倉田さんの性格を反転させたらどうなるかって
そしたらこんなのが出来上がったよ
ーー昔から、家遊びが嫌いだった。
家の中でこそこそと何かするぐらいなら、外に出て遊んだ方が良いって、ずっと思ってた。
現に、今だってそうだ。
何が楽しいのか、教室の中ではカラオケに行こうだの、一緒にゲームしようだの。
「...何が、楽しいんだろう」
思わず声に出たけど、そんな呟きは誰にも聞こえずに溶けた。
「ねぇねぇ倉田さん!倉田さんも一緒にどう?」
「一緒に?何を?」
「カラオケ!いっしょに行かない?」
...今後の付き合いのためにも、乗っておいた方が良いのだろう。
「...うん、行ってもいい?」
「もちろん!じゃあまた、放課後にね!」
「...うん」
思わず乗ってしまった。
だけど、やらずに否定するのもよくない。
自分の身で体験するのも、それはいい経験になると、自分に言い聞かせた。
「倉田さん上手だね!?」
「そう?」
「うん!なんか、頭の中に歌詞の風景が浮かんでくるみたいで...」
「...ふーん」
歌なんて、聞いたこともなかったし、歌ってみたことなんてない。
でも、自分から聞いたことがないだけで、街を歩けば必ずどこかで流れてくる。
そんなのをうろ覚えで歌ってみただけなのに。
「(あぁ、この子たちも気を使ってるんだな)」
本心で言ってるかもしれないけど、そう思うことにした。
きっと、初めて参加する私の気を落とさないようについてる嘘だって。
「ほんとにカラオケ来るの初めてなの?さっきから90点以上しか出てないけど...」
「初めてだよ。お父さんもお母さんも、遊ぶなら外でやれって言われてるし」
「そうなんだ...もしかして今日のお誘い、迷惑だった?」
「ううん、行かずに好きじゃないっていうのもおかしいから、体験できてよかった」
そう言って笑いかける。
本心を隠して。
ほんとは断る選択肢もあった。
でもそれをしなかったのは、好奇心によるものがほとんどだ。
ただ歌うためにお金を払うなんて馬鹿馬鹿しいだなんて、親は言ってたけど。
「(悪く、ないかも)」
友人が歌っている姿を見ながら、そんなことを思った。
「今日は付き合ってくれてありがとうね!」
「ううん、こちらこそ。楽しかった」
「良かった!じゃあ、また明日ね!」
「うん、また明日」
控えめに手を振って、改札口を通る。
ホームの階段を下りて、電車を待つ。
「(お母さんに、どうやって言い訳しようかな)」
門限は8時。
今が6時半だから全然間に合う。
だけど、いつもはこれより全然早く帰るから、怒られてしまうかな。
「...っ」
ポケットの中で携帯が震える。
取り出して画面を見ると、そこには「お母さん」の文字。
あまりにも時間が遅いから電話をしたのだろう。
メッセージアプリを立ち上げ、「今電車の中だから」と送って赤いアイコンをスライドする。
「(音楽、か)」
確かに、勉強時に聞くのもいいかもしれない。
帰ったら、いい曲がないか調べてみよう、なんて考えながら、電車に乗り込んだ。
これも一種のキャラ練習
推しをそのまま書くのもちょっとひねりがないので小説版的な、ね?