【リハビリ中】僕の個性は【紳士ハンド】   作:『代行さん』

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@名前なき復讐者【その3】

@29:59.98

(嘘だろ?)

かっちゃんは気付いてない

気づくはずもない

 

【カタパルト】

により来るであろう衝撃を相殺する

 

@期末試験開始

「錘がなかったら」

展開したのが風圧で吹き飛んだ…

ということはナインさんとは別格の強さ

「デク…俺を守ったつもりか?」

「それより敵だよ」

更地を避けビル群にかっちゃんを押し込む

 

この威圧感をヴィランは受けているのか

「試験なんだと考えていると

 痛い目を見るぞ…

 しまった吹き飛ばしてしまったか!?」

 

「…俺はやる」

「そういうと思った!」

【黒弾】による牽制

 

「ほぉ」

オールマイトによって弾かれる

正面切ってのぶつかり合いにより

両腕を掴む

 

「筋力勝負という…む!!」

腕と地面を液体で接着する

腕全体を飲み込み防御に徹する

「動き辛いってだけで別に!?」

 

〔ガコン〕

となったコスチューム

 

僕を壁にかっちゃんがぶちかます

擬:喰らって(ダイナ)くたばれ(マイト)」」

後方から伸びた閃光がオールマイトを包み込み

黒煙を立ち昇らせる

 

「短期決戦で行く」

「俺に指図すんな!」

【透視】によりオールマイトの位置を確認する

黒煙の中に【黒弾】を撃ち込み牽制する

29:31.89

 

複製した手を…?

「かっちゃん!」

「!?」

 

@29:30.15

「ぐっ」

「ぐぁ」

動けない

痛みは腰だけ

手を使うにも痺れた時のような

不安定感を手に感じる

 

「…そりゃそうだよね」

反対に曲がった手首が視界に映る

咄嗟に庇った腕ごと吹き飛ばされた…

肘の辺りが痺れているのが分かる

 

「退けデク」

「ごめん」

手首から切り離した手で身体を持ち上げる

脇に差し込んだ手で身体を安定させて

足で踏ん張る

 

かっちゃんの身体を起こそうとしたけれど

跳ね除けられた

「さわんじゃねぇ」

「ごめん」

 

「どうしようか…」

「真っ直ぐいってぶっ飛ばす」

「分かった」

取り敢えず合わせておく

15:00あれば逃がすことはできる

それまで付き合うよ

 

「おい」

「うん?」

「オールマイトの動き見えてたんか?」

「…かろうじて」

黒煙の中で咳き込んだ後

高速移動でかっちゃんに突っ込んできた

 

「狙いは籠手だね」

「その狙い通りなら一本持ってかれた」

砕け辺りに充満した甘い匂い…

溜めていた方をやられた?

 

「確実なダメージリソースだし…

 温存しときたい…」

「餌にする… … …」

かっちゃんから出た言葉に耳を疑う

 

「…本気?」

「俺を見縊んじゃねぇ殺すぞ」

「僕はどうしたら?」

「お前も餌になれ確実に当てる」

「分かった」

手首を回し、調子を確認する

握り拳を作り、解く

動く、使える、扱える

 

「デク…ミスったらぶっ殺す」

「…」

静かに頷き返す

 

@25:29.45

「やっぱり分からないな」

オールマイトは

緑谷出久の気配を感じ取れずにいた

 

センサーに引っかかることのない

完全ステルスとでも言うべき代物

空間に開いた穴になるならまだしも

 

付近に溶け込むほど自然で警戒すらできない

「AFO」

巨悪に並ぶ厄介な存在…

それは言わば

味方に成長すれば素晴らしく

敵にすれば厄介極まりない

 

「…これは爆豪少年か」

吹き飛ばした付近から

出現した爆豪の気配を察知する

 

「…どうしたものか」

逃げられかねない

ここは門を死守するか…

 

「ゴホッ!!」

咳き込みにより吐血した

威力もバカにならないな

 

守りに入るってのもありだが

「いや…先生頑張っちゃうぞ」

 

@24:58.66

大丈夫だろうか…

正直かっちゃんが心配でならない

【スカイランナー】による足音の消音

加速にノれなくとも現在の移動に最適と判断

 

〔爆発音〕

「かっちゃん…」

反対側から回り込むにもまだ距離がある

仕方ない

 

【リンクスタイル】で加速を入れ

【カタパルト】で抵抗を無効化

「…!!?」

オールマイトを視認したと思った瞬間には

真正面から突っ込み鼻っぱしが折れた

 

「ったぁ?」

「緑谷少年!」

「【マニュアル】!」

叫びと同時に手から取り出された黒い塊が

空中を漂う

 

「爆豪少年の!?」

片手で持ち上げていたかっちゃんを空中に放り投げ

籠手を優先に攻撃を仕掛けてくる

「(かかった)」

 

一層大きい【黒弾】で顔を狙う

「その手はもう見たぞ」

「…」

 

黒弾が塞がれ、地面に転がる

黒い塊を【腕鞭】で逃すが

直接攻撃と思われた腕が

振りかぶられると

オールマイトの拳が空気を穿つ

 

後方のビル群が消し飛び

粉塵が吹き上がる

 

【フィンガースナップ】を出そうと

指を動かしたが発動しないことを直感する

「こんなときに」

「Texas…」

 

【カタパル…】

「SMASH!!」

展開しようとした個性もろとも吹き上げられる

 

「拳の錘が逆に鈍器になってる…」

上から下に叩きつけられた拳の速度で

上空に飛ばされる

 

「New Hampshire SMASH」

気づいた時には腹部の強烈な痛みが走る

オールマイトの質量が下からかち上げるように

更に上空に飛ばされる

 

「どう拘束したものか…」

「…」

腕鞭の先の黒い塊が爆ぜた

空気が吐き出され

萎む際に雲を広範囲に散らす

「正直焦ったぜ、あそこで食らってたらと思うとね

 最大火力による短期決戦の目はなくな…!?」

 

腕鞭により拘束する

「緑谷少年!!?」

「口数の多い敵だな…

 ヒーローは最後に絶対勝つんだよ」

「!?」

脳無戦仕込みの火力減衰

例えオールマイトでも

最大火力じゃなければ捕まえられる

 

@地上の爆豪勝己

 23:46.80

 

圧倒的な速度

圧倒的な耐久

圧倒的なパワー

 

ふらつく足で目的の物に近づく

一人じゃまだ(・・)超えられねぇ

んなのに何でだ?

ムカつく、イラつく

 

デクがいるだけでこんなにも有利に運ぶのか

オールマイトに気に入られてる?

 

ちげぇ、もっとこう何だ

苦手意識を持った立ち回りだ

見えてねぇってことか?

 

降ってきた黒い液体を合図に

持ちあげた籠手に

 

ミルコ仕込みの跳躍による振りかぶり

ニトロのドーピングの

汗腺の【オーバーブースト】

限界突破の火力を乗せる

徹甲榴弾(APHE)!!」

 

爆発の威力により

空中に飛ばされた籠手(・・)が遥か彼方へ

 

その間に聞こえたアナウンスに

舌打ちをし、打ち込まれたダメージに

意識を保てず

「クソッ」

門に向かう半ばで力付きた

 

@空中の緑谷出久

 23:45.85

「どういう…!?」

「…焔の勝ち」

にっこりと口裂けたような表情で

拘束を強める緑谷出久

〔甲高い音〕

高速で接近してきた何かに視線を向ける

振り返ったオールマイトは

「なっ!?」

破壊したはずの籠手(・・)が目の前に出現し

発光した次の瞬間

黒煙により空が埋め尽くされる

 

@23:40.52

『焔&イズクVSオールマイト』

確保により終了

 

@23:35.89

「いやぁ強いね少年達」

両腕にはめられた

ハンドスカーフが心許ない

 

それでもルール上は確保扱いである

「あんたは本当に加減を知らないね!!

 もう少し強く打ってたら

 取り返しがつかんことになってたよ!

 …爆豪の方はしばらく目覚めないだろう」

シュンとしているオールマイトが何とも…

 

「取り敢えず校内のベッドで寝かしておきな

 轟もそっちで休んでもらってる」

オールマイトがテントから抜けていった後

 

 

 

@モニタールーム

「あんたはどうしてこうも!!!」

「ごめんなさい」

リカバリーガールに凄い剣幕で怒られた

 

「暗くなってない部分は普通の人体さね

 肘関節がダメになってたかも知れないよ!」

「反省してます」

「オールマイトもオールマイトだけど

 あんたもあんただよ、まったく」

 

出された紅茶に

口をつけながらモニターを確認する

頭痛はまだ残っている

 

 

 

「こんなじっくりプロや皆の立ち回りは

 見れる機会はないだろうし」

「んー…まぁ駄目とは言わんが無茶なさんな」

「ありがとうございます」

 

リカバリーガールの了承を得て

モニタールームに居座る

【マニュアル】が取り出したノートを片手に

研究を始める

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