【リハビリ中】僕の個性は【紳士ハンド】   作:『代行さん』

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@学校生活-4-生まれと育ち…

@訓練が明けて次の日

「昨日の戦闘訓練お疲れ、Vと成績見せてもらった」

V=成績優秀者とその総評

戦闘訓練を終え、次の日

担任の相澤先生が紙の資料片手に挨拶を始める

斜め読みの要領でさっと目を通す

 

「轟、爆豪、何があったか知らんが授業であって遊びじゃない先を見据えろ」

「…はい」

「わかってる」

目を通した資料、算出された被害額とその規模

表情を一切変えていない一方で声の威圧感から相当ご立腹

ヒーローにおける活動は死と隣り合わせ、そんな状況下で見捨てる、単独行動はやはり合理的とは言えないようである

 

その後別段問題がなかったためか、資料を教壇に置くと視線を改める相澤先生

「さてHRの本題だ、今日は急で悪いが君らには」

威圧感がグッと増す

何をやらされるんだ?初日から除籍を言い渡してくるほどの性格…

次の言葉に緊張が

 

「学級委員長を決めてもらう」

そう言えば学校だった

 

@HR

「俺やりたいです」

「ウチもやりたいっす」

「リーダーやるやる!」

意欲的に手を上げ、我先にと立候補する

 

「オイラのマニフェストは女子は全員膝上30cm」

一人だけ主旨がずれてる発言

しかしそれを気にも留めない面々

 

普通科でなら雑務として考えられ、ここまで人気のあることにはならないと思われる

しかし、ヒーロー科において"集団を導く"

と言うことは先を見据えた良い経験、素地を固める訓練になる

 

「静粛にしたまえ!」

お祭り騒ぎの中に一石を投じるハリのある声

飯田君が面々に説教を説く

 

「他を牽引する責任重大な仕事だぞ、「やりたい者」がやれるものではないだろう」

周囲からの信頼があってからこそ務まる聖務

多大なるカリスマ、生まれつきの才能、日頃の行い

それぞれ加味した上で決めるべきであると力説する

飯田君の真面目さが際立つ

 

「民主主義に則り、真のリーダーをみんなで決めると言うなら」

天井にシャンと伸びた片手、提案か立候補か…これは難しい

 

「これは投票で決めるべき議案!どうでしょうか!!先生」

「時間内に決めれば何でもいいよ」

 

 

 

それぞれが突っ伏し、手元の端末に

設けられた投票のページへと進む

 

@HR-投票

僕は悩んでいた

入学してから日が浅い

蛙吹さんの言う通り僕らは他の人をあまりよく知っていない

その為暫定的に情報をまとめる

 

障子君はどうだろうか?

【複製腕】による声は遠くまで聞こえることだろう

しかし、あまり乗り気でない所を見るに優先度は低め

 

声の通りで言うなら耳郎さんも候補に上がる

【イヤホンジャック】でスピーカーを使えばこれを難なく解決できるはず、手を上げている為、投票対象

 

冷静さで言うなら

尾白君を推薦したくなる

戦闘訓練における優先度の取捨選択

【尻尾】を活用した戦闘スタイルは目を惹かれた

 

意欲的ながら素行に難ありな者

 

各位が保有している票数は2点

自分に二つとも入れるも良し

僕が選ぶのは…

 

@HR-投票開示

「さすが聖務と言ったところか」

膝をつき、ショックを受ける飯田君を尻目に

八百万さんと麗日さんのコンビがそれぞれ

学級委員長と副委員長になった

 

八百万さんは【創造】を抜きにしても良いリーダーと感じた

総評から分かる的確な分析と判断力、はっきりとモノを言える先導者は強い

 

麗日さんは行動力

それに応用を効かせた【無重力】の使い方

戦闘訓練の時もまさか自分も浮かせることができるとは思わなかった

【創造】との合わせ技は無敵と言える

 

@雄英-大食堂

「人凄いなぁ」

「よりどりみどりだな」

大食堂の一画に4人が座っている

僕、飯田君、麗日さん、峰田君

その内麗日さんだけは顔が真っ青であった

 

「米、うまぁ」

食欲はあるようで学食を黙々と食べ続けている

「ヒーロー科のみならず、サポート科や経営科の生徒も一堂に会するからな」

 

「うぅ委員長務まるかな」

完食したトレイの上に箸を添え、両手を合わせる麗日さん

「大丈夫だって、元気出せよ、な…飯田!」

「そうだぞ麗日君」

 

「多を牽引する者には牽引された経験のある者が着くと言うのはやって欲しいことを素早く理解できるということ、だから君に投票した」

「あの票!!飯田君やったの!?」

票数の一つは飯田君であったことがわかった

一位に大差をつけられたものの他が2や1、0であったのを考えると多いと考えられる。

 

期待を持たれて嬉しいのと、票を入れた裏切り者めとの

せめぎ合いで複雑な表情を浮かべる麗日さん

「そう言う峰田君は誰に入れたと?」

「オイラと緑谷」

 

「デク君は?」

「八百万さんと飯田君に」

「分かる!私もその二人に入れた」

「あれらは君たちだったのか!」

飯田君に入れられた票のうち二つが判明する

 

「飯田君真面目さんやったから」

「でもよ?飯田、おまえ委員長やりたかったんじゃないのかよ?」

トレイにのった和食を食べながら峰田君が不思議そうに聞く

 

「やりたいと相応しいか否かは別の話、僕は僕の正しいと思う判断をしたまでだ」

カクテルパーティ効果が凄まじい

人がごった返す中それを聞き逃さなかった

 

「「「僕…」」」

「やっぱ良いとこでかよ」

「ちょっと思ってたけど飯田くんて、坊ちゃん?」

「それに聡明中学校出身って言ってたしね」

 

「そう言われるのが嫌で一人称を変えていたんだ」

飯田君は項垂れるとシャキッとする

 

「あぁ俺の家は代々ヒーロー一家なんだ、俺はその次男だよ」

「まさか…ターボヒーローインゲニウムは?」

「鋭いな緑谷くん」

 

「それが僕の兄さ!」

気持ちが高まると素が出てしまう様でまた一人称がブレる

それをお構いなしに話を続ける飯田君

 

「規律を重んじ、人を導く愛すべきヒーロー!!そんな兄に憧れてヒーローを志したんだ」

「そうだっt」

 

〔サイレン音〕

〔サイレン音〕

〔セキュリティ3が突破されました、生徒の皆さんは速やかに屋外に避難してください、繰り返します〕

 

「何だ何だ?」

トレイを片付けてきた峰田君が慌てて帰ってくる

 

セキュリティ3?

聞きなれない単語、和訳すれば意味は分かるけれど

内容までは理解できない

「セキュリティ3とは何ですか?」

飯田君が我先にと屋外に避難しようとする生徒の面々に向け質問をする

 

「校内に誰か侵入してきたってことだよ、3年間で一度もこんなこと初めてだ!君らも早く避難を」

 

@ごった返しの最中

「さすが最高峰、危機的状況への対応も迅速だ!」

「どう考えてもパニック状態だろぉ!?」

一体何が侵入したのだろうか?

雄英のセキュリティは強固、破るにしても簡単なことではない…

「緑谷くん!」

 

窓に磔にされている飯田君が指をさしている先

プレゼントマイクに相澤先生

報道陣(マスコミ)?何でここに?」

 

どうしたものか

【黒キ人】で対処しようにも数が数でデメリットが怖い

動物を出してもかえって混乱を招くだけ…

「デク君!」

 

麗日さん…

「必要最低限は!」

黒い腕を増やし飯田君

麗日さん、峰田君を空中に避難させる

 

@ごった返しの最中

「これは緑谷君の個性!」

「廊下の先までびっしりや」

「麗日、飯田どうする?」

緑谷君の【個性】でどうにかこの場だけでも冷静さが生まれた

先輩方は対処に追われているのか!

 

「聞いてくれ二人とも、侵入者は報道陣だ」

「マスコミが何の用だよ!」

「どうやって入ったん!?」

「落ち着いてくれ、このことを伝えたいがこの騒ぎだ」

どうする…どうする?

 

「おい、飯田!【エンジン】で飛べねぇのかよ」

「無理だ…」

推進力があっても道がない、緑谷くんに作ってもらおうと考えたが

声も届かない以上この場が限界だろう

 

「オイラじゃくっついちゃうし」

どうする…

これの行き先は非常口…

 

「峰田くん!あの壁まで【モギモギ】を投げられるか?」

「!?おう!!」

「麗日くん、僕を浮かせろ」

「へ!?」

 

#その後、その場の全員が目撃したのは

それは見事なexitのピクトグラムであった

「大…丈夫!」

短く端的にそれでいて分かりやすく

 

大胆に!!!

「ただのマスコミです、慌てることではありません。大丈夫!!!」

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