また少しづつ投稿していけるようにします。
m(_ _)m
怜央は携帯を駆使し迷子にならずに何とか帰ってきた。
「ただいま〜」
「兄さんおかえりなさい。下宿する人はもう来てるから挨拶してね。」
「了解。」
「やっぱり女の子だよね?」
「兄さん……女の人だったよ。」
落胆する怜央
「そうか……」
下宿すると言うことは一緒に住むってことだよな……
仲良くなれるかな大丈夫かな……等とボソボソつぶやき、うなり暫くしてから怜央は尋ねた。
「チノから見てどんな人?」
チノは怜央が来るまでの出来事を思い出す。
「…………変な人?」
「なぜ疑問形なんだ?というか俺に聞くなよ……」
怜央は秋れながらキッチンに向かう。
「まあいいや買ったもの閉まってくるぞ」
「わかったよ。私はリゼさん達を呼んでくるね。」
そういうとチノはまた奥に戻って行った。
「なあじいちゃん」
「なんじゃ怜央」
「じいちゃんから見てさ、下宿する子はどんな子に感じた?」
怜央の声音はとても不安そうで顔は少し暗かった。
「安心せい仲良くなれるはずじゃよ。まあお前さんやチノとは真逆で活気に溢れる小娘じゃがな。」
ティッピーは震える子をあやす様な優しい声音で続けた。
「お前さんも成長したのじゃろ?なら少しずつ変わっていけるはずじゃ。」
ふぉっふぉっふぉっとティッピーは笑った。
その言葉を聞いた怜央は少し安心した。
そして怜央は笑いながら言った
「はずって……頼りねぇなじいちゃん」
「なんじゃと!!」
「うそだよ。ありがとな。それにしてもやっぱり違和感が凄いな。じいちゃんの声がティッピーからするの……」
そんな会話をしていると扉が開く音がした。
「チノちゃんのお兄ちゃんはどこかな?」
「兄は今キッチンにいるはずです。」
「怜央は買い出しに行ってたんだよな?」
3人の女の子声が聞こえた。
キッチンからチラッと店内を覗く怜央。その足は産まれたての子鹿のようにプルプル震えていた。
「兄さん……隠れてないで出てきてください。」
「……」
「チノちゃんが兄さん呼びしてる!」
「相変らすだな……」
チノとリゼは呆れ、ココアは驚いている。
チノはキッチンに向かい高校生男子とは思えないほどプルプル震えている兄をキッチンから引っ張り出した。
「チノちゃんのお兄ちゃんは君だよね?名前は?」
「香風怜央って言います。」
怜央の声は恐らく誰にも届いてない。
それほどまでにか細く小さい声だったのだ。
そんな兄を見かねてチノが紹介する。
「兄さんの名前は香風怜央と言います。」
「じゃあ怜央君だね!!」
ココアは嬉しそうに言った。そしてココアは握手をするため怜央に近づこうとした。その瞬間怜央はチノの後ろに隠れたながら震えている。チノより大きい怜央が隠れられるはずがないのに隠れようてしている。
「え?」
ココアは呆気にとられた。
自分よりも身長が高い男性が自分よりも小さい女の子の後ろで震えているのだ。
「兄さんココアさんが驚いているので隠れるのをやめてよ。」
「私なにかやっちゃったかな?」
ココアは不安そうに尋ねた。
「ココアさんはなにも悪くないです。ただ兄は人見知りで警戒心がすごいだけなんですよ。」
「人見知りってレベルじゃないよ!?」
「あはは……というか私の時より酷くないか?」
「リゼちゃん時はどんな感じだったの?」
「そうだな。コーヒーカップを持ちながら無言で震えていたぞ。」
「兄さん立ってください。隠れないでください。私を盾にしないでください。」
「チノに怒られた。」
怜央は落ち込みながらチノの後ろから移動した。
「私の名前はココアって言うのよろしくね怜央君。」
「よろしくお願いします。命だけはご勘弁をお願いします。食わないでください。」
「私をなんだと思ってるの!?」
「今日から下宿する女の子。」
「これから一緒に生活するわけだし私は仲良くしたいな?」
「……す」
怜央は消え入りそうな声で何か言っている。
「なんて言ったの?」
ココアは聞き返した。
「…………いです」
「なあチノなんて言ってるんだ?」
「私にもわかりません……」
怜央は大きく深呼吸をして照れながら言った。
「仲良くしたいです!!」
「じゃあこれから友達だね!!」
「よろしくお願いします。ココア…さん」
「もう〜同級生なんだから呼び捨てでいいよ?」
「勘弁してください。少しずつ変えていくので今これで許してください。命を取らないでください。」
ココアは大きな声でツッコんだ。
「命は取らないよ!」
怜央は震えながらリゼに助けを求めた。
「リゼさん助けてください!!」
リゼは呆れたながら応えた。
「私に振るなよ……」
チノは3人の会話が終わりそうにないのを察して怜央達に仕事を頼んだ。
「兄さん荷物が裏にあるからココアさん達とキッチンまで運んでくれる?」
「はーい」
「切り替え早いな……」
「切り替えないとまたチノに怒られるので……」
「わかったよチノちゃん。リゼちゃん怜央君行くよ!!」
怜央は先頭を切りドアを開けて入って行くココアを見ながらリゼ聞いた。
「リゼさんココア…さんは荷物の場所わかってるんですか?」
「恐らくわかってないな……」
「この先が不安になってきました。」
「まあそういうなよ。ココアは良い奴だぞ。きっと」
「きっとなんですか……」
リゼと小話をしているとstaff onlyの表示が下げられたドアが開いた。
「荷物ってどこにあるのかな?」
全員が一斉に同じことを思った。
「「「やっぱりか/やっぱりですか/やっぱりそうですか」」」
全員口に出ていたことに言い終えてから気づいた。そしてココアはまた大きな声でツッコミを入れた。
「やっぱりってなに!?」
「「「なんでもないぞ/なんでもないです/ナンデモナイデスヨ」」」
3人が3人それぞれ白を切る。だが怜央だけはカタコトで分かりやすかったがココアはあまり気にしていなかった。
「そっかならいいや。早く行こ!!」
「ココア…さんは元気ですね。」
「うん!!元気が1番だからね!!」
「そうですか。」
「だから怜央君も元気出していこう!!」
「元気は中学に置いてきました。」
「えー」
「嘘をつくな!!」
「皆さん仕事をしてください。」
3人は返事をリゼを先頭にして荷物を運ぶために荷物がある場所へ向かった。
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チノに言われた荷物は運び終えのだが俺は少し気になることがあったりした。
(リゼさん絶対荷物運ぶ時手を抜いてたよな……)
3年も運動部にいたら相手が手を抜いているかや、やる気の有無はわかるものだ。(怜央だけです)
ココアさんが言っていた『これは普通の女の子にはキツイよね』って言葉を聞いてから明らかに手を抜いているとわかったのだがまあ気にしないでいっか。
あまり詮索すると痛い目を見そうなので止めておくことにした。
「ココア、メニュー覚えとけよ。」
リゼさんがメニュー表を手渡す。
ココアさんがメニュー表を開いたので俺はその上から距離を取りつつ覗き込むように見る。
「コーヒーの種類が多くて難しいねー」
「3年前と変わってねぇな〜」
3年もメニューが変わってないのはいい事なのだろうか?
「怜央君はコーヒーの種類とか覚えてるの?」
「はい。子供の頃は手伝ってたのでね。」
「リゼちゃんは全部覚えてるの?」
「私は一目で暗記したぞ。」
「すげぇや」
「すごいっ」
「訓練してるからな。」
俺でも覚えるのに1週間かかったのにリゼさん頭良いんだな。羨ましいぞ。コーヒーに関してはチノの方がすごいんだけどだって……
「チノなんて香りだけコーヒーの銘柄当てられるし」
そう我が妹はコーヒーの香りだけだけで銘柄がわかるのだ。俺も多少わかるがチノほど正確では無い。
「私より大人っぽい」
「ただし砂糖とミルクは必須だ」
「あっなんか今日1番安心した!!」
なんか微笑ましい会話だな。それに3年前から変わっていないので思わず笑ってしまった。するとチノが頬を膨らませて怒った。
「兄さん、笑わないでよ……」
「ごめんごめん」
「怜央君はなにか特技とかあるの?」
「特技ですか?」
「兄は私と違って運動が得意です。」
「運動出来るんだ〜」
「なんか男子って感じだな。」
運動は好きだが得意という訳では無い。
中学の頃に筋トレにハマってから身体を鍛えることは好きだが特段プロを目指している訳でもない。
「中学の成績ではいつも体育だけ1番高かったんですよ。」
他はあまり良くないので聞かれたくない。
「そうなんだすごいね!!」
ココアさんそんな輝いた目でこっちを見ないでください。そんなに見てもなにか、今ここで出来るわけじゃあないんです。
「なるほどな。だから朝走っていたのか?」
「はい。部活の朝練で走っていたので癖ですね。」
朝から15キロ走る部活とか正気じゃないと入部したては、思ったが強豪校だったししょうがない。
「ちなみにどのくらい走ったんだ?」
「迷子になるくらいですから距離とかわかりません。」
苦笑しながら言った。
「それもそうか……」
「まあ3時間は走ってましたけど……」
「すごい体力だな……」
「そうですか?」
「いいな〜私もなにか特技があったらな」
体力があるのは特技になるのだろうか?
男子なら街を3時間走りっぱなしでも平気だと思う。強豪校に入ればみんなこんなもんだ。(怜央の個人的な感想です。)
というかずっと気になっていたのだが……
「チノお前は何持ってんの?」
妹がなにかノートを持っている。
「これは春休みの宿題だよ。空いた時間にこっそり進めてるの。」
ココアさんがチノのノートを覗く。
「あっその答えは128ですその隣は367だよー」
なんかめっちゃスラスラ答えるやん。ココアさんってもしかして数学できるのでは?
「……ココア、例えば430円のブレンドコーヒーを29杯頼んだらいくらになる?」
「12470円だよ」
え?今すげぇサラッと言ったよ。
「私もなにか特技があったらなー」
ココアさんってアホの子そうに見えて意外な特技を持ってるんだなと失礼ながら思った。
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そんなこんなでラビットハウスは開店した。
カランカラン
店のドアが開いた。
「いらっしゃいませー♪」
怜央はキッチンにいるため挨拶はしない。というか出来ない。
「おや新人さん?」
お客さんの質問にココアは元気よく答える。
「はい今日から働かせて頂くココアっていいます。」
「よろしくね。キリマンジャロをお願い。」
「ふーんちゃんと接客できてるじゃないか」
「心配ないみたいですね」
「やったー!私ちゃんと注文取れたよー!キリマンジャロお願いします!!」
「あー」
「えらいえらいです。」
怜央はキッチンから聞いていて思った。
(ココアさんってやっぱりアホの子?)
少しして客が居なくなるとココアはチノに尋ねた。
「チノちゃん、この店の名前って名前ってラビットハウスだよね。うさ耳つけないの?」
「ウサ耳なんてつけたら違うお店になってしまいます」
怜央は思った。(男のウサ耳ってそんなニッチな需要だよ。)しかしやるわけないとわかっているので怜央は考えるのをやめた。
「リゼちゃんとかウサ耳似合いそうだよねー」
「そんなもつけるか」
そう言いながらリゼはウサ耳+αを装着している自分を想像して叫んだ。
「露出度高すぎだろ!」
「ウサ耳の話しかしてないのに」
(ナニを想像したんだろう?ウサ耳付ける時に露出度とか気にするのか?)男子校出身の怜央はリゼがナニを想像したか察しが着いたが黙っていた。
ちなみに少しチノも照れていた。
「教官!じゃあなんでラビットハウスなのでありますか!サー!」
「そりゃティッピーがこの店のマスコットだからだろう?」
「うーんでもティッピーうさぎっぽくないよ?もふもふだし」
「じゃあどんな店名がいいんだ?」
ココアは指をビシッとやりながら叫んだ
「ズバリ!!もふもふ喫茶!!」
「そりゃまんますぎますよ。」
「もふもふ喫茶……」
「チノが目を輝かせてるよ……」
「気に入った!?」
そんな会話をしながら、リゼはコップに何かを入れて準備をしている。
「よしココアラテアートやってみるか?」
「らてあーと?」
「カフェラテにミルクの泡で絵を描くんだよ、この店ではサービスでやってるんだよ。」
「あっ絵なら任せて!これでも金賞もらったことあるんだよ。」
「町内会の小学生低学年の部とかいうのはナシな」
「……」
玲於は思った。(図星なんですね……)
「まぁ手本としてはこんな感じに。」
そこにはミルクで上手に描かれたネコ、クローバー、ハートのラテアートがあった。
「わっ!すごい上手い!」
「そ、そんなに上手いか?」
「すごいよーリゼちゃんって絵上手なんだね!ね、もう一個作って」
「しょ…しょうがないなー!特別だぞ!」
「ほーんと!?」
「やり方もちゃんと覚えろよー!」
そう言うとリゼは真剣な表情になった。
ミルクを少し注ぐとコーヒーカップを、空中で素早く一回転させコーヒーカップをキャッチするとそのまま頭の上からミルクをカップに正確に投下する。
ミルクポットを強くカウンターに置きそのまま金属製のマドラーに持ち替えペン回しの要領で回し、気合を入れる。
「うおおぉぉぉぉ!!」
リゼはその気合いを全てマドラーに乗せ凄まじい勢いでカップの中を混ぜていく。
「出来た!!」
「うわぁー!上手い!!」
怜央はリゼの一連の動きを見ながら思った。(あの動きはなんなんだ?そもそも人間業かあれ?)ツッコミたい気持ちを抑えて会話聞くことにした。
カップの中には今に動き出しそうな砲塔から煙の出る迷彩柄の戦車が描かれていた。
「全くそんなに上手くないって、私なんか!」
「いや……上手いってレベルじゃないよっていうか人間業じゃないよ……」
「よーし私もやってみるよ!」
「がんばれー」
「う……なんか難しいイメージと違う」
「どれ見せてみr……」
ココアのラテアートをのぞきこんだリゼはラテアートを見た瞬間心を打たれた。そう、ラテアートの可愛さに!!
(か、かわいい!)
リゼはラテアートが可愛くてプルプルしているがココアはそうは思わなかった。
(わ、笑われてる!?)
「もー!」
「チノちゃん達も描いてみて!」
「私もですか?」
その会話に中に、そそくさと逃げようとする怜央。
「……どこに逃げる気ですか?兄さん??」
「怜央君も描いてみてね!」
「はーい」
「諦めたな……」
チノはテキパキとラテアートを描いているが怜央は違った。
「リゼちゃんどんなのができるか楽しみだね」
(あれ、怜央のは知らないが、確かチノの描くラテアートって)
「出来ました」
「俺も一応……」
「こ……これは……」
チノのラテアートには、まるであの長すぎてフルネームを覚えた人も少なくないであろう作家の絵画のような前衛的な人の顔だった。
一方怜央の方は、正直なにが描いてあるかわからないようなミルクとカフェラテが混ざったナニカがあった。
「怜央くんもチノも仲間ー!」
「仲間?」
「チノのは多分違いますよ?というかナチュラルに手を握ろうとしないでください。魂が抜けます」
「怜央君って、手を握っただけで魂抜けちゃうの!?」
「ココア、そう意味じゃないぞ?それとちがうぞココアチノの絵を私たちのと一緒にしちゃ」
そんなこんなで時間は過ぎた。
「じゃあ今日はそろそろお店を閉めましょうか」
「おつかれさまー♪」
「おつかれー」
「おつかれっしたー」
「じゃあ俺は自室で着替えるんで」
怜央は頭を下げながら自室に向かった。
「怜央君が着てるの制服だよね?自室に持ってちゃって大丈夫なの?」
「兄は昔から着替えは自室してますし、あれは父がもう着なくなったのがあったので父があげたそうです。」
「そうなんだー!」
「チノのお父さんも案外、ガッシリしてるもんな」
そんな女子トーク?をしながら更衣室に着いた。
「ココアは今日からこの家で寝泊まりするんだよな」
「うん、そうだよー」
「チノちゃん今日の夕飯一緒に作ろうね」
「一人でも出来ますし、兄もいますので。」
「えー怜央君だけじゃなくて私も手伝うー」
「大丈夫です」
「一緒に台所立とうよー」
(なにそれ……楽しそう)
リゼはそう思った。