毎度拙いながらもこのお話も70話突破しておりましたね。
最近はことごとくゲームに時間取られたり、睡眠に時間を取られたりしておりますが、執筆も続けておりますよ!
むしろゲームする時間の方が少ないモノでね・・・
ではでは、73話!はーじまるよー
自分の存在意義を見出そうと、毛の怪人は自分の毛むくじゃらの身体を姿見に写して見てみる。
どこからどうみても素敵な怪人の身体であり、この毛一本一本が自分の操る武器となりまた能力ともなっている。
素晴らしいと思える。この身体から溢れる底の見えない男性フェロモン、男としての素晴らしい身体。
そして赤いふんどしにはヘルブラッククロスの怪人の瞳のマーク。
この赤いふんどしのおかげで自分の自身を強く持つ事が出来る。
毛の怪人は自分でも抑えきれない程の性欲を持っている。旺盛なその欲は、今すぐにでも女性を抱きしめて全てをめちゃくちゃにしたおいとさえ思っている。
っというより毛の怪人の後ろには、無数のベッドが敷かれており、一台ずつ一人の女性戦闘員や、誘拐した女性達があられもない姿で倒れている。
誰一人として抵抗を許さず、この毛の怪人によって抱かれた。
誰一人としてそれを受け入れるしか無く、受け入れないという選択肢を持たなかった。
それらの人間全てを味わい、堪能した毛の怪人にはまだ足りない、これでは満足しないと、フラストレーションが溜まっていく一方だった。
(己はもっと・・・抵抗するオンナを抱きたいのだ・・・)
いくら抱いても飽きる事は無いが、それでももっと違う味を楽しみたい。
抵抗や嫌悪感で一杯のオンナを、自分の身体で制圧したい。屈服させたい、分からせたい、征服したい。
全てのオンナは自分に抱かれるのが正解であり、これから先の力が支配する世界においての基準の一つになるのだ。
毛の怪人が姿見から離れると、呼吸荒く気絶する女性戦闘員を見つける。何番目に抱いたのか解らないが、このオンナの味はとても美味なるモノだったのを覚えている。
次はもっと優しくしてやろう。
そう思いを乗せた毛の怪人は一本の鼻毛を抜くと、鋭く尖らせる。
長剣の様に太く長く硬く伸びた鼻毛を、女性戦闘員の喉元にその先端を向ける。
そして静かに突き刺すと、女性戦闘員は眠りに付いたまま、その生涯に終わりを告げた。
静かに、そしてとても簡単に命を失った死体を、胸に抱きかかえると血液が毛だらけの背中に垂れてくる。
その血がしたたる感覚をもオンナを味わう事の一つとして、毛の怪人は自分の欲求を一つ解消した気分になった。
(・・・リコニス女史も良さそうだ・・・いつか味わいたいモノだ)
己の私利私欲でしか無いが、毛の怪人は大幹部であるリコニスを抱きしめたいと思っていた所でもあった。
あの狂人と熱い一夜を過ごせれば、きっと大きな欲望を発散できるだろう。
今はそう出来なくても、自分ならば・・・必ず出来ると信じて毛の怪人は、自らを超性欲の怪人と名乗りながら、ドクターパープルの研究室へと脚を踏み入れた。
・・・・・・・・・・・・・・・
カエルム教会の昼はとても穏やかで、あれだけ騒がしかった子どもたちの喧騒は今は聞こえない。
月島ルカと天体アキハは教会の裏にある小さな庭、そこの縁側に座って真夏を堪能していた。聖なる雰囲気とはかけ離れているが、この和のテイストを残しつつ、生活感のある空間でルカは退魔教会のお手伝いを終わらせて、ここで休息を取っていた。
小鳥のさえずりとセミの鳴き声、そして風に揺れる木々の擦れる音が心地よく、暑さを気にしないならここで眠れそうだとルカはだらけてしまいそうになる。
「あー・・・昨日の激しい戦闘が嘘のようだよ」
昨晩は怪人四天王の座を狙おうとする、蜘蛛の怪人、そして鋼の怪人との撃退や、銃の怪人との戦闘が行われた。
正直これだけ戦闘が続いていたら、自分一人では抑えきれなかったとも思う。
本当に熊沢レイナが居てくれて良かったと、心の底から思う。彼女が居なければイロという公安の人も、自分の命も、ギンジ達の帰るこの街を守れなかったのではないかかと、悪い方向に事が運ぶ事も想像してしまう。
「もっと強くなったって・・・思ってたんだけどな」
サン・アンフェールとの戦いにおいて、自分一人だけの戦いになり、どれだけ絶望的な状況であっても、悪に屈しない為に今より強くならないと行けないと自覚していた。
ギンジ達との介入によって、それは実現出来たと思っていたのだが、そんな自分の自信を打ち砕く様に現れるヘルブラッククロスの怪人達。
銃の怪人という異様なタフネスを誇る怪人や、圧倒的な防御力を持つ鋼の怪人の存在。
考えれば考える程、ヘルブラッククロスの造りだす怪人は、底が見えない実力を秘めている。それはあの佐久間ギンジも同じなのだが。
「・・・」
ふと、ルカはギンジが今何をしているのかを考えてしまう。
ヘヴンホワイティネスと同じぐらいの、大きな恩義のあるあの魔法使いの少女・・・小町サクラの故郷とやらのピンチの救援に駆けつけに向かったギンジ。
そんなギンジが今何をしていて、もしかしたら辛い状況に陥っているのでは無いかとルカは要らない心配をしてしまう。もちろん心配なのはギンジだけではなく、カエデもレンもミドリコもケイタも・・・。
同じ正義の志を持つ彼らが今ここに居ない事、そしてそんな彼らが今どんな状況なのか、そんな事ばかりをここ数分で考えては消して、消しては考えてを繰り返してしまっている。
教会には似つかわしくないと言えば言葉は悪いが、季節合わせた水玉模様の風鈴が、ルカの頭上で鳴ることでほんの少し冷静になる。
真夏の照り返す熱気と、顔を撫でる土臭さを混ぜた風。その風が今この一瞬だけの平穏は、仮初の平和だと言う事をルカに突きつける。
(・・・ルカ、もしかしたら)
アキハは風に煽られながらも、この夏の空気の中に不穏なモノを感じ取った様子で、ふわふわとルカの眼の前を漂っている。
くるりと姿を翻すと、すぐにルカの心の中に戻る。
「・・・何か来たのかな?」
(多分・・・怪人よ)
ヘルブラッククロスがここにまで襲撃に来たのだろうか。
ここは恩人でもあるレイナの家も同然。安静にしていないと行けないイロや、教皇として女神像に祈りを捧げるミツキ、そして教会に住む子供達。
そしてこの庭には、正義のヒーロー・ムーン・パラディース。
集中する事で、やがて風の音や小鳥のさえずり、木々の音を無くして行く。正確にはその音が耳に入らない程、敵の存在に神経を張り巡らせていく。
セミの鳴き声だけがより強く聞こえていたが、やがてそれも耳に入らなくなる。
(・・・こっちよ、アタシの勘だけど)
アキハが木で造られた様な、けれど自然が生み出した様にも見える天然の洞窟に指を指す。
相手がヘルブラッククロスの怪人ならば、ここに居るルカにおいては・・・撃退、もしくは撃破をするべきだ。
覚悟ならとうにしてきて居る。ギンジ達のために、そしてここに泊めてくれたレイナの恩義に報いる為にも、ルカは意を決してこの自然の洞窟に向かう。
腰を曲げながらこの洞窟を進み、真夏の蒸す様な暑さに堪える。
枝が突き出て、葉が落ちていて、そして蜘蛛の巣が貼られていて、それでも進みづらいが、それでもルカは進む事を諦めない。
少しだけ広い空洞まで到達する事で、ようやく曲げた腰を伸ばせる。
「すごいな・・・」
視界に広がるのは木々で覆われたドームの様な場所。
ほんの少し涼しく、そしてなんと言うか臭い。
この臭さは覚えがある。人の匂いだ。
「・・・」
ルカとアキハが心を通わせてみる。もしかしたらここに誰か生前居たのかもしれない。言うなれば土に埋もれた死体の臭いを感じ取っていた。
嗅覚ではこんなに解るのに、教会には届かないのはこの自然のドームが遮っていたからだろう。
「・・・!」
ルカが視界に捉えたのは人の影。
黒い装甲に身を包んだ、昨日倒した筈のあの怪人がここにまで脚を踏み入れていた。
「おおお!?ギャーハッハッハ!見つけたぜ」
「お前は!」
けたたましい高笑いをしながら、骨と思わしき何かを踏み潰した男が、ルカを見つけるなりいやらしい笑みを浮かばせる。
「匂いをたどって正解だったぜ!くっせー死体の香りもしていたけどよぉ、まさかこんな所でムーン・パラディースに会えるとは思わなかったぜ」
(呆れた生命力ね・・・)
現れたのは銃の怪人。
ヘルブラッククロスの怪人キラーエリートを自称する怪人が、レイナの住処であるカエルム教会にまで進撃してきたのだ。
「馬鹿な!昨日倒したはずなのに!」
「おっ、その顔かわいい〜!じゃ、さっさと結婚しようや」
まるで祝砲とでも言うのが正しいのか、銃の怪人は頭上の木漏れ日の差し込む木のドームを撃ち抜いた。
右手の機関銃から煙が出ると、それをルカに向ける。
「お断りだと!」
深緑をイメージしたカラーリングのスーツに変身する。小さなマントが肩から翻ると、それは月齢を表示するかの様な模様が浮き出ている。
「何度も!」
次に満月の様な聖なる光を宿した大盾が召喚され、ルカの右腕の装着される。回転させながら地面に突き刺すと、そのまま土をえぐりながら銃の怪人へと突きこんで行く。
「言っているだろう!!」
今度は顔面を完璧に捉えた体当たり。だが銃の怪人はそんな簡単に人を撥ね飛ばす様な一撃に対して、胸を張って受け止める。
全身に重苦しい衝撃が叩き込まれ、骨身を震わす大衝撃まで走っているのに、銃の怪人はモノともしていない。
「がふっ・・・効くぅ・・・」
(ルカ、気をつけて!この怪人変態よ!)
「僕もそれは薄々感づいていたよ!」
聖カエルム教会・自然ドームの戦い
ムーン・パラディース・月島ルカ
vs
ヘルブラッククロス・銃の怪人
銃弾を弾く月の盾の音が、ドームに響いた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
「おいおいなんだいありゃあ」
車を運転する藤原が、ガラス越しに見える奇抜な格好の存在に、怪訝な表情を見せている。
この車は現在聖カエルム教会へと進んでいた。すべき事を終えたレイナと藤原は、今夜だけ藤原の泊まる所を提供する為、藤原が運転させられていたのだが・・・。
東度固化市に戻る傍ら藤原の車から見える位置、歩道には赤いふんどしの毛むくじゃらの大男がアフロを汗で汚しながら、こちらを見つめているのだ。
藤原にもレイナにも普段ならば職質をする様な存在だが、この男には普通の人間には無い異様な雰囲気とある特徴を持っていた。
それは瞳。
レイナも藤原も見たことのある、怪人の瞳。
「ありゃあ」
「怪人、ですね」
つい昨日、レイナも藤原も対面したあの怪人の瞳だ。
「さっきからこっち見てるぞ。無視してみるか?」
「脚を触らないでください。無視してみましょうか」
言うと車はすぐにその赤いふんどし男を無視してみようと、エンジンを蒸かし始める。
「うおっ!?」
バス・・・っという音が鳴った。その音と同時に、車は後方がコンクリートにくっつき、ガリガリと耳障りでうるさい音が車内に響き渡る。
「まったく、昨日と言い今日と言い、なんで警察車両はこうやって攻撃されるんだ!」
車が人通りの少ない所に止められると、レイナも藤原もドアを開けて車道に出る。
するとあのふんどし男が、剛毛を纏う腕をふんどしに入れ込み、なにやらモゾモゾと、その手を動かしている。
「公然猥褻だぞ!」
レイナが注意をするが、赤いふんどしの怪人はその手を止めない。
そしてその手をふんどしから取り出すと、その手に指に挟み込む様にして取り出したのは、一枚の写真。
「己はコウゼンワイセツなんて名前じゃない」
赤いふんどしの怪人は藤原にその写真を見せつける。
「げげげ!」
藤原が狼狽した。その写真は昨日も女王ナメクジの怪人によって見せられた、自分の写真だったからだ。
「貴様がフジワラだな?貴様に罪は無いが・・・」
警戒を解かない姿勢で赤いふんどしの怪人が急に黙る。
「(訳あって貴様を殺すのサイン)・・・っという事だ」
「いやどういう事ぉ!?」
言うが早いか、赤いふんどしの怪人が一本の毛を使い、藤原の心臓めがけて伸ばすが、レイナが破邪の剣でそれを斬り崩す。
「へ?おいおい熊沢、なんだよその姿」
レイナの今の姿は銀色の修道服。虹色に輝く剣は鞭の様にしなりながらも、抜群の切れ味を残して輝いている。
藤原が何故狙われているのかは解らないが、レイナは緊急事態と称して急遽変身したのだ。退魔師としての本当の姿をここで出したのだ。
「説明は後です!藤原さんは、離れていてください!」
「オンナには手は出させん!来い!」
赤いふんどしの怪人が指を鳴らすと、どこからともなくぞろぞろと戦闘員達も姿を表してくる。
「お、おいおい・・・おじさん人気者だなぁ、照れるな」
黒いパワードスーツに身を包んだ戦闘員達が、藤原とレイナを取り囲み、恐ろしい殺意を二人に向けている。
「自己紹介が遅れたな。我が名は超性欲の怪人!」
アフロを揺らして超性欲の怪人が自己紹介をするが、そこを隙と見てレイナが破邪の剣を飛ばしてくる。
「怪人様!ぐあっ」
戦闘員の一人が超性欲の怪人を守り、その身体が破邪の力によって浄化されていく。
「己はフジワラだけを狙う。お前らはあのオンナを捉えろ。多少痛めつけても構わん」
「了解!」
戦闘員達が一斉にレイナを取り抑えようとしても、彼女には誰一人として手を触れる事が出来ない。
美しく気高き退魔師に、下劣な悪は触れる事は愚か、近寄る事すら出来ない程、虹の残光が全てを切り崩し、退魔の力のよって浄化されていく。
「なっ・・・予想以上に強いぞ!」
「もしかして弱いと侮られていたのか?破邪の連鎖剣!」
鎖に繋がれた何本モノ剣が、本当に鞭の様に操るレイナの腕によって、幾重にも連なる巨大な丸鋸になり、戦闘員達を容赦無く打払う。
「これじゃあまるでヘヴンホワイティネスだな。おじさんは危ないから離れてるよぃ!」
「そうしてください!戦えないなら邪魔なんで!」
「お言葉に甘えるぜ!」
藤原がレイナの力を見て、ヘヴンホワイティネスのカエデやレンに似ていると思った。まさか彼女までもが戦える力を持っているとは思っていなかったが。
藤原が走って車の影に隠れるのを見逃さず、超性欲の怪人はなおも藤原を狙って攻撃をするが、レイナが立ち塞がった事で、一度攻撃の手を緩める。
「私が相手だ!怪人め!」
「己は他の怪人と違い容赦しない。他の怪人と違ってアソコも大きいぞ?試してみるか?」
「ふん。大きさだけが全てではないさ。それに私と相性の合う怪人はこの世にたった一人しか居ないさ」
「(それが己だと証明してやろうのサイン)・・・行くぞ!」
破邪の剣と鋭い腕毛のブレードがぶつかり合うと、スルリと腕毛を斬られ、レイナが超性欲の怪人に肉薄する。
(早い!そして・・・出来る!)
レイナの能力の腕に関心しながらも、超性欲の怪人へと破邪の剣が振り下ろされた。
(この怪人・・・底知れぬ気迫!ふざけた言動だが、ひょっとすると強いぞ!)
お互いに余裕を保った表情で距離を取ると、車道の真ん中で激突を再度繰り返す。
「藤原さんをどうして狙っているのかは知らないが、お前にあの人は殺らせない!」
「ヘヴンホワイティネスでも無いのに、人間に与するオンナ、か。いいぞ抱きがいがある!」
再生した腕毛は更に鋭利なブレードとなり、レイナも破邪の剣を更に強度を増して刃と毛刃の鍔迫り合いを開始する。
車道の戦い
退魔警察・レイナ
vs
ヘルブラッククロス・超性欲の怪人(毛の怪人)
(・・・おじさんの出番ある?これ?)
ありません。
・・・・・・・・・・・・・・・・
木が作りあげた天然の洞窟、そこはかつての教皇であった五天・黒天の逃げ道の一つであった。
そんな逃げ道はヘヴンホワイティネスがレイナの過去、そして現実に触れた事、介入によりようやく使われる事になった逃げ道の一つだった。
そこで黒天はヘルブラッククロスへの正式な加入を試みたが、当時の大幹部であったドクターミヤコ、そして柏木タツヤによる裏切りによって、殺害されてしまった。
バラバラにされたその死骸は、死んで尚も魂だけはここに留まり続けた。
そんな魂はいつか反撃、復讐の機会を刻一刻と練り上げては、ここに誰かが来るのを待ち続けていた。
なのに現れたのはヘルブラッククロスの怪人であり、しかも全身に銃を取り付けるというデタラメにも程がある馬鹿げた怪物だった。
しょうがないからコイツに取り憑いて、復讐を企てたのだが・・・。
(こやつ・・・自我が強い!しかも儂と同じ様に、私利私欲の方向がとても・・・!)
操る事は出来ず、乗っ取る事も出来ず。
挙げ句乗り込んだその身体は、人の心を宿しておきながら、とてつもない強大な欲望を秘めていた。
飲まれる。このままでは、せっかく残した退魔の力による延命も、無意味となり飲み込まれて消化されてしまう。
逃げ出さねば。なんとしても。
(くおおお!逃げるのじゃ!ウメミツキも、レイナも、儂のが味わうまで・・・)
ようやく真っ黒な魂が銃の怪人から抜け出す。
(へ?)
黒天が抜け出した先、まだ昼間だと言うのに満月の様なモノ、何かがその月光の輝きを放っており、黒天の本当の意味の最後の景色は美しき月夜に輝く満月そのモノだった。
「ムーン・ドライバー!」
(はむっかつっ!)
ルカの放った必殺技が見えないその魂ごと、銃の怪人の身体を叩いた。
「いいぜぇ!その痛みがもっと強くしてくれる!」
銃の怪人の黒い装甲とルカの盾に挟まれ、黒い魂が今度こそ消滅した。
これにより人知れず五天による復讐の驚異が去ったのだが、そんな事全く知りもしない銃の怪人とルカは、気にせずに戦闘を続行する。
「怪人銃術!ヘル・バルカリン!」
膝に取り付けられたバルカン砲から、赤黒い弾丸がルカをめがけて解き放たれる。盾で防いで居ても、その細かい衝撃が両手に伝わる。
「怪人銃術!
更に両腕の機関銃からの♡の形をしながら、赤黒い弾丸が解き放たれて行く。
(ルカ!攻撃して!)
「わかってる!」
このままでは防戦一方である。
なんとかして攻撃したいが、今の位置から横に避ければ、もしかしたら教会に届いてしまうかも知れない。こんな怪人によって、教会に居る誰かが怪我をする事だけは、ルカの正義の基準においてそれだけは避けたい事であった。
だから今は防御に徹している。反撃する為に動かないと行けないが。
(ルカ、こうなったらレッドムーンを発動しましょう)
アキハの提案とその意味はきっと、この防御姿勢のまま攻撃出来るからとの事だろうと推測する。
しかし強化状態に入っても、これだけで倒せるとは思えない。
あの怪人はレイナと二人がかりでようやく動きを止めて、そしてなんとか倒した相手だ。
異常な生命力を秘めているのは間違い無いこの強敵に、無策のまま強化状態で挑んでも意味が無い。
「・・・どうしようか」
ルカが奥歯を噛み締めながら銃の怪人の遠距離攻撃に、苛立ちを見せる。
「ギャーハッハッハ!いい加減諦めて結婚しようぜ!」
銃の怪人は未だルカの事を諦めていない様子で、どんどん銃を撃ち込んでくる。
甲高い破裂音を鳴らして行く盾に傷は無くても、このままではいつかブレイクされてしまう。
「結婚!それ結婚!あ、それ結婚!けーーーっこん!」
次第に飽きて来たのか、リズミカルになる銃の怪人の攻撃。それでもルカは今はここを動くべきではないと、そう判断したまま防御の姿勢を崩さない。
(・・・ルカ、良いことを思いついたわ)
「なんだい?本当に良い事なんだろうね?」
アキハの顔は今は見えないが、なんだか嫌な予感がする。
こういう時のアキハの提案はだいたいルカにとって良い事ではない。
実際サン・アンフェールと戦っている時は、良い様に使われた事を思い出す。
しかしながらそれで上手く事が進んだ事もあるため、一概に全否定はしないが、それでもとてつもなく不安がよぎる。
(一回降伏しましょう。さらに──)
アキハのキリっとした顔つきは、ルカには見えていない。だがなんとなくエアメガネくい!をしているに違いないだろうと、ルカはげんなりする。一応今は命もかかっている大事な局面なのだが・・・。
「ギャーハッハッハ!どうしたどうした!もう終わりかぁ!」
銃の怪人がまだまだ弾丸を撃ってくる。それを盾で防ぎながら、ルカは盾の上部から腕を振り上げる。
(──っていう事よ。もう行動していてアタシは嬉しいわ)
「・・・気が進まないよぉ」
しょぼんとした顔でルカは戦闘態勢を解いた。それを合図と判断したのか、銃の怪人が銃撃を中止する。
「・・・ぼ、僕たちの敗けだ。降伏する」
「おっ急に素直になったな」
(あいつはきっと馬鹿のタイプだから、もしかしたら通用するわ。頑張ってルカ!)
言われた通り降伏した。
次こそが最もルカが気が進まない事を開始する。
(ほ、本当に言わないと駄目か?)
(大丈夫よ!ほら!アタシの言うとおりに)
ルカが変身したままの姿で、盾を持ったまま銃の怪人へと躙り寄る。
「どうしたぁ?ついに結婚を認めるか?」
銃の怪人が間抜けにも両腕を下ろす。
そして恐れながらも近寄ってくるルカに視線は釘付けになっている。
その視線はルカの小さな胸に向けられており、怪人としてのリビドーが加速していく。
なんて抱き心地の良さそうな身体をしているのだろうか、ムーン・パラディースは。
全てにおいて銃の怪人の好みになっているこのボーイッシュな少女へ、銃の怪人は今すぐ抱きしめてやりたいとさえ思っている。
「・・・〜〜っ」
歯を食いしばりながら、ルカは恥ずかしさを押し殺して銃の怪人に言いたくない言葉を発する。
「あ、貴方の様に強くてかっこよい怪人様に、お、よ、お嫁さんにしていただけるなんて〜・・・こ、コウエイです・・・うぅ、こ、これから貴方の為に、精一杯奉仕させていただきますから、もう攻撃しないでくだ、さい」
(いいよールカその調子よ)
(やだ!キモい!キモイキモイキモイ!)
ルカの発言を気にせずアキハは、尚もルカへと応援を送る。本当はこんな事やりたくないのはわかっている、
だけど攻撃するにはこれしか無いのだ。男性には使えなくて、女性ならば成功しやすい作戦。
アキハ命名の
本当にこんなの成功するのだろうか。しかし相手は手負いの怪人。
昨日ルカとレイナで思い切り攻撃したのだ。昨日程動けて居ないのはその影響もあるだろう。
「おおおおおっし!ついにムーン・パラディースと結婚だぁぁ!」
「あ、アハハ、ウレシイデス・・・」
まだだ。まだ耐えろ。そう自分に言い聞かせて、ルカは攻撃のチャンスを伺う。決して殺気を漏らさない様に。
「ぼ、僕の身体に・・・ひどい事しないなら、い、今ここで・・・その、こ、子、ヅクリを・・・」
「ヒャッハー!いいぜいいぜ!昂ぶって来たぁぁぁ!!」
全身を使って喜びを表現する銃の怪人へ、ルカが今こそ強化状態であるレッドムーンを発動する。
全力でこの怪人を撃破する為に、月島ルカはサン・アンフェールと戦っていたよりも強い憤りと、屈辱的な想いを盾に乗せる。
「なっ!?」
(今よ、ルカ!最大で決めなさい!)
銃の怪人がルカの姿が昨日と同じ強化状態に入った事で動揺する。
「喰ーらーえっ!」
見た目は少年に見えても身体も心も乙女。8月26日、今日、月島ルカは最大の屈辱を味わった。
正義のヒーローなのに、こんな姑息な手を使わないと勝てない強敵が現れた事に。
「レッドムーン!」
「おい!ちょっ、待って卑怯だぞ!」
皆既月食の大盾はより高い破壊力を乗せて、銃の怪人の身体の横薙ぎに食い込んでいく。
「吹き飛べぇぇぇぇっ!」
全力で大盾を振り回し、銃の怪人の身体を上空へと舞い上げる。
「
更に上空へと赤い月の光線を解き放ち、銃の怪人が天然のドームとなった木の天井へとぶつけられる。
押し込まれる様にして赤い光線が、手負いの銃の怪人の身体を更に突き飛ばして行く。
「ぜったいに・・・嫁にしてや、る・・・」
『(断・固・拒・否!)!』
ルカとアキハの2つ同時の叫びと同時に、光線が勢いを増す。その光線により銃の怪人はドームを突き抜け遥か上空へと吹き飛ばされた。
「ギャーハッハッハ!覚えてろよぉぉぉぉ・・・・・・」
空の彼方に飛び消えるまでの間で、銃の怪人はルカへ愛の視線を贈り続けながら光となって消えていった。
「呆れた・・・あんな事、まだ言えるのか・・・」
静寂が訪れると、ルカは変身を解いて地面に座り込む。
そして気持ちが落ち着いた瞬間、ルカは泣き出してしまった。
(ちょ、ルカ!)
「えーん・・・えーん・・・」
流石に気高い精神を持っていようと、ルカはあんな事を言いたく無かったのだ。勝つためとは言え姑息な事もあまり好き好んで使いたがらないルカにとって、今回の戦いは勝利を収めても、プライドが傷つく大変な戦いになってしまった。
(ごめんなさい、あ、でもルカ、大丈夫よ、ギンジが戻ってきたら、彼に甘えましょう!ね?ね?)
「そういう事じゃないもん!」
ルカは泣き出すと後が長いタイプだ。今回はアキハも悪いとは思っていたが、どうしてもあの銃の怪人に勝つためにはアレしかなかったのだ。
レイナが帰宅するまでの間、ルカの慰めはイロとミツキを混ぜてずっと続いたのであった。
聖カエルム教会・自然ドームの戦い
ムーン・パラディース・月島ルカ
vs
ヘルブラッククロス・銃の怪人
勝者・ムーン・パラディース・月島ルカ
・・・・・・・・・・・・・・・・
真夏の熱く熱されたコンクリートには、無数の毛がばら撒かれていた。無尽蔵に伸び続ける毛を伸ばしては斬られ、レイナはいい加減この怪人の能力に嫌気が指していた。
昨日の銃の怪人然り、どうしてヘルブラッククロスの怪人は女性が嫌悪感を抱きやすい存在が多いのか。
考えても仕方ないが、ひたすら伸びるもじゃもじゃのブレードを斬り崩しながら、レイナは反撃を細かく決めていく。
「ぬっ!この身体に傷をつけるとは・・・やってくれる」
「貴様もいい加減こんな毛ばっかり散らかすのはやめてもらおうか」
胸毛をトゲの様にして汗だらけの身体で、レイナに抱きつこうとするも、レイナの銀色の修道服の残像すら掴めない。スピードも戦闘力も間違いなくこのオンナの方が上。
そう自覚していた瞬間だった。
(汗臭い・・・)
吹き出る汗をしたたらせるこの怪人の体臭を、戦闘中どうしても鼻についてくる。ふとした呼吸、ふとした移動において、レイナの鼻を都度曲げてくる。
言うなれば悪臭とも言える臭さに、レイナは苦しみだしている。
それともう一つ。
(さっきからなんなのだ・・・?妙に、かゆいと言うか、ムズムズする・・・)
この退魔修道服を付けている場合、環境にはほとんど適応する為、レイナ自身はそこまで汗をかいている訳ではない。
だと言うのに、レイナの身体はじっとりと汗ばみ始めている。その上クラリと頭の中を何かが入り込んでくる、不思議な感覚を味わっている。
(・・・なんだ?何かがおかしい・・・)
レイナの身体に何か異変が起きている。それだけは間違いない。
斬った毛は身体には入り込んでいないし、本体である超性欲の怪人から切り離された毛に能力は適応されていない。
だとすると・・・。
(!?)
カクン、と脚がもつれる。
その隙を捉えた超性欲の怪人が、髭の束でレイナを殴り飛ばす。
(〜〜〜ッ???♡♡???!??)
殴られた箇所と、コンクリートに背中が擦れる事で、その場所から快感が走りだす。
「効いてきたな・・・」
「いつの間に・・・毒を盛ったのだ?」
痛みと快感が混ざった苦悶の表情を見せながら、レイナはゆっくりと立ち上がる。
体重がかかる事で足にピリピリとした甘い感覚が走り、それがたまらなく心地よくなってきている。
「己の身体から出るフェロモンを体内に入れたであろう?それは・・・(オンナの身体に作用する神経毒だのサイン)・・・偉大なる触手先輩の能力だ・・・」
もうすでに勝ち誇っている様にして、超性欲の怪人は鼻毛を一本抜くとそれをレイピアみたく構えを取り始める。
「・・・そうか、お前はすでに【女】なのか。だから毒の効き目が悪かったのだな」
「どこまでも下劣なやつだな・・・いいか、この身体も私の事も、自由に触れるのはたった一人の怪人だけだ。お前ごときが触れるなどとは思わない事だな」
減らず口を絶やさないのは、この後何をされるのかをレイナは知っているからだ。かつてゲヘナミレニアムと戦っている時に、初めて敗北した事がある。
人食い花の魔人。そう呼ばれていた魔人との戦いにおいて、敗北し、女性として一生消える事の無い絶望と屈辱を味合わされた事がある。
それは処女を失うと言う過去。レイナにとって一番許せないし、多分普通の女性ならば決して癒える事の無い傷になるだろう。
もう二度と敗けないと誓ったレイナは血の滲む修行を重ね続け、媚毒に対する耐性を一生懸命習得した。
しかしそれでも耐性を抜けてくるこの毒に対して、レイナは油断していた。
「抱いてやる・・・もう我慢するな、オンナ」
「・・・貴様の様なやつが居るから、この世の女性達は全員恐怖におびえて暮らさないと行けないんだ」
破邪の剣を構える。今度は両手に携え、力強く構える。
「もうお前みたいな奴のせいで、二度と女性が泣かない様に、私がお前を倒す。ここで貴様を討つ!」
レイナの力強い踏み出しに、超性欲の怪人もその気迫に答える。
「快楽に飲まれれば良いモノを・・・(その肉体を崩して、終わりにしてやるのサイン)・・・覚悟しろ」
鼻毛突剣を突き出して超性欲の怪人がレイナの顔面を捉える。
しかしレイナはその攻撃を軽く避けると、破邪の双剣を×の字に交差して、虹色の斬撃波を撃ち出す。
「軽く避けるな・・・」
虹色の交差斬撃を鼻毛突剣で防ぐと、レイナが更に大技を展開する。
ゲヘナミレニアムに泣かされる女性も、ヘルブラッククロスに明かされる女性も、そして自分が守りたいヘヴンホワイティネス達が帰還した時、彼らが悔しい思いをするのもゴメンだ。
もう誰も泣かせたりなんかしない。自分が泣くのも・・・悪によって良い様に泣き寝入りをしなければいけないのだけは本当に許せないのだ。
そんなレイナの覚悟の剣が、アスファルトを削りながら打ち出される。虹の巨大な剣がその刃をむき出しにして、超性欲の怪人へと突きこまれた。
「破魔の・・・!」
両手で剣を押し込み、破邪の剣を更に斬りつける様にして、その巨大な虹色の剣を叩き出す。
「崩剣!!」
「己には通用しない・・・!」
口から墨を噴射して斬撃波を抑え、次はアフロを大きなブロックに変えて防御に転じる。
「しまった・・・これでは敵が見えない・・・」
「これで終わりだ、ヘルブラッククロス!」
アフロで守られて居ないのは、超性欲の怪人の上空。
銀色の修道服をなびかせながら、退魔警察レイナは超性欲の怪人を捉えた。
「破魔の・・・!」
「ま、待て!」
「豪雨剣!」
無数の剣が降り注ぐ様にして、超性欲の怪人を切り刻んで行く。虹色の輝きは一つに集まり続ける事で、大きな虹の結晶を作り上げる。
「ぐっ・・・おおおお!」
超性欲の怪人も負けじと叫ぶがもう遅い。覚悟を決めた大人の女性に、超性欲の怪人はもう負けている。
「破魔の・・・!」
空中でレイナが思い切りの良い次の技を発動する。
「己は・・・怪人キラーエリートなんだぞ!負けてたまるかぁ!」
「斬・魔・断・剣!」
召喚されたのはひと振りの虹の剣。その形はバスターソードの如く大きく、西洋の剣を連想させる大きな刃で叩き潰す感覚である。
「終わりだぁぁぁッ!」
アフロの壁ごと超性欲の怪人を斬り崩し、最後に退魔の札で超性欲の怪人を爆撃していく。悪を完璧に滅ぼす為に、レイナの怒りの一撃、ニ撃・・・そして。
「破魔の崩剣!」
三撃目が炸裂して、超性欲の怪人は空の彼方へと吹き飛ばされた。
身体に突き刺さった破魔の剣には、爆破の札もついており・・・。
「・・・(己が負けるとは!?のサイン)」
空中で爆散し、超性欲の怪人はここに滅びた・・・。
「怪人が勝つのも、私の身体を抱きしめられるのも、佐久間ギンジ以外には無い事だと、あの世で反省会でも開くんだな!!」
レイナの叫びが夕方になりつつある車道に響き渡った。
車道の戦い
退魔警察・レイナ
vs
ヘルブラッククロス・超性欲の怪人(毛の怪人)
勝者・熊沢レイナ
「二度と私の前に姿を表すな、俗物!」
怒りを孕んだレイナの声は、影で見ていた藤原でさえも震え上がる程だった。
(あいつにセクハラすると昇天させられそうだ。くわばらくわばら)
・・・・・・・・・・・・・・・
現在の日付は8月26日、午後16時を回る頃。
ドクターパープルの研究所において、ドクターの怪人は自分の存在とそのあり方に気づいた様子で、ずっと書物を読み漁っていた。
その書物は全てドクターミヤコ・・・つまり自分の母親が書き記した最強の怪人についての研究日誌だ。
内容においてはほとんど進化の怪人という存在における、日々の観察日記に等しい内容でもある。
しかし・・・ドクターの怪人はミヤコにもギンジにも似た顔で、肩を震わせている。
あのオーク怪人が言っていた事は本当だったのだ。
自分は正真正銘、母親と父親が居る。
その母親は間違いなくドクターミヤコ。
その父親は間違いなく進化の怪人。
人間と怪人の勾配において子を孕む事はほとんど稀である。
しかしながらドクターミヤコは怪人を造るにあたって必要な材料である、処女の生き血を自らの身体から常に提供していた・・・つまりこの両親からは厳密に生まれては居ないと言う事になる。
だけど、それでもドクターの怪人には確信があった。自分は間違いなくこの両名から産まれた怪人であると。
そう身体の中に生きている怪人の細胞達が、ドクターの怪人に告げていた様な気がしていた。
ザワザワと身体の中が騒がしくなるのを感じる。まるで自分のルーツを知って、血が騒ぐかのよう。
ウズウズと自分の抑えられない気持ちがありふれてくる。さながら自分の産まれた理由を知った様子で、長い黒髪がより艶を増していく。
炎が、雷が、触手が、毒が、龍が、砂が、全てが自分の心を揺らして、動かしていく様な気がした。
「くっふふふ・・・そうだ、そういう事なんだね、ママ、パパ」
読んだ書物はくたびれて、所々かすれているボロい紙の束、それらを握りしめてドクターの怪人は自らの使命を見つけ出す。
見つけ出した形の無い使命を、その両手に手繰り寄せて胸の中にしまうようにして、薄暗い研究室の中で一人の怪人が真名を造り出す。
「俺は進化の怪人でも無く、ドクターの怪人でもなく、ママとパパを護る為の怪人・・・こう名付けようかな」
全てが恐れ慄き、全てが自分の家族を賛え、この世界の生態系のトップに君臨する怪人。
祝福の怪人、進化の怪人に似た笑顔、そして自らを産み出す原因となったまだ見ぬ母親の顔で、祝福の怪人は大きく決意する。
自分こそがこの世界の力を支配し、より正しい方向へと導き、全てを支配する力を誇示する為に、動き出した。
闇の中で地獄は広がり、しかし一筋の希望と決めつけた、歪な形の歯車が重なり、大きくその動きを変えて行った・・・。
「必ず俺が見つけ出して・・・全てを変えてあげるからね、ママ」
右腕を広げながら、研究所の書物を焼き払う。
こんなモノはもう必要ない。なぜなら自分が母親と幸せな生活をすれば良いのだから。
「必ず俺が見つけ出して、この世界の王者にしてあげるよ、パパ」
左腕の触手を振り回して、叩き潰す様にして研究機材を破壊していく。
彼は祝福の怪人。多種多様な怪人の能力を引き継いだ、二代目の進化の怪人。
母親であるミヤコを取り戻せたら、何をしてあげよう。
そんな想像をするだけで自分の力が湧き上がる。
強欲に貪欲に、祝福の怪人が、家族をと相まみえる事を想像するだけで、彼の口元には汚らしく涎が出てくる。
「くっふふふ・・・」
とにかく今は両親を見つけ出し、そしてこの世界の真なる支配の為に導いてあげないといけない。
それが出来て初めてこの世界へ祝福を挙げられるのだから・・・。
続く
お疲れ様です。
ユーロビートっていいよね(唐突)
最近同級生や後輩が結婚してばかりで許せんっ!俺も結婚したい!
そうだ、異世界転生してオークになればええんや!※作者は精神に異常をきたしております。
冗談はさておき、キラーエリート編って結構長くなりそう・・・本当はこの物語自体も30話で終わる予定だったのに・・・ま、いっか!
実は怪人キラーエリート編には、ギンジとミヤコの繋がり、そしてそれらが元となったであろう祝福の怪人によるお話がメインの回となって展開させる為に、KE・6まで前置きを作りました。
つまりこの後KE・7からKE編の本番になります!
そしてもう少し進めばいよいよ新章も控えております、お楽しみに!
キャラネタ書きます
熊沢レイナ
退魔師としても女性としても、ヘルブラッククロスの怪人はつくづく怒らせるのが上手な怪人が多いな、と逆に感心する。
破邪の剣だけで倒せたゲヘナミレニアムとは違い、ヘルブラッククロスは破魔まで使わせてるので結構強敵が揃っていると認識している。
つまり自分の敵よりも強いと認定。
靴下はカバーソックス派(修道服はガーターベルト)
月島ルカ
自分のプライドに傷がついて、悔し涙が出ちゃった。泣いちゃったッ!
少年に見えても実は乙女・・・ってコト!?
乙女です。
靴下はスポーツソックス派
天体アキハ
流石に申し訳ないと思っている。宿主であるルカから完全に拒絶されたら、再び彷徨わないと行けなくなるため、あまりこういう事はしちゃいけないなぁ、と反省した。
靴下はタイツ40デニール派※デニールとは繊維の太さを表しております。細かい事を書くと長くなるので、数字が大きい=濃いと思ってください
藤原
レイナも特殊能力が使えるということに驚いた。
驚きすぎてギンギンだぁー!本名?いつか出るって
靴下はリクルートソックス派
銃の怪人
タフネスが売りの怪人。不意打ちは読めなかった。
現在空の彼方でルカに思いを馳せている。
超性欲の怪人(毛の怪人)
同じく空の彼方でオンナに思いを馳せている。ギンギン。
祝福の怪人
名前代わりすぎだろこいつ。
進化の怪人であるパパと、ママであるドクターミヤコを必ず見つけて、ヘルブラッククロスの力の支配を真に正しい方向へと導こうとしている。
しかし望んでいる方向はどっちにしても暴力で従わせる世界に変わりない。その為導いたとして、果たして弱い存在は生きていけるのだろうか・・・
佐久間ギンジ
現在魔王軍の襲撃に居合わせた
靴下はくるぶしソックス派
神宮カエデ
ギンジと同上
靴下はニーハイソックス派、冬は160デニールストッキング派
宮寺レン
ギンジと(ry
靴下はスクールハイソックス派※未来に靴下は無かった
甘白ミドリコ
靴下は40デニールストッキングが多い。
気分によって40、60、120等。花柄ストッキング、蜘蛛の巣タイツ、網タイツも履く時がある。赤鬼が騒ぐ為、現在は素足にハイヒール。
角倉ケイタ
靴下は普通のくるぶし上ソックス派
赤鬼
靴下は履かない派
靴はレザーシューズ(34.5)ミヤコが作っている。
鈴村ミヤコ
靴下は基本的に季節問わず160デニールタイツ。ストッキングではなく、タイツ。
小町サクラ
靴下は高校生にしてはなまいきにガー「黙れっ!!!!」が多い。
・・・
次回、祝福の怪人──ついに動き出す!
番外編も誠意執筆中!キラーエリート編も佳境突入!
次回もお楽しみに!では、また!