転生したらキメラだった件   作:仮面大佐

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第41話 魔王たち

 クレイマンの軍勢を叩き潰す為に、ユーラザニアに軍を転送した。

 転送を終えると、ディアブロが拍手をしながら近寄ってくる。

 

ディアブロ「お見事です。リムル様、レイト様。実に美しい術式でした。」

紫苑「ええ!本当に!見惚れてしまいました!」

火煉「お見事です。」

 

 ディアブロ達がそう言う中、ヴェルドラが俺たちに寄って叫ぶ。

 

ヴェルドラ「リムル、レイトよ!」

リムル「わああっ!」

ヴェルドラ「やっぱり、我が行って蹴散らそうか?」

レイト「だから……………ヴェルドラの事は、魔王達の宴(ワルプルギス)が始まるまでは秘密にしておくって言っただろ?」

リムル「大暴れしたら、1発でバレてしまうだろうが。」

ヴェルドラ「ふむ………………。」

 

 ヴェルドラがそう言う中、俺とリムルはそう言う。

 バレたら元も子もない。

 すると、ヴェルドラは大きく叫ぶ。

 

ヴェルドラ「クア〜ハハハッ!そうであったな!うっかりしておったぞ!」

レイト「うっかりじゃねぇよ。」

リムル「良いな?絶対に、余計な事はすんなよ!」

ヴェルドラ「クア〜ハハハッ!」

 

 ヴェルドラの言葉に俺たちがそう言う中、ヴェルドラは高笑いを続ける。

 その後、武装国家ドワルゴンに戻るガゼル王達と、魔導王朝サリオンに戻るエラルド達を見送り、俺たちは今、ファルムス王国に向かうヨウム達を見送ろうとしていた。

 

ディアブロ「すぐに戻りますので、ご安心を。」

リムル「ゆっくりしてきて良いぞ。」

ディアブロ「すぐに戻りますので、ご安心を。」

レイト「国取りは簡単じゃ無いんだけどな……………。まあ、頑張れよ。」

 

 そうして、ディアブロもヨウムたちと一緒に向かっていった。

 俺とリムルは、口を開く。

 

リムル「さてと!俺たちも準備をしないとな!」

レイト「ああ。魔王達の宴(ワルプルギス)に向けて。」

 

 そう話して、準備に入る。

 俺とリムルは、森の中に入っていった。

 その際、護衛として、ゼギオンとアピトを連れている。

 なぜ、森の中に居るのかというと、トレイニーさんの為だ。

 魔王達の宴(ワルプルギス)に同行する事が出来なくても、ラミリスに仕えたいと言うので、俺とリムルはその為に動く。

 ちなみに、トレイニーさんは、ラミリスを讃えていた。

 しばらく歩くと、目的地に着く。

 

リムル「さてと。護衛はここまでで良いよ。ゼギオン。」

ゼギオン「は……………。」

アピト「リムル様、レイト様。こちらを。」

レイト「蜂蜜か。ありがとうな。」

 

 リムルがゼギオンに話しかける中、俺とリムルは、アピトから蜂蜜を受け取り、舐める。

 やっぱり美味いな。

 徹夜明けだから、身に沁みる。

 

リムル「よし。甘い物で癒された所で…………じゃあ、始めますか。」

レイト「トレイニーさんも、準備は良いか?」

トレイニー「ええ。」

 

 そう話して、俺たちは作業を始める。

 そんな中、帰っていくゼギオンとアピトを見ていたラミリスが口を開く。

 

ラミリス「ちょ……………ちょっと、リムルさん?レイトさん?」

リムル「なんだよ。今、忙しいんだけど?」

ラミリス「今のってもしかして、軍団蜂(アーミーワスプ)だったりするんじゃあ……………?」

レイト「そんな事を言ってたな。その女王(クイーン)とかなんとか……………。街が出来た頃に、森でボロボロになってたから、保護したんだよ。」

 

 そう。

 ゼギオンとアピトは、森でボロボロになっていたから、保護したのだ。

 

ラミリス「っていうかさ、もう一匹の方も、あれってまさか……………って、聞いてないし!さっきから何してんのさ。」

 

 ラミリスがそう言う中、俺とリムルは、作業を続ける。

 すると、ラミリスは俺とリムルが作った物に反応していた。

 

ラミリス「これって……………あ。あー!分かった!」

レイト「御名答。」

リムル「トレイニーさん。」

 

 ラミリスがそう叫ぶ中、リムルは宝珠を取り出す。

 あれは、ベレッタとフランの聖魔核を参考に作った物だ。

 その宝珠に、トレイニーさんの魂が宿る。

 そして、聖なるエネルギーと同等の妖気(オーラ)を俺とリムルが封入する。

 その聖魔核を、トレイニーさんの本体であった大霊樹(ドリュアス)から作った人形(ドール)に埋め込む。

 トレイニーさんは精神生命体であり、大霊樹(ドリュアス)から精神体(スピリチュアル・ボディー)を離脱させて活動する事が可能だ。

 だが、本体はあくまで樹木だ。

 離れ過ぎてしまうと、接続が切れてしまう恐れがある。

 そこで、本体ごと移動させる事を思いついたのだ。

 すると、樹人形の姿から、トレイニーさんの姿に変わる。

 

トレイニー「ありがとうございます。リムル様、レイト様。霊樹人形妖精(ドリュアス・ドール・ドライアド)に進化できました。これで、例え離れても、ラミリス様にお仕えできます。」

ラミリス「トレイニーちゃんが自由に行動出来るようになったって訳ね!ジュラの森からも出られる様になったって訳ね!」

レイト「ああ。精霊の棲家は、ジュラの森とは空間が違うからな。」

 

 そんなふうに、トレイニーさんの問題を解決した。

 そんな中、クレイマンはヤムザの報告を聞いていた。

 

クレイマン「……………誰も居ない?」

ヤムザ「はい。獣王国ユーラザニアは、もぬけの殻です。」

クレイマン「何故だ?ハァ……………。」

 

 クレイマンは、ヤムザの報告に苛立ちを見せる。

 一息ついて、ヤムザに言う。

 

クレイマン「……………まあ良いでしょう。徹底的に捜索しなさい。炙り出すのです。」

ヤムザ「はっ。」

クレイマン「チッ。」

 

 クレイマンはそう言うと、舌打ちをする。

 すると、ヤムザがある事を言う。

 

ヤムザ「それからもう一つ。」

クレイマン「あ?」

ヤムザ「兵の一人が進軍中に出会った行商人から、面白い話を聞き出しました。」

クレイマン「面白い話?」

ヤムザ「はい。暴風竜ヴェルドラが復活したと言うのです。」

クレイマン「っ!?」

 

 ヤムザの報告に、クレイマンは驚く。

 ヴェルドラが復活したとは思っていなかったからだ。

 

クレイマン「ヴェルドラが……………。」

ヤムザ「ファルムス軍が、ヴェルドラの復活の巻き添えを食って、消滅したとの事です。」

クレイマン「暴風竜のせいだと?」

ヤムザ「はい。そして、暴風竜は復活したばかりで、エネルギーの大半を喪失しているらしい……………とも。」

 

 クレイマンがそう呟く中、ヤムザはそう報告する。

 それを聞いたクレイマンは。

 

クレイマン(……………なるほど。ファルムスに放っていたピローネや、マリオネットどもの反応が消えたが、ヴェルドラの復活に巻き込まれていたとはね。たかがスライムとキメラに、ファルムスの軍勢を倒せるはずが無かったのだ。それに、今ならば、邪竜を討伐するのも容易い。それどころか、私の手駒に……………。)

 

 そんな風に思っていた。

 クレイマンとしては、俺たちの偽情報に引っかかったことは気づいていないだろう。

 クレイマンはヤムザに言う。

 

クレイマン「ヤムザ。報告ご苦労。引き続きよろしく頼む。」

ヤムザ「はっ。」

 

 クレイマンがそう言うと、通信が切れる。

 クレイマンは、ワイングラスを回しながら言う。

 

クレイマン「私としたことが、奴らのハッタリに騙される所でしたよ。しかし、真実とは隠せぬ物なのだ。邪竜の威を借るスライムにキメラが……………光栄に思えよ。この私、自らの手で叩き潰してやろう。」

 

 クレイマンは自信たっぷりにそう言う。

 俺たちの作戦に引っかかったとは気づかずに。

 すると、ラプラスの忠告が蘇る。

 

ラプラス『……………分かった。ならええわ。わいはもう行くけど、最後に友人として忠告や。魔王ミリムの支配を過信せん方がええ。あれは、カザリーム会長よりも昔からおる太古の魔王の1人なんや。せいぜい油断せんようにな。ほな。』

 

 ラプラスの忠告を思い出し、クレイマンは顔を顰めるが、すぐに笑みを浮かべる。

 

クレイマン「ふっ。心配するなよラプラス。私は勝つさ。」

 

 クレイマンはそう言って、ワインを飲む。

 一方、北のある土地では、金髪の男がその土地にある氷の城に向かっていた。

 その男は、魔王レオン・クロムウェルだった。

 レオンが扉の前に立つ中、二人の巨大な男によって扉が開かれ、ミザリーという緑髪のメイドが言う。

 

ミザリー「暗黒皇帝(ロード・オブ・ダークネス)、魔王ギィ・クリムゾン様に申し上げます。魔王レオン・クロムウェル様が到着なさいました。」

 

 そんな声が響く中、レオンは中に入る。

 周囲には、赤、青、緑の色の配下達がいた。

 二人のメイドがレオンの前を歩き、レオンがそれに続き、ギィと言う名の魔王が座る玉座の前に着くと、二人のメイドは、ギィの横に向かい、ギィは口を開く。

 

ギィ「久しいな。我が友”白金の悪魔(プラチナデビル)”魔王レオン・クロムウェルよ。それとも、”白金の剣王(プラチナセイバー)”と呼んだ方が良いか?」

レオン「好きに呼ぶが良い。」

ギィ「息災だったか?よくぞ、俺の呼びかけに応えてくれた。礼を言うぞ。」

 

 ギィはそう言いながら、レオンの前に立つ。 

 ギィもまた、ミリムとラミリスと同様に、最古の魔王であり、原初の(ルージュ)と呼ばれている。

 それと同様に、ギィのメイドであるミザリーは原初の(ヴェール)、もう片方のレインは原初の(ブルー)と呼ばれる存在だ。

 ギィは、レオンとキスをしようとすると、レオンに止められる。

 

レオン「やめろ…………!そんな趣味はないと言っているだろう。」

ギィ「ハハハッ!相変わらず釣れない男だ。お前が望むなら、女の体になって抱かれてやっても良いんだぜ?」

レオン「黙れ。」

ギィ「フッ。まあ良い。場所を変えよう。」

 

 レオンがそう言う中、ギィはそう言って、場所を変える。

 テラスの様な場所に向かい、ミザリーが氷のワイングラスにワインを注ぐ中、レオンは聞く。

 

レオン「それで?私を呼びつけるとはどういう用件だ。」

ギィ「お前も知る通り、魔王達の宴、 魔王達の宴(ワルプルギス)が催される。今回は無理にでも誘おうと思ってな。」

レオン「私に強制するとは珍しいな。」

ギィ「フッ。今回はお前に借りを作る事になっても、参加してもらうぜ。」

 

 二人はそう話して、ワインを飲む。

 レオンは、ワインを一口飲むと、理由を聞く。

 

レオン「……………その理由は?」

ギィ「はっ。相変わらず用心深いな。良いだろう。説明してやる。」

 

 レオンがそう問うのを聞いて、ギィはあしを組み替えて、ワインを飲んで、説明する。

 

ギィ「今回の 魔王達の宴(ワルプルギス)の提案者はクレイマン。小物だ。だがな、何故か賛同者にミリムの名があった。ミリムは俺と並ぶ世界最古かつ最強の魔王。クレイマン如きの思い通りには動かん。となると……………。」

レオン「カリオンが死んだというのも怪しい…………か?」

ギィ「なんだよ。分かってんじゃねえか。」

レオン「クレイマンはやり過ぎた。証拠を残さぬ様に、私への嫌がらせを行なってきていたが、今回は見過ごせん。カリオンの生死は別にしても、ミリムが動いたとなると厄介だ。」

ギィ「ふん。ミリムにとっては、いつもの遊びだろうが、魔王間のバランスが崩れるのは面白くない。俺の仕事が増えるしな。」

 

 ギィは、クレイマンについては、小物だと思っていた。

 それ故に、ミリムがクレイマンに賛同したのが気になるという事だ。

 レオンは、ギィに聞く。

 

レオン「……………ミリムは、クレイマンに操られていると思うか?」

ギィ「ミリムの事を考えても無駄だ。俺の様に賢き者には、バカの考えは読めん。それが数少ない俺の弱点なのだ。」

レオン「ふん……………。」

ギィ「気になっているという事は……………レオンよ。お前も参加するんだな。」

レオン「そのつもりだ。馴れ合いは嫌いだが、今回は参加するしかないだろう。」

 

 レオンがそう聞く中、ギィはそう答える。

 ギィがそう聞くと、レオンは参加する旨を言う。

 すると、ギィは立ち上がる。

 

ギィ「おお……………良かったよ。渋るなら、お前に俺を一晩抱かせてやろうかと考えていたんだが……………。」

レオン「遠慮する。」

ギィ「釣れないなぁ。」

 

 ギィはそう言いながらレオンのそばに寄ると、レオンは即答する。

 ギィはレオンの肩に手を置こうとすると、レオンはギィの手を止める。

 

ギィ「まったく釣れないな。」

 

 ギィがそう言う中、レオンは手を下ろし、ギィが口を開く。

 

ギィ「リムルとレイトという奴らについて、何か知っているか?」

レオン「クレイマンが言うには、魔王を僭称しているそうだが、私としては、その二人に実力があるなら、何も問題ないと思っているよ。」

ギィ「魔王の資格があるという訳か。俺としては、ラミリスが興味を持つ者ならば、楽しめるんじゃないかと思っている。」

レオン「ラミリスか……………。あの妖精は苦手だ。会うたびに揶揄われる。何度絞め殺してやろうと思ったか。」

 

 ギィの質問に、レオンはそう答える。

 ギィがそう言うと、レオンは苦虫を潰した様な表情を浮かべ、そう吐き捨てる。

 すると、ギィが笑う。

 

ギィ「ハハハッ……………!」

レオン「ん?」

ギィ「やめておけ。ラミリスを殺すなら、俺はお前の敵になる。」

レオン「……………だろうな。本気じゃない。お前に喧嘩を売っても、勝つ見込みが無いしな。」

ギィ「なんだつまらん。それに、そうでもなかろう。お前なら、百万回に一回くらいは俺を殺せるぞ?」

レオン「話にならん。私は確実に勝てる戦いにしか興味は無いんだ。」

ギィ「謙遜はよせ。俺を殺せる可能性を持つというだけで、十分に強者だよ、レオン。」

レオン「フッ。言われるまでも無い。貴様とミリムが別格なだけだ。」

 

 レオンがそう言うと、ギィはそう言う。

 そんな風に話して、ギィが自分の席に戻る中、レオンが思い出したかの様に言う。

 

レオン「別格と言えば……………暴風竜ヴェルドラが目覚めたそうだぞ。」

ギィ「ん?」

 

 レオンがそう言うと、ギィは反応して、その近くに穴が開いて、そこから女性が出てくる。

 

???「あらあら。そのお話、とても興味深いですわね。」

レオン「……………そういえば、ここにも居たんだったな。四体しか存在しない竜種、その一体。白氷竜のヴェルザード。氷の女帝が。」

 

 そう言って現れたのは、竜種のうちの一体、白氷竜のヴェルザードだった。

 ヴェルザードは口を開く。

 

ヴェルザード「あら?私を忘れているなんて、相変わらず冷たい人ね。でも、顔を見せてくれて嬉しいわ。」

レオン「そうか?私も君の顔を見る事が出来て、良い目の保養になるよ。」

 

 ヴェルザードとレオンは、そんな感じに話す。

 すると、ギィが口を開く。

 

ギィ「ふっ。お前達は相変わらず仲が悪いな。レオンよ。我が相棒に嫉妬でもしているのか?」

レオン「ふざけるな。」

ヴェルザード「ウフッ。」

 

 ギィが揶揄う様に言うと、レオンはそう言う。

 ヴェルザードは、笑みを浮かべていたが、すぐに真面目な表情になり言う。

 

ヴェルザード「それで、レオン様。私の弟、ヴェルドラが目覚めたのですって?2年ほど前に反応が消えたから、消滅したと思っていたのだけど。」

ギィ「確かなのか?」

レオン「間違いない。」

 

 ヴェルザードとギィの問いに、レオンはそう答える。

 すると、ギィとヴェルザードは、疑問を口にする。

 

ギィ「だとしたら、何故あの邪竜は大人しくしている?自力でエネルギーを回復出来ぬほどに弱っているのか?」

ヴェルザード「それに、誰が封印を解いたのかしら?」

レオン「間者からの報告では、クレイマンの謀略が原因の様だぞ。」

ギィ「クレイマンか。」

レオン「ファルムス王国に働きかけ、リムルとレイトとやらが興した国を滅ぼそうとけしかけた様だ。」

ギィ「詳しいな、レオン。」

レオン「当然だ。貴様と違って、私は元人間だからな。」

 

 ギィとヴェルザードの疑問に、レオンがそう答える。

 ギィが感心して、レオンがそう答えると、レオンは説明を続ける。

 

レオン「そして、その戦場にヴェルドラが眠っていたらしい。消滅寸前だったヴェルドラは、大量の血を浴びて目覚めたというのが真相の様だな。」

ギィ「ふむ……………。」

レオン「ヴェルドラ復活の巻き添えを食って、ファルムス軍は消滅し、リムルとレイトは危機を脱したのだ……………という話だ。」

ヴェルザード「そういう事なのね。では、封印が解けたのは偶然?」

レオン「さあな。そこまでは分からない。」

ヴェルザード「そう。……………勇者の封印が不完全だった可能性もあるわね。」

 

 レオンが説明を終えると、ヴェルザードはそう推測する。

 そんな中、レオンが口を開く。

 

レオン「それもあるだろうが、もう一つ仮説を立ててみた。」

ヴェルザード「仮説?」

レオン「反応が消えていたというのが解せん。だが、何者かが作った亜空間に、封印ごと取り込まれていたとしたらどうだ?」

 

 レオンはそんな仮説を言う。

 その仮説は、ほぼ正解だった。

 亜空間というよりは、リムルの胃袋な訳だが。

 それを聞いたギィは笑う。

 

ギィ「面白い!それならば、誰かが封印を解いたという事になる!それはつまり、その何者かが、俺たちに匹敵する力を持っているという事になるな。」

レオン「あくまでも可能性だがね。ヴェルドラの消滅がおよそ2年前。ジュラの大森林に新たな勢力が台頭し始めたのもその頃だ。そしてそこの魔国連邦(テンペスト)の盟主二人こそが、クレイマンが 魔王達の宴(ワルプルギス)で槍玉に上げようとしている魔人なのだ。」

 

 ギィがそう言う中、レオンはそう言う。

 ギィは、ラミリスからの連絡を思い出していた。

 

ラミリス『あのね!議題に上がるなら、自分達で話したいんだって!あと、ミリムの事が気になってるみたい。リムルとレイトも参加して良いでしょ?』

 

 それを思い出したギィは、口を開く。

 

ギィ「なるほどな。それなら、確かに見極めねばなるまいよ。クレイマンの暴挙に、ミリムの不審な動き。リムルとレイトが魔王になった件、ヴェルドラの復活……………これが全て繋がっているのだとしたら……………ふっ。今度の 魔王達の宴(ワルプルギス)は、とても楽しい物になるだろうぜ。」

レオン「確かに。今度の 魔王達の宴(ワルプルギス)は荒れそうだな。」

 

 ギィがそう言うと、レオンも同調する。

 そんな中、ギィはヴェルザードに聞く。

 

ギィ「……………にしても、ヴェルドラが大人しいのは何故だ?」

 

 ギィの疑問を聞いたヴェルザードは、空を見つめる。

 

ヴェルザード「……………弱っているみたいね。反応が以前と比べ物にならないほど微弱だわ。」

ギィ「ふむ。」

ヴェルザード「でも、暴れ出さないのは不思議ね。あの子、暴れる事こそが生きる意味という感じだったのに。」

 

 ヴェルザードはそう言う。

 そんな中、レオンは立ち上がる。

 

レオン「まあ、それは私にはどうでも良い。貴様達がヴェルドラを仲間に引き入れたいなら、勝手にすれば良いさ。」

ギィ「もう行くのか?」

レオン「ああ。俺への用件は済んだのだろ?」

ギィ「まあ待て。そう慌てることも無いだろう?お前の本当の目的である”特定召喚”の目処は立ったのか?」

 

 レオンが帰ろうとする中、ギィはそう言う。

 レオンは立ち止まり、口を開く。

 

レオン「……………そっちはまだまだだ。邪魔も入ったしな。」

ギィ「邪魔だと?」

レオン「死を待つばかりだった子供達を救った奴らが居たそうだ。私が引き取る前にな。」

ギィ「ほう。」

レオン「そいつらは、各国が子供達を異世界から召喚する事に腹を立てたそうで、それぞれの国に対しても、圧力を加える可能性がある。なので、この実験は終わりだよ。」

ギィ「ふむ…………その邪魔者を消してしまえば良いのでは無いか?お前なら簡単だろ。」

レオン「はぁ……………その邪魔者こそ、今話題にしていたリムルとレイトなのさ。」

 

 レオンは、ギィの質問にそう答える。

 ギィがそう聞くと、レオンはそう答えて、ギィは驚く。

 

ギィ「なんだと?それは本当に偶然か?」

レオン「面白いだろう。だから私も、一度見ておきたかったのだ。」

ギィ「そうか……………!ますます興味が湧いてきた。もしかしたら、ミリムも俺と似た様な事を考えているのかもな。あいつはバカだが、妙に勘が鋭いからな。」

レオン「かもな。まあ、先ほども言った通り、今度の 魔王達の宴(ワルプルギス)は荒れるだろう。」

ギィ「ふふっ。違いない。……………ところで、お前に情報を伝えている協力者とは、一体何者だ?」

 

 ギィがそう言う中、レオンはそう答え、ギィも同調する。

 どうやら、目をつけられた様だ。

 ギィがそう聞くと、レオンは答える。

 

レオン「帝国の人間らしいが、詳しくは知らん。自分では商人と名乗っていたがね。」

ギィ「信用出来るのか?」

レオン「信用?する必要などあるまい。ただ利用しているだけだしな。」

ギィ「お前がそれで良いなら、俺に文句はない。だが、油断はするなよ。勝手に死ぬなど許さんぞ。」

 

 レオンはそう答える。

 ギィがそう言うと、レオンは驚いた表情を浮かべ、笑みを浮かべる。

 

レオン「フッ…………私を心配してくれるのか?珍しいな。安心しろ、ギィ。目的を果たすまでは死ぬつもりなどないさ。」

ギィ「それはまた……………お前にとって、その目的はそんなに大事なのか?」

レオン「ああ。……………私にとっては、この世の全てに優先するほどに。」

 

 レオンはそう答える中、ギィはそう聞く。

 レオンはそう答える。

 その顔は、純粋な少年の様な笑みだった。

 

ギィ「そうか。嫉妬しそうだ。」

レオン「心にもない事を言うな。」

ギィ「フッ。」

レオン「忠告は素直に受け入れるさ。では、 魔王達の宴(ワルプルギス)で。」

ギィ「ああ。」

 

 レオンとギィはそう話して、レオンは転移魔法で帰る。

 

ギィ「せっかちな奴だ。まあ、レオンらしいが。」

ヴェルザード「しかし、慎重なレオンにしては、隙が大きいですわね。こちらで探ってみますか?」

ギィ「やめておけ。要らぬ手出しをすれば、レオンの不興を買う。俺は友人に恨まれるのはごめんだよ。あいつが俺を頼ってきたら、その時手助けしてやれば良い。」

ヴェルザード「分かりました。」

 

 ギィがそう言う中、ヴェルザードは調べようとするが、ギィに止められる。

 ギィは、ヴェルザードに聞く。

 

ギィ「 魔王達の宴(ワルプルギス)は楽しめそうだな。お前も行くか?」

ヴェルザード「そうですね……………あっ。いえ、やめておきましょう。弟が参加するならともかく、私は魔王には興味がありませんし。」

ギィ「そうか。では、留守は任せた。」

ヴェルザード「ええ。では、失礼します。」

 

 ギィはヴェルザードを誘うが、ヴェルザードは断る。

 ヴェルザードが去っていく中、ギィは呟いていた。

 

ギィ「面白い……………!数百年ぶりに胸の高鳴りを感じるよ。大きな変革の予感がする。 魔王達の宴(ワルプルギス)に。」

 

 ギィはそう呟いていた。

  魔王達の宴(ワルプルギス)をやる新月の夜も、近くなっていた。




今回はここまでです。
トレイニーさんが体を得たり、クレイマンが油断したり、ギィ達が登場したりしました。
いよいよ、ワルプルギスも近くなってきました。
ワルプルギスとクレイマンの軍勢との戦いは、漫画版を基準にして、アニメ版のやつも混ぜたりする感じでいこうかなと思っています。
クレイマンをあと少しでボコボコにします。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
クレイマンをどんな感じにボコボコにするのか、リクエストがあれば、活動報告にて受け付けています。
コラボに関しても、気軽にメッセージを送って良いです。
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