俺が高校卒業したら死ぬのは間違っている!! 作:ブラックマッハ
主人公サイド
金髪美少女がドアをノックして開けて入ってきたのだが、こんなオシャレな服を着た金髪美人に知り合いはいない。今回は本当にガチの方で知らない人だ。知っていたとしてもオシャレで誰なのかが分からなくなる
俺はもう少し待ってほしいので言う。
「少しお待ちください」
ドアを閉めて戻ってくれた。ひとまず安心だな。そんな余裕はない。
(どうしましょう。どうしましょう。「美少女がいるのだからお部屋を片付けないと比企ヶ谷家の恥だ」
と言われるかもしれない。
未来の水が邪魔だ。転んだら大変だーーー。未来のバケツの水をトイレに流すかーー。そして小町が買ってきたアジサイも漫画を大量に置いて隠すーー。小町の名誉のためにも俺の為にもアジサイを隠すぞーー。アジサイは花言葉で「元気な女性」だった気がするが女性は事実で男じゃないーー。)
後は床だがあいにく掃除道具がない。近くになんとかして床を綺麗にできないか?近くにティッシュがあるから使おう。使わないよりかは綺麗になるだろう。ティッシュを3枚濡らして絞り床を全面拭く。その後乾いたティッシュで濡れた所を拭いて多少は綺麗になった。
「どうぞ。中に入ってください」
彼女はドアを開けて入って来た。
「大変大変」
声で姉だと分かったが、なんでこの姉はめちゃくちゃオシャレな服を着ているのかが不思議だ。
「絶対にオシャレな服は好きな人が出来るまで着ない」と姉がそう言っていた。
いつもは制服かジャージ、パジャマや部屋着の彼女で目立つ服装をした姿を見た事がない。
服に興味が余りない未来からもっとオシャレな服着たらと言われた程だが、言う事を聞かなかった。大抵未来の言う事に賛成する事が多い気がしたが、それだけは譲れなかった。小町も何か言おうとしたが、姉の目に脅されてびびって何も言えない。
勿論女優の仕事をしていた時はオシャレな服装を着ていたそうだが、仕事と好きな人が出来た時以外は着ないと決めているそうだ。
そのためまさかここを映画の撮影場所と勘違いしている可能性はあるかもしれない。撮影場所なら不思議ではないが、ここは病院で映画を撮影する所では無い事は分かる筈だ。もしそうだとしたら、まさか俺が映画の主人公になるのかよ。めんどくさいからやりたくないし、どうせ俺はヒーロー系の映画の悪役みたいな役ですよね。主人公になれないと知っておきながら言ってしまい少し恥ずかしい。
じゃあ主人公はやはりイケメンヒーロー役でどんな奴がやるんだろうか。 誠司ならその役に合いそうだしな。ヤンキーで強いだろうし、姉がヒロインみたいなオチですかね。身長も同じ175センチくらいだから問題無いと思う。
これ以上映画の事を考える暇などない。もう俺の姉が暴走しそうな感じだ。
「聞いてくれるのかな?殴るよ」
「殴る前に言ってほしいのだが、ビンタだけじゃん。それより好きな人でも出来たみたいだな」
「うん出来たよ。いや元々好きだったけどさ気がつかなかったな」
やっぱり姉に好きな人がいるみたいで安心てよりは残念て感じだろうか。
(そいつはどんな奴なのか気になるが、もし悪い奴だとしたら俺は本気で怒るからな。それは一番困ってる時支えてくれたのは姉だ。殴るのは良くないが姉は優しさを持っているんだ。そんな姉が好きだ。今笑顔でいられるのも全て姉のおかげだからさ。笑顔で笑えなくなったら許さないからな。)
「どんな人を好きになったんだ。教えてくれよ姉さん」
「陸上選手に憧れる高校生かな」
(笑顔でそう言われたらムカついてしまう。「陸上選手に憧れる男がここにいますよ」て言いたくなる。なら俺でもいいじゃないか。イケメンじゃないとダメですよね。)
つい知らない陸上のイケメン高校生に嫉妬してしまう。セリフもついイラつきながらこう言う。
「ムッムム高校生か?年下が好きなんだな。更に陸上好きて俺みたいな人だろうな!!」
「そうだよ。そんな人。それ以上は教えません。これからが楽しみだな」
(気になる!!これがからかわれて気分なのか?おのれイケメン高校生俺の姉を惚れさせやがって、この野郎あの野郎。俺はなんでこんなにムカついているのだ。実は俺姉に殴られたかったのか?違う絶対に認めない。)
「でも惚れた瞬間は教えておく。走ってる姿に始めて会った時と動画で改めて今日惚れたんだよね」
(ハァーー、俺の方が走りに関しては感動させられるのだけど、姉には感動されないて酷くないな?そういえば姉に俺の走ってる姿一度しか見せていなかったな。なんかいうか心の中だけど
「とりあえず良かったな、俺の姉は美人だから最高に運がいいぞ。俺の知らないイケメン高校生に送る一言」)
俺はなんとしてもこの空気を変えたいと思ったのだけど何を言えばいいのか分からない。そもそも一度もそんな機会は…なんと1度あったが振られる事が決まっていた。小学1年生が音楽の先生に恋をしてしまい、からかわれてしまい振られてしまった男が知り合いにいた。だがそれ以来そんな機会はなかった。
逆にそう言えば告白されて困っていた女子がいた。返事でどう断るかが難しいと困ってるそうだ。その時も大変そうだなくらいしか言えなかったな。ダメだな恋愛系の話は俺の悪い所が出ている。
「あそうだ。走ってる所を見せてくれよ。」
「ハイハイ」
そう言いながら携帯で準備してくれているが機嫌が悪いのは何故だ。もっと聞いてほしかったのか?それは嫌だよ絶対に。もうどうせイケメンなんだと分かったから聞きたくない。それに俺が恋愛対象として好きだと思われるのは……いいいやーーだー。なんではっきり言えない、情けない。
準備が出来たみたいで動画を再生する。俺は右にイヤホンをつけて姉が左につけた。
「さぁスタートまでもう少しです。今回のプロ級の1500メートルで注目選手は2人です。一人目は元高校生最強の大学生湯月君です。そして2人目は逃げの王者トオル選手に憧れてる高校生牛虎君です。プロ級にははじめての参加です。」
へぇ高校生でプロ級に行ったのかまだ5人しかいないから凄いじゃないか。尊敬してるのが俺てのが実に良い。いいのだけど後で後悔しないでよ。目が嫌いなんで尊敬するの無理ですとか言われたら俺宇宙にジャンプして行ってしまうかもしれない。
「湯月君は王者と呼ばれた男達とプロ以外には負けていません。3着以内には入っていますよ。そして大逃げで無敗の12連勝中の牛虎君です。後5回勝てばトオルを超える事が出来ます。戦績は2人ともどちらも負けていません。」
(あのさ目をキラキラしながら見てるけどさ目疲れないか心配だよ。そして2度目だからたいした事ないよね。まさかさっき高校生て言ってたような気がする。もしかして姉さんはこの高校生が好きなの?いかにも優等生ですからと言って勉強出来ないのですね。ダサイて言いいそうな見た目だぞ。)
見た目で判断するのは良くないな。
(ごめんなさい牛虎君。僕を尊敬してくれたのに見た目で判断した僕を許してください。すみませんでした。お詫びに走り方のアドバイスを言いますね。馬鹿な俺が出来たら凄いけど出来るのか!?)
「始まるよトオル。準備はいいかな?
「ああうん大丈夫問題は特にないから始めよう」
姉さんの優しい声久しぶりに聞いた気がするけど覚えていないな。この世界では一度も言われた事がないからな。いつも不機嫌で良く分からないが優しい姉さんだ。
(そんな姉が今は何か落ち着くんだよね。優しい友達みたいでさ癒されるんだけどさ、本人には言わないよ。
そういえば俺の姉は……レースが始まった。)
「さあ一斉にスタートしました。先頭はやはり牛虎です。大逃げ王者比企ヶ谷トオルのポジションですから誰にも譲らない。グングンと差を引き離す。これはトオル並みのスピードある大逃げで期待が出来ますね。
さぁ元高校生最強の大学生は3番手。相変わらず彼も3位のポジションで譲らない見たいですね。初めての大外からスタートしたのに一瞬で3番手これは凄い」
ホウやはりそこにいるのか牛虎。湯月さんはここにいるが大分離されてるな。相当な実力者だがスタミナが保てるのかが心配だな。俺なら何処にいる先頭か。それとも最後方かどちらかだろうな。此処にアイツがいれば更にキツくなる。
レースはどうなってる実況
「さぁ、もう二人しかいない。此処からは二人以外相手にならないのか?一気に並びました湯月が並ぶ。勝負に出た湯月が勝負に出ました。これは凄いレースになる」
マズイかもしれないぞ。調子が悪いのか湯月は。焦りすぎだ。まだこの時ではないはずだ。姉から質問される。
「どうこの作戦をトオルはどう思う?」
「湯月の罠に引っ掛かる事が出来れば湯月が勝てる筈だ。」
「トオルがそう言うなら間違いはない」
何で俺は此処に出てきた。実況は
「牛虎此処で更にスピードを上げた。湯月は此処では勝負にでない。もしや牛虎を焦らせてるのでしょうか?だがしかし、今はまだ牛虎のフォームは綺麗なままです。此処で第一コーナーをカーブする。綺麗に曲がった湯月が牛虎に並びそのまま追い抜かした。流石綺麗なコーナーの曲がり方でプロを越えるコーナーの実力者。観客からものすごい拍手が響いています」
そうか、もう牛虎以外他の選手に負けないと思っているのか、湯月は?そうだろうな、此処で久しぶりの勝利を目指しているからな。これは90%で牛虎との対決は、湯月の勝ちだろうな。だがもし俺と同じ考え方なら牛虎は湯月に勝てるかもしれないだろう。それが10%の可能性だから無理するなよ牛虎。そういいぞ落ちついてる。
「なんと此処でもう一人の選手が来た!!運咲が1人、5人抜いて見事な牛蒡抜きで今集団を抜いた。今先頭を目指すが間に合うのか。おっと先頭の二人のペースが少し落ちている。それを待っていたのか?運咲にとってこれはチャンスになった。最後方からのもの凄い追い上げで集団を抜いたみたいに先頭に追いつけるのか?流石運がいい男です」
俺はこの運咲男が勝つと思っている。彼はロングスパートが得意なのだからもう勝てるだろう。俺らしか負ける所を想像する事は出来ない中学生なのだからな。もうこれ以上見ても展開は最後のコーナーを曲がったあたりで決着が着くだろう。
俺の予想通りレースの展開は変わらず、先頭は湯月で、すぐ後ろに牛虎がいる状態で変わらなかった。そのまま最後のコーナーに曲がる。これで牛虎の敗北は決まっただろう。そのはずだが湯月が牛虎を最終コーナーで引き離す事が全く出来ない!!
湯月のコーナーの曲がり方は理想的だが、それを4回くらいのコーナーの曲がり方を見ただけで、牛虎はマネする事に成功した。それもオリジナルのフォームでだ。
そして拍手をする暇もない勢いでなんと湯月を軽々と抜かしてしまった。一瞬の出来事で驚いたがZONEに牛虎は入ったのだ。黒子のバスケのゾーンみたいな状態にな。そして5メートルくらい引き離す事に成功する。更に引き離す。そこでもの凄い拍手が起きる。
そこで同じZONEのライバル運咲が現れる。運咲こそがこのレースで最後のラスボスだと言ってもいいだろう。
(さあ残り直接200メートル勝つのはどちらだ?どっちが強い。どっちの方が凄い走りを見せる。さぁ俺をもっと先まで楽しませろ。流石運咲差を縮めて行く。)
「グイドーーーン!!」
(もの凄い迫力のある足音だ。此処で更に引き離すのか牛虎。引き離す事は出来ない筈だが面白い。もっと見たいが残念ながら後100メートルでおしまいだ。これで終わりだ。)
運咲の凄い加速が出る足音が聞こえない。そして牛虎が更に引き離してゴール。運咲は3着で湯月に抜かされてしまった。何で聞こえない、まさかもう運咲の足音は聞いていた。馬鹿な。
俺は巻き戻ししたがZONEに牛虎が入る時に、運咲の足音が聞こえた。タイミングが速すぎて運咲はバテたのだった。どっちにしろ運咲は負けたのだろう。
「待ってます。トオル先輩。戻ってきたら直ぐに勝負です」
それから俺は姉に好きな人が出来た事も寝る事を忘れて、そのレースで俺は勝てたかどうかを検証している。次のレースにこの男に負けないために
つずく
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