魔獣使いと錬成師が合わされば世界最強   作:マロニエ19号

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今回は割とダイジェスト寄りになっています。


オルクス大迷宮攻略

誠司とハジメは早速この階層の出口を探すが、下へ通じる階段こそあったものの結局上階に通じる道は見つからなかった。ハジメの錬成で上に穴を開けるということも考えたが、一定の範囲からは錬成が出来なくなるらしい。どうやらそういったルールの抜け穴は想定済みのようだ。ばっちり対策が取られている。

 

「仕方ない。ここを降りていくしか道は無さそうだな」

「そうだね。まぁ何が相手でも簡単にやられるつもりは無いけど」

「へぇ…… 随分強気になったな」

「強気というか腹を括ってるだけだよ。さぁ、早く行こう。もうこの階層に用はないし」

「だな…… 行くぞ、皆」

 

誠司の言葉にポケモン達も頷いた。彼らも誠司達と同じ気持ちのようだ。誠司達は階段を降りて行く。

 

階段は遥か上にある上層と違って整備が全くされておらず凹凸の坂道という表現が正しい感じだ。だが、不思議なことに階段の横には何故か凹凸の無い坂があった。まるでスロープ付きの階段のようだ。上層ではそんなものは無かったのに。

 

ミズゴロウやヒバニーはそっちの方が歩きやすいのか坂の方を歩いている。ネマシュはいつも通り上着のポケットに入ってもらっている。ネマシュもこっちの方が安心するようだ。

 

そして、階段を降り終えるとそこには真っ暗な空間が広がっていた。誠司達が知る今までの階層にはある程度の光源があったが、この階層にはそういったものが一切無いのだ。誠司はポケットからネマシュを取り出す。ネマシュは特性もあって明かりにはもってこいである。肩に乗ってもらって周囲を照らしてもらう。ハジメが少し心配そうに尋ねる。

 

「でも大丈夫かな? 暗闇で明かりなんて命取りな気がするけど……」

「仕方ないだろ。こんな真っ暗闇のまま行く方が命取りだ。だが、最大限の注意はしておかないとな」

 

その時、何かが這い寄る気配を感じた。しかも複数だ。気配に真っ先に気が付いたヒバニーが近くの小石を蹴った。すると、その気配の犯人は小石の方に集まって行った。その隙にハジメが攻撃を仕掛ける。

 

「錬成!」

 

錬成によって動きを封じることに成功したようだ。ネマシュの明かりで正体を確認する。黒と紫のトカゲのようなポケモンが複数地面に足を取られてもがいていた。そのうちの一体は体が大きい。

 

「コイツらは……」

 

頭に情報が入ってくる。ヤトウモリとそのボス、エンニュートだった。エンニュートは口から毒ガスを吐き出そうとする。急いでネマシュに指示を出した。こんな場所で毒ガスなんて出されたらおしまいだ。

 

「皆、目をつぶってろ! ネマシュ、”あやしいひかり“だ!」

「マーシュッ!!」

「ミズゴロウは”みずでっぽう“!」

「ゴーロッ!!」

 

ネマシュとミズゴロウの攻撃でエンニュート達は目を回して気絶した。その隙に誠司達は急いで駆け出した。

 

誠司達はネマシュのカサや”かふんだんご“、神水(ハジメは最初ポーションと呼んでいたが今ではこの名前で呼ぶようになっている)で腹を満たす。ネマシュは倒したポケモンに”すいとる“で体力を吸い取って回復している。全員分に分けているため正直満腹にはならないが、何も食べないよりはマシだ。ポケモンの肉を食う手もあるが、誠司もハジメもやりたくは無かった。誠司としてはポケモンを食べることに気は引けたし、ハジメとしてもステータス強化や能力獲得のメリットがあったとしてもあんな苦しい思いはもう御免だった。

 

この時からハジメは何か武器を作れないか模索するようになった。先程の階層でいくつかの鉱石を持って来ていたのでそれを試していく。鉱石が尽きれば、その階層の鉱石を使って試すの繰り返しだ。誠司が気になって何を作っているのか尋ねたことはあったが、結局教えてくれなかった。ただ、完成したら見せると言うだけだった。

 

 

誠司達は更に奥へと突き進んで行く。沼地の階層では悪臭の霧(可燃性でないのが不幸中の幸いだった)で覆われた場所でガマゲロゲとガーメイルと死闘を繰り広げることになった。ガマゲロゲの攻撃は強力だが、隙も大きいのでネマシュの“すいとる”や“エナジーボール”で何とか倒すことが出来た。

 

そして、新しく“メガドレイン”を覚えたのは大きかった。一方でガーメイルはハジメとヒバニーが倒した。あちらも新しく“ブレイズキック”という技を覚えたらしくハジメとヒバニーは大喜びだった。

 

 

他にも辺り一面砂で覆われた階層ではフカマルの群れと戦うことになったりもした。暑い気候の中、辺り一面砂だらけなので歩くだけで体力を持っていかれる。その上、砂の中からいきなりフカマルが飛び掛かって来るため気が休まることはない。

 

ヒバニーでは相性が悪い上にフカマル達の特性は“さめはだ”という触るとダメージを受けるものだったため、ミズゴロウとネマシュが主に戦った。ミズゴロウは小さい見た目によらず意外と技の威力が高いので心強い。途中、フカマルの進化系であるガバイトが襲って来たりもした。素早く動くため苦戦したが、ネマシュが新しく“キノコのほうし”を覚えて眠らせることが出来た。その隙に階段を降りて脱出した。

 

どうやらこの“キノコのほうし”という技は吸い込むことで効果を発揮する”ねむりごな“と違って、胞子に触れるだけで相手を眠らせることが可能なようだ。誠司も試しに胞子に触ってみたら強い眠気に襲われた。ネマシュがどんどん強くなっており、本人もそれを分かって来ているのか自信満々だ。

 

 

そしてまたある階層では密林地帯だった。ものすごく蒸し暑く、今までの階層の中でも特に不快な場所だった。階層の中をある程度進むとその不快な程の蒸し暑さの原因が分かった。マルヤクデとオニシズクモがいたからだ。しかも、どちらも通常のものよりも遥かにサイズが大きい。これには流石の誠司も恐怖を感じた程だった。ハジメなんかは鳥肌が立っていた。

 

どうやらこの二体、滅茶苦茶仲が険悪らしく誠司達そっちのけで喧嘩をしている。例えばマルヤクデが炎技を使おうとすればオニシズクモが水技を使い、オニシズクモが“あまごい”で雨を降らせればマルヤクデが“にほんばれ”で晴れさせるといった具合だ。

 

そうやってお互いに足を引っ張り合うことでこの非常に蒸し暑い環境を作り出しているようだ。まぁ、そんな調子なのでデカい図体とは裏腹にあっさり戦闘不能にすることは出来た。連携の大切さがよく分かる戦いだった。

 

だが、この蒸し暑さはこの密林にとっては良かったらしく、木の実が大量に実っている木があちこちにあった。この事実は誠司達にとって不快さを吹き飛ばすには十分だった。なにせ久しぶりのまともな食料だ。寧ろこの階層が一番良い所なのではないかと思ってしまった程だ。皆、夢中になって木の実に齧り付いた。

 

誠司とハジメ、ポケモン達は奈落に落ちてから初めて満腹という感覚を味わうことが出来た。そして、しばらく経って誠司達はいくつか木の実を持ち、名残惜しさを感じつつも次の階層の階段を降りて行った。

 

 

ちなみに、ハジメは長い髪が鬱陶しかったのかこの階層に生えていたツタを千切って髪を結んでいた。よく似合っていて一瞬だがハジメが男であることを忘れそうになったのは秘密だ。暑さで頭がやられたのだと思いたい。




昨日、ポケモンSVの新情報が出てきて今からもう楽しみになってます。第9世代のポケモンを出したいけどまだ細かい設定とか分からんからなぁ……
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