@夏休み
【複製器官】という個性を思い出した
@7:50
今日はやや遅めに起きてしまった
「少し眠い」
@8:00
【黒キ人】カーリーと名付けてみた。
【黒キ人】は夢の中で僕が思い出したことを分かっているみたいで朝から一組が慌しく『将来のためのヒーロー研究vol.@』を〔パラパラ〕とめくっている。
@8:15
【黒キ人】が一冊のノートを手渡してきた
「ありがとう」と言って受け取ると何処かへ行ってしまった
そう遠くには行かないだろう
「複製器官…複製器官…あった!」
爬虫類ヒーロー:リザードマン
個性:トカゲ、トカゲにできることは殆どできる
「主な戦い方は尻尾を主軸にした、格闘技で複製可能な尻尾を盾にする戦闘スタイルが…」
〔ブツブツ〕
戻ってきた右手が朝食をお盆で持ってくる
緑谷は気づいていないがこの【黒キ人】目と口を作り出せる
@8:15-別視点
「〜♪」
鼻歌混じりに食事を作る緑谷母
「母さん朝食は部屋で食べるね」
「分かったわ出久」
浮遊する腕が朝食をお盆に並べると持っていった
@9:00
いつもの道を歩く
ややぎこちないが慣れてきた。
日常生活に必須の動作である為か飲み込みが早い
ニュートラル組はというと
ゴミ袋を広げ吸い殻やポイ捨てゴミを袋に詰めている
「結構吸い殻何かが多いんだね」
燃えるゴミの透けている部分から中を見て感じたこと
@11:00
書店で見かけた一冊が気になった
『個性因子と反個性因子の仮説』
どう言ったものか気になるが飲み物代しか持ち合わせがない為断念したニュートラル組がメモを取っている
@15:00
おやつを食べながら体づくりについて調べ始めた
日々の食事は美味しいもののアスリートは食事で変わるとも言っていた
早速取り入れてみたくなって母さんに頼みに行った
@16:00
タンパク質類がやや多めに
炭水化物の割合が少なくなっていた
野菜などはバランスよく
おやつも果物類にするのが良いだろうか…
@18:00
入浴時に首周りを鍛える
格闘技でも急所に数えられるからというのもあるが
飛び降りの一件以来首の違和感がどうにも取れない
ちゃんと傷はないのを確認しているが
この違和感が取れることを祈る
@19:00
首の違和感もあって外に出た
「母さん外に行くけど何かいる?」
「帰りに味噌と牛乳買ってきて」
「分かった」
@19:10
道を歩くと気が紛れる
街頭と街路樹の等間隔
街明かりに照らされた夜道に少し心躍る。
不意にぶつかってしまった
「ごめんなさい」
「気をつけて歩け」
掠れた声にやつれた体躯
猫背でどこか心配になる男性にぶつかってしまった
「気をつけないと」
@19:20
海沿いの道に出た
波の音が耳に当たり落ち着く
「海が見てみたいな」
@19:21
荒れ果てた舗装
粗大ゴミの数々
この有様である
「ひ、ひどいな」
一目でわかる廃れ具合
今も車から投げ捨てられた缶が
捨てられていた本棚の中に入った
ニュートラルが運び始めようとしていたのを静止する
「…目標かな」
以前の実験の続き、最大積載量の確認を決意した
@19:45
「ただいま」
「おかえり出久、味噌と牛乳は?」
「あ!?今買って」
ノックが聞こえて扉を開ける
ニュートラルがMサイズの袋を手渡してくる
中身は味噌と牛乳、『個性因子と反個性因子の仮説』
そして、レシート
「ありがとう出久」
「…」
「ありがとうございます」
何となく敬語になった