宇宙人対策課は七年前、渋谷に巨大隕石が落下したことから立ち上げられた部署だ。
七年前の宇宙の落とし物には、侵略を目論むワームという怪物が張り付いていた。
ワームは擬態という能力で人間に化け、その記憶までをも完璧に再現し、街中に溶け込んでいた。
防衛組織はワームと対抗すべく、マスクドライダーシステムの開発を進めていた。
「はあ……はあ……!」
康太は街中を走っている。
背後にはサリスというワームのサナギ体が複数匹。
(くそ! 捕まるわけには!)
康太は懐から拳銃を取り出し、サリスに弾丸を放つが、サリスは攻撃を物ともせず、彼を追い続ける。
康太の前に、ワゴン車が止まる。
「乗れ!」
康太が乗り込むとワゴン車は走り出した。
「助かったよ、慶太」
だが。
ワゴン車の前にアラクネアワーム・ニグリティアが出現した。
急ブレーキで止まるワゴン車。
「やつは!?」
「成虫か!」
康太の双子の弟、
「変身!」
慶太は飛来したダークカブトゼクターをバックルにセットした。
{HENSHIN}
電子音と共に、マスクドライダースーツが形成され、慶太は仮面ライダーダークカブト・マスクドフォームに変身した。
ダークカブトはクナイガンでニグリティアを銃撃する。
ニグリティアは一瞬で姿をくらます。
「消えた?」
と、康太。
「うわ!」
ダークカブトが空中へ放り出された。
「慶太!」
康太はワゴン車から降りると、地面に転がったダークカブトの元に回り込んだ。
「見たか? 今のがクロックアップという超高速移動だ」
「消えたようにしか」
「速すぎて見えないだけだ」
迫るサリス。
「後ろにライダーシステムを積んである。使え」
康太はワゴン車の後部ドアを開けた。
ジュラルミン製のケースが置いてある。
「それ、兄さんのために持ってきた!」
ケースを開けると、バックルが中に入っていた。
康太が背後を確認すると、サリスが迫ってきていた。
「俺にできるか?」
康太はバックルを装着した。
カブトゼクターがジョウントしてくる。
ゼクターは迫り来るサリスを威嚇した。
「変身」
ゼクターをバックルにセットすると、康太は仮面ライダーカブト・マスクドフォームに変身する。
「ふ!……は!」
カブトはカブトクナイガン・アックスモードのアバランチブレイクでサリスたちを粉砕した。
「……!?」
カブトが空中に投げ出された。
「やつか!」
カブトはカーブミラーをガンモードで粉々にすると、サーチライトを照射した。
ニグリティアの姿が浮かび上がる。
「そこだ!」
起き上がったカブトがアックスモードの刃を目にも留まらぬ速度で接近してきたニグリティアの腹部に突き刺した。
「ぎゃああああ!」
悲鳴を上げ、爆裂霧散するニグリティア。
「倒したの?」
と、ダークカブト。
「みたいだな」
二人のバックルからゼクターが外れて変身が解除される。
「兄さん、ZECTに力を貸してくれない?」
「ZECTって、慶太の勤めてる対ワーム組織の?」
「うん。入隊しろとまでは言わないけど」
「いいけど……」
「じゃあ決まりだね!」
送るよ、という慶太の言葉に甘え、康太はワゴン車で警視庁に向かった。