正義のヒーローヘヴンホワイティネス   作:アトラクション

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こんにちはアトラクションです!
年末が近いですね。

多分今年は後1話か2話・・・出せれば終わりかなぁ・・・
まさかの魔法界編は、年をまたぐ!2023年もヘヴンホワイティネスをよろしくね!()

今回のお話ではケイタきゅんが輝くぞ!!

それではどうぞ



57・魔法を撃て!何度でも立ち上がれ!

 

 遺跡の中枢、鍵のかかった部屋の前の一間。

 

 最後の部屋の前の部屋とでも言うべきその場所で、コッツ兄妹・長兄であるトン・コッツはここに座って待っていた。

 

 薄汚いローブを身にまとい、地の司祭を司る彼は喉が震える様な鼻息を鳴らして・・・ここに来る英霊達を待っていた。

 

 お遊びでここに居るわけではないが、トン・コッツはここで自分のすべき事をするために、座っている。

 

 内容は至極簡単なモノ。鍵を広い集めて、ただ勇者赤鬼の召喚した英霊を呼べばいいだけ。

 

 今現在トン・コッツの集めた鍵は拾った4個だけ。

 

 あとは弟か妹が英霊を撃破して集めてきてくれる筈・・・。万が一敗北すれば、英霊達がここに来る。ならば後はこっちに来るのを待てば、迎え撃つのみ。

 

 「さて・・・我が家族達が勝つか、英霊達が勝つか・・・楽しみだ。ブッヒッヒッヒ・・・」

 

 くぐもった震える声で笑い上げると、トン・コッツの前に足音が聞こえてくる。

 

 「来たか・・・」

 

 体重や足音の数で、ここに来たのは弟達ではないと言うのが解る。目深にかぶったローブの中で眼を隠していても、それぐらいは判別が出来る。

 

 あとは体内の魔力とかでも理解が出来る。

 

 今ここに来た者は体内に魔力が無い。それを気配を掴む様にすれば、敵・・・つまり英霊の内の誰かだと理解出来る。

 

 「お前はコッツ兄妹・・・だよな?」

 

 現れたのは男だ。感じるその実力は見なくても解る、強いということ。

 

 魔力が見えなくても、闘気を感じた。久しぶりに魔法以外での強さを持つ存在に相見えて、トン・コッツは嬉しくなるのと同時に、弟達が敗れた事をここで悟る。

 

 この男が相手ならば、おそらく敗けるだろう。

 

 「おいおいシカトか?」

 「・・・これは申し遅れた。我が名はコッツ兄妹・長兄、地を司る司祭。トン・コッツだ」

 

 ローブを取ると、見にくい豚の顔が顕になる。ニュッと飛び出た牙と、どこか人間らしさを見せるその顔に、優しさは感じられない。

 

 「・・・何かと豚顔のやつとは縁があるなぁ、俺」

 

 くすんだ金髪にオールバック、そしてツーブロックヘアスタイルの男が語散る。

 

 人・・・?否、その男は人間らしさ気配を何一つ感じさせていない。人間にも見えるが英霊でもないし、更には自分と同じ強者である事を理解する。

 

 「ブッヒッヒッヒ。このトン・コッツも強者とは何かと縁があるぞ。意外と似たもの同士だな」

 

 ニタリと笑うと、相手の男もニタリと笑う。英霊だとか人間らしさを感じないお互いの笑みの中では、どこか通じ合う所があるのか、2人は闘気は出したままだが、友好的な姿勢が見えている。

 

 「名前を聞いても?」

 「ああ。俺は佐久間ギンジ。親しみを込めてギンジでいいぜ」

 

 ギンジとトン・コッツ。2人の男がここに対峙し、遺跡内で対話が始まるのであった・・・。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 ギュウ・コッツを前にして、レンとケイタは再度激突を果たしている。

 

 ケイタは魔導書の力を開放して、ついに戦う為の力を持と始めた。それを心の底から喜び、恋人でもあるレンも心から喜んでいる。

 

 しかし一気に祝福モードに入れないのも事実。

 

 目の前に立つのはコッツ兄妹次男の、ギュウ・コッツ。

 

 「ケイタきゅんの力・・・モー素晴らしい!」

 

 正直ギュウ・コッツから見ても、ケイタには魔力も無ければ、戦う力すらまともに持っていない様に見える。更に言えば、戦いの才も無い。

 

 そんな彼が魔導書を持ち出し、ここに来てその力を開放した。

 

 白い翼のついた衣をつけたレンのスーツが元の姿に戻る。

 

 ケイタも魔導書から光を出しているが、その実かなり消耗している。

 

 脚が震え、気を抜けばへたりこみそうだ。

 

 「ケイタ・・・無理しないで」

 「ありがとう・・・でも、僕にも頑張らせて!君を守りたいんだ!」

 

 2人の恋人同士らしい息の合う会話に、ギュウ・コッツはジェラシーを感じる。肉厚のその身体に水を纏わせて、再び突撃の姿勢を出し始める。

 

 「モー我慢ならん!ウッシッシッシ!」

 

 再び水牛という技を発動し、ケイタを手に入れる為に突撃してくるが、レンがビーム牙で正面から落とし込む。

 

 水しぶきを弾きながら牛とビームの正面衝突に、ケイタは再び魔法を放とうとするが、上手く近づけないでいる。

 

 「・・・これじゃだめだ、他に方法が・・・!」

 

 何か自分に出来ないかと方法を模索する。

 

 「ウッシィ!!」

 「くっ、ぬぁあ!」

 

 レンが力押しに敗けて突き飛ばされる。

 

 地面に背中を打ち付けてから、跳ね起きるとすぐに次の形状に変える。

 

 ハンマーの形に変えると、片面打撃特化のハンマーに変わっており、代わりにもう片面にはジェット噴射の様なモノが取り付けられている。

 

 ビームハンマーの強化形態に、ケイタも驚くが驚いてばかり居るのもダメである。

 

 「ビームハンマー・クエイク!」

 

 重さをジェット噴射による制御を活かして、思い切り地面に叩きつけると、地面を陥没させる。続く地響きによる崩落。

 

 遺跡の岩石が落ちてくると、ギュウ・コッツは余裕で水のカッターに見える魔法で岩石を綺麗に斬り崩し、よそ見をしたと好機を得たレンがジェット噴射を利用して突撃する。

 

 「モー甘いぞ!猛牛(モー牛)突蓮華(バッファロー)!」

 

 ギュウ・コッツの水が全身に回り、牛の角にも水が回る。

 

 腕も脚も両方水で強化し、頭部の角を思い切りレンへとぶつけていく。

 

 「・・・敗けない!」

 「耐えてみるがいい!ウッシッシ!」

 

 鼻息の荒いギュウ・コッツと、今度はビームハンマーで激突するレンの力押し。

 

 今度は拮抗しているが、魔法の力という別次元の力により、次第にレンが押されていく。

 

 角を何度も何度もぶつけられる。一撃の重さはギンジ以上と判断し、距離を取ろうとするがそう甘くもない。

 

 「第一の魔法・エンジェラ・アーマ!」

 

 距離が近づいたケイタが、レンに魔法の加護を渡すと、再びレンに白い天使の衣がまとわりつく。

 

 単純な防御力だけでは無く、移動速度も上がるこの魔法にレンのスーツが超強化をしてもらえた様な気分になれる。

 

 自分の大好きな人から貰える力なのだ。気持ちはもっと強くなり、自分こそ最強だとも思う。

 

 もう一度この魔法を撃てば、ケイタはいよいよ倒れそうになってしまうが、まだ自分の精神に敗けるわけには行かない。

 

 まだ・・・まだ自分の甘さに敗けている場合ではないのだ。

 

 ──僕は死んでもレンを守るんだ!! 

 

 その覚悟を持ってケイタはこの魔法界に来ているのだから、ここで倒れればいつもと同じ事の繰り返しに他ならない。

 

 「ここで諦めるわけには、行かないんだ!」

 

 ケイタの悲痛な叫びをレンは聞き入れる。自分の為にここまで来てくれている彼に、もう後は何も言わない。これ以上言えば、ケイタの男気に傷をつけるから・・・。

 

 「うん・・・それなら、信じる」

 「任せて・・・!」

 

 レンが押し合いをしながらも、ケイタに告げた。その表情の中には、眼の前の敵に集中しつつも、恋人の覚悟を受け取り、清々しい微笑みも持たせている。

 

 「ウッシィー!!」

 

 再び力押しに敗けたのはレンの方だった。ケイタの魔法を貰いながらも、やはり単純な力はギュウ・コッツのほうが上か。

 

 「ぬぅ・・・!」

 

 後方へと飛びながら、レンは再び突撃の為に形状を変える。

 

 次の形状はドリル。トゲの付いた巨大なドリルに進化しており、その力も回転力も飛躍的に上昇している。

 

 耳が痛い様な回転音を鳴らして、レンが再び走り出す。

 

 「モー無駄だ」

 

 しかしギュウ・コッツは次の魔法を唱えている。両腕を交差せると、レンの左右から高水圧の拳が飛んできて、挟みこまれる。

 

 「!?」

 

 レンには一体何が起きたのかさえ解らなかった。

 

 激痛が全身に走ると、レンのビーム剣は光を失い、音もなく地面に落ち、レンの身体も地面に落とされた。

 

 「・・・ッ!!」

 「れ、レン!」

 

 ギュウ・コッツが水の魔法を新たに唱えながら、倒れるレンに近づいてくる。ケイタも精神の疲れからか、その反応に遅れてしまい、もたつく脚に言うことを聴かせながら、急いでレンの下へと駆け寄る。

 

 「だ、め・・・」

 

 レンに近づくのはギュウ・コッツ。そのギュウ・コッツの狙いはケイタ。そして、ケイタもレンに近づいている。

 

 「モー修行は終わりだ!ケイタきゅんのお腹をギュウギュウにしてあげよう!」

 「あっ・・・」

 

 ケイタとギュウ・コッツの足元にはレン、そして捕まえたい男と、捕まっては行けない男の2人がここで対峙する。

 

 「先ずは抵抗力を削ぎ落とす!マジカル・アクアス・マジカル〜」

 

 この場で魔法を撃たれれば、レンも危ない。

 

 自分はここに何をしに来たのだ。自分の大好きな恋人を守れるようになる為に来たのではないか。

 

 もうケイタに撃てる魔法は何一つとしてありはしない。

 

 だから・・・守る為に・・・。

 

 (・・・命を賭けよう・・・!)

 

 もうケイタは逃げられない。レンも逃げられない。

 

 でもレンをまもりたい。守らないと行けない。

 

 その為なら自分が死ぬことも厭わない。死への覚悟とはこういう事だったのだ。

 

 死を覚悟しながら、レンもカエデもミドリコも戦っていたのだ。

 

 死ぬつもりはなくても、こんなに重いモノが覚悟。それをケイタは今初めて知った。

 

 だから・・・この辛くて苦しくて、重たいモノを自分も背負わせて欲しい。

 

 「・・・ケイ、タ?」

 

 レンが恋人の名前を呼ぶが、ケイタは返事をしない。

 

 そしてギュウ・コッツの魔法の詠唱が完成し、ケイタとレンをめがけて激流の魔法が打ち込まれた。

 

 「タイダル・ウェイヴ!!」

 

 大波にも等しいその水は、遺跡の狭い通路や部屋を水圧で襲うには十分な威力だった。

 

 レンは強く瞳を閉じ、ケイタは恋人に覆いかぶさる様にして、レンを守ろうとしている。

 

 そして2人にはより強力な水撃が命中し、壁まで運ばれていく。

 

 レンはケイタに守られていたからこそ、そこまでダメージは無く、ケイタはモロに命中し、壁にその身体を激しくぶつける。

 

 ケイタの腕に守られたレンは、ようやく動けるようになるが、そこへギュウ・コッツのさらなる連続攻撃が飛び交い、レンとケイタは距離を離されてしまった。

 

 「うぐっ・・・ケイ、タ!」

 

 スーツはまだ限界を迎えては居ない。ならば、まだ戦える。自分の恋人を守る為に、痛む身体を押してまで、レンはとにかく走り続ける。

 

 「モー動けないかね。では、ケイタきゅんはこのギュウ・コッツと・・・」

 「お断り、だね・・・!」

 

 右手に抱えた魔導書をギュウ・コッツの鼻先に叩きつけると、いよいよギュウ・コッツはケイタの抵抗に怒りの視線を向けることになる。

 

 そしてその顔は自分の思い通りにならない事で憤る、ヘルブラッククロスとなんら変わりない感情。

 

 「モーふざけるな!」

 

 ケイタの首を掴み、投げ飛ばす。石柱にその身体をぶつけるも、ケイタにおこまでダメージは無かった、。白い衣が守ってくれた様だった。

 

 「・・・これ以上、僕の好きな人を、レンを傷つけてたまるか・・・!」

 

 ガクガクと震えているのに、芯がある様な感覚が脚に広がる。

 

 傷つく事を恐れたケイタが、今こうして恋人、そして仲間の為に立っている。

 

 これも彼の覚悟だ。こうなるとは解っていても、ケイタはここまで来て、もう逃げないと決めた。

 

 「ケイタ・・・もう、やめて・・・」

 

 辛そうな顔をしているケイタに、レンは本気で制止したいが、もう届かない距離感に居る。

 

 「モー諦めろ」

 

 レンの脚に粘度の高い水が纏りついて走る脚が止めれてしまう。そして水の拳が現れ顎へとアッパーカットしてくる。

 

 魔法の攻撃に苦戦させられ、レンはそれでもケイタを助けたい。

 

 そんな傷つくレンを見たケイタもまた、レンを助けたい。

 

 (せっかくのこの力・・・!僕は戦う為に、皆を守る為に、ここに来たんだ!)

 

 魔導書が再び光輝く。

 

 (魔法を撃つんだ!攻撃出来なくても、この状況を打開する魔法を・・・!)

 

 何度でも立ち上がる為に、ケイタは正義の魔法を頭の中で沢山思い描く。基本、守る為の力であるケイタに攻撃の魔法は撃てないが、とにかくレンを守れる魔法を考える。

 

 白い衣をつけるだけではない、次の魔法を。

 

 (・・・跳ね返すのなんてのも、守れる魔法じゃないかな・・・)

 

 一つの妙案。攻撃が出来なくても、このギュウ・コッツの攻撃魔法からレンを守れれば、それでいいのだ。

 

 撃破は自分には無理だ。だからこそ、レンにトドメをお願いするしか無い。

 

 魔導書が更に光輝く。

 

 「モー勝ち目はない!ケイタきゅんは一緒に愛を育んで、そこの女はここで倒れる!これで修行は終わりだ!」

 

 高笑いを上げるギュウ・コッツをすり抜けて、ケイタは急いでレンの下へと駆け出す。相手がよそ見しているこの瞬間、これが最後のチャンスだ!

 

 「モー逃さなぁい!!」

 

 ギュウ・コッツの魔法が再び発動される。しかし、ケイタはここでもう勝利を確信している。

 

 胸の中にある温かい気持ちが溢れ出て、レンを守れると言う大きな感情の力が溢れ出ているからだ。

 

 「レン・・・勝つよ!」

 「同意。私達は、敗けない」

 「何を言っても、最後に幸せになるのは、このギュウ・コッツだ!」

 

 水撃の魔法・タイダル・ウェイヴが再び発動された。次にこの魔法を喰らえば、きっと壊滅する。

 

 しかし、魔導書の光とケイタはここで勝ちを確信した。

 

 魔導書を開き、新たに光り輝く一文。何を書いてあるか解らなくても、それは言葉となってケイタの脳内に文字が浮かび上がる。

 

 「ケイタ・・・まさか・・・」

 

 レンの眼が大きく見開く。ケイタの魔導書とケイタの表情を見て、レンも勝ちを確信できる様な大きな期待をふくらませる。

 

 「ああ!必ず僕たちが勝つよ!第ニの魔法!」

 

 この短期間で、魔力の無いケイタが心の力で引き出したもう一つの魔法。

 

 これこそがヘヴンホワイティネスとして戦う覚悟を決めたケイタの、戦う為の力。

 

 「エンジェラ・シルド!」

 

 天使の翼が舞い落ちる様に、純白の大盾が目の前に現れる。

 

 外に向けているのに、ボウルの様に内側へとへこんだ奇妙な形をした盾だが、そこへタイダル・ウェイヴが命中する。

 

 水はケイタとレンの左右へ流れ、ほとんどの水撃はこの盾が飲み込んでいる。受け止めたその水はやがてひとつの水の球体となり、ギュウ・コッツへと跳ね返る。

 

 「ギュウ・コッツは水が苦手だと言っていた・・・!自分の水を浴びれば・・・もしかしたら!」

 

 ケイタの妙案は見事に的中したのか。ギュウ・コッツは跳ね返った水撃に驚愕している。

 

 もう魔法を撃てないとタカをくくっていたから、この反撃に驚いている。

 

 「水、水がぁああ来るなぁ!」

 

 打撃に等しい水撃がギュウ・コッツに当たると水浸しになり、ギュウ・コッツは膝を地面につける。

 

 「み、水は苦手・・・」

 「次は水じゃなくて、炎にでもなれば、いい」

 

 レンが空中へと飛び、ビーム剣を構える。この状態ならばきっと決定打が撃てる筈と、勝負を決めにかかった。

 

 「そして炎でもきっと勝てないよ。僕が彼女を守るからね・・・!」

 「ビーム剣術!」

 

 動けなくなってギュウ・コッツへと、レンが再び突撃。

 

 ビーム剣の形状はデュアル。二刀流のその形状は両方とも同じ長さであり、鉤爪の様な返しのついた切れ味の鋭い青白い刃が煌めいている。

 

 「デュアル・エクステンション!」

 

 デュアル・エリミネイトよりも速く、そして強くなった乱舞攻撃。

 

 右で斬り、左で払い、両方で斬りあげ、浮いた敵を回転しながら同じく空中に舞い飛び、更に何度も斬撃を浴びせる。

 

 「よくも、ケイタを・・・許さない」

 

 最後は遺跡の天井を蹴って、下へと飛びながら、かつてギンジが砂の怪人を相手に繰り出したかの様な大回転斬りをお見舞いする。

 

 「デュアル・ダイシャリン!!!」

 

 斬りつけながらギュウ・コッツと共に落下し、遺跡にまたも地響きが鳴り響く。

 

 ケイタを傷つけた事、恋人である自分を差し置いて奪おうとした事、そして・・・2人の仲を引裂こうとした事で、レンの怒りも最大まで来ていた。

 

 そしてここまで来てのレンとケイタの連携による、大反撃。

 

 ギュウ・コッツはここに倒れた。レンとケイタの恋人同士の絆の力の前に。

 

 「やったね!レン!流石だよ!」

 「ケイタもありがとう。貴方が、居なかったから、勝てなかった」

 

 レンとケイタがお互いにほほえみ合う。ケイタは倒れそうになるが、それをレンが抱き抱える。

 

 顔が近づき、2人が見つめう。今まで戦ってきたレンと、今ようやく戦える様になったケイタ。

 

 そんな2人が、やっと同じ境遇として横並びになれた嬉しさで、顔を近づける。

 

 キス。こんな所ですることではないが、2人の愛情がここで爆発しそうになっていた。

 

 なっていたのだが・・・。

 

 「モーたまらん。強いじゃないか、ヘヴンホワイティネス」

 

 そんな2人の間にギュウ・コッツが立ち上がり、空気を破壊する。

 

 一気に現実に引き戻され、レンとケイタが少しだけ距離を離す。

 

 「鍵を渡そう。これは完璧にこのギュウ・コッツの負けだ」

 

 諦めも肝心なのか、素直に鍵を手渡す。

 

 レンが鍵を受け取ると、ギュウ・コッツはレンとケイタに拳を突き出す。

 

 なんの事か解らなかったが、レンにはそれが理解できた様で、拳をぶつける。見様見真似でケイタもそれと同じ事を繰り返し、ギュウ・コッツはウッシッシと笑う。

 

 「ケイタきゅんの事は諦める事にしよう。代わりに・・・」

 

 ケイタの耳に近づいてギュウ・コッツはなにやらコソコソと話し始める。

 

 「あの勇ましい男、いるだろ?名前は確かギンジ。あの男モー好みなんだ。恋人は牛系男子でもいいか聞いてみてくれないか?」

 「あー・・・いや多分無理だよ」

 

 ギュウ・コッツはそれだけ聴くと、がくりうなだれて敗北を2度味わった気分になった。

 

 とにもかくにも鍵を手に入れ、ケイタも戦う為の力を手に入れた。

 

 後は仲間達と合流して、鍵を全部集めればギンジチームの勝利になる。

 

 「それじゃ、行こ。ケイタ・・・ケイタ?」

 「あ・・・ごめん・・・なんか急に腰が抜けて」

 

 ここまで来てへっぴり腰になるケイタは、自分自身がとても情けなく感じる。

 

 初めての戦闘に、初めての事ばかり。覚悟の重さをしったケイタはとにかく倒れそうになるのだが、レンによっておぶってもらい、仲間達と合流を果たすのであった。

 

 ・・・。

 

 ・・・・・・。

 

 ・・・・・・・・・・。

 

 「あれ、普通は逆だろ・・・」

 

 一人残されたギュウ・コッツは、レンとケイタを眺めて、ツッコミを入れるのであった。

 

・・・・・・・・・・・・・・・

 

現在の鍵数

 

ギンジチーム

4つ

 

ギンジ、1

カエデ、1

ミドリコ、1

レン、1

 

コッツチーム

4つ

トン・コッツ、4つ

ギュウ・コッツ、1→0

トリ・コッツ、0

ジン・コッツ、0

 

未取得の鍵、無し

両チーム半分取得!!

 

・・・・・・・・・・・・・・・

 

続く

 

  

 

 




お疲れ様です。

今回ケイタを輝かせる為に、このお話を書きました。
本当は非戦闘員としての役割をもたせ続ける感じで行きたかったけど、ケイタがどうしてもと言うので・・・!
でも好きな人を守りたいと願い、想うだけではなく行動に移せるのがケイタの良い所なのかもしれませんね。リア充爆発するな、幸せでいろ!

キャラネタ書きます

角倉ケイタ
白い魔導書をもった事で覚醒した少年。
レンを守る事ができる様になって、ホントに嬉しく思っている。
魔力も才能の無い彼が心の力だけで、第ニの魔法まで撃てたのは奇跡じゃないです。愛です。

宮寺レン
ダイシャリン系未来女子。
ケイタに恋し、ケイタに恋されたクールな女の子。
ギュウ・コッツには心底ムカついていた。

コッツ兄妹
魔女の手下

ジン・コッツ
長女でかつ、一番下の末っ子。甘やかされているが、かなりめんどくさがり。
風の魔法を得意とし、父親の種族は魔人(ただし魔法界のであり、ゲヘナミレニアムのとは関係無し)
母親の美貌を受け継いだ。
名前の由来は人の骨

トリ・コッツ
三男であり、火の司祭。出番がまともになく、かませみたいな扱いに終わった。
母親の体つきを受け継いだ。父親は鶏の獣人。
名前の由来は鳥骨。ただし読み方はとりこつになっており、本来はちょうこつと読む場合も。

ギュウ・コッツ
水が苦手の次男。水が苦手なくせに水の魔法を操る。
ガチホモ。母親の特殊性癖を受け継いだ。
父親は牛の獣人。
ケイタは諦めたが、次はギンジを狙っているらしい。身体は傷だらけになってしまった。

トン・コッツ
コッツ兄妹の長男。謎に包まれた所は多いが、野盗をする辺りろくでもないやつなのは間違いない。母親からは何も受け継いでいない。
父親は豚の魔人(魔法界産)
大地を司る司祭。魔女には昔ボコられてから絶対服従。

・・・

次回はトン・コッツvsギンジの開戦!
そして今度こそあの怪人が魔王との接触をし・・・!

正義の衝撃を魔法界に轟かせろ!ヘヴンホワイティネス!

感想や応援いただけましたら、小躍りします。
それではまた次回!
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