@???
地面への接触を防ぐことだけを考えろ…
ロボットに似た地響きと拳の轟音
@市街地演習場-監視区画
「天霧!今すぐ障壁を展開しろ」
相澤先生が命令をしてくるがあそこにいるのが緑谷さんなら問題ない
「大丈夫ですよイレイザー」
彼は
あれに対処できる
@???
昼間の夜
辺りの日の光を歪ませ、陽炎さえ飲み込む
装填される寸前の拳
賞賛は皆無、防ぐことだけを考えての行動
点による破壊を考慮から除外し面による押さえ込みを図る
太く、長く伸びた一対の腕
その大きさ故に地面に触れる光を飲み込む
実にシンプルな形
たった一度でいい!
「!!」
言葉にならない叫び声をあげながら
黒く染まった地面を【引き寄せ】で持ち上げる
流動体の様なドロドロとした感触が腕を包み
身体を徐々に浮かせる
巨大ロボットの排熱音が近づく
〜
「後1分」
〜
激痛、眼球の裏側
目一杯引き伸ばされるような感覚と
飛行機に搭乗したように失う平衡感覚
天へと伸ばす一対の両腕
【
床一面に広がっていた黒い液体が揺れるのをやめ
ゾロゾロとヴィランの拳に目がけ加速する
でもその後は?
鉄砲玉、たった一度の防波堤
使い果たした思考力
…下唇を無意識に噛む
頼るしか…ない
不甲斐なさに目頭が熱くなる
限界になった意識で力なく、叫ぶ
「かーりー」
@lack
[0点、仮想ヴィランと接敵]
[高層ビルに匹敵する体躯]
[交戦における利益皆無と断定]
[人の保護を確認]
〜
「後1分」
〜
愚鈍な動きで地に手を下ろそうとしてくるのを確認する
刹那、目を疑う光景、宿主の特攻
あれとの交戦に必要性はない
「かーりー」
地面から伸びていた巨大な腕の先頭にいる宿主に
@市街地演習場-監視区画
「何だ、これは?」
目を疑うぜ
喜んだはいいが
地面から生えたっつうか
伸びたってか
突然0Pの拳を止めた存在は
地面から0Pに負けるとも劣らない面積を占領していた
瞬きした瞬間には忽然と姿を消してやんの
幻覚だったってんなら話は終わるが映像が残っちまってる
問題はそうじゃない
確かに0Pの拳を受け止めてたんだよ
カメラが発生した衝撃波と振動でノイズだらけ
映像が乱れてしゃあなかった
「巨大化?」
「マウントレディみたいな?」
「でもそれに該当する個性持ちなんて」
ざわざわと試験官席が慌てる
マジモンのヴィランが攻めてきてたんだったら事だぜ
「oh」
手元の端末が試験終了の合図を鳴らす
動揺が見える監視区画
今は何事もなかったように
実技試験を終わらせることに集中しよ
再びのアラート音
俺は目を疑った
「リカバリーガール!」
@市街地演習場
「何やったん」
目の前で起こった現象に未だ理解の追いつかずにいた
いきなり現れたでっかいのが瞬きしたら消えてた
怯えていた機械が一人でに動き始めると
一礼の後何処かへと行ってしまう
「入試終わったんよね?」
「それよか、あのボサボサ髪の!?」
周囲を見渡してもその姿が見えなかったが
やがて黒い液体が地面の下へと消えていくと視界が確保できるようになった。
「いた!」
両膝をつき、内側に畳んだであろう両腕
「あの、さっきは」
手を伸ばそうとして気がつく
内側に畳んでいると思っていた両腕は骨が剥き出しであったことに
@市街地演習場
「なぁ、少しだけ天気崩れなかった?」
「一瞬暗くなったな」
「昼に星も流れたな」
競争相手同士だった人々が談笑を始める
共通の話題に上がったのは
「入り口付近のロボットが殆ど動かなかったこと」
であった。
それらに呆気に取られていたがぼ、俺の迅速な破壊行動により目を覚ますと試験へと集中力を戻した
「動作不良かなんかだったのか?」
「雄英だぜ?そんなことあるわけがない」
何か意図があったのかもしれない
現に
「あのマイナスの文字を無視したのは正解だったのだろうか」
確認できたヴィランは倒せた、同じロボットとの交戦をしていたロボットは無視したがこれが吉と出るか
「はいはい、どいてどいて通るよ」
いきなり現れた女性に一同が驚く
その動きを確認できず直感的に気がつく
この小さな女性は気配を感じさせない
しかしどこか慌てているようなご様子…
一体?
「あの子だね」
「他の生徒ハ2次試験会場へ」
機械に促され市街地演習場を後にする
振り返る視界の端で見た異様な光景
立ち尽くした0Pと
「彼女らは」
入り口で見かけた女生徒と男子生徒…
だが今は関係ない二次試験に挑まなくては
会場とは逆方向に騒々しく動く機械達を尻目に
@市街地演習場-別視点
「あんたも行きな、後のことは任せて」
「分かりました」
渋々ながら女子生徒を帰らせる
「それにしてもこの子は」
目下の悩みはこの男子生徒の容態さね
「呼吸器官の機能不全、心臓に至っては」
既に止まってるのを無理やり動かしてたみたいだよ