@雄英-グラウンド
「最下位が除籍って、入学初日で理不尽すぎます」
麗日さんが声を上げる
相澤先生はそれに対して淡々と理由を述べる
「自然災害、大事故、身勝手な敵達、いつどこでくるかわからない厄災、大凡世界には理不尽が溢れている」
目の発光が収まるとかき上げていた髪を下ろす相澤先生
「そう言う理不尽を、覆していくのがヒーロー」
「放課後マックで談笑したかったならお生憎、これから三年間雄英は君達に全力で苦難を与え続ける」
人差し指で挑発をする動作をする
「Puls Ultraさ、全力で乗り越えてこい」
覚悟を胸に個性把握テスト始まります
@ソフトボール投げ
「さて、デモンストレーションは終わり、こっからが本番だ!」
かっちゃんこと爆豪勝己は
球威に爆発を乗せることで記録を叩き出した
その後
大砲を作り出した者
運んでもらった者
自己強化で放り投げた者
投げ直した者
極め付けは
「セイ!」
投げ方に別段おかしな点がなかった麗日さん
しかし、投げられたボールは重力の影響を受けることなく
どんどん、どんどん… … …
見えなくなった
相澤先生が端末を見せてくると
『♾(測定中)』
の文字
「すげぇ無限が出たぞ!!!」
正直どうしようか迷ってしまう
ボールを投げると言うならいっそ
「次、緑谷」
持っている球を見つめる
紅茶は飲んできてない
負担はあるものの【複製器官】を十分発揮できる
「相澤先生…」
「何だ?」
「"でなければ"いいんですね?」
「あぁ」
@ソフトボール投げ-別視点
「何だありゃ…」
真っ直ぐ伸ばした腕から
一本、また一本と腕が増えていく
それらが指を絡め一本の長い細腕を作り出した
明らかな【個性】
「あの黒い手はそう言うことだったのかよ!!!」
個性の発現はもれなく4歳までのはず、あり得ねぇ
実際は…
デクのやろう、嘘をついてやがったのか!
@ソフトボール投げ
締まりのない掛け声と共に
ピンと伸ばされた腕を振り回し
空気を揺らす
タイミングを見計らい!
爆ぜる音と共に放り投げる
が枠から逸れ、投げ直し
投げ方改善からオーバースローの様に投げる
が
地面に激突26メートル
依然として投げ直し
「感覚までの遅延が発生するのか」
ブツブツと考えごとを始めてしまう
「…あと一球だ、早よ投げ」
「増やしたことでのデメリットなんて考えもしなかった」
ブツブツと考え方を続けている
@ソフトボール投げ-別視点
度重なる失敗で自信の喪失
合理的に欠ける
「相澤先生、投げます」
「あぁ」
個性の特性を活かせてはいるが今やることじゃない
今できる最大限を見せるだけでいいのだが
「エンターテインメントに走りやがって」
手元の端末が鳴る
さて…
「ほぉ」
やはり、こいつの個性は【複製器官】では説明がつかんな
『100km(端数切り捨て)』
前じゃなく上に伸ばしたか…
「な…」
よく見てなかった訳じゃない
デクは投げてねぇ
デクの陰から手が出てきたと思ったら触れもしないでボールを空に捨てた…
丸顔の【個性】に似てるが違ぇ
「あれって」
緑谷の腕から手が取れてた
オイラのモギモギが取れたのもそれが原因か!
それにあれは…
@ソフトボール投げ
「緑谷!」
「はい!!」
鋭い叱責で目を覚ます
またやってしまった!
「今なげ…」
「もう投げただろうが」
「へぇ?」
手元にあったはずの玉がなくなっているのに気がつく
「後がつっかえてんだ」
相澤先生が記録を見せてくる
『100km』
「100キロ!?」
「ボール投げてなかったよな?」
【黒キ人】が代わりに投げたことを理解すると
試そうとしたことが上手くいかなかったことと
また、頼ってしまったことに対して情けなく思ってしまう
「相z」
「どう言うことだこら!!わけを言え!デク!!!」
「おい、お前やべぇって」
相澤先生に話をしようと駆け寄ったと同時に聞き慣れた怒号と
それを静止しようとする声が耳に当たる
「かっちゃん!?」
片手で爆発を連続的に発生させながら猛スピードで接近してくる
しかし
爆発が不意になくなると同時に
布で腕と、顔半分を覆われる
「んだっ?この布、固」
個性の不発というより
これは
「個性を消した」
「つくづくあの入試は合理性に欠ける」
かっちゃんが地面に拘束される
ミイラ男の様にとはいかないものの両腕と下顎は完全に覆われている
「やっぱりだ抹消ヒーロー、イレイザーへッド」
「イレイザー?」
「名前だけなら聞いたことが」
それもそうだ、プロヒーローとは言えメディアへの露出が少ない
プレゼントマイクとは真逆のヒーロー、かなり渋いな
「イレい…相澤先生!」
「何だ?」
かっちゃんを拘束しながら返答を受ける
「後で捕縛術と【個性】を見せていただけますか?」
((早くボール投げさせろ))
後がつっかえる中、自己中に話をしてしまったことを反省する
その後無事にソフトボール投げを終えた
@
ついこないだまで…
道端の石っころだったろーが
道端の石っころだったろーが!!