翌日、俺たちは庵に皆を集めて、プレ会議を行う事にした。
リムル「さて、諸君。今後の事を語る前に、言っておきたい事がある。」
レイト「………………俺たちは、名実共に魔王になる事にした。」
俺たちがそう言うと、紫苑と朱菜と火煉は顔を見合わせて、聞いてくる。
紫苑「もうなってますよね?」
リムル「いや、”真なる魔王”とやらにはなったんだけどさ、外に向けて宣言してないだろ?」
白老「外に宣言……………つまり、十大魔王に名乗りを上げるという事ですかな?」
レイト「その通りだ。」
火煉「なるほど………………。」
紫苑がそう聞く中、白老がそう聞いたので、俺はそう答える。
それを聞いて、火煉が納得する中、紅丸が質問をする。
紅丸「理由を伺っても?」
リムル「ちょっと、喧嘩を売りたい魔王がいてな。」
シズ「喧嘩を売りたい魔王……………?」
レイト「魔王クレイマン。奴はファルムスと西方聖教会の連合軍の襲撃の際、ミュウランを操って、被害の拡大を目論んだ。それに、ミリムを利用して、友好国ユーラザニアを滅亡させている。」
リムル「何が目的で暗躍しているのか知らないが、こいつを許す事は出来ない。ここから先、翻弄されてやるつもりもない。」
レイト「俺たちは、魔王クレイマンを叩く。異論がある奴は居るか?」
紅丸とシズさんがそう聞く中、俺たちはそう答える。
クレイマンは、やりすぎた。
俺たちは人間態になりながら、そう聞く。
それを聞いていた皆は。
紅丸「……………ありません。」
リグルド「ございませんとも。」
朱菜「御心のままに。」
火煉「はい。」
ゴブタ「やるっすよ!」
リリナ「リムル様とレイト様に従います。」
カイジン「武器や防具の用意は任せてくれ。」
黒兵衛「んだ。」
シズ「私も、力を貸すよ。」
皆がそう答えてくれる。
ありがたいな。
リムルは、蒼影に話しかける。
リムル「蒼影。」
蒼影「はっ。速やかにクレイマンの情報を集めてまいります。」
リムル「お、おう…………何も言う前に…………。」
蒼影は、本当に優秀だな。
俺は、蒼影に言う。
レイト「頼んだ。本格的な会議は、諜報部の調査を待ってからだ。」
蒼影「御意。」
俺がそう言うと、蒼影、蒼華、蒼月を始めとする諜報部隊は、情報収集に動く。
そんな中、リムルは三獣士に話しかける。
リムル「三獣士の諸君、あなた方にも協力をお願いしたい。」
アルビス「願ってもない事ですわ。ジュラの森の盟主様方。」
スフィア「避難民を受け入れてくれた恩は忘れねぇ。俺たちはアンタ達を信頼している。」
フォビオ「獣人は信頼には信頼で、恩には命を以って報いる。獣人全体としても、俺個人としても、リムル様とレイト様には、返しきれぬ恩を得た。好きなように使ってください。俺たちはこの命を以って、貴方様方に報いましょう。」
リムルがそう聞くと、三獣士達はそう答えて、跪く。
俺は頷いて、答える。
レイト「ああ。お前達の命、カリオンに返すその時まで、預からせてもらう。」
リムル「今は休んで、来るべき決戦に向けて、英気を養ってくれ。」
三獣士「ははっ!」
俺とリムルがそう言うと、三獣士は頷く。
プレ会議を終了した後、紫苑はディアブロと話していた。
紫苑「良いですか?秘書とは、いついかなる時も、主人の為にあるべきです。」
ディアブロ「なるほど。タメになります。」
紫苑「たとえ命じられていなくても、そのお心を察し、常に先へ先へと………………。」
何を説いてるんだ。
言っちゃあ何だが、紫苑に秘書らしさを感じた事がない。
むしろ、秘書として、火煉の方が優秀じゃないか?
すると、呆れた表情で朱菜が言う。
朱菜「紫苑。リムル様とレイト様から命を受けていたのではないのですか?」
紫苑「はっ!」
火煉「ほら、行きますよ。」
紫苑「で、では、私たちはもう行きます!しっかりお仕えするのですよ、ディアブロ!」
そう言って、火煉と共に、紫苑は移動する。
火煉の方が秘書っぽく感じるよな。
火煉にデストリームドライバーを渡すのは、少し先で良いかな。
そう思う中、俺とリムルはアイコンタクトをして、移動しようとする。
すると、朱菜が話しかけてくる。
朱菜「リムル様、レイト様。どちらへ?」
レイト「ちょっと、野暮用があってな。付き添いは大丈夫だ。」
リムル「朱菜。シズさんと一緒に、ディアブロに街を案内してやってくれ。」
朱菜「承知しました。」
ディアブロ「心遣い感謝致します。」
シズ「気をつけてね。」
俺とリムルはそう言って、
すると、ガビルが話しかけてくる。
ガビル「リムル様!レイト様!」
リムル「おう、ガビル。」
レイト「さっきのプレ会議は聞いてたか?」
ガビル「は。思念伝達にて受け取りました。」
リムル「そうか。なら、お前に開発部門を任せる事にしたから。」
レイト「これからは、お前も幹部の1人だ。この先の重要事項を決める会議の時には、出席してくれ。よろしく頼むぜ。」
俺とリムルは、ガビルにそう言った。
ガビルの仕事の成果を評価して、幹部の昇進を認めた。
それを聞いたガビルの心の中は、喜びで溢れていた。
ガビル「やっ………………!」
ヤシチ「やった〜!ガビル様、昇進だーーーーーっ!!」
ガビルが何かを言おうとすると、ヤシチ達が現れて、そう叫ぶ。
すると、ガビルはヤシチ達を宥める。
ガビル「こ、こらこら!はしゃぐなお前達!こういうのは、粛々と厳かに受け取る物であるぞ!」
ヤシチ「え〜でも、ガビル様さっき、『やったーー』って言いそうになってたよね?」
ガビル「んなっ……………!?聞かれてた!?」
言いかけてたな。
まあでも、ヤシチ達が、心の底からガビルを慕っているのが分かるよな。
そんな中、俺とリムルは声をかける。
リムル「俺たちちょっと、洞窟の最奥に用があるから。」
レイト「誰も近づけないでくれ。」
ガビル「しょ、承知ですぞ!」
俺とリムルは、ガビルにそう命じて、最奥部へと向かう。
後ろから、ヤシチ達のガビルコールが聞こえてきた。
俺とリムルは、話し合う。
リムル「あいつ、大丈夫か?」
レイト「大丈夫だろ。浮かれる時もあるけど、やる時はやる奴だし。」
リムル「だな。」
まあ、これからやる事は、街の人々に混乱を与えかねないからな。
何せ、
俺とリムルは頷き合い、俺は少し離れる。
すると、リムルから凄まじい存在が解き放たれる感覚がして、周囲にヒビが入る。
しばらくして、強風が止まると、笑い声が聞こえてくる。
???「ククク………………!クハハハ…………!クァーハハハハハ!!」
そんな笑い声がしてきて、前を向くと、一体のドラゴンが居た。
無論、ヴェルドラだ。
ヴェルドラ「俺様、復活!」
懐かしいな、この迫力。
つうか、何だよ、そのセリフ。
俺たちは、呆れ笑いを浮かべつつ、ヴェルドラに話しかける。
リムル「いよぅ、久しぶり。」
レイト「元気だったか?」
ヴェルドラ「…………………せっかく復活したのに、我の扱い軽くないか?」
俺とリムルがそう話しかけると、ヴェルドラはそう言う。
相変わらずのヴェルドラクオリティだな。
そんな中、ヴェルドラは少し感心と呆れを感じさせる口調で言う。
ヴェルドラ「しかし、思ったよりも早かったな。まだまだ当分先だと思っておったぞ。」
レイト「まあ、色々あってな。俺たち、魔王になったんだよ。」
リムル「ユニークスキルが
ヴェルドラ「ほうほう。そんな事が。」
なんか、大して驚いていないな。
まさかとは思うが。
俺は、ヴェルドラに聞く。
レイト「……………あんまり驚かないんだな。」
リムル「確かに。」
ヴェルドラ「いやいやいや!驚いておるよ!?我、覗き見なんてしとらんし!!」
レイト「覗き見?」
ヴェルドラ「ううん!……………しかし、2年やそこらで覚醒魔王か。お前達の成長ぶりは、一体どうなっておるのやら。」
ヴェルドラの言った事に俺がそう呟くと、ヴェルドラは咳払いをして、そう言う。
なんか誤魔化されたな。
ていうか、覚醒魔王って何なんだ?
すると、奇才之王が答えてくれた。
奇才之王『解。真なる魔王と同義です。魔王種が
なるほどね。
それなら、覚醒魔王というのも、納得がいくな。
そんな中、リムルが言う。
リムル「ま、何て言うの?ほら、俺たちって、天才っぽかったじゃん?仲間にも名前をつけると、一気に進化してたしね。」
ヴェルドラ「この阿呆どもめ。お前達がホイホイ名付けても無事だったのは、足りない分の魔素を我から奪っておったからなのだぞ。」
レイト「そうなのか?」
ヴェルドラ「そうだぞ。それで効率が落ちるから、解放はまだ先だと思っておったわ。あれ、結構しんどいのだぞ。」
リムルがそう言うと、青筋を浮かべたヴェルドラが、俺とリムルをデコピンしながらそう言う。
なるほどな。
だから、俺たちは魔物の中では危険とされる名付けをできたのか。
ヴェルドラには悪い事をしたな。
俺たちは、拗ねるヴェルドラに話しかける。
リムル「まあ、今更だ。こうして、”無限牢獄”も破れた訳だし、許してくれよ。」
レイト「悪かったよ。」
ヴェルドラ「………………何かプレゼントしてくれるのなら、許してやろう。」
レイト「プレゼント?」
ヴェルドラ「そう……………例えば、シュークリムル……………。」
リムル「あ。」
俺たちがそう言う中、ヴェルドラはそう呟く。
しれっとシュークリームを要求しようとしてるぞ。
すると、リムルが口を開く。
リムル「そうだ、忘れてた。お前には
ヴェルドラ「む?」
そういえば、そうだな。
俺たちが魔王化した際、系譜の存在に
シズさんやヨウムにも配られたから、ヴェルドラにも来てるはずだが。
ちなみに、シズさんは、種族がリントに進化したそうだ。
リントとは、クウガの敵であるグロンギが、人間の事を指し示す言葉だ。
ヴェルドラは、自分のスキルを確認していると、いきなり叫ぶ。
ヴェルドラ「お、おおお!我のユニークスキル、
そっか。
まあ、配られてて当然だよな。
ヴェルドラって、象並みに物事に気づくのが遅いのか?
そんな中、ヴェルドラは俺たちに聞いてくる。
ヴェルドラ「何だ?もっと褒め称えてくれても良いのだぞ?」
「「はいはい。凄い、凄い。」」
ヴェルドラは、褒めて欲しかったのだろう。
俺たちにそう聞くが、俺たちは適当にあしらう。
そんな中、俺たちは人間態になって、ヴェルドラに聞く。
レイト「さてと。ここで話しているのも良いんだけどさ。」
リムル「せっかく復活したんだし、そろそろ外に出るか?」
ヴェルドラ「……………そうだな。では、我の肉体をどうするかだが……………。」
リムル「ああ、それは何とかなると思う。」
ヴェルドラが俺たちの質問にそう答えて、質問してくる。
それについては、どうにかなると思う。
今のヴェルドラは思念体……………簡単に言えば、魂だけの存在だ。
本来、精神世界に存在する精霊、悪魔、竜種などの精神生命体は、肉体を持っておらず、物質界に顕現するには、依代に受肉させる必要がある。
例えば、イフリートはシズさんを、
ちなみに、エミルスやバイスなどといったリバイス系列の悪魔に関しては、バイスタンプを押印する事で、依代を獲得するらしい。
そこら辺は、ベイルと似ている。
その為、精神生命体が
どこかで復活したとしても、記憶がそのままとは限らない。
これが、
リムルは、ヴェルドラに聞く。
リムル「ところでお前、俺が捕食する前は、
ヴェルドラ「うむ。あれは魔素で作り出した体だが、胃袋の中では不要故、魔素に還元されておる。」
レイト「なるほどな。」
まあ確かに。
胃袋の中では、
俺とリムルは頷き合い、ヴェルドラに話しかける。
リムル「一つ約束してくれないか?」
ヴェルドラ「ほう。何だ?」
レイト「お前のそのデカすぎる
ヴェルドラ「……………なるほど。分かったぞ。約束しよう。」
リムル「よし、ありがとな。」
俺たちの約束を守ってくれる事になった。
ありがたいな。
準備を始める中、ヴェルドラは感慨深そうに言う。
ヴェルドラ「………………リムル、レイトよ。」
レイト「ん?」
ヴェルドラ「お前達は本当に、王になったんだな。」
リムル「まぁね。待ってろ。今、用意してやる。」
ヴェルドラの言葉に、俺たちは笑みを返して、リムルは強化分身を生み出す。
ヴェルドラ「おお……………!リムルがもう1人出てきたぞ!」
リムル「俺の分身体だ。」
ヴェルドラ「ふむ。進化して、強化分身になっておるな。」
レイト「これを、お前の依代にしてくれ。」
ヴェルドラ「ほほう。」
俺たちがそう話す中、ヴェルドラはリムルの分身体の匂いを嗅ぐ。
すると、ヴェルドラは笑いだす。
ヴェルドラ「クアハハハハ!良い依代だ。ありがたく頂戴するとしよう。」
ヴェルドラはそう言って、リムルの分身体の中へと入っていく。
すると、奇才之王が報告する。
奇才之王『告。重要な報告が発生しました。』
レイト『どうした?』
奇才之王『
え!?
すると、分身体のリムルがいる方向から、ヴェルドラの声がする。
ヴェルドラ「フハハハハハハ!我、暴風竜ヴェルドラ=テンペスト!完・全・復・活!究極の力を手に入れたぞ!逆らう者は、皆殺しだぁぁぁぁ!」
ヴェルドラはそう言う。
どうやら、姿としては、俺よりも男性型に特化した感じだな。
俺の場合は中性的だからな。
すると、ヴェルドラは俺とリムルの方に来て、片腕ずつで俺たちを抱える。
ヴェルドラ「礼を言うぞ、リムル、レイトよ!こうして、再びお前達と相まみえる日が、こうも早く訪れるとはな!さすがは、我のズッ友達!」
リムル「何がズッ友だ!」
レイト「ネタが古いんだよ!」
俺たちはそう言って、ヴェルドラとグータッチをする。
懐かしいな、このやり取り。
すると、リムルが気になる事があるのか、聞いてくる。
リムル「なあ、ヴェルドラ。何でそのセリフを知っているんだ?」
ヴェルドラ「うむ。実はな、退屈だったんで、お前の記憶を解析して、漫画とやらを読み込んでおったのだ!」
レイト「何やってんの。」
ヴェルドラ「更に!将棋の腕は、もはや名人級………………いや、暴風竜だけに、竜王級である!」
2年越しの友との再会は、初めて会った時と何ら変わらないノリだった。
ていうか、ヴェルドラはヴェルドラで、胃袋生活を満喫していたのかよ。
だからか、俺たちは知る由も無かった。
強すぎるヴェルドラの気配に、街が大混乱になっていて、クローンライダーの製造装置が動き出していた事を。
今回はここまでです。
少し、短めです。
遂に、ヴェルドラが解放されました。
2年越しで再会した親友達は、相変わらずのノリで話していました。
そんな中、なぜか動きだす、クローンライダー製造装置。
果たして、何が生まれるのか。
それは、次回のお楽しみです。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
今回も、アニメ版と漫画版のリミックスで行きました。
レイトもまた、ヴェルドラの究極能力を得ました。
レイトにも、獲得させるのもありかなと思いましたので。
アンケートは、ジュウガのオリジナルフォームを出すが多いですね。
どんな感じにするのかは、考え中です。
もし、リクエストがある場合は、活動報告にて受け付けます。
ジュウガのオリジナルフォームは必要か
-
必要
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いらない