とリムルが指を動かして、ある場所に止まる。
それを見ていたミュウランは。
ミュウラン「……………傀儡国ジスターヴ。魔王クレイマンの支配領域です。」
やはりか。
という事は、フレイとクレイマンはグルの可能性が高い訳だ。
その後、俺たちが池を眺めていると、ディアブロが話しかけてくる。
ディアブロ「リムル様、レイト様。」
リムル「ディアブロか。」
レイト「三獣士の面々の様子はどうだ?」
ディアブロ「今は落ち着いたようです。今にもクレイマンの領地に攻め込まんばかりの剣幕でしたが、紅丸殿が上手く宥めておいでました。」
レイト「そうか。まあ、気持ちは分かるが、先走られちゃ困るしな。」
まあ、無理もない。
クレイマンが、
それに、カリオンがジスターヴという場所に居る可能性もある訳だし。
そんな中、ディアブロが俺たちに話しかける。
ディアブロ「……………何か思い悩んでおいでなら、是非とも、私に相談を。」
リムル「ん?ん〜……………。」
ディアブロがそう言う中、俺とリムルはアイコンタクトをして、話す事にした。
リムル「問題が重なりすぎてる。まずはカリオンの件だ。ミリムの考えも分からないし、一番心配だしな。」
レイト「次に、ファルムス王国の後始末。そして、西方聖教会への牽制。どれも、無視できないけど、作戦を行うにしては、許容範囲を超えてるんだよな。」
そう。
クレイマンの陰謀に関しても、どうにかしたいが、ファルムス王国は、俺たちが殺戮をした事で、居なくなっている。
もし、今、西方聖教会が動き出したら、対応しきれないかもしれない。
まあ、それはそれとして、
その借りは、返さないと気が済まない。
すると、ディアブロが言う。
ディアブロ「なるほど。では、私が一方面を受け持ちましょう。是非、ご命令を。」
なるほどな。
というか、笑顔が不敬すぎないか?
リムル「分かった。明日の会議で、方針を決めるから、お前も参加すると良い。」
ディアブロ「はっ。」
まあ、ディアブロが居れば、大丈夫かな。
とはいえ、ディアブロがどこを担当するのかは知らないが、後の二つはどうするか。
すると、リムルが思念伝達を使って、話しかける。
リムル『おい、レイト!西方聖教会に関しては、どうにかなるかもしれないぞ!』
レイト『どういう事だよ?』
リムル『
レイト『えっ!?じゃあ……………!』
リムル『ああ!』
そうか。
気づけば、2年以上も経過していたのか。
長いようで、短かったな。
なあ、ヴェルドラ。
俺は、リムルの中のヴェルドラに対して、そう思う。
暴風竜の解放は、もうまもなくだ。
今回はここまでです。
ミリムとカリオンの戦いの顛末が判明しました。
そして、その裏で暗躍するクレイマンの存在が明らかになる。
そんな中、いよいよ、ヴェルドラの復活が近づいて来ました。
次回は、ヴェルドラが人間態を獲得するまでやる予定です。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
ヴェルドラがオーラを抑える特訓をする中、少しオリジナルの展開を入れる予定ですので、楽しみにしてて下さい。
ジュウガVSオルテカの配信も近づいて来ましたね。
楽しみです。
仮面ライダーオルテカに変身するのは、オリキャラにする予定ですが、誰に変身させましょうか?
もし、リクエストがあれば、受け付けます。
クレイマン戦は、ミリムの相手はレイトのジュウガにさせる予定です。
戦闘の感じとしては、エビリティライブとインビンシブルジャンヌとの戦闘をモチーフにする予定です。
流石に、圧倒するというのはないと思いますが、互角なら大丈夫かなと思います。
ジュウガのオリジナルフォームに関するアンケートをやります。
もし、リクエストがあれば、お願いします。
ジュウガのオリジナルフォームは必要か
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