ユーラザニアに住む人たちが、クレイマンに狙われていると判明した。
それを知った三獣士の面々は、顔を顰めていた。
クレイマンの奴、ずる賢いな。
その場に重い空気が漂う中、ヴェルドラが口を開いていた。
ヴェルドラ「お主は、この中では誰が推しだ?」
ラミリス「ん……………推し?」
ヴェルドラ「我はこいつが好きでのう。」
ラミリスとヴェルドラは、そんなふうに話していた。
そんな中、俺は
レイト『なあ、
奇才之王『解。効率は悪くても、大量の魂を獲得するものと思われます。成功率は、78%です。』
78%か。
思いのほか高いな。
俺とリムルは頷きあう。
断固阻止だ。
リムル「ユーラザニアに残っている民は、顔も名も知らぬ者達だが、俺たちと友誼を結んでいる。」
レイト「だからこそ、遠慮なく介入させてもらう。クレイマンの思い通りにはさせない。絶対にな……………!」
アルビス「リムル様、レイト様…………!」
俺とリムルがそう言うと、三獣士は頭を下げる。
リムルは、紅丸に話しかける。
リムル「紅丸。」
紅丸「はっ!」
リムル「阻止しろ。」
紅丸「ああ、任せろ!……………じゃなくて、お任せを。」
リムルがそう言うと、紅丸はそう言う。
こうして俺たちは、クレイマンの目論見を阻止する作戦を検討する事に。
だが、良い作戦が思いつかない。
何せ、こちらから送り出しても、間に合わない。
レイト「問題は…………どうやっても間に合わないことか。」
リムル「転送魔法で全員を送れたら早いんだけどな。」
朱菜「でも、転送魔法で軍を送るのは、危険が大きすぎます。」
リムル「ああ、分かってる。言ってみただけ……………。」
そう。
転送魔法は、物質を送る事は出来るが、有機物を送るのには向いていない。
何せ、大量の魔素を浴びて、変質してしまうからだ。
だからこそ、魔素による変質を防ぐ為に、結界を保護する術式を転移魔法に組み込む必要がある。
だが、軍隊の様な大人数を転移させるには、とんでもないエネルギーが必要になる。
それが問題だ。
すると、奇才之王が言う。
奇才之王『告。対象者の保護を組み込んだ完全転送術式が完成しています。』
レイト『なっ……………!?』
奇才之王『エクストラスキル”空間支配”を併用する事で、消費魔力の大幅削減に成功しました。』
いつの間に……………。
とはいえ、ありがたいな。
俺とリムルは、思念伝達をする。
レイト『リムル。そっちも、対象者の保護を組み込んだ完全転送術式が完成してるか?』
リムル『お前の方もか……………。ああ、完成してるぞ!』
レイト『よし。』
やっぱりか。
俺たちの
俺たちは、口を開く。
リムル「朱菜の言うとおり、転送魔法で軍を送るのは危険すぎる。だが……………。」
紅丸「だが?」
レイト「それを可能にする新たな術の開発に、たった今、成功した。」
朱菜「まあ!」
紫苑「なんと……………!?」
火煉「流石です。」
フォビオ「たった今って……………!?」
紅丸「流石。」
ディアブロ「クフフフフフッ……………。」
シズ「凄いね!」
まあ、作ったのは、俺とリムルの
レイト「全軍が間に合うなら、勝ったも当然だ!」
俺はそう言う。
まあ、クレイマンにはほんの少しだけ同情するよ。
俺とリムル、奇才之王と智慧之王の進化が無ければ、クレイマンの勝ちだったろう。
リムル「あとは君たちの覚悟だけだ。」
レイト「ああ。術を使えば、全軍を一気に送り出す事が出来るが、安全確認はまだだ。それでも、俺とリムルを信じるか?」
そう。
まだ、安全確認が済んでいないのだ。
その為、危険がまだあるかもしれない。
すると、紅丸が口を開く。
紅丸「悩むまでもない。俺の忠誠はリムル様とレイト様に捧げた。忠実な家臣である以上、死ねと命じられたら死ぬだけです。」
スフィア「信じるぜ。俺たちがリムル様とレイト様を疑うなんて出来ねえし。」
フォビオ「一度助けられた身だ。部下達に文句なんざ言わせませんよ。」
アルビス「あらあら。これは私も同意しないとダメな流れだわ。リムル様とレイト様のお力に頼らせて下さいませ。」
紅丸がそう言うと、三獣士達もそう言う。
それを聞いて、俺とリムルは頷く。
レイト「よし。その命、預かった。」
リムル「これでクレイマンの策の上を行く!あとはお前達次第だ!必ず勝て!」
一同「はっ!」
俺とリムルがそう言うと、周囲は頷く。
そうして、会議は終わり、その場には、俺、リムル、シズさん、ヴェルドラ、リグルド、紅丸、朱菜、火煉、紫苑、白老、嵐牙、ディアブロ、ラミリス、トレイニーさん、トライアさんが残る。
ヴェルドラは呑気に『仮面ライダー電王』を見ていたが。
リムル「ふぅ……………皆、長い会議お疲れ様。」
レイト「明日からも大変だと思うけど、よろしく頼むな。」
朱菜「ええ。お任せ下さい。」
リムル「クレイマンの居場所を特定出来れば、空間転移で殴り込んで、終わらせられるんだけどな。」
レイト「確かに。傀儡国ジスターヴに居る可能性が高いが。」
朱菜「ですが、クレイマンは
レイト「そうだな。」
そう。
欲を言えば、今から乗り込み、ぶちのめしたいが、偵察も無しに突っ込むのは危険だろう。
すると、紫苑が叫ぶ。
紫苑「はい!」
リムル「紫苑!」
紫苑「ウフッ!こちらが
紫苑はそう叫ぶ。
確かに、それは良い案だな。
とはいえ、標的はあくまでクレイマンなので、他の魔王には喧嘩を売るつもりはないのだが。
それに、ミリムが何を考えているのかを知っておきたい。
リムル「クレイマンならまだしも、他の魔王とまで揉めるのはダメだろ。」
紫苑「そ……………そうですか。」
レイト「だけど、その案自体は悪くない。クレイマンも、俺たちが乗り込んでくるとは思わないだろうしな。なあ、ラミリス。俺たちも参加出来るか?」
ラミリス「えっ?
リムルがそう言う中、俺はそう言いながら、ラミリスに聞く。
ラミリスは、トレイニーさんとトライアさんにデザートを食べさせてもらっていた。
リムル「ああ。こっちからクレイマンに会いに行ってみるのも、面白いかなって思ってさ。」
レイト「流石に、クレイマンも動揺するだろ。飛び入り参加はダメとかあるのか?」
ラミリス「うーん……………多分大丈夫だと思うけど。でもね、付き添いは二人までだよ。昔、色々問題があったから、そう決まったの。ん?うぐっ!うぐぐぐ……………!」
俺とリムルがそう聞くと、ラミリスはそう返して、口を拭かれる。
飛び入り参加はOKだけど、付き添いは二人までか。
なら、簡単に決まるな。
俺がそう考える中、リムルは口を開く。
リムル「どう思う?」
ディアブロ「クフフフフフッ…………。」
レイト「ん?」
ディアブロ「素晴らしい案です。その時は是非、この私がお供をいたしましょう。」
紫苑「バカめ、ディアブロ!お供はこの私です!譲りません!」
ディアブロ「まあ、とはいえ、戦いになるならば、打ち破れば済む話。そもそもリムル様とレイト様だけで十分でしょう。」
紫苑「その通り!バカかと思っていたが、新参にしては、見どころがあるぞ!」
そんな風に話して、笑い合う。
この二人、いつの間に意気投合してるんだ?
昼間、言い争っていただろうが。
ていうか、火煉さんはすっげぇ頷いてる。
すると、リムルはスライムの状態で紫苑の頭の上に乗る。
リムル「待て待て。慌てるな。まだ決定じゃない。それに、お前にはファルムス王国を任せたから、どっちにしろ連れて行かないよ。」
ディアブロ「そうですね。承知しました。」
朱菜「しかし……………やはり危険ではないですか?」
紅丸「いや。ミリム様が裏切ったとは思えないが、少なくとも、魔王カリオン様を討ったというのは事実。」
レイト「そう。
ラミリス「そうよねぇ。ミリムがクレイマンなんかの言いなりになるなんて、まずあり得ないと思うよ。だって、ミリムって我儘だし。」
リムルがディアブロと話す中、朱菜は不安げな声を出す。
それに対して、俺と紅丸がそう答えると、ラミリスはそう言う。
お前がそれを言うか。
すると、紫苑が反応する。
紫苑「ミリム様がリムル様とレイト様を裏切るなど、絶対に考えられません!」
火煉「確かに、私もそう思う。でもそうは言っても、相手は海千山千の魔王。その心を読み切るのは、不可能だと思う。」
紫苑「いいえ!根拠はありませんが、間違いないと確信します!」
紫苑がそう叫ぶ中、火煉はそう冷静に指摘して、紫苑は再び叫ぶ。
根拠はない……………か。
リムル「まあ、実の所、俺も裏切られたとは思っていない。俺たちは、ミリムを信じる事にする。」
レイト「まあ、だからと言って、放置して良い話ではないけどな。ラミリスの言う通り、原因がクレイマンだという意見も、的外れではないからな。」
ラミリス「でしょ!でしょでしょ!?やっぱり、名探偵ラミリスさんの読みは正解だったって訳よね!」
トレイニー「流石です。」
トライア「素晴らしいです、ラミリス様。」
ラミリス「ふふん!」
俺とリムルがそう言うと、ラミリスは胸を張り、トレイニーさん達は拍手をする。
あんまり甘やかすなよ。
リムルは、紫苑から降りて口を開く。
リムル「だからこそ、
リムルはそう言って、周囲を見渡す。
すると、紫苑はリムルを凝視し、火煉は俺を凝視する。
まあ、連れて行くか。
すると、リムルは口を開く。
リムル「よし!紫苑と嵐牙を連れて行く!」
紫苑「はっ!ありがとうございます!」
嵐牙「お任せください!我が主!」
リムル「ところで……………レイトは誰を連れて行くんだ?」
レイト「俺か?決まってるよ。火煉とシズさん。この二人を連れて行く。」
火煉「ありがとうございます!」
シズ「私も……………?」
リムルにそう聞かれたので、俺はそう答える。
すると、火煉は喜び、シズさんは驚いていた。
俺は、理由を話す。
レイト「火煉も十分に強いし、シズさんも、あいつと会えるかもしれないぞ。魔王レオン・クロムウェルと。」
シズ「っ!!」
レイト「言いたい事があるんだろう?ちょうど良い機会だからな。」
シズ「………………ありがとう。」
そう。
この際、言いたい事はさっさと言っておくべきだろう。
ただ、究極の闇と結びつかない事を祈るが。
すると、ヴェルドラが叫ぶ。
ヴェルドラ「グアッハハハハっ!!」
一同「ん?」
ヴェルドラ「やる気になったか。リムル、レイトよ!水臭いぞ。我も共に行こうではないか!魔王など、恐るるに足らぬわ!」
ヴェルドラはそう言って立ち上がり、拳を握る。
確かに、ヴェルドラに来てもらえたら、頼もしいだろう。
だが、今回は無しだ。
リムル「まあ、待てよヴェルドラ。」
レイト「ヴェルドラには、この街に残って、防衛を頼む。」
ヴェルドラ「何!?我ならば、魔王どもなど一捻りで……………!」
リムル「この街の防衛というのも、立派な仕事だ。……………というか、一番重要な役割だぞ。」
ヴェルドラ「ぬ?一番……………。」
レイト「そういう訳だ。留守番を頼むよ。な?」
まあ、ヴェルドラが強いのは確かだが、考えはちゃんとあるしな。
すると、ラミリスが口を開く。
ラミリス「ちょっとリムル、レイト。師匠は私の配下として来て貰えば良いじゃん。それなら、私も安全だし。」
ヴェルドラ「いや?我は別にお前のお守りでついていきたい訳ではないのだが?」
ラミリス「うえええ〜っ!?そんな…………冷たいよ、師匠!」
ラミリスがそう言うが、ヴェルドラはそう言って、ラミリスは慌てる。
ていうか、師匠って何だよ。
そんな中、リムルは口を開く。
リムル「ヴェルドラ。実は、君の噂を流す手筈になっている。それは、さっきの会議でも話し合っていたから、知っているよね?」
ヴェルドラ「ぐっ……………うむ!無論であるぞ。(マズイ……………聞いてなかったなどと言えぬではないか。)」
リムルはそう聞くと、ヴェルドラは少し挙動不審気味にそう言う。
聞いてなかったんだな。
まあ良いや。
俺は口を開く。
レイト「それでな。クレイマンの奴はこう考えるだろう。”リムルとレイトという魔人は、ヴェルドラの威を借るだけの小物だ”ってな。」
ヴェルドラ「何だと!クレイマンめ!許さんぞ!!」
紫苑「フッ!身の程を知らぬ虫が!やはり、私が出向き、殺した方が良さそうですね。」
俺がそう言うと、ヴェルドラと紫苑の二人は、そう言う。
冗談で言ったんだけどな………………。
すると、紅丸と火煉が口を開く。
紅丸「はぁ……………やれやれ。落ち着け、紫苑。」
火煉「レイト様の言葉は、あくまで例えよ。」
リムル「会議にヴェルドラを連れて行って、警戒されてしまっては意味がないだろ?」
ヴェルドラ「ほほう?そういう事か。」
紫苑「流石、リムル様とレイト様!」
ディアブロ「クフフフフフッ……………リムル様とついでにレイト様を侮る時点で許し難い。私の手で粛清してやりたいですが、ここは…………先輩を立てるとしましょう。」
紫苑「ほう。話が分かりますね。」
ディアブロ、俺の事をついでって言うのは、やめてくんない?
そして、紫苑とディアブロがサムズアップをし終えると、紫苑はしゃがむ。
紫苑「相手を油断させて、有利に交渉を進めるつもりですね?」
火煉「なるほど。」
朱菜「それも危険ではないでしょうか?」
レイト「大丈夫だ。いざとなったら、俺とリムルのスキルである”暴風竜召喚”で呼び出す事が出来るんだ。」
ヴェルドラ「何と!そうであったか!」
リムル「万が一の時は、お前に助けを求めるから、それまで大人しく、この街を守っていて欲しいんだ。」
ヴェルドラ「クア〜ハハハハッ!なるほど!我は遅れて現れるヒーローだな。」
ラミリス「ずるくない?それ。」
紫苑がそう言う中、火煉は納得して、朱菜はそう言うが、俺はそう言う。
いざとなったら、ヴェルドラを呼び出せるからな。
それを聞いていたラミリスがそう言う。
リムル「賢いって言って欲しいね。」
レイト「あと、ラミリスの従者枠は埋まってるだろ。ベレッタにフランの二人が。」
ラミリス「あっ、そうだった。」
そう。
ラミリスには、ベレッタとフランの二人がいるから、大丈夫だろ。
こうして、準備が整った。
クレイマンには、それ相応の報いを受けてもらう。
手加減はしない。
俺はそう思いながら、ラボへと向かう。
やるべき事があるからだ。
一方、忘れられた竜の都では。
クレイマンの軍が準備をする中、忘れられた竜の都の神官団を率いる神官長であるミッドレイは、苛立っていた。
ミッドレイ「ええい!忌々しい奴らよ!何が”協力しましょう”だ!舐めおって!」
ミッドレイがそう言う中、ミッドレイの隣にいるヘルメスとトートが口を開く。
ヘルメス「ミッドレイ様。ここは従わないとマズイですって。」
トート「あのヤムザとかいう指揮官は、ミリム様からの命令書を持っていたじゃないですか。」
ミッドレイ「黙れ、ヘルメス、トート。貴様らに言われなくても分かっておるわ。」
ヘルメス「ユーラザニアを滅ぼすなんて、ホント、ミリム様にも困った物ですよね。」
ミッドレイ「不敬だぞ、ヘルメス!ミリム様のなさる事を疑うでないわ!」
トート「いや、それはそうなんですけど…………。(そうやって甘やかすから、ますますこっちも苦労するんですよ……………。)」
ヘルメスとトートがそう言う中、ミッドレイはそう言って、トートはそう思う。
すると、ミッドレイは口を開く。
ミッドレイ「しかしクレイマンめ。偉そうに……………!ミリム様に命令書を書かせるとは……………!」
ヘルメス「そうっすね。間違いなくミリム様の字でしたし、命令だから仕方ないっすけど……………。」
トート「クレイマンの軍の奴らに食われて、第3食糧庫も空になりました。これで残るは7つで、次の収穫時期まで苦労しますね。」
ミッドレイ「クソが!ぐぬう………………!」
ヘルメスとトートがそう言うと、ミッドレイはそう吐き捨てる。
そんなミッドレイの頭は赤くなり、血管が浮かび上がっていた。
それを見ていたヘルメスとトートは。
ヘルメス「ぷっ……………!(赤い…………メロン。)くくくくっ……………!」
トート(メロンみたいだなぁ……………。)
そんな風に思っていた。
すると、3人の元に一人の男がやってくる。
その男は、クレイマンの軍の指揮官であるヤムザであった。
ミッドレイ「氷結魔剣士、ヤムザ。ちっ。ヘルメス、トート。我慢するのだぞ。」
ヘルメス「了解っす。」
トート「分かりました。」
3人「フフフッ。」
ミッドレイ達は、ヤムザには聞こえないようにそう話し、笑みを浮かべる。
ヤムザは、リンゴを持っていて、口を開く。
ヤムザ「ミッドレイ殿。食料援助、とても助かります。何しろ、3万もの軍を養うには、どれだけあっても足りませんからね。」
ミッドレイ「ハハハッ。お役に立てたのなら、光栄ですな。ですが、残念な事に、我等としてもこれ以上の援助は厳しいのです。民が食うに困ると、ミリム様が悲しまれますので…………。」
ヤムザがそう言うと、ミッドレイは柔らかにこれ以上の援助が厳しいと言う。
すると、ヤムザはリンゴを握りつぶして、ミッドレイに対して言う。
ヤムザ「何を言うか。その魔王ミリムが勝手に動いたのだ!その尻拭いをしてやろうと言う我が軍に対し、礼を尽くすのが当然だろうが。ん?」
トート(……………こいつ。)
ヤムザはそう言って、握り潰したリンゴをミッドレイに押し付ける。
トートは気づかれないようにキツい視線を向ける中、ミッドレイは口を開く。
ミッドレイ「いや、これは失礼。ついつい、自分たちの事しか考えておりませんでした。我らに出来る協力は、何でもいたしますので、遠慮なく申しつけくだされ。」
ヘルメス(メロンにならなかった。)
トート(まあ、ここで怒ったら、それを口実に、この国を滅ぼしかねない奴らですしね。)
ミッドレイはそう言って、頭を下げる。
それを見て、ヘルメスとトートがそう思う中、ヤムザは口を開く。
ヤムザ「そうですか。では、あなた達にも協力する機会を差し上げましょう。物資の運搬程度には役立つだろう。」
ヘルメス「なっ!?ちょ……………ちょっと待ってくださいよ!」
トート「そうです!食料を奪われた挙句、人手まで取られるのは……………!」
ヤムザの言葉を聞いたヘルメスとトートがそう言うと、二人の腕は、ヤムザによって切断された。
ヘルメス「あっ……………!」
トート「なっ……………!?」
ヤムザ「黙れよ、
ヘルメス「うっ…………!くっ……………!」
トート「…………………。」
ヤムザ「ほう。身の程を知らぬか?見せしめに殺してやっても良いのだぞ?」
トート(こいつ……………!調子に乗りやがって……………!)
腕を切られたヘルメスとトートが、ヤムザを睨む中、ミッドレイが二人を蹴る。
二人は、柱に叩きつけられる。
ミッドレイ「いやはや、すみませんな、ヤムザ殿。このバカどもにはよく言い聞かせておきますので、ここは、わしの顔に免じて許してやってくだされ。」
ヤムザ「フンっ。バカな部下どもを持つと苦労するものよ。一度だけ許す。明日の朝には出立するので、貴様ら神官ども、全員速やかに準備せよ。」
ミッドレイがそう言うと、ヤムザはそう言って、去っていく。
ミッドレイはため息を吐き、二人の腕を回収して、二人の傷口に当てる。
ヘルメス「あっ、ああ……………。」
ミッドレイ「馬鹿者どもが……………。だから忠告したであろうが。」
トート「すいません……………。」
ミッドレイ「神聖魔法、
ミッドレイはそう言って、魔法を発動して、二人の腕をくっつける。
ミッドレイ「ふぅ……………まあよい。神官団が抜けても、すぐに民は困りはせぬわ。それよりもあの男……………ミリム様の民を傷つけるとはな……………!」
ヘルメス「ミッドレイ様……………。」
トート(あなたの後ろ回し蹴りも大概だったんですけどね。まあ、庇ってくれたのは分かりますが。)
ミッドレイがそう言って怒る中、二人はそう思う。
そう思う中、ヘルメスとトートは口を開く。
ヘルメス「いや、ホントっすね。あいつ、殺しちゃって良いっすか?」
ミッドレイ「バカめ!貴様では勝てぬ!」
トート「そうですね。あの剣は厄介だし、何か奥の手を隠してそうですし。」
ミッドレイ「うむ。姑息な魔王クレイマンの腹心らしく、手の内を簡単には見せぬようだな。男なら、全てを曝け出して勝利すべき物を!」
ヘルメス「そうっすね。」
ミッドレイはそう憤る中、二人はそう言う。
すると、ミッドレイは落ち着き、二人に手を差し伸べる。
ミッドレイ「はぁ……………出立に向けて、準備するぞ。」
ヘルメス「あっ……………はい。」
トート「分かりました。」
ミッドレイ「しかし、ミリム様はなぜ戻って来ぬのだ。」
ミッドレイ達は、出発に向けて準備をする中、ミッドレイはそう呟く。
一方、俺はラボで作業を続けていた。
魔鋼を粒子化させて、ジュウガドライバーに定着させたり、新たな武器を作ったりなどだ。
奇才之王さんも手伝ってくれている。
近くの机には、NEVERの面々と鳴海荘吉から預かったガイアメモリが置いてあった。
作業を続ける中、リムルから思念伝達が来る。
リムル『レイト!ちょっと良いか?』
レイト『手短に頼む。』
リムル『お、おう……………。ユーラザニアの人たちを救える!手伝ってくれないか?』
リムルはそう言ってきた。
どうやら、予め、ユーラザニアに残った人たち全員を、テンペストに移す事にするらしい。
確かに、それならいけるかもな。
だが、俺は忙しい。
レイト『悪いけど、リムル。俺は今、少し忙しいんだ。一人だけでも出来るだろ?相棒。』
リムル『っ!まあ、忙しいなら仕方ないか。ユーラザニアの人たちは、俺に任せろ。』
レイト『ああ。』
そう言って、思念伝達が切れる。
まあ、リムルなら大丈夫だろう。
俺は、俺のやれる事をやるだけだ。
そう思い、作業を進めていく。
突貫作業でやったが、上手く行ったはずだ。
夜明けの直前、俺はNEVERの面々と、鳴海荘吉を呼ぶ。
克己「何だ?こんな夜更けに呼び出すとは。」
レイト「悪い。でも、君たちに渡しておきたい物があってな。」
荘吉「何だ?」
レイト「それは……………これだ!」
俺はそう言って、アタッシュケースを取り出して、それを開けて、中身を見せる。
その中には、26本分のガイアメモリが入っていた。
克己「これは……………ガイアメモリか?」
レイカ「それも大量ね。」
マリア「これは?」
レイト「T3ガイアメモリ。克己達が持っているT2ガイアメモリの発展系だ。」
そう。
夜通しで作業をしていたのは、これを作る為でもあったのだ。
眠らなくても大丈夫な特性が、上手く使えたな。
T3ガイアメモリは、克己達が持っていたT2ガイアメモリと、荘吉が持っていたT1スカルメモリを奇才之王さんに解析させてもらって、開発した物だ。
賢「これを作っていたのか?」
剛三「お前、すげぇな。」
京水「中々やるじゃない!」
レイト「まあね。これは、T2ガイアメモリよりもさらに出力が上がってる。毒性もかなり抑える事に成功した。君たちには、これを使って欲しい。予め、伝えておいたよな。クレイマンという魔王の率いる軍と戦うって。これは、前払いって事で。」
克己「ほう。分かっているじゃないか。良いだろう。使ってやる。」
克己はそう言って、メモリを受け取る。
NEVERって、傭兵集団だからな。
俺のキメラ細胞を用いた体だから、崩壊するリスクはないし。
俺は、アタッシュケース一個を克己に渡して、もう一個を取り出す。
マリア「なぜ、もう一個があるの?」
レイト「そりゃあ、あれだ。克己のゾーンのマキシマムドライブは、他のガイアメモリも引き寄せるからな。それで変身が不可能になるのは困るだろ?その為に、君たち用にもう一本のメモリを作った。」
荘吉「なるほどな。つまり、俺はここから取れという事か?」
レイト「そういう事です。」
そう。
ゾーンのマキシマムドライブは、他のガイアメモリを引き寄せてしまうのだ。
だからこそ、ゾーンのマキシマムドライブを使っても、戦闘が出来るようにしたのだ。
すると、ナスカ、ウェザー、ファングのガイアメモリが、どこかへと飛んでいく。
レイト「あっ!メモリが!?」
克己「どうやら、あのメモリらと引き合う存在が居るみたいだな。」
そういえば、そうだったな。
T2ガイアメモリって、適合率が最も高い奴に自動的に引き寄せられるからな。
俺は、それらを追う。
しばらくすると、紅丸達の方に着いた。
レイト「紅丸!」
紅丸「レイト様。なんか飛んできたんですが、何ですか、これ?」
どうやら、ナスカは紅丸に、ウェザーは蒼影に、ファングは白老に引き寄せられたみたいだな。
俺は、3人に話した。
それらがガイアメモリである事を。
そして、ガイアメモリを3人に託すと。
紅丸「良いんですか?」
レイト「ああ。せっかくだから、使ってくれ。」
蒼影「ご厚意、ありがたく頂戴します。」
白老「ぬっほほほほ。分かりました。」
そうして、3人もガイアメモリを渡した。
ただ、白老の場合は、流石にそのまま使わせる訳にはいかないので、T3ファングメモリを、従来のファングメモリと同形状にし、ロストドライバーを渡した。
そして、準備が完了した。
こちら側の戦力は、アルビス、スフィア、フォビオが率いる1万の獣人達。
ゴブタ率いる”
紅丸の直属親衛隊として、
四千のボブゴブリンで構成されている”
ゲルドとグルドが率いる五千の
ガビル率いる
そして、大道克己をリーダーとしたNEVER。
総勢二万の軍勢だ。
テンペストの防衛には、紫苑配下の親衛隊である100名。
死亡から蘇生した者たちなので、部隊名は”
紅丸「リムル様、レイト様。全員揃いました。準備完了です。」
レイト「分かった。」
リムル「じゃあ、サクッと転送する事にしよう!」
俺とリムルが転送をしようとすると、アルビス達が話しかける。
アルビス「リムル様、レイト様。」
リムル「ん?」
アルビス「ご厚意、決して忘れませんわ。」
スフィア「これで、何の心配もなく、クレイマンの手下どもをぶちのめせるって訳だ。クレイマンはリムル様とレイト様に譲るので、俺たちの恨みもぶつけてください!」
フォビオ「うん。」
三獣士達はそう言う。
そして、獣王戦士団達も、頭を下げる。
俺とリムルは頷く。
リムル「頼んだぞ。」
紅丸「うむ。」
紫苑「情け容赦は要りませんよ!」
火煉「思い切りやっちゃってください!」
ディアブロ「クフフフフフっ…………ゴミは早めに片付けないと、臭ってきますからね。」
朱菜「お気をつけて。」
紅丸「二度と逆らえない様、地獄を見せるとしましょう。」
レイト「よし。絶対に勝て!」
一同「ははっ!勝利を御身に!」
リムルと紅丸がそう話すと、色んな人たちが、激励を飛ばす。
俺もそう言うと、そう返ってくる。
さてと。
俺とリムルは頷き合い、転送を開始する。
しばらくすると、そこには誰も居なくなっていた。
リムル「無事に勝ってくれよ。」
レイト「頼んだぞ。」
俺とリムルの呟きが、その場に響く。
今回はここまでです。
いよいよ、クレイマンの軍勢との戦いが始まります。
色々と、テンペスト側を強化させました。
T3ガイアメモリに、紅丸と蒼影がドーパントに、白老は仮面ライダーになれる様になりました。
鳴海荘吉に関しては、別行動となります。
次回は、ワルプルギスまでの魔王達の動きに関する話の予定です。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
ジュウガのオリジナルフォームは、考え中です。
コラボをしたいという場合は、気軽にメッセージを送って下さい。
ジュウガの強化で考えているのは、ライジングアルティメットみたいな姿になり、力も10個から平成と令和の仮面ライダーのバイスタンプ全部になった感じですね。
それ以外に意見がある場合は、活動報告にて受け付けます。
転スラとギーツは、明後日から投稿を開始します。