【リハビリ中】僕の個性は【紳士ハンド】   作:『代行さん』

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@入試-2-「無駄じゃなかった」

@入試前

 

@14:45

アメリカ独自のヒーローランキングが発表されている

「あ、そっか」

月の過ぎ

指先(かじか)む季節に進む中

日本のヒーローランキングの調査が始まる

 

僕はと言うと

安全祈願

無病息災

念願成就

のお守り二組買った

 

一組は

海岸で知り合った背の高い女性こと

水乃(みずない)龍奈(たつな)さんが

 

もう一組を受け取る

「私からの願掛けです」

「あ、あ、ありがとうございます」

二人して赤くなる

 

神社で

手を3度、叩頭(こうとう)2回

白い息が顔に掛かり祈りは終わる

 

@15:00

近くの喫茶店に入っている時に流れたニュースの話題になる

「ヒューマライズ?」

「うん」

そういえば街角で演説、ビラ配りをしていた集団を思い出す。

個性による人類滅亡、終末論を掲げる過激派集団

ヒューマライズ

 

個性は世代を追う毎に進化をし続け、やがてそれに対応できなくなった人類は破滅すると言ったモノだった。

「心配だね」

進化による滅亡に心配なのではない

個性を敵視するその姿勢が心配なのである

 

個性の一、側面しか見れない恐ろしさ

指導者、司祭の意図は不明

そう少なくない団員数

 

最近ではその活動の幅を広げている

いつ爆発するか分からない点を考えると

「とても軽視できない問題だ」

ブツブツと考え込みそうになるのを抑える

頼んでいた紅茶と菓子が運ばれてくる

今は目の前のことを考えよう

 

@17:00

水乃さんの家まで付き添い送る

家の前に着くと今日のお礼を伝えて去ろうとする

「緑谷さん」

 

手渡された手編みのマフラー

ポカンとしたまま受け取る

「あり…がとう、ゴゴゴ」

 

顔を隠したまま家に入ってしまわれた

今年の冬は遅いなぁ〜

手で顔を仰ぎながら帰る道は黄色と茶色に染まっている

 

@18:00

マフラーを丁寧に畳み

机の脇に置く

赤色と茶色がそれぞれ存在感を放つ

 

【黒キ人】は何やら考え事をしている

『個性を消す個性における研究』

 

確か

触れている間は個性を消す

見ることで消す

近くで個性が発動できなくなるなどが頭に浮かぶ

 

誰も戦闘向きとは言えないけれど

「イレイザーヘッド」

一人のヒーロー名を呟く

 

抹消ヒーローイレイザーヘッド

非戦闘個性に一石を投じたヒーローの一人

操縛布と呼ばれる炭素繊維に特殊合金を編み込んだ帯状の捕縛武器による近接格闘による制圧、拘束する戦闘スタイル

 

「見ることで消す」

考え様によっては見られなければ消されることはない

咥えたボールペンの頭から口を離す…

 

「あ…」

課題が解ける

喉に掛かっていた小骨が取れる感覚

加速の課題と安定性の課題

 

今日はよくペンが進む

入試まで後2ヶ月

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