活動報告でもお伝えしましたが、少し投稿が遅れております。申し訳ございません。
途中だった番外編があったので、そちらを急ピッチで完成させて、本日投稿します!
尚、今回のお話はR-18の方に掲載しようとしていた話を、リメイクしてこちらにしました。本来の物語とは違う、主人公に何かあった世界線として描いておりますので、悪しからず。エロい要素はあんまり無いよ!
注意されたら消します。
※70話突破記念の番外編ではございません
それではどうぞ!
6畳の小さな部屋に、簡素な割れたテーブル、赤ん坊一人用のベビーベッドが、陰鬱とした雰囲気の中で置かれていた。
「うっ・・・うっ・・・」
すすり泣く女性の声が不安となって、一人の赤ん坊に伝染していく。そうなると赤ん坊は安心と安寧を求めて大泣きを始めるのだ。
女性はベビーベッドで大泣きする赤ん坊の母親だろうか。
手入れの出来ていない髪と、汚れた洋服、泣き続けて真っ赤に腫れた目元。
赤ん坊が泣き続けるのが納得行かない。自分はこんなにも頑張っているのに。どうして言葉の通じない子供を、愛さないといけないのか。
「
母親の顔は憎しみも、ほんの少し子供に向ける親らしさも混ざった顔をしている。
憎んでいるのに、名付けた名前を呼んだのは、きっと親としての自覚があるから。
だがそれでも・・・我が子が産まれてから、嫌気が刺す毎日だ。
「あんたなんか・・・産まなきゃ・・・」
涙を流しながら、母親は銀治の身体をすくい上げる。
手で触れるまで、泣き叫んでいたこの赤ん坊は、震える母親の手に持ち上げられただけで、喜んで小さな脚をパタパタと振り回す。
「・・・ッ!」
自分の息子が、今まさに自分を殺そうとした相手・・・母親に、本当に優しい笑顔を見せた。赤ん坊特有の、なんとも言えない愛らしさと、可愛らしさと、心を満たしてくれる様な笑顔。
「・・・どうしてよ・・・殺せないじゃないっ・・・」
「あうー?」
この子を殺して、自分も死ぬ。それなのに、どうしてか母親は自分の子供を殺せない。
「あーうー」
銀治が母親の鼻を、顔を、首を触ろうとその小さな手を一生懸命伸ばす。
「・・・」
最後まで言えない。
あんたなんて産まなきゃ【よかった】
この言葉だけはどうしても最後まで出ない。
「・・・さっきみたいに、泣きなさいよ・・・!」
「あっきゃっ、うーっきゃっきゃ」
あの耳障りな大絶叫があれば、一気に憎しみが増えるのに、この子の笑顔があるだけで、一瞬にして殺せなくなる。
「どうしてよ・・・どうして・・・」
陰鬱として、薄暗い6畳の部屋には、しばらく赤ん坊の笑顔からくる楽しそうな声が、数時間続いた。
「・・・呪ってやるから」
「あーきゃきゃきゃ」
母親はその後、銀治が居ない所で死にんだ。自殺との事らしい。
その後・・・小さな赤ん坊は、佐久間の家の養子として引き取られる事となった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
12時。
仕事場のオフィスでそのベルが鳴る。
「・・・昼か」
彼の名前は
年齢はもうすぐ30になるどこんいでも居る、ただの中年。
しかし、そんな年齢になっても良い大人とは思えない趣味を隠している。
「・・・今日はなんのゲームやろっかな」
最近のマイブームはスマホでも出来るエッチなゲームが、銀治の流行りである。
それを仕事中だと言うのにも関わらず、遊びふけている。良い社会人のする事ではないが、彼にはそうやって仕事をサボっていても、何ら問題が無いのだ。
理由は唯一。
彼は、佐久間銀治は、この
誰一人として銀治には話しかけないし、銀治も誰かに話しかける事を諦めた。
交流する事を閉ざされたこの閉鎖空間にも似た場所で、銀治がする事と言えば給料を貰いに出勤しているだけ。
誰かが陰口を言うだけで、イジメられているとかでは無いのだが。
そんな状況だからこそ、銀治は一人でスマホゲームをしているのだ。
しかし最近のスマホで出来るムフフなゲームはクオリティが低い。
誰でも思いつく様な簡単なエピソード、ある種ご都合主義で展開されるストーリー、1時間でクリア出来てしまう実用性の無いゲーム。
絵も声優も使いまわし感が大きい、いわゆる安っぽいゲームが多いのだ。
例えば・・・。
ここからが俺が喋るとしよう。
例えばだ、仮に・・・そうだ、赤鬼っていうキャラクターが居るとしよう。
赤鬼
「ヌハハ、覚悟しろ正義のヒーロー」
こんなセリフが用意されていれば、お返しに飛んでくるのは正義のヒーローからのセリフがあるわけだ。
んー、じゃあま、例えばだが。
正義のヒーロー
「また現れたのね!?この邪悪な赤鬼め!」(ここフルボイス)
こういうなんとも無い会話も女の子はフルボイスなゲームがほしいのだよ。
だってそうだろ?質の高いゲームは、そういうどうでも良い所に命賭けてるんだから。
何をそんな細かい所、って思うだろうが、そういう細かい所に命を賭けなきゃ、エロゲーなんてなりたたないんだよ!!!!
・・・ま、そうやって生きていたからこそ、俺は今一人ぼっちなんだけどね。
仕事を任せてもらえず、そして誰にも居ない者として扱われて、更には誰にも心配してもらえない。
こういう人間である俺こと佐久間銀治は、社会の底辺とも言えるんじゃないかな。
もっとひどい言い方をすれば、生きた屍ってな。
まーいいさ。
ともあれ、ゲームって良いよな。そういう職業に就きたいな。
もちろんエッチなゲームの担当ね!
そうだなぁ、まさしく正義ポジションに居る美女達を、めちゃくちゃにする様なのなんていいんじゃないか?
俺は頭の中でこういうのが居たらいいなって考える。
先ずは赤鬼。さっきも出てきたけど。
次は鏡、雪女とかもいいかもな。それから全身骨だけの怪物とかさ。
あーあと紳士っぽいけど、中身はトンデモ変態ロリコン野郎とかも面白いかも知れない。
それから、やっぱ全男子の憧れ、龍とマシーンはいいよな。
何かあれだけど、毒ってのも良い。毒蛾。
ただの毒じゃ駄目だぜ、毒蛾ってのが味噌なんだ。
それからそれから・・・。
そんな妄想を働かせ続けて、気がついたら俺の昼休みは終わっていた。
あー仕事ないけどオフィスの戻るか。
こうして居る意味の無い午後の仕事がまた始まった。エクセルでの資料でも作っとこうかな。まぁ俺の手柄にはならないんだけどね。
あーここに居るオンナ全員犯してぇ〜。
そんな危ない事を妄想しつつ、俺は仕事のピリピリした空気感の中で、エロゲーを開始するのであった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
あらゆる生命体が、あらゆる空間に現れ、あらゆる命としてこの何もない世界に現れた。
時は2022年。
そんな世界で、神からの贈りモノとなった生命体の大素が、何かのチャンスを得てこの世界に降りる事を許可された。
この度固化と呼ばれる街で、その生命体──怪人と呼ばれる者は確かにここに誕生した。
「くふふふ・・・」
「ブヒ。本日は良い成果が出ましたか?ドクター」
ヘルブラッククロスの大幹部である、ドクターミヤコは今日も嬉しそうに白衣の袖で口元を隠しながら、薄気味悪い笑い方を続けている。
その後ろを半歩離れた軍服に身を包んだ豚顔の、大柄な怪人が自らを産み出した上司として、そして母として尊敬の眼差しを送る。
「ああ、今日こそは、あのヘヴンホワイティネスを倒せる算段を編み出してね・・・」
「ほう、それは素晴らしいですね。是非ともこのオークにも、力添えをさせてください」
小柄で、160センチにも満たない小さな少女に、180は超える大きさの怪人が、丁寧な仕草姿勢で、少女に接している。
「見たまえ」
ドクターミヤコが白衣から取り出して研究資料には、ある人物の名前と、身体ステータス、そして怪人としての能力を備えた研究成果。
「ブヒ・・・これは!」
「ああ、素晴らしいでしょう?くふふ」
天才ドクターミヤコの研究成果に、オーク怪人よりも高い数値が叩き出されたその資料を見て、オーク怪人は驚きと喝采をドクターミヤコに送る。
「くふふ」
短く、しかし心の底からの笑い声には、地獄の様な奥深さと奇妙な空気をまとわせる。
「はーこれから楽しみだなぁ!」
その怪人の資料は到底、誰にも出す事の出来ない数値だと、失礼ながらオーク怪人は侮っていた。
しかしこのどんな怪人よりも高い数値、そして実験の成功におけるドクターミヤコ大幹部の口から出る、楽しみという言葉。
それを聴いてオーク怪人は、ドクターミヤコと同じ様にこれから先の物語が、楽しみに思えて来た。
(やはり、このお方は格が違う・・・!)
他の大幹部と違い、彼女だけは特別だ。
悪の道を突き進む彼女達を止める事は、もはや誰にも出来ない。
悪と地獄がここで大きく広がっていき、この世界の歯車を大きく曲げて行くのであった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ヘヴンホワイティネス陵辱プロジェクトが発令されてから、数日。
進化の怪人としてこの世に生を受ける事になった佐久間銀治は、女性に攻撃することを抵抗感はありつつも、念願のヘヴンホワイティネス撃破を成功させた。
大幹部リコニス、そしてバーナーの怪人と共にショッピングモール・アモーレの襲撃を成功させたのだ。
「こ、こんな怪人・・・聴いてない」
スカイブルーの髪の少女、通称ヘヴン2と呼ばれている少女の本名は、宮寺レン。
「くっ・・・」
もう一人、セミロングのポニーテールをしたスーツの姿の女性の名前は、甘白ミドリコ。
彼女は、ヘルブラッククロスの大幹部であるリコニスに刃を突き立てられており、身動きが取れないでいる。
「こっのぉ!!」
「遅いなぁー」
もう一人・・・綺麗な金髪の美少女、赤いラインの入ったホワイトなバトルスーツを身に着けた少女が、最後まで諦めずに銀治に挑んできている。
しかし彼女の拳や蹴り、必殺技の類のほとんどは、この進化の怪人には通用していなかった。
「オラ、捕まえた」
「かはっ!?」
進化の怪人としての能力をフル活用し、銀治は神宮カエデという少女を捉える事に成功する。
ヌルヌルした触手を尻尾の様に操り、更には赤鬼の怪人の豪腕の能力と空気を撃ち出す能力により、彼女の攻撃の数々を無力化しては、着実に追い詰めて行った。
「・・・お前みたいな女の子を、捕まえて自分の手で・・・出来るなんて、楽しみだぜ。ああ、でも痛くはしないからさ、そこは安心しろよ」
銀治は自分の能力で首をしめている少女が、どんどん気力を失っている事に気づいていない。
首を閉めているのだから当然なのだが、銀治はこれをさも当たり前の様にやってのけた。
「へ〜やるじゃんギンジちゃん。噂には聴いてたけど、ほ〜んと強いねぇ・・・殺したくなってきたわ」
リコニスがミドリコを踏みつけながら、ギンジに向けた殺意の言葉を告げると、銀治はリコニスへと下卑た笑みを見せる。
「いいぜ。俺と戦って敗けたら、お前は俺の嫁な」
「・・・ミヤコを泣かす良い機会だわ。絶対に殺してあげる」
「おいおいやめろよ!ミヤコは俺の嫁だぞ!」
ヘヴンホワイティネスは完全に敗北した。
この後組織につれて行かれたヘヴンホワイティネスの三名は、いっそ死んだ方がマシだと思える様な凄惨な実験の数々で心を壊されていく。
この進化の怪人、佐久間銀治によって。
ドクターミヤコは、素直で可愛い女の子だった。
ぷにぷにしていてどこを味わっても美味い身体をしていた。
リコニスはきっとどこを触っても硬いかもしれない。だけどそういう身体をほぐすのもありかも知れない。
良い声で泣いてくれそうだと、銀治はこの転生した世界において、性と暴力の限りを尽くそうと決めていた。
この宮寺レンは少し泳がしておこうか。
角倉ケイタとか言う少年と、恋仲になるはずだからだ。
神宮カエデは最後まで精神力を折らないだろうから、ずっと組織の中で心を踏み潰してやろう。
甘白ミドリコは・・・男性経験が無いから、優しくすればコロっと行くに違いない。
本来のゲームの展開よりも早く、本筋へと導く事が出来た。
イレギュラーがあっても、問題ない。
「この世界に居るなら、俺がすべてにおいて愛される人間になってやるさ」
自分が誰にも愛されなかったからこそ、自分の力で何をしても自分の気に入った女性を、自分の嫁として認める様になるまで、洗脳でもなんでもしてやる。
そう心に決めて、銀治は自分の大好きな世界で、〈大好きな人たち〉を、自分の手中に収める事に成功したのであった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「畜生、ちくしょう!」
ご令嬢とは思えない言葉が、薄暗い部屋の中に反響していく。
カエデの眼の前では、甘白ミドリコが、アモーレで戦った進化の怪人によって、本当にお嫁さんにされていた。
そうなって今まで再開する事も許されなかったカエデが、悔しさで泣きながら進化の怪人をにらみつける。
強引に無理やりやられたに違いないのに、ミドリコは幸せそうな笑顔をみせつけながら、銀治の腕にしがみついている。まるでデートに行く可愛らしい女性の様だ。
次に見せられたのは、モニター越しでリコニスがケイタを押し倒して、
そして、組織から命からがら逃げ出したレンと恋仲になっていた事を知っていた様子で、リコニスがケイタの唇を何度も奪い続けている映像。
そんな逃げ出したレンはと言うと・・・。
「お友達、心配だよな?これ、見てみろよ」
銀治が手元のリモコンを押すと、カエデの頭にミヤコお手製のバイザーが装着される。
「眼を閉じても無駄だぜ」
そのバイザーから流れる映像は、カエデにとってあまりにも信じ難く、受け入れがたい映像だった。
その映像に居たのは、父親であるソウジロウの姿。
しかし、何故か裸になっている。
問題なのは、その眼の前に居る存在だ。
「嘘、やめて・・・やめてよぉ・・・」
真っ黒なバイザーの向こうの瞳から、滝のような涙がこぼれていく。
「もうやめてぇ・・・うえええ、やめてぇ、やめてよぉぉ」
父親であるソウジロウがある女性の手を引っ張った。
カエデの心を壊す為に、銀治が考えた最大の陵辱。
相手の女性とは・・・。
宮寺レン。
最早人格も変えられているのか、彼女だけは銀治に一度相手にされてからは、ずっと外部の手下達に襲わせていた。
戦う力を失い、ついに屈服したレンは、ヘルブラッククロスに忠誠を誓うまでになってしまっていた。
更には、銀治から得られる快楽が欲しくて、カエデをも裏切る事を決意してしまっていたのだ。
だから・・・カエデの心を折る為に、こんな事に尽力していたのだ。
最早彼女に正義の志なんてモノは微塵も無い。
「くぞ!さいてい!さいてい!さいてい!あああああ!!」
見たくもない映像ばかりが流れて、涙も鼻水も流しているカエデが、おそらくは銀治に向けてそんな罵詈雑言を飛ばしている。
「へへへ、もう少しその映像でゆっくりしてな。次はミドリコの映像が控えてるぜ。どうして俺と結婚する事になったのか、ちゃーんと観てくれよ」
「あ、ご主人さま・・・」
「おー、ここはうるさいからよ。俺の部屋でゆっくりしようぜ。今日もあの抱き方でいいよな?」
ミドリコの好きな事はすべて網羅している。彼に囁かれるだけで、ミドリコは顔を蕩けさせて、銀治に従ってしまう。
多少熟れていても、この身体だけは誰にも渡したくない。
そう言われて、ミドリコは心を快楽に売り渡してしまった。
もう銀治無しでは生きていけないのだ。
きっとレンもリコニスも、ミヤコも・・・。
そして神宮カエデももうすぐそうなる。
ヘヴンホワイティネスは壊滅した。たった一人のイレギュラーの存在によって。
佐久間銀治。通称進化の怪人。本筋となるゲームには登場しない、この怪人によって、正義は今ここで潰えたのであった・・・。
番外編・佐久間銀治・完
物語本編へ続く
お疲れ様です。
ギンジだってたまには悪役やりたいって言ってた!
キャラネタ書きます
佐久間銀治
何かあった世界線の主人公。愛されたいがゆえに、ヘヴンホワイティネスへのプロジェクトを開始した。
この世界線においては、ヘヴンホワイティネスを打ち砕き、後に退魔警察、魔法少女、魔法界、ムーン・パラディース、サン・アンフェール、度固化市全域を支配に成功し、2102年の未来においてもヘルブラッククロスが主砲とする最強の怪人となっている。
一番愛しているのはミヤコとカエデで、彼女らとの間には10人以上の子を産んでもらえた。
かなりの浮気癖がある。
本来のギンジとは違い、仕事だからと言う理由で女性に攻撃する点もギンジと違う。
ヘヴンホワイティネス
進化の怪人一人に壊滅させられた。
戦闘員
影の立役者。どこから補充しているのか不明。クローンとかではなく、全員人間。
上級戦闘員
パワードスーツの他に、ジェットパックによる飛行、アームバズーカによる武器が追加された。
女性戦闘員
どこから補充しているのか不明。全員モデルやアイドル級の美人が多い。男性戦闘員と違い、主にはメンバー確保や色仕掛けが主な任務。
超級戦闘員
まだ本編には出ていない戦闘員。
性欲、戦闘力、技術力の3つが高い程この戦闘員になれる。武器は専用のカッツバルケール、飛行にも使える翼と盾が一体化した特別なスーツ。
戦闘員ケント
物語の随所で「ギンジが居たぞ!」や「ギンジを倒せ!」と発言する戦闘員。名前自体はどうでも良いが、ヘヴンホワイティネスを見つけるなりギンジを最初に呼ぶ役目がある。
女性戦闘員メイ
本来のヒロイン枠で呼ぼうとしたけど、物語の流れ的にボツになったキャラ。ギンジをしつこく追いかける予定だった。
・・・
さて次回は、キラーエリート・7ですね。投稿16日以降になると思いますが、いばらくお待ちいただければと思います。
はああああ仕事やめてええええ!!!!
それでは、また次回!