@雄英-『1-A』
支えから体を起こした後
自己紹介がてら話をする
麗日お茶子と名乗ったその女子生徒
「今日って式とかガイダンスだけになるのかな?」
「どうなんだろう」
「先生ってどんな人なんだろう?緊張するよね」
「そうだ…ね…!」
教室の教壇に人影を確認する
咄嗟に前に出る
先程まで人の気配すらしなかった
「おわ!」
「誰ですか?」
「どこから入ってきた」
くたびれて見えるそんな印象の男性
髭が伸びているもののその長さは切り揃えられている
黒一色の服に身を包み、首に巻かれた布
袋に手を差し込むと
教室全体が臨戦体制に入る
取り出されたのは
『1日の食事ゼリー』
それを咥えると
「ふぁい、ふぃみふぁちあふぃふふぁに」
((食ってから喋れ))
先程まで内容物があった膨らみがなくなり
口から離される
「5秒かかりました。時間は有限君たちは合理性に欠くね」
前文が聞き取れなかった分訳のわからない発言に一同が固まる
「担任の相澤消太だ、よろしくね」
「担任?となるとプロヒーローなの?」
プロヒーロー…
何か引っかかるものの思い出せない
相澤先生が再び寝袋に手を入れると一組の服を取り出すと
「早速だが
淡白…
@雄英-グラウンド
「個性、把握テスト?」
「そうだ」
「入学式は?ガイダンスは?」
「ヒーローになるならそんな悠長な行事に出る時間ないよ」
片手に持っているボールを片手でリフディングする相澤先生
「雄英は"自由"な校風が売り文句、そしてそれは"先生側"もまた然り」
全員がドン引きしている中端末から映像を投影し、説明を続ける
「内容だが」
ソフトボール投げ
立ち幅跳び
50m走
持久走
握力
反復横跳び
上体起こし
長座体前屈
「中学の頃もやってるだろ?個性禁止の体力テスト」
相澤先生が持っていたボールをかっちゃんに手渡す
「未だ国は画一的な記録を取り平均を作り続けている合理的じゃない、まぁ文部科学省の怠慢だよ」
「爆豪、中学の時ソフトボール投げ何メートルだった」
「67m」
相澤先生がそれを聞くと指でソフトボール投げの場所を指差すと
「円から出なけりゃ何してもいい、じゃあボール投げろ早よ」
思いっきりな
その言葉をかっちゃんは肩を鳴らす
「んじゃっ、まぁ」
「死ねぇ!!!」
小さな爆発が数度なった後
空気の壁が周囲を殴る
続けて音が響く
黒煙が空に立ち上ると黒焦げた球体が飛んでいくのが見える
相澤先生が端末を確認すると説明を再開する
「まずは、自分の最大限を知ること」
向けられた端末には
『705.2m』
「それがヒーローの素地を形成する合理的手段」
「何だこれ!!すげぇ面白そう」
「705mってマジかよ」
「個性思いっきり使えるんだ!さすがヒーロー科」
どの能力を活用しよう
ボール投げ、握力、反復横跳び、上体起こし、長座体前屈
競技のほとんどが【黒キ人】には不向きであった
考え込む
一同が歓喜に溢れる中相澤先生だけが不敵な笑みを浮かべる
「面白そう…か」
空気が一瞬にして固まる
「ヒーローになるための三年間、そんな腹積りで過ごす気でいるのか?」
相澤先生の伸びた前髪の奥から赤色の閃光が伸びる
かきあげた前髪から赤色に染まった瞳が確認できた
持ち上げられた肩につられて動く布から覗いたゴーグルで確信に変わる
「よし、トータル成績の最下位だった者は見込みなしと判断し、除籍処分としよう」
突然に告げられた除籍処分に一同が不平不満を漏らす
「生徒の如何は
雄英高校、ヒーロー科だ
@入学初日の大試練