【リハビリ中】僕の個性は【紳士ハンド】   作:『代行さん』

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@雄英体育祭-8-昼休憩

@雄英

「1時間ほど昼休憩を挟んで午後の部だぜ!じゃあなイレイザー飯いこうぜ」

「寝る」

廊下を歩きながら先生たちの天然漫才が昼休憩を告げる

伸びをしながら食堂へと向かおうとする中

「久しぶりだなお茶しよエンデヴァー」

「オールマイト…」

進行方向にある階段から反響に乗ってNo.1とNo.2

が話し合っている…

 

「超久しぶり!十年前の対談ぶりかな!?見かけたから挨拶しとこうと思ってね」

「そうかなら済んだろう去れ」

ん〜この塩対応、オールマイトに対して面と向かってこの対応取れるのはNo.2ぐらいだろう硬派だ…

 

「茶など冗談じゃない…便所だ失せろ」

「釣れないこと言うなよ」

「ぐっ」

階段から物凄い風を受ける何をやったのか?

急加速による回り込みだろうか?

 

「君の息子さん…焦凍少年力の半分も使わず素晴らしい成績だ…教育が良いのかな?」

「嫌味か貴様…何が言いたい」

熱波がここまで来ている…

苛立ち…

 

「いやマジで聞きたくてさ次代を育てるハウツーってのを」

「…?貴様に俺が教えると思うか?相変わらずそのあっけらかんとした態度が癪に障る」

「ごめん」

素直に謝るオールマイト…健気

 

「これだけ覚えておけアレ(・・)は」

いずれ貴様をも超えるヒーローにする

そうするべく作った仔だ

「…」

 

「何を」

ここからでも分かるエンデヴァーの本気の声色と威圧感

「今はくだらん反抗期だが必ず超えるぞ…超えさせる」

 

…そうするべく作った仔

そう言う話あったな

個性婚

 

個性とは親から子へ引き継がれる例が多々ある

だから遺伝子配合の要領で…

「お?」

「エンデヴァー!」

階段から降りてきたエンデヴァーと鉢合わせしてしまう

 

「どうしたんですか?トイレなら」

「話を聞いていたようだな」

バレた…

 

「ははは、何でこんなところに?」

「何、君の活躍見せて貰った、何とも奇怪な個性だ」

僕も本当にそう思います

 

「奇怪だが素晴らしい【個性】だ、環境に作用されないポテンシャルを持っている」

「ありがと…」

「応用力は今の焦凍にはない」

「…あの、轟君は」

口に出そうとして言葉を飲み込む

これを言うべきは僕じゃない

 

「…うちの焦凍には、オールマイトを超える義務がある」

「何の話ですか?」

「何君との試合はこの課題を乗り越えるのに最適な物となる」

「…」

 

「くれぐれもみっともない試合はしないでくれたまえ」

「まるで午後の競技がわかってる口ぶりですね。No.2」

「例年通りであるなら一対一での闘いになるから、そう言ったまでだ」

 

「言いたいのはそれだけだ、失礼した」

立ち去ろうとするエンデヴァーの背中に対して

 

「僕はオールマイトになれない」

「…そんなことは当たり前」

 

「そう」

「!?」

エンデヴァーが後退りする

僕は

 

「当たり前なんですよ…轟君も」

エンデヴァーじゃない

「失礼しました」

 

一礼の後

「最終種目発表の前に予選落ちのみんなに朗報だ!」

昼休憩が終わったことに絶望した

 

@食堂で軽食を買い

「んだ?ありゃ」

「なーにやってんだ」

 

おにぎりを片腕で抱えながら

スタジアムに帰って来ると

「A組何やってんだ?」

 

おにぎりをハムりながらスタジアム競技場でチア姿の

A組女子を確認する…

本当に何やってんだろう?

「お?緑谷!二位おめでとう」

「ありがとう上鳴君…あれは何?」

「俺と峰田でいっちょ嵌めてやった」

「…アホなのかな?」

「ちょ!?酷くない?辛辣だな」

 

「チア姿は眼福だろ?緑谷」

「そうだね、みんな生き生きしてるし」

「そうだよな…ってあれ?!」

先程までの乗り気でない姿から一変し

葉隠さん、芦戸さん、麗日さんを筆頭に華やかに舞う

「ええな」

「ナイスだ」

「何やってんだか…」

 

まぁそれでも

華麗に舞う姿に魅力を感じるのは分かる

葉隠さんの姿が見えてる身としては

チア姿とあの笑顔は眩しい、物理的にも

 

今気づいたけれど昼休憩が終わったのは

最終種目に参加しない人だけみたいである

「さぁさぁみんな楽しく競えよレクリエーション」

 

「それが終われば最終種目、進出6チームによるトーナメント形式のガチバトルだ!」

エンデヴァーの言った通りに発表され始めた

 

「…はぁ」

なんか気分悪い

食堂に再度向かおう

「おい緑谷まだ食うのかよ」

「うん、お腹が空いててね」

仕方ないのかな

苛々が溜まり過ぎて食べることに逃げたい

 

@雄英の食堂

「…」

「緑谷君?どうしたの?」

「ランチラッシュ先生」

「先生はやめてよ、なんか恥ずかしい」

 

「それでどうしたの?」

「お腹が空いてるのでまた買いにきました」

「主食論争の決着に来たんじゃないのか…」

「…」

「気にしないで」

不安になるな

 

 

 

「緑谷…」

定食を机で食べていると尾白君が声をかけてくる

 

「どうしたの尾白君?」

「話半分に聞いてもらって構わない」

食べる手を止め傾聴すると

それ程の必要はないと止められる

 

「んで話って?」

「僕は次の競技は辞退しようと思う」

止めようと思ってなかった手を止める

 

「参考までに聞かせてくれるかな?」

「俺は騎馬戦での記憶がほとんどない…チャンスの場ってこともわかる」

相づちを打ち、ご飯を口に運ぶ

 

「それを不意にするなんてことだってのも…でもさ!みんなが力を出し合い争って来た座なんだこんな…」

「言わんとしてることは分かる」

「え?速っ」

先程まであった定食を完食し横にはける

 

「いいと思うよ」

「止めないんだね」

「君の目頭が赤くなってるしね、悩んだのは想像に難くないよ」

「よく観察してるんだな」

迷いが吹っ切れたのか席を立つ尾白君

 

「最後にひとつだけ」

「?」

「プロでも譲れないものがあるんだよ」

「…はは、君ってやつは」

 

「最後にこれだけは伝えておく」

心操ってやつの質問には答えちゃいけない

 

「時間経過で解けた感じだったかな?」

「いや、ほかの騎馬と肩がぶつかった時に意識が戻った感じで…」

「それだけ聞ければ充分、明日の個人競技頑張ってね」

「おう」

 

空になったトレイがいつの間にか下がられていた

親指を立てるニュートラルを確認すると

後ろにかけていたジャージの上を羽織り、腕を通す

 

さて

「午後の部に行こうかな…」

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