番外編 スライムと猫との出会い
これは、もしかしたら、あり得たかもしれない話。
裕人「さて……………結構集まったかな。」
俺は、高野裕人。
子供を庇い、車に轢かれ、枝に突き刺さって死亡して、キメラに転生した日本人だ。
そして、仮面ライダーキマイラの力を手に入れたのだ。
そんな俺は今、洞窟で、ヒポクテ草と魔鋼塊というのを集めていた。
すると。
???『クアーーーーハハハハハハハハハハハ!!』
裕人「!?」
突然、大きな笑い声がしてきて、俺は何事かと思い、声がした方へと向かっていく。
すると、一体の巨大なドラゴンの目の前に、一匹のスライムと猫が居た。
そのスライムと猫は、話していた。
どういう事かと思案していると。
???『…………どうやら、まだ客人が居るみたいだな。』
裕人(バレた…………!)
そのドラゴンは、俺を見つけた。
俺は観念して、ドラゴンの前へと向かう。
???『…………ほう。見た事のない種族であるな。』
???「………………。」
そのドラゴンがそう言う中、猫は俺を見つめていた。
気になったので、聞いてみる。
今の俺は、顔は人間に近いが、見た目はギフテリアンだしな……………。
怯えてんのかな?
裕人「あの……………どうしたんですか?」
猫「あの〜………体にトゲ刺さってますよ?痛くないの?」
裕人「え?」
その猫は、俺を見た途端、そう言う。
そう言われて、俺が唖然となっていると。
猫「それ、あっ……もしかしてお洒落のつもりだった?だとしたら、ファッション雑誌とか読み直した方がいいわよ?」
裕人「いや、この姿は、ファッションなんかじゃ…………。」
猫「あと美容院にも行くべきよ、今時はツンツンヘアとか流行らないわよ。」
裕人「ファッションじゃねぇから!元からだから!」
なんか、すげぇ既視感があるやり取りだな、おい!
あれじゃん。
銀魂のアレじゃん!
という事は、目の前の猫は、俺と同じ立場か!?
すると、ドラゴンが猫に話しかける。
???『ネコよ、話が逸れているぞ。』
猫「あら、そうだったわね。それで、スライムちゃん。」
スライム「は、はい?」
猫「今から、あたしの言う様にやってみてくれる?そこのあんたも。」
裕人「は、はぁ……………。」
俺は、その猫にそう言われて、同じ事をやる。
すると。
科学者『告。EXスキル、魔力感知を獲得しました。』
裕人『魔力感知?』
そう言うのは、俺のユニークスキル、科学者だ。
科学者『魔力感知とは、周囲の『魔素』を感知するスキルです。』
裕人『それで、魔素って?』
科学者『解、魔素とは、この世界に満ちるエネルギーで、魔物にとっては生命の元になる物です。』
なるほどね。
さっきのヒポクテ草の説明にも、魔素ってあったしな。
そういう感じなのだろう。
それにしても、随分とあっさり習得できたな。
すると、科学者が口を開く。
科学者『警告。魔力感知を発動することにより、膨大な情報が流れ込む危険性があります。情報の管理のため、科学者と同期させることを推奨します。』
裕人(まあ、そうだろうな。)
科学者『魔力感知を使用しますか?』
裕人「YES。」
すると今まで薄暗かった洞窟の中が、まるで昼間のようにはっきりと見える様になった。
周囲の状況が事細く知る事ができた。
スライムが、はしゃいでいた。
スライム「はいっ、ありがとうございます!今なら何でも視えそうな気がします!」
猫「何でも?うわぁ〜、ちょっとヴェルちゃん。このスライムヤバイわよ。エロに忠実よ、スケベだわ。」
スライム「エロくないやいっ!」
スライムと猫は、そんな風に話す。
それを見て思ったのが。
裕人「…………息ぴったりだな、おい。」
???『揶揄うな。ネコよ。それに、そこのそいつが置いてけぼりになっておるぞ。』
猫「ふふっ、ごめんごめん。それじゃあ、改めて名乗るわね?」
そう言って、竜と猫が名乗る。
ヴェルドラ『では改めて自己紹介をしよう。我は暴風竜ヴェルドラ。この世に4体のみ存在する『竜種』の一体である。クァーーーーハハハハ!!』
猫又「あたしは猫又、名前は未だ無いけど気軽にネコちゃん♪って呼んでね〜♪」
裕人(ヴェルドラって名前なんだ。)
それに、猫又か。
なるほど、猫又に転生した感じなのかな。
こうして、俺とスライムは、暴風竜ヴェルドラと猫又の話を聞く事にした。
見た目に反して、この竜、意外と話好きで親切だと分かった。
ちなみに、その際に、俺がキメラという種族である事を話した。
スライムが、ヴェルドラに質問をする。
スライム「ヴェルドラさんとネコちゃんは、此処に住んでるんですか?」
ヴェルドラ「うむ、三百年前に勇者に封印されて以来このままよ。ネコはその少し後に転生してきた異世界人よ。」
裕人「猫さんも異世界人なんですね。」
猫「そうよ、元々は日本人の美少女だったわ。其れはもうモテて大変だったんだから。」
スライム「マジっすか!?」
へぇ。
なるほどね。
すると、ヴェルドラが突っ込む。
ヴェルドラ『ネコよ、嘘を吐くな。お前、我と出会う前は《ぼっち》という枠組みだったと言っておったではないか。』
猫「負け犬ならぬ負けドラゴンなヴェルちゃんには言われたくないんですけど〜。知ってる?スライムくん、キメラくん、暴風竜が聞いて呆れるのよ〜、ヴェルちゃんは。勇者の容姿に見惚れた隙に「絶対切断」と「無限牢獄」の二つを叩き込まれて、負けたんだって〜。プークスクス!」
嘘かい。
すると、それを聞いた猫がそう言う。
この2人、仲良いよな。
お互いに、そう言う軽口を言い合えるのだから。
ヴェルドラ『ネコよ、今日の夕飯はお前を喰ってやろう。生で食べられるのと焼いてから食べられるのでは何方が好みだ?』
猫「そうねぇ〜、やっぱり焼いてからの方がオススメかなぁ。あっ、焼き方はウェルダンでお願い。よく焼かないとお腹壊しちゃ…………って!食わせるかァァァァ!」
すると、そんな風に喧嘩を始める。
俺は、そんな2人を見て、こう言う。
裕人「2人は、仲が良いな。」
スライム「本当だな。」
ヴェルドラ「…………まあな。」
猫「そうね。」
俺とスライムの言葉に、2人はそう返す。
俺は気になったので、詳細を聞く事にする。
裕人「勇者に負けたって、どういう事なんですか?」
ヴェルドラ「よくぞ聞いてくれた!300年前、ちょっとうっかり、街一つを灰にしちゃってな。」
裕人(ちょっとうっかりで済むレベルじゃねぇ。)
うっかりって……………。
まあ、竜と人じゃあ、感覚も違うか。
そこから、猫が言った通り、勇者の絶対切断と無限牢獄を食らって、今に至るそうだ。
それにしても、猫が居なかったら、ずっと1人だったんだろうな。
すると、スライムが提案をする。
スライム「…………よし。じゃあ、俺と………いや、俺達と友達にならないか?」
裕人「良いね。」
ヴェルドラ「何!?スライムとキメラの分際で、この暴風竜ヴェルドラと友達だと!?」
俺とスライムの言葉に、ヴェルドラは驚いた声を出す。
すると、猫が澄ました顔を見せた後、優しく笑った。
猫「良いわよ。三人で、《ぼっち》なヴェルちゃんをおちょくりましょう。」
ヴェルドラ『抜け駆けは許さんぞっ!ネコよっ!良かろう!仕方ないから、友達になってやろう!ありがたく思うが良い!』
裕人「素直じゃないなぁ……………。」
ヴェルドラが対抗してそう言うのを見て、俺はそう呟く。
本当に、素直じゃ無いドラゴンだ。
すると、俺の呟きに反応したのか。
猫「そうよ。それでいてツンデレだったりもするわよ。これが更にツインテールな妹で、ニーハイを履いて、ドジっ子とかなら、全部盛りよ。」
裕人「アニメの見過ぎじゃね?」
猫「つまんない返しね。真面目かしら?」
裕人「真面目で何が悪いんだ?」
俺と猫がそう話す。
すると、スライムがヴェルドラに声をかける。
スライム「………で、どうする?」
ヴェルドラ「ん?」
裕人「この封印だよ。解除出来ないのか?」
ヴェルドラ『そうだな……………。脱出するのにも、解除するのにも、心当たりがない。それにな……………あと100年ほどで我の魔力が底を尽く。魔素が漏れ続けておってな。』
猫「あぁ、通りで最近のヴェルちゃん。魔素臭かったのね。」
ヴェルドラ『臭いっ!?我は臭かったのかっ!!!ネコよっ!』
猫「超臭いわね。」
ヴェルドラ『なんだとォォォ!!!』
俺とスライムがそう質問すると、猫がそう言う。
そこから、また漫才が始まる。
そんな2人を放って、俺は無限牢獄の壁に触れつつ、科学者に聞く。
裕人(科学者。無限牢獄を破る事は、出来ないか?)
科学者『解。このスキルでは、無限牢獄を破る事は叶いません。』
裕人(そっかぁ………。キマイラじゃ、無限牢獄を破る事なんて、不可能だろうしな。)
ていうか、リバイス系列の仮面ライダーは、結界を破る力なんて、無いからな。
これが、キメラドライバーで生み出された結界なら、俺が腰にキメラドライバーを装着して、破れるんだけど。
すると、ヴェルドラの声が聞こえる。
ヴェルドラ『ネコよ。今だから言うが、我はお前のことを親友というのか?友達よりも更に上のように思っていた。』
猫「あら、嬉しいわね。あたしもヴェルちゃん……ヴェルドラをナイスフレンドだって、思ってたわ。」
ヴェルドラ『グハハハハハ!相変わらず、面白いヤツだなっ!お前はっ!』
そんな風に話していた。
おそらく、300年も語り合っていたのだろう。
本当に仲が良いんだな。
そんな中、俺はスライムに話しかける。
裕人「どうだ?何か分かったか?」
スライム「ちょっと待ってろよ……………。」
ヴェルドラ『スライムよ!何か分かったか!?』
スライム「………俺の胃袋に入る気はないか?」
ヴェルドラ「…………。」
猫「………………え?」
裕人「………すいません、説明下さい。」
スライム「おう。」
スライム曰く、俺のUQスキル、科学者と似た様なスキル、『大賢者』というスキルがあるらしく、スライムが大賢者と捕食者というスキルで解析して、ヴェルドラも内側から破壊できないか確かめるらしい。
スライムの胃袋の中は、隔絶された空間の為、魔力が漏れることは無いとの事。
これなら、ヴェルドラの消滅を気にせずに、解析出来るな。
すると、ヴェルドラは。
ヴェルドラ「………ククク………クハハハ………クハハハハハハハハハハ!!!」
裕人(おお、笑いの三段活用。)
ヴェルドラ「それは面白い!是非やってくれ!!お前に、我の全てを委ねる!」
猫「あら、即決?流石は天下無双の暴風竜ね。」
スライム「あっ!ネコちゃん!」
猫「なぁに?スライムちゃん?」
俺がそう思い、猫がヴェルドラを褒める中、スライムが猫に話しかける。
スライム「猫ちゃんのユニークスキルを少しだけ貸してくれないか?」
猫「ユニークスキル……………
裕人「それがどうしたんだ?」
スライム「ネコちゃんのスキルって、支配系を跳ね返す効果があるんだよな?」
猫「そうみたいね、使ったことはないけど。」
ヴェルドラ『なにっ!?ネコのユニークスキルにそのような効果があったのかっ!?』
猫「ふふっ、仕方ないわね。他でもない親友を救う為だもんね。良いわ、あたしのユニークスキルを少しだけ貸すわ。この毛に力を集束させるから、待っててね。」
スライム「ありがとう!ネコちゃん!」
猫がそう言うと、毛が一本抜け、力が集束する。
そうして、スライムはヴェルドラを捕食しようとするが、ヴェルドラが待ったをかけた。
ヴェルドラ『待て。その前に、名前を付けてやろう。無論、我が親友のネコとキメラのお前にもな。』
スライム「名前?」
裕人「どういう事?」
猫「あら、嬉しいわ。最後のプレゼントって訳ね。」
ヴェルドラの言葉に、俺たちは三者三様の反応をする。
ヴェルドラ『そうなるな……同格と云う事を、魂に刻むのだ。そして、お前たちも我に名前を付けろ。人間が言うところのファミリーネーム?というヤツみたいなものだ。我がお前たちに付けるのは、"加護"になる。お前たちはまだ"名無し"だが、これでネームドモンスターを名乗れるぞ!』
なるほどね。
そんなこんなで、俺とスライムは、考える。
裕人(暴風竜だから…………ストーム?サイクロン?ハリケーン?いや、しっくり来ないな。)
俺、名付けとか苦手なんだよな。
ゲームキャラに名前をつける場合は、大抵そのゲームキャラのデフォルトネームか、自分の名前だし。
すると、スライムが声を出す。
スライム「う~ん……暴風竜だから…………暴風……嵐?そうだ!テンペスト!《テンペスト》はどうかな!」
裕人「テンペストか。良いな。」
猫「すごい安直ねェ…………。」
スライムがそう言うと、俺は好評の反応をして、猫は異を示していた。
すると。
ヴェルドラ『何いいいいい!!テンペストだとおおおおおおお!!!』
スライム「ダメでした………?」
ヴェルドラ『素晴らしい響きだあああああ!!今日から我は、ヴェルドラ=テンペストだああああああああ!!!』
猫「って!気に入っとるっ!!!」
裕人「あははは………………。」
ヴェルドラがそう叫ぶので、気に入らなかったのかと思ったが、そう叫んだ事に、猫はそう叫び、俺は苦笑を浮かべる。
すると、ヴェルドラが、まずはスライムの方に名前を付ける。
ヴェルドラ『まずスライムのお前には、『リムル』の名を与えよう。今日から、リムル=テンペストを名乗るが良い。』
リムル「リムル………!」
ヴェルドラ『次は………確か………。』
裕人「あ、キメラです。」
ヴェルドラ『そうか。なら、キメラのお前には、『レイト』の名を与えよう。今日から、レイト=テンペストを名乗るが良い。』
レイト「ありがとうございます!」
ヴェルドラ『そして、我が親友よ。お前に授ける名は、何十、何百、何万と考えたが、長年に渡り呼んできた仮名を含む名を授ける。『ネコリア』、ネコリア=テンペストを名乗るが良い。』
ネコリア「確かに受け取ったわ、素敵な名前をありがとう。またね、ヴェルちゃん。」
ヴェルドラ『うむ、また会う日まで達者でな。ネコリアよ。』
こうして、俺たちはそれぞれの名前を貰った。
そして、その後、リムルが『捕食者』を発動して、ヴェルドラが消えた。
ネコリア「さてと……外に出てみる?リムル、レイト。」
リムル「ああ。背中に乗せてくれるか?ネコリア?」
レイト「俺も良いか?」
ネコリア「今まで通り、ネコちゃんで良いわよ。」
リムル「じゃあ、行こう、ネコちゃん!」
ネコリア「さぁ……振り切るわよっ!」
レイト「照井竜か!?」
俺たちはそう話しながら、移動する。
これは、あり得たかもしれない、とあるお話。
俺たちが、世界をどの様に騒がせるのか、それは、分からない。
今回はここまでです。
今回は、青メッシュ先輩さんが投稿する、『転生したら猫ちゃんだったから自由に生きていきます』とコラボした話です。
コラボといっても、転キメのプロローグと第一話に、『転生したら猫ちゃんだったから自由に生きていきます』の主人公であるネコリアを追加した感じです。
『転生したら猫ちゃんだったから自由に生きていきます』は、猫又に転生した女主人公が、リムルと共に異世界を生き抜く話です。
良かったら、そちらも読んでみてください。
かなり面白いです。
番外編なので、続くかどうかは、未定です。
本編の方も、頑張っていきます。
何せ、ファルムス王国が攻めて来る直前なので、憂鬱になってしまいます。
その為、若干執筆速度が下がると思うので、ご了承下さい。
本当に、ファルムス王国戦に関しては、あまり良いエピソードとは言えないので。
感想、リクエストは、絶賛受け付けています。
ちなみに、ヒナタやリムルは変身させるかどうかは、検討中です。
その2人の悪魔は、変身させますが。
ちなみに、2人の悪魔は、まおりゅうのヒュウガとエミルスです。