正義のヒーローヘヴンホワイティネス   作:アトラクション

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こんにちはアトラクションです!

先ず謝る事があります。

ついさっきまでバイオやってました!本当にすみません!

投稿が遅れました!!!

今回のお話では怪人キラーエリート編の最終3話の一個目になっています。
キラーエリート編でも女王ナメクジの怪人や、銃の怪人と言う好みのキャラが出来ました。思い出深い章です。

それではどうぞ!


76・正義連合vs怪人キラーエリート

 聖カエルム教会に遂に怪人達の襲撃が繰り出された。襲撃して来たヘルブラッククロスの怪人達は、銃、超性欲、祝福、女王ナメクジ。

 

 それぞれ怪人と人間の融合兵器として、ヘヴンホワイティネスに協力する強敵であると判断し、退魔警察、ムーン・パラディースの撃破に挑む。

 

 交戦が激化する中、それぞれが退魔警察であるレイナの攻撃が次々と怪人達を分断しようと攻撃を繰り返す。

 

 いくらレイナもルカも強かろうと、強敵になりえる怪人4人を同時に迎え撃つのは得策では無いからだ。

 

 有利とも不利とも取れない状況で、銃の怪人の暗闇からの発砲が、美女達を少し押し、レイナとルカとナルミのコンビネーションで、祝福の怪人を押し飛ばせば、ヘルブラッククロス陣営を少し押し返し・・・。

 

 「次だ!」

 

 レイナが叫ぶ。ルカの目の前には赤いふんどしが目立つ毛むくじゃらの、超性欲の怪人。レイナの目の前にはレオタードに白濁とした液体を滴らせ、美しい肌を見せびらかす様な風体の女王ナメクジの怪人。

 

 立ちはだかる様にしてこの2vs2を繰り返している内に、祝福の怪人は前線に戻り、その間ナルミと銃の怪人が遠距離戦を繰り返している。

 

 「先に銃の怪人を倒さないと・・・いつまで経っても人数不利になる!ここはナルミと私に任せて、月島君は銃の怪人を頼む!」

 

 防御しながら突進が出来るルカにこそ、あの怪人との一騎打ちを試みる事が出来るとして、レイナがその判断をくだす。

 

 どこから狙っているのか解らない銃の怪人を探すのも、殺傷能力の高い銃弾を捌きながら、そして銃の怪人が姿を表すのも、ルカであれば出来る筈だと言う考えもある。なにより銃の怪人がルカに執心している所から、嫌でもこの襲撃を乗り切るのは、ルカに銃の怪人の相手を任せるしか無いだろう。

 

 「よそ見をしている場合か!」

 

 超性欲の怪人がレイナに対して鼻毛突剣と腕毛ブレードを繰り出す。それを破邪の剣で後方にすり抜ける様にして押し返すと、続けてナルミが爆風の札を取り出して、超性欲の怪人を吹き飛ばす。

 

 そこの吹き出しに合わせたレイナの大技が、さらに超性欲の怪人を吹き飛ばし、壁に叩きつけて奥の部屋へと崩壊させながら、壁ごと一人の怪人を突き出した。

 

 「しばらくそこに居ろ!」

 

 奥の部屋は礼拝堂。そこに超性欲の怪人を封じ込める事に成功すると、今の状況はレイナ、ルカ、ナルミの三名vs女王ナメクジ、祝福の怪人の2名という構図になる。

 

 「月島君!今だ!」

 

 レイナの破邪の剣で女王ナメクジの怪人と鍔迫り合いを越こし、ナルミの呪符が祝福の怪人の触手と激突を開始する。

 

 レイナとナルミが道を開ける様にして出来たその状況で、ルカが盾を地面に擦り付けながら、暗闇の向こう側に突撃していく。

 

 「銃の怪人は任せたぞ!」

 「はい!二人も頑張ってください!」

 

 ルカとレイナが会話を終えると、それを合図としてルカが暗闇の向こう側へと突撃を開始する。

 

 教会の明かりを消した事は裏目に出たが、ここで数の不利を解消に成功した。

 

 「余裕ぶってるわね♡イジメたくなっちゃうかも♡」

 「貴様こそかなり余裕が無いのではないか?」

 

 虹色に輝く破邪の剣と、白濁とした粘液がぶつかりながらレイナと上ナメクジの怪人がお互いに口角を上げる。

 

 「うふ♡じゃあ私の余裕が本物だって事を証明してあげる♡」

 

 女王ナメクジの怪人が口から粘液を放出する。ごぽりとした固形の塊が、甘くて生臭い臭いを放ちながら、レイナの胸元に落ちる様に付着した。

 

 「汚っ!」

 

 レイナの胸元から女王ナメクジの怪人の口まで糸を引き、啜る様に糸を吸い切ると女王ナメクジの怪人は完全に勝利した笑みを見せる。

 

 胸元に付着した液体はぷるぷるとしており、ソフトボールぐらいの大きさの粘液がレイナの足元に落ちる。

 

 べぢゃぁあ・・・っとした嫌な音を響かせて、退魔の修道服でさえ容易に濃いシミを作る。

 

 この粘液は偉大なる先輩怪人である、触手の怪人のTHE神経毒が日合っており、女性にのみその効力を発揮する。そして自分の身体の中には性別問わず人を惑わし、淫靡にまみれた欲望で飲み込む事さえ可能としていた、サキュバスの怪人の能力を引き継いでいる。

 

 こんな粘液が心臓の近くで肌に触れたのだ。いかに退魔警察が強くとも、この能力には絶対に勝てない。

 

 「どうどう♡?気持ちよくなって声も出ない♡?」

 「・・・」

 

 女王ナメクジの怪人の粘液を腕で払い落とすと、怪訝な顔と怒りと嫌悪感が混じり合った複雑な顔をしている。 

 

 「昔、こんな事をしてくる魔人が居たな・・・」

 

 その手に握る破邪の剣へと退魔の力を込める。虹色の鍔の無い剣が、より西洋の剣の形に近い小手守りをつけた剣に変形していく。

 

 レイナは思い出した。

 

 かつて自分の貞操を襲い、地獄の様な苦しみ快楽で堕とそうとしてきた、悪辣な魔人の存在をうっすら思い出す。

 

 あんな奴が初めての相手だと、心底苦しみ涙を流した事も同時に思い出す。

 

 例え相手が同じ女性の怪人であっても、こんな能力で退魔師を堕とせると思っているのであれば、軽率もはなはだしい。

 

 「そうだな・・・声も出ないよ」

 

 レイナの退魔の力を流しこんだ剣が更に強く輝く。

 

 「それじゃあ・・・皆で気持ちよくなりましょ♡?絶対に損はさせ」

 「破悪の剣!」

 「!?♡」

 

 鞭の様にしなり曲がり、顎から垂れる粘液一滴を切払う。

 

 確実に仕留めるつもりだったが、殺気に勘付いた女王ナメクジの怪人はその刃の切っ先を上手く避けた。

 

 「まだ免許は取得していないが・・・貴様の様な悪には使っても良いだろう。緊急事態だしな」

 「・・・効いてないの♡?」

 

 後転しながら脚を大きく開いて妖艶な仕草でしゃがむ女王ナメクジの怪人がレイナを睨む。敵意は出しているが、まだ殺意までは行かない。

 

 「それじゃあ、もう一回♡!今度は全身ベトベトにしてあげる♡!」

 

 両腕を広げながら立ち上がると、今度は粘液のカーテンが腕から流れていく。手首、腕、脇、脇腹、腰、脚へと、その粘液が教会の石床を白く汚していく。

 

 大波の様な白濁の粘液のカーテンを、レイナにぶつけようとした文字通りの体当たりを開始する。

 

 女王ナメクジの怪人がレイナを粘液で包み込むと、次は固形粘液で渦を作り出して、レイナを快楽で飲み込もうとする。

 

 「粘液抱擁(タイダルウェーブ)♡!」

 

 真っ白な渦に飲み込まれたレイナは、それでも快楽に屈していない。

 

 過去に受けた屈辱が更にこみ上げる。思い出したくもない、退魔師としてのさんざんな過去を思い出されたレイナは、渦を真っ二つに切り裂いて、銀の修道服を輝かせる。

 

 「こんなふざけた能力なんて、私には通用しないぞ!」

 「ふざけた・・・ですってぇ♡?」

 

 レイナの破悪の剣が残った粘液を浄化すると、そのまま女王ナメクジの怪人の胸へとその剣を突き出す様にして構える。

 

 「覚悟しろ。快楽耐性が付いている私に、媚毒は通用しない!もう二度と、こんな事では敗けたくは無いのでな!」

 「言うじゃない♡所詮快楽になんて勝てないのに・・・♡」

 「そうかもな。だけど私と共に快楽に落ちれる人は、この世に一人しか居ない。お前ではない事だけは間違いないがな!」

 

 暗闇の中、ついに教会の電源が立ち上がり明かりが灯される。

 

 エントランスホールでは、玄関を出てすぐの花壇ではナルミと祝福の怪人がすでに交戦を開始していた。

 

 銃撃も止んでいるとなると、おそらくルカも銃の怪人と交戦を開始したのだろう。

 

 「覚悟しろ!この公然猥褻の権化め!」

 「想い人が居るならそっちから堕としちゃおうかな〜♡?もちろん貴女を捉えてから、眼の前で♡」

 

 光る剣と、白濁の粘液。見た目だけならば絶世の美女二人。

 

 「私達にも未来があるの♡快楽で壊せないなら、死んで♡」

 「奇遇だな。私にも未来がある。好きな人と退魔師として行きていく未来をな」

 

 ギンジの事を想い、レイナは退魔師としてこの女王ナメクジの怪人と交戦を開始した。

 

 

   退魔警察・熊沢レイナ

       vs

 ヘルブラッククロス・女王ナメクジの怪人

 

・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 礼拝堂へと吹き飛ばされ、結界術で封じ込められた超性欲の怪人が、腕毛ブレードでバリアを切り裂いて脱出に成功する。

 

 聖女の銅像が大きなステンドグラスの真ん中に置かれており、少し距離の離れた場所には懺悔室と呼ばれる小さな箱があった。

 

 箱とは言っても人が2人ぐらいは入れそうな大きさをしている。

 

 そんな礼拝堂では、木製の長椅子が幾重にも連なり、怪人の目線でも気味が悪いと思えるそんな場所だった。

 

 明かりが灯されても暗い雰囲気と、美しく輝く聖女の像。

 

 ひたりひたりと、その脚を銅像に向けて歩いていく。

 

 「おっらあああ不意打ちじゃあああ!」

 「攻撃するなら叫ばない方が?」

 

 木製の長椅子に隠れていた藤原とイロが、二人して退魔の力を流し込んで貰った弾丸を撃つ。

 

 「胸毛アーマー!すね毛シールド!ケツ毛ディフェンス!」

 

 無数に放たれた弾丸を全て聴いているだけでも嫌になるような技で防がれ、藤原とイロが驚愕する。あんなにふざけているのにも関わらず、確実に防御されているのだ。

 

 「まさかおじさんが声を出したから勘付いたのか!?」

 「そうだと思いますよ?」

 「おじさん頑張ったのになぁ・・・」

 

 自分の体毛を操る怪人なんて、到底敵わない。これは死んだと完全に決め込んで、藤原は自分の人生を走馬灯の様に思い出していく。

 

 「せめて死ぬなら・・・山吹ちゃんのおっぱい触らせて?」

 「先ず貴方が死んでください?」

 「やっぱ小さいからいいや・・・こんなのが死ぬ前に触る最後のおっぱいなんて嫌だ」

 「死ね」

 

 小柄で公安警察のトップに立つ者と言えど、流石に今のは傷つく。絶対に女性として許せる言葉では無い。

 

 「己に対して不意打ちとは驚いたぞ。そこのオンナは前にも見たな・・・(味見してやろうのサイン)・・・そこの男は・・・大幹部柏木が狙っていた男だな?」

 

 超性欲の怪人の言葉で2人して一気に冷静に戻る。それと同時に命を狙われているという、緊張感が再び氷の様に2人の背筋に張り付いてくる。

 

 「やっぱり柏木の奴が一枚噛んでるんだな!」

 「・・・信じられないわ?」

 

 イロにしてみてもかなり衝撃的な事実だった。藤原からは一応の事は聴いていても、最初の協力者が自分を裏切っているなんて到底信じられなかった。

 

 同じ正義の志を持っている仲間が、やはりヘルブラッククロスと通じていると知っては、イロも動くしか無いだろう。これは最早公安警察だけの話しでは無くなっている。

 

 しかし真相にたどり着く為には、眼の前の怪人を倒さねばならない。

 

 「ここで終わらせてやろう。オンナは人質にすれば、あのオンナ共もおとなしくなるだろうしな・・・己に会ったのが、運の尽きだ!」

 

 腕毛ブレードを両腕に展開させて、超性欲の怪人が藤原とイロに狙いを定める。

 

 どういう立場であっても特殊能力を持たない藤原ろイロでは、この怪人一人にさえ勝つ事は難しい。と言うよりも勝率は0だ。

 

 「おじさん戦闘員はギリ行けても、怪人は無理だって!死ぬー!」

 「一緒に死ぬのがこんなおじさんなんて嫌よ?」

 

 2人して抱き合いながら怪人の恐怖に戦慄している。もうこれは駄目だ、確実に殺される。

 

 「一瞬で終わらせてやろう!総統よ!我が勝利をお喜びください!」

 

 腕毛ブレードが2人の顔に当たる直前で、その動きが止まる。

 

 止めたのは超性欲の怪人の意思。

 

 超性欲の怪人の背後に、何か強い気配を感じた。普通の人間とは違う、より強い特殊な気配。

 

 先程の退魔警察にも似た、特別な力を感じ取った超性欲の怪人は、静かに背後に振り向いた。

 

 「神はこう仰られております─」

 

 黒い修道服をその身に纏い、整然とした清潔感のある黒いブーツ。

 

 その両手には虹色の輝きを放つ篭手を装備した、超性欲の怪人の好みの顔をした、細身の女性が眼を閉じながらここに立っていた。

 

 後ろになびくシスターのベールは、清楚感を醸し出していて綺麗で美しいとさえ思えてしまう程だった。

 

 「汝、その身を闇に堕とした迷い人を、決して見捨てては行けない、と。さあ、神の言葉が耳に入らぬ愚か者よ─」

 

 その女性の名前は磯上ミツキ。

 

 この聖カエルム教会の教皇であり、神を信じる敬虔な使徒でもある、美しい信者。

 

 「これより、退魔の務めを進ませて貰います。主よ、この者を救う力を私にお授けください」

 

 ミツキの両手にはめ込まれた虹色の篭手が、輝きを強くして行く。

 

 「今更オンナが一人増えた所で・・・!」

 

 何も変わらない。そう誰もが思っていた。

 

 残念な事に、藤原も、イロも、超性欲の怪人も、この人物が現れるだけでは現状は何も変わらないと・・・。

 

 しかし・・・。

 

 「聖書にこうあります─」

 

 腰を落として脚を半歩開き、顔の前に両拳を作り構える。篭手が光り、肘を軽く曲げたその姿勢はともすればボクシングの様にも見えた。

 

 「な、なんだ・・・あの聖女さん戦えるんか?」

 

 藤原もイロもその場から離れながら、ミツキのそのファイトスタイルを見て困惑さえしている。

 

 しかし次の瞬間、その困惑は・・・まるで本当に天使がラッパを吹く様な驚きと歓喜が両方混ざったモノに変わる。

 

 超性欲の怪人が無言のまま腕毛ブレードを振り下ろす。

 

 「─右の頬を殴られたら・・・」

 

 聖女の像に隠れた藤原が、2人の交戦を見ている。ミツキの左拳が一瞬消えたように見えて、藤原はその眼を疑った。

 

 超性欲の怪人は喉を抑えて、片膝を付いている。

 

 「─相手の喉に、ショートナックルと」※書いてません。

 「ゴホッ、ゲホッ、何が起きた・・・!?」

 

 超性欲の怪人は本当に何をされたのか理解が出来て居なかった。

 

 腕毛ブレードが振り下ろされた瞬間、その攻撃よりも早く、ミツキの左拳が喉のど真ん中をめがけて拳を叩き込んだのだ。

 

 遠目で見てもありえない程の速さの拳・・・そんなモノが至近距離で撃たれたら、その速さに追いつける者はそうそう居ないだろう。

 

 藤原もイロも、恐怖が一気に払拭されてミツキの拳が合わさって、神の存在を本気で信じれる程には、脳内で天使達がラッパを吹いている。

 

 「さあ、神を信じるのです。主を信じる者にこそ、明日が来るのです」

 「ふざけるな!神なんて存在するわけが・・・」 

 「神!神よ!」

 

 神という単語が出るだけで、一撃ニ撃と、見えない速度の拳が打ち出される。

 

 左のショートフック、右のアッパー。

 

 神を信じるミツキの拳が、超性欲の怪人を浮かした。

 

 「神を冒涜するとは、なんと罪深いのでしょうか」

 

 ミツキは浮いた超性欲の怪人の脚が床に付くより早く、踏み込んだ両拳の一撃を決める。

 

 腹筋を抉ろ潰す様な強烈な一撃が、超性欲の怪人を後方へと吹き飛ばし、長椅子を破壊していく。

 

 「馬鹿な・・・!?なんだこのオンナは・・・!?」

 「懺悔の時間です。破邪の鉄拳よ、我が主に仇なす愚者を砕け」

 

 退魔師ではないが、退魔の力を込めた武器を装備したミツキが、超性欲の怪人を逃さない様にその拳を構えた。

 

 超性欲の怪人も口から流れでる赤黒い血液を吐き出して、毛の能力を最大限に展開する。

 

 聖カエルム教会・教皇・磯上ミツキ

 

        vs

 

  ヘルブラッククロス・超性欲の怪人(毛の怪人)

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 教会の暗闇の奥からは月の光が見えた。銃の怪人が最も待ち望んだ憧れであり、なんとしても自分の手中に収めたいあの女の姿。

 

 深緑色のスーツに、小さなマントには月齢を模したマークが無数に付いていて、しなやかな身体を強調させるバトルスーツと、淡い月の光を宿す大きな盾。

 

 こちらに向かって来るならば好都合。銃の怪人はいやらしく口を引つらせ、憧れのムーン・パラディースを潰せる。潰した後は自分の都合の良い様に操る、それだけ。

 

 「良いぜ、来いよ!俺と結婚して幸せな生活を築こうぜ!」

 「お断りだと何度言えば・・・理解するんだァァ!」

 

 両腕の機関銃を前方に構える。もちろんその方向には、ムーン・パラディースの姿。

 

 尽きる事の無い性的な野望と、尽きる事の無い嫌悪。

 

 決して相入れる事の無い悪と正義の戦いが、今ここに始まった。

 

 教会の石床を踏み砕かんばかりの脚力で、ルカが銃の怪人へと突進を開始する。

 

 機関銃から放たれる弾丸を弾きながら突き出た大盾が、銃の怪人の真正面を捉えるが、それを容易にかわされる。

 

 ありえあいぐらい素早い動きと、関節を無視した蛇の様な動きで、一瞬にして背後に回り込まれてしまった。

 

 「ぬぅん!」

 (ルカ、気をつけて!この前とは別の強さを感じるわ!)

 

 銃の怪人は相変わらず結婚しか発して居ないが、その強さと気迫には何やら覚悟を感じている。まるで自分の命を賭けているのか、考えたくは無いがギンジと同じ様な気配を感じる。

 

 いつも全力でいつも何かを護る為に戦うギンジと同じ気迫に、ルカは少し押されてしまう。

 

 背後に回った機関銃がルカの後頭部に向けられるが、ルカはすかさず盾の横薙ぎが銃の怪人を更に避けさせる。

 

 盾の上に乗る様なその回避に、すかさず上部への打ち上げを行い、銃の怪人を天井に叩きつける。

 

 「ぐほっ・・・いいねぇ、強気だ!」

 「その鼻っ柱、折ってあげようか」

 

 天井から膝の銃を発射すると、その勢いを利用して銃の怪人が落ちてくる。ルカをめがけた弾丸乱射が、教会の壁、床、天井にばらまかれる。

 

 「僕の盾にお前のその弾丸は通用しないぞ!」

 「どうかなぁ?」

 

 一発一発の弾丸の威力はバトルスーツに対してそこまでのダメージは無い。しかし、絶えず撃ち続けられるその弾丸の嵐は、ルカの膂力をジワジワ削って来ているのも事実だった。

 

 「フルムーン・スライス!」

 

 大盾をブーメランみたく投げ飛ばし、銃の怪人を横から狙う。しかしこれも避けられる。

 

 (ルカ、今よ!)

 

 アキハの号令が脳内に響くと、しゃがむ姿勢で避けた銃の怪人へとルカが走り出す。

 

 月の光を込めた右拳で、思い切り銃の怪人の顔を殴りつける。ようやく当てた一撃で銃の怪人を捉えた。

 

 「そろそろ決着を着けるぞ!」

 「ギャーハッハッハ!最後にゃ泣いて俺と結婚したいと思わせてやるよ!ムーン・パラディース!」

 

 正義連合・ムーン・パラディース・月島ルカ/天体アキハ

 

             vs

 

  ヘルブラッククロス・怪人キラーエリート・銃の怪人

 

・・・・・・・・・・・・

 

現在の交戦状況

 

熊沢レイナvs女王ナメクジの怪人

 

磯上ミツキvs超性欲の怪人

 

如月ナルミvs祝福の怪人

 

月島ルカ、アキハvs銃の怪人

 

・・・・・・・・・・・・・

 

 それぞれの怪人キラーエリートが正義連合の殲滅に入る中、教会から少し離れたヘルブラッククロスの専用車両の中では、ドクターパープルが小型のモニターから戦況を眺めていた。

 

 薄暗い車内の中には、彼の防衛として龍の怪人、毒蛾の怪人も同席している。

 

 モニターから映像を写す為に、機械の怪人が小型カメラの様な姿となり、分離しながらそれぞれの交戦をドクターパープルに流している。

 

 「ドクター、あいつらって勝つよね?」

 

 毒蛾の怪人が薄い羽を動かしながら、イタズラっぽい顔を見せる。少年を思わせる顔つきと、体格。しかし少女の声をした毒をその体内に宿す怪人は、ドクターパープルと共に交戦の映像を確認する。

 

 あいつら、と呼ぶのはおそらく・・・。

 

 「そうだね。きっと勝つよ(・・・・・・)

 

 なんとなくだが、どちらに軍配が上がっているのか、ドクターパープルには理解出来た。

 

 「・・・」

 

 龍の怪人は椅子に姿勢よく座り、大きな胸を下から抱き寄せる様にしてその映像を眺めている。

 

 彼女もまた今のこの状況下において、どちらが勝つのかを確信している。

 

 どの様な結果になっても・・・怪人キラーエリートはおそらく敗ける。

 

 ドクターパープルの読みでは、僅差で敗ける。一網打尽には出来る。

 

 この勝負はドクターパープルの敗北で終わり、ヘルブラッククロスは勝つ。

 

 ヘヴンホワイティネスが現れない以上、正義連合は全員後に控えている超級戦闘員によって、必ず敗ける。

 

 「・・・師を超えるのはまだ先か・・・?」

 

 仮面の奥でくぐもった声を密かに出す。その独り言は、映像に注視している龍と毒蛾の怪人には聞こえていなかった。誰もが不思議と見入ってしまう戦いの映像に、毒蛾の怪人も龍の怪人も、そろそろ暴れたいと、衝動が湧き上がる思いで居る。

 

 怪人キラーエリートはまだ実験途中。この作戦が終われば、より強い怪人を造る計画も編み出せそうな気がしている。

 

 無事に生きて居られれば、の話しになるのだが。

 

 「・・・雨」

 

 龍の怪人が一言ぽつりと。

 

 「雨?降るの?」

 

 毒蛾の怪人が嫌そうな顔でダレると、車内が少し揺れる。龍の怪人が助手席で姿勢を崩したことで、左右に少し衝撃が走ったのだ。

 

 「・・・雨の決戦か。出来れば、キラーエリートに勝って欲しい所だが・・・おそらくもっと強い雨によって(・・・・・・・・・・)、逆に一網打尽にされるかも知れないね・・・楽しみだ」

 

 ドクターパープルの見る映像は、熊沢レイナと女王ナメクジの怪人の交戦。

 

 ほとんどの生物に効力を発揮するあの粘液を、あの退魔警察には通用しなかった。そんなまさかと思うような事が実際に起きた事で、この組み合わせはなかなか興味深い事になっている。

 

 非常に完成度と適合率が高かったこの怪人を見て、ドクターパープルは次の研究の構想と、この戦闘の行く末を見守る事にした。

 

 ヘルブラッククロスの専用車両に、次第に雨が叩く音が聞こえ始める。

 

 「本格的に降り始めたな・・・」

 

 一瞬で大雨の天気となり、車内にも外にも雨の音が強く聴こえる。

 

 それでも大雨の交戦は止まる事なく、正義連合と怪人キラーエリートの戦いは激化していくのであった。

 

 

続く

 

 

 




お疲れ様です。

今回のお話は少し短いですが、次回のお話でいつも通りの長ぁぁ・・・い感じになります!

キャラネタ書きます

熊沢レイナ
かつて自分を襲った魔人の事を思い出して怒り心頭。
女王ナメクジを始め、媚薬最強耐性持ち。
ギンジがもし媚薬を使ったらどうなるか?キレる。

如月ナルミ
祝福の怪人と交戦中。次回出番がありますわよ

月島ルカ
銃の怪人と交戦中。媚薬については使ってみたさはあるが、怖いからやめとく。そもそも今も媚薬と淫紋によって苦しむ仲間を見ると、使う気もそこまで起きない。おのれヘルブラッククロス許さん

磯上ミツキ
まさかの戦闘メンバーになったボクシング教皇。
破邪の鉄拳を持つ。恋愛はした事が無い。
迷える子羊と闇へと踏み込んだ者は紙一重らしい。
聖書に書いてある事はほとんど暴力でやりかえせ的な意味合いが多い。
それで良いのか教皇・・・。

藤原さん
相変わらずセクハラがしゅごい。これでも奥さん居たのに・・・

山吹イロ
藤原に対して殺意を覚えた。

触手の怪人
まだ出番無いんですか?まだ死んでませんぜ?
まだありません。

紐の怪人
ホッホッホ・・・この私を忘れては居ないでしょうね?
多分ほとんどの人が忘れてる

犬の怪人
わんわん!わんわんわわわわん!わんわんおー!
ハッハッハッハッハ

佐久間ギンジ
今2人の少女に恋をしていると自覚を持ち始めた・・・。
あとついでに魔王と戦っている。

神宮カエデ
ギンジの立てた小屋で食事している。
あとついでに魔王と戦っている。

鈴村ミヤコ
あふれるギンジ愛によって女王ナメクジの粘液から正気を保っている。
もし開放されたらギンジ君と一生消えないぐらい爪立てて、どろどろに溶け合ってなお、濃厚な時間を過ごしたい。え?カエデモンキーも居る?ふざけんじゃないよ!!

ドクターパープル
正義連合を倒してくれたらいいなぁ、と思っている。

・・・

次回はキラーエリート最終3話の内、2話目!
それぞれの交戦と決着を書く予定です!
頑張ります!
ミツキもナルミも、見せ場がありまっせ!ご期待ください!
それではまた次回で!
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