冥王来訪(ハーメルン投稿版)   作:雄渾

152 / 210
 西ドイツの事件を聞いて、KGBも動き出した。
マサキ抹殺の機会をうかがう暗殺者の手が、彼の下に迫る。
マサキの運命や、如何に……


便利(べんり)馬鹿(ばか)(旧題:卑劣なテロ作戦)

 西ドイツにおける騒動は、遠く極東にあるウラジオストックのソ連KGB本部にも伝わっていた。

一連の事件の対応策が、KGB首脳の間で練られていた。

「ほう、やりますな」

 KGB第一総局長は、西ドイツにいる工作員の報告を読むなり、失笑を漏らした。

第一総局長をたしなめるように、KGB長官が言った。

「ど、どうするのだ!」

 神妙な顔をするKGB長官に、第一総局長は問いただした。

「木原は、ベンドルフ郊外のザイン城ですか」

「そうらしい」

「少し電話を貸していただけますか」

 そういうと、男は黒電話のダイヤルを回して、ボンの駐独ソ連大使館に電話した。 

「ボンにいる、オルフに仕事だ」

 オルフとは、ドイツ連邦議会下院議員であるウィリアム・ボルムのコードネームである。

1950年代から、KGB、シュタージのスパイとなって、西ドイツ議会に潜入した。

「ま、まさか……」

 KGB長官は、驚いたような声を出した。

「そういう事もあろうかと、段取りをつけておきました。

西ドイツ議会に潜入中のオルフを通じて、緑の党のメンバーを集めます。

そして木原をドカンとやります。

みんな、東ドイツの支援を受けたドイツ赤軍派の仕業だと思いますでしょう」

 

 当時のKGBは、圧倒する米国の最新軍事技術に対抗する政策として、テロリズムを堂々と推し進めていた。

それを裏付けるような東側の情報機関当局者の発言もある。

 証言者は、イオン・ミハイ・パチェパ*1

ルーマニアの対外情報機関長で、チャウシェスク大統領の政治顧問*2でもあった人物だ。

 パチェパの証言によれば、アレクサンドル・サハロフスキーKGB大将が、よく発言したとされる言葉である。

サハロフスキーKGB大将は、1956年から1971年までKGB第一総局長であった。

「核兵器のために軍事力が陳腐化した今は、テロリズムが我々の最大の武器になるであろう」

 

 KGBは、ドイツ赤軍、日本赤軍などの極左暴力集団の支援を行った。

友邦の東独や、シリア、レバノン、南イエメン、北鮮などを通じ、武器、資金、訓練所を提供させた。

ソ連が、テロリスト支援国家という、評判を防ぐためである。

 数々の国際テロ事件を起こした、パレスチナ解放人民戦線(PLFP)は、無論の事。

1970年台に頻発した国際ハイジャック事件の裏には、常に赤色勢力の魔の手が伸びていた。

 つまり、シュタージのミルケやヴォルフは、甘言で西ドイツの善男善女を非公式協力者にリクルートした。

その傍ら、テロ集団であるドイツ赤軍に、資金と武器を提供し、西ドイツの市民を恐怖のどん底に陥れていた。

 キルケが東ドイツを犯罪国家と表現したことは、全くの正論であり、事実であった。

ソ連にとって、東独のシュタージを使ってのテロは最大の国家機密の一つであった。

 日夜、ソ連の宣伝部門は、「ソ連は平和友好国家」とか「ソ連は反テロリズム国家」と喧伝した。

だが、それは、自らの犯罪行為をカバーする偽装工作であったのだ。

 西ドイツにおけるドイツ赤軍のテロ事件は、西側社会の不安定化工作の一端であった。

 盤石と見えた、ソ連の支配体制が揺らぎだした1970年代。

ドイツ赤軍の行動は、KGBの利益を守るものであったのだ。

  

 KGB長官は、第一総局長に皮肉交じりに答える。

「大勢の犠牲者が出る事だろうな」

 第一総局長は、冷笑をもらした。

「ホホホホホ。やむを得ない事です。

木原が、わがソビエトの要求を呑んでいれば、爆破されずに済んだことですから」

 KGB長官は、吐き捨てるように言った。

「すべての非難は、東西ドイツに集まるという事か。

かつてドイツ赤軍を支援した東ドイツと、警備体制が不十分な西ドイツ当局……

黄色猿(マカーキ)に下った犬畜生(サバーカ)どもめ、いい気味よ!」

 当時のKGBは、西ドイツに対して深い敵意を抱いていた。

ルーマニアの対外諜報機関長パチェパが、ヘルムート・シュミットの手を経て、米国に政治亡命した為である。

これにより、ルーマニアの対外諜報は勿論のこと。

KGB、GRU、シュタージの、一連の対外テロ工作などの悪行が、白日の下にさらされた。

「左様です」

「よかろう。フハハハハ」

 

 西ドイツの国会議員を通じての、マサキ暗殺作戦。

 なぜソ連秘密情報部は、そのような事が可能であったのか。

それはKGB、GRU、シュタージと言った東側のスパイが、西ドイツ諜報の奥底に入り込んでいた為である。

 史実を基に関係者の名前を列挙したい。

 

 オットー・ヨーン(憲法擁護庁長官)

戦前からの弁護士で、ルフトハンザ航空の顧問弁護士出身。

ヒトラー暗殺計画に参加後、亡命し、ロンドンに移住。

 1950年に帰国後、憲法擁護庁の初代長官になる。

しかしまもなくKGBの調略により、スパイとなり、東ベルリンでシュタージに情報提供をしていた。

 1954年にKGBの手引きで東ベルリンへ亡命未遂事件を起こすも、帰国し、逮捕される。

4年半の実刑判決を受けるも、後に恩赦。

1997年に死去。

 

 ヨハイム・クラーゼ(軍事防諜局副局長)

戦前はナチス党員で、戦後は正式な将校教育を受けずに高級将校になった。

 ソ連軍により家族を殺害されるも、金欲しさから東ドイツに近づき、2重スパイになる。

東ドイツと接触するたびに5000ドイツマルクを受けとっていた。 

1988年にがんで死亡するまで、スパイであることが露見しなかった。

 

 ハンス・ヨアヒム・ティートゲ(憲法擁護庁対外防諜局長)

 別名:ヘルムート・フィッシャー。

 1979年に東ドイツ防諜責任者になるも、妻の死によりうつ病に陥る。

(シュタージの尋問調書によれば、妻の死はティートゲの家庭内暴力だという)

多額の借金とアルコール中毒を抱えた彼に、KGBが近づき、スパイにリクルートした。

 ティートゲは、1985年東ドイツに亡命し、東ベルリンのフンボルト大学で博士号を取得する。

1990年にKGBの手引きによりソ連に再移住し、当局の手配で大豪邸に暮らした。

最晩年は、ドイツ当局から逮捕におびえ、望郷の念を募らせたまま、2011年にモスクワで死去。

 

 クラウス・エドゥアルド・クロン(憲法擁護庁)

金欲しさで、シュタージとKGBのスパイになった人物。

 KGBによってソ連国内に移送される瞬間に心変わりし、自首する。

1992年に12年の刑を受けた後、1998年に恩赦で出獄。

2020年に死去。

 

 ソーニャ・リューネブルク(連邦議会議員秘書)

別名:ヨハンナ・オルブリッヒ

ドイツ連邦議会議員ウィリアム・ボルム及び、マルティン・バンゲマンの秘書。

2004年に死去するも、葬儀にはマックス・ヴォルフが参列した。

 

 ウィリアム・ボルム(ドイツ連邦議会下院議員)

ボルム自身は、1950年代からシュタージの工作員で、オルフというコードネームで活躍していた。

 ドイツ自由民主党から、ドイツ社会自由党に移籍し、1988年に死去。

スパイであることが露見したのは、東独崩壊後であった。

 

 ウルスラ・リヒター(ドイツ追放者連盟書記長)

別名:エリカ・リースマン

 西ドイツにあるドイツ追放者連盟の書記長を務めていた。

その関係上、西ドイツの東側政策の裏側を知ることが出来、順次シュタージに報告されていた。

 シュタージは前出のクラウス・クロンを守るために彼女を帰国させたくなかった。

だが、情勢悪化を理由に帰国した。

東ドイツに隠れ住むも、1992年に暴露され、罰金刑に処される。

2004年に死去。

 

 アルフレッド・ハンス・ペーター・シュプーラー(ドイツ連邦情報局工作偵察部)

 1968年から1989年までBND勤務の傍ら、シュタージのスパイを続けた2重スパイ。

BNDでの偽名は、アルフレッド・ペルガウ。

1971年にソ連とワルシャワ条約機構の監視任務に就く。

 ドイツ連邦軍とBNDの連絡員を務める傍ら、ドイツ共産党に近づき、シュタージと連絡を取る。

シュタージでの偽名は、ピーター・フロリアンで、中央偵察総局の将校となった。

 彼の報告書は、膨大で、未翻訳のまま、シュタージを通してKGBに譲渡された。

後に正規雇用のシュタージ中佐となり、特別に東ドイツの外交旅券を配布された。

褒賞として、33万マルクの大金の他に、数個の勲章を授与される。

 1991年に逮捕され、1994年まで収監。2021年に死去するまで保護観察処分を受けていた。

 

 著名な死没者だけでも、これである。

記録によれば、シュタージの非公式協力者は、西ドイツだけで6000人以上いたとされる。

 立派な防諜組織のあるドイツでこれである。

スパイ防止法のないわが日本では、恐ろしいほどの非合法工作員による赤い蜘蛛の糸が張り巡らされていることやら。

 KGBやGRUなど、敵国のスパイ機関から国民を守る組織がないのだ。

実に恐ろしい話である。

 

 さて、閑話休題。

話をソ連の外交政策に戻してみよう。

  ソ連の外交政策は、一貫して、近隣国家の弱体化である。

それは、日米欧の離間であり、急速に接近する日米中の関係崩壊である。

今回のマサキと西ドイツでの事件は、結果としてソ連を、KGBを元気づけることとなった。

 ソ連は帝政ロシア以来、スパイ工作を外交方針の重要局面に置いた。

ソ連の諜報機関であるKGBでは、その傾向が強く、スパイに対するある種の信仰ともいえる思想が根付ていた。

 その思想はチェーカー主義(チェキズム)とも呼ばれるもの。

全世界のどこにでも、敵のスパイが潜入し、体制転換の陰謀を企てているとする世界観である。

 KGB長官、ユーリ・アンドロポフも、その例から漏れなかった。

彼はソ連の核戦力を質で凌駕する米国の核戦力、コンピューター技術を前にして、ある結論に至った。

それは、米国がソ連に対して先制核攻撃を仕掛けるという物であった。

 このことはアンドロポフに東ドイツへの介入をすすめさせる遠因となった。

必死になってソ連の先制核攻撃を止め、スパイ工作での弱体化を図ろうとしてたソ連の幹部や東側諸国を信用していなかった。

 ソ連指導部どころか、KGBも信用しなかった男である。

シュタージ幹部のミルケやヴォルフ達の事は、なおさら疑う事となった。

そこで、自らの甥であるエーリッヒ・シュミットこと、グレゴリー・アンドロポフを強引にシュタージに送り込み、東ドイツの再教育を狙ったのだ。

 その際、予想外の事が起きる。

 BETA戦争の真っ只中に現れた天のゼオライマーと、木原マサキという存在である。

マサキ自身も、謀略を用いて世界征服を狙った人物であったので、ソ連の弱体化を狙って、東ドイツに接近した。

 そして、KGBからの妨害を受けると、これ幸いと、ソ連に乗り込み、大暴れする。

白昼堂々、ハバロフスク空港で、ブレジネフとアンドロポフを暗殺してしまった。

 アンドロポフの妄想は、自らの死をもって、図らずも実現してしまうこととなった。

この事は、KGB職員たちの胸に、まぎれもない事実として、刻まれたのだ。

 ある種、KGBの病的な誇大妄想は、ソ連国内のみならず、外国にも向けられた。

西欧最大の対ソ国家・西ドイツと、極東最大の自由の拠点である日本に対してである。

 彼らは戦後の混乱期、いや戦前から長い時間をかけて、網の目の様なスパイ網を構築し、日独に対して、秘密作戦を実施した。

ことに、防諜機関も防諜法もない日本に対して、合法、違法を問わず苛烈な有害活動を行った。

 


 

 場面は変わって、西ドイツのボン。

マサキ事件の対応を巡って、西ドイツ首脳は夜を徹して、密議を凝らしていた。

「二人の足取りは、つかめんのか。

不愉快だ!」

 西ドイツ首相、ヘルムート・シュミットは満腔の怒りを込めて、こう言い放つ。

ボンの首相府に集まった、閣僚たちの顔色は優れなかった。 

間もなく、伝令が飛んで来た。

「し、失礼します。

BNDのラインラント=プファルツ州局長から、緊急連絡が入ってきました!」

「何!」

「報告によれば、ゼオライマーで、そのままマイエン=コブレンツ郡に逃亡したそうです。

土地の貴族のザイン=ヴィトゲンシュタインと、接触を持ったそうです」

 彼の報は、急電より詳細だった。

しかもみじめにまで殲滅(せんめつ)をうけた国境警備隊の運命に、いまは疑う余地もない。

「奴らはそろそろ、シュトゥットガルトあたりだろう」

 官邸に集まった閣僚たちが、ぴくりと体を一瞬動かす。

その内、マイホーファー内相が、重々しい声で言った。

「それがプッツリと足跡を消してしまいまして……」

 首相は、背広から、総象牙で出来たベント型のパイプを取り出す。

パイプに、上等なたばこをつめて、くゆらしながら、答えた。

「国境警備隊とBNDを相手にして、あの科学者はしぶとい奴よの!」

 内相は、目にいぶる煙に、顔をそむけて、沈黙していた。

 首相は、いよいよ怒って、閣僚たちを問い詰めた。

「問題は木原だ。

何としても探し出せ!」

 

 西ドイツ首脳が、帷幕(いばく)の内で、こんな密談を交わしていたことがあってから、2時間後。

工作員オルフこと、ウィリアム・ボルム下院議員は、数名の男たちを私宅に呼び寄せていた。

「ところで、下院議員(せんせい)。GSG-9が全滅させられたそうですな」

「だから君に頼んでるんじゃないか、ドゥチュケ*3君」

 ドゥチュケは、西ドイツで名の知られた極左活動家の大物。

東ドイツ出身で、イタリアの思想家、アントニオ・グラムシの「ヘゲモニー論」に共鳴した人物だった。

 1960年当時、東ドイツの徴兵制度に嫌気がさし、ベルリンの壁建設の前日に西ベルリンに逃亡した。

政府や社会の中から過激な変革を実現するという「制度内への長征」を提唱した男である。

そして長征という思想的な表現から解る通り、毛沢東思想を本心から礼賛した過激な人物だった。

 西ドイツで再建されたドイツ共産党のグループ、Kグルッペに所属し、理論的指導者のひとり。

徹底した暴力革命路線を取る、毛沢東主義思想の革命家であった。

 マサキは、社会主義者であれば、毛沢東主義者でもトロツキストでも殺す男である。

故に、共産主義者や過激派にとって、木原マサキは、宿敵である。

 そして、ブルジョアの似非科学者であり、憎むべき日本帝国主義者であった。

マサキの抹殺の機会を伺がっていたドゥチュケは、KGBの依頼に応じたのであった。

 

「外人の木原は、私とシュタージの関係を洗い出すつもりだ。

もしこのことが、野党のキリスト教民主同盟(CDU)に知られたら、下院議員としての立場は無くなる。

何が何でも抹殺するのだ」

はい(ヤー)

では下院議員(せんせい)、私の条件を飲んでもらえますかな」

「たしか、選挙協力の代わりとして、ドイツ赤軍派の戦闘員を動員する。

刑務所に捕らえられているKグルッペの囚人、250名の即時出獄と武器供与だね」

 ドゥチュケは、テロリストの手助けを得ればマサキを抹殺できる。

その点に、自信をもって答えた。

「彼らの手助けがあれば、あの木原とかいう黄色い猿めは、殺してごらんに入れましょう」

「吉報を楽しみに待っているよ」

 その場に同席した男が、(にが)り切った表情で答えた。

彼は、先ごろで来た新政党、緑の党の協力者だった。

「SPDだけじゃなくて、Kグルッペの様な、毛沢東主義者たちと手を組むつもりなのかね。」

 ドゥチュケとオルフのやり取りに口をはさんだ男の名は、現役の陸軍少将だった。

件の人物の名前は、ゲルト・バスティアン*4といい、ドイツ連邦軍第12装甲師団長。

 彼は、男やもめになった後、24歳も年下の緑の党の女党首を愛人にし、同棲していた。

バスティアン自身は、陸軍勤務中に思想が左傾化し、中距離弾道ミサイルの配備反対運動を始めるほどだった。

 そして数名の将官たちと、「平和のための将軍団」という反戦組織の創設した。

また1980年代以降、緑の党の女党首*5と共に、東ドイツの野党勢力を支援するなど、元軍人らしからぬ行動をした人物であった。

 後に、この反戦組織の実態が、1994年4月26日付のインディペンデント紙*6で、暴露された。

シュタージに26年間勤務したギュンター・ボーンサック*7中佐の証言によると以下の通りだった。

彼は、中央偵察局で積極工作(アクティブメジャー)に関与し、偽情報工作の専門家だった。

 「平和のための将軍団は、シュタージによって構想され、資金提供された。

これによりモスクワの考えに沿った団体が組織され、常にモスクワと東ベルリンの諜報機関を通じて、管理した」

 

 ドイツ連邦は、このように政府機関、警察はおろか、軍まで急速に左傾化していたのだ。

その事を憂いたゲーレンら、元国防軍関係者や一部の財界人は、マサキの事を頼ったのは致し方のない事でもあった。

 そんなことは、シュタージのスパイたちの知ったわけのものでないが、マサキが左翼を嫌いなのも分っている。

また、ゲーレンも元国防軍将校であるから、マサキに近寄るのは不審には思わなかった。

 だが、今、突如として現れた天のゼオライマーには、恐ろしい疑念がわいた。

 忌々しい黄色い猿。

 殺してしまわないと、また襲ってくる。

そう思ったからオルフ達は、この機に乗じて、どこまでも追いかけることにしたのだ。

 バスティアンは、オルフがゼオライマーの恐ろしさを知らないことを、却っていぶかり顔にいう。

「木原は人間じゃない、奴は悪魔だ。

人間に悪魔が殺せるのかね。

全学連とかなんだかしらないけど、彼らに木原は殺せないぞ!」

 ドゥチュケは、もう勘弁ならぬという顔を示して、バスティアンをねめつけた。

オルフは、ドゥチュケを利用したいがために、弁護した。

「今話題の、ヒッピー集団、緑の党に加入戦術を進めている、ドゥチュケ君は優秀だ。

左翼学生運動活動家の信任も厚い。

左派の票を取り込むことが出来れば、CDUに勝てる。

私の議員としての再選は確実だ。

といっても、SPDの君たちの協力があってこそだ」

 緑の党は、2020年現在、ドイツ議会に118議席を持つ第三の政党である。

環境意識の高まった1970年代末期、主に右派や保守派が中心となって、環境グループを組織した。

 そこに毛沢東主義者や、1968年の学生運動に関わったドイツ国内の左派グループも参加し始めた。

この加入戦術は成功し、1979年11月4日の党大会で左翼過激派の加入が認められるほどだった。

党を組織した右派は、過激派の参加を拒んで反対動議を提出したものの、僅差で否決されるほど浸透されていた。

1980年1月13日の党大会での結党メンバーには、件のルディ・ドゥチュケも名を連ねた。

 

 するとバスティアンは、吐き捨てた。

そういう種類の男が、何を目的にうろついているのか、元より知っているので、その点を危ぶんだ。

「このヒッピー野郎、帰れ」

ルディ・ドゥチュケは、他にも、機嫌のわるいものが胸にあった所とみえて、怒鳴った。

「うるせぇ!スケベ爺。

この、色きちがいが!」

 あわてて、オルフは、反目しあう二人をなだめた。

自分が当選するまでは、緑の党は必要なのだ。

 もしマサキに負けても、ルディ・ドゥチュケは極左の活動家だ。

マサキに消してもらえばいい、としか思っていなかった。

「そう反目せずに、私に力を貸してくれ。

栄光あるドイツのために!」

 

 その明朝。

 ベンドルフ郊外のザイン城には、20台のボンネットトラックが向かっていた。

ドイツ連邦軍のトラックに偽装した車列には、武装したドイツ赤軍(RAF)のテロリストおよそ250名。

 白いヘルメットにRAFとの黒文字を書き、顔には黒い覆面。

誤射を防ぐために、赤い星の書かれた白地のゼッケンを、それぞれ着ける。

 そして身に着けた、木綿製で紺地のプルオーバーのヤッケとオーバーズボン。

その下には、それぞれ私服を着ていた。

 マサキに捕まった際に民間人だと言い張る為であり、また逃亡しやすくする為でもある。

それは、国際法で否定されていた便衣兵という存在そのものであった。

 

 運転席に座っていたヴォルフガング・グラムス*8は、激しい機械音に気が付いた。

年代物のM54 5tトラックのエンジンとは明らかに違う音だ。

「もしや……」

 今日は、早朝からの濃霧だ。

視界は、全く悪い。

車のライトで、2メートル先の道路がかろうじて見えるほどだ。

「どうした」

「爆音らしきものが聞こえます」

 RAF戦闘員の部下の報告に気づいたのであろう。

訝しげな声をかけた部隊長のクラウス・クロワッサン*9に、大声で声をかけた。

 クロワッサンは、耳をそばだてた。

前方からは激しいエンジンの音が伝わってくるが、その音に混ざって遠くよりジェットエンジンらしい響きが聞こえてくる。

「間違いなさそうだな」

クロワッサンは、頷き、携帯型の無線機を取り上げた。

「こちら一号車から、各車両へ。

爆音らしきものを確認。

目視不可能なれど、敵の戦術機と思われる」

 グラムスは、車を路肩に止めると、荷台に飛び乗った。

荷台の幌を外すと、M33対空2連装機関銃架を準備する。

 敵の姿は依然肉眼で捉えられないが、爆音はそれまでよりもはっきり聞こえる。

「射撃準備!」

 誰かが叫んだ。

2連装のブローニング機関銃が空に向けられる。

 12.7ミリの銃弾は、至近距離から射撃すれば、F-4ファントムの分厚い装甲板を穿つ能力をもつ。

霧の中より浮かび上がる戦術機の姿を見た。

「戦術機です。敵です!」

「何をしている!撃て」

 号令(ごうれい)一下(いっか)、20台のトラックから一斉に銃砲が火を噴いた。

重重しい発射音と共に、赤い線が一直線に戦術機に向かって飛ぶ。

 続けざまに手投げ弾と火炎瓶が投げつけられ、火焔と黒煙が上がる。

沸き起こる炎が、戦術機を照らし出す。

 グラムスと数名のRAFのテロリストは米軍製の手投げ弾を投げる。

駐留米軍から横流しで手に入れたマーク2手榴弾で、形からパイナップルと呼ばれるものである。

 クロワッサンが外したかと思った瞬間、戦術機の多目的追加装甲に火焔が躍った。

一拍置いて炸裂音が響き、黒煙が上がる。

手投げ弾の一発が当たって、爆発したのだ。

 期せずして、テロリストたちの間に歓声が沸き起こり、こぶしを突き上げて、喝采した。

その声を標的にしたかのように、トラックの近くに銃火が(ひらめ)いた。

 別な戦術機が、応射をしてきたのだ。

腹に(こた)える様な砲声が、周囲に響く。

 20ミリ突撃砲のそれとは違う発射炎が煌めいた。

モーターに似た鋭い飛翔音が響き、M54トラックの正面や左右に爆炎が躍り、泥と土煙が飛び散った。

 GAU-8 アヴェンジャーから出る30×177ミリ弾が通り抜ける。

周囲の地面が吹き飛ばされ、テロリストたちは苦鳴(くめい)を発して倒れていく。

砲火を発していたM2重機関銃は、閃光と共に木っ端みじんとなり、機関銃手は朱に染まって倒れる。

 ファントムが持つ突撃砲の105ミリ滑腔砲から、砲弾が発射される。

次の瞬間、トラックは、エンジン部に着弾を浴びる。

閃光と共に爆発をし、続いて、より大きな爆発が起きた。

 最初の爆発は砲弾で、次はトラックのガソリンに引火した爆発だった。

周囲にいたテロリストたちは、砲弾による誘爆を浴び、体が宙を舞う。

 バズーカ砲や、迫撃砲、重機関銃が随所で爆砕され、沈黙を強いられていく。

鋭い爆発音とともに火焔が躍り、RAFのトラック20台は、金属製のたいまつに代わった。

 

 首領のルディ・ドゥチュケは、少数の手勢と共に脱出した。

頭からガソリンを浴びて、火焔で全身が燃え、パニック状態になる部下たち。

 彼等を見捨てて、命からがら、近くにあったワーゲン・ビートルに乗り込む。

ライトをつけ、エンジンをかけると、そのままオーストリー方面に向かった。

 ドイツ赤軍(RAF)の一群を襲った中に、例の白い機体はなかった。

みな銀面塗装で、国籍表示のない戦術機……

米軍のファントムと、見たことのないずんぐりむっくりとした機体だった。

 他に戦術機がいた様子はなかったから、手ごわいと思って撤退したのか……

 走るビートルの後ろ上方から、地上に向かって黒い影が伸びた。

路面の影を見て、ドゥチュケの喉から悲鳴じみた声が漏れた。

「ああああ!!……」

 最初に見た戦術機よりもはるかに大きな機影だ。

まっしぐらに、こちらに向かっている。

 後部座席に乗っていた部下の一人が、サンルーフから身を乗り出す。

携帯用バズーカのM72 LAWの砲身を伸ばし、肩に担ぐ。 

 轟然たる砲声が上がり、戦術機の頭部に閃光が走る。

戦術機は砲撃をものともせずに、突き進んで来る。

この車に突っ込んでくるつもりなのだろう!

「撃ちまくれ!近寄らせるな」

 その号令と共に運転手以外の人間は、ピストルや小銃でめいめいに攻撃を始める。

胸部装甲や肩に火花が散るが、阻止するには至らない。

 巨大な機体は、銃弾を蹴散らすようにして突っ込んでくる。

やがて地響きと共に、戦術機が道路に乗り上げてきた。

 

 呆然とするドゥチュケ達の前に、戦術機から二人の男が下りてきた。

 先に出てきた男は、半袖シャツを身に着け、ベルボトムのジーンズを履いていた。

背中に赤い鞘の刀を一振り背負っており、手にはドラムマガジンの機関銃を引っ提げていた。

 もう一人の男は、灰色の長袖開襟シャツに、黒のスラックス。

右手には、火のついたタバコ。

左手で、30連マガジンのついたM16A1自動小銃のキャリングハンドルを握っている。

「う、撃てッ!

て、敵は、た、たった二人だ……」

 その場にいる賊の全員が銃を向けるも、硝煙の一つも上がらなかった。

白い戦術機を追い返そうとして、銃弾も手投げ弾も使い果たしてしまったのだ。

 M16を持った男は、小銃を向けながら、不敵の笑みを浮かべる。

タバコを地面に投げ捨てると、こう切り出した。

「撃てないなら、消えてもらうぜ」

 ドゥチュケは恐怖して、悲鳴をもらした。 

「ひッ!!」

 その叫びも終らないうちに、後ろにまわっていた男の手から、戛然(かつぜん)、大剣は鳴った。

ドゥチュケの首すじへ振り落され、ぱあっと、すさまじい(くれない)の閃きが光った。

 つづいて、逃げようとした別の者たちの首も、一刀両断のもとに転がっていた。

首を切り離された胴体は、ほどなくして地面に大きい音を立て、崩れ落ちた。

 剣を振るったのは、白銀だった。

正面に立ってすさまじい血煙を被ったマサキは、強いて豪笑しながら、こう(うそぶ)く。

「あははは。

俺の命を狙わねば、こんなことにはならなかったものを……」

 しかもさすがに、そこの惨劇からは、眼をそらした。

やがて白銀の肩を叩くと、大股でゼオライマーの方に立ち去っていく。

 陽光の中に浮かび上がった屍に、地面をどす黒く染める血の池。

その中から白銀は、その首を取ったかと思うと、ふたたびマサキの元へ馳けもどった。

 

 今回のドイツ赤軍の襲撃事件はタイミングがあまりにもよすぎる。

政府関係者が背後にいるのは間違いない……

 どう考えてもそのような結論に行きついたマサキは、殺したばかりのドゥチュケの手荷物を漁った。

麻布で出来た薄汚れた背嚢から出てきた、黒革の手帳を何気なしに手に取る。

 鍵付きの手帳という事は、恐らく機密文書であるのは間違いない。

鎧衣に鍵を開けさせると、そこにはドゥチュケが生前に親交のあった人物の名前が書き記されていた。

 日記帳に顔を近づけて、書きなぐった名前を見る。

 ゲルト・バスチアンと読めた。

ドイツ連邦陸軍の少将で、平和のための将軍団の主催者だった。

 ソ連崩壊後に露見した文書によれば、KGBが青写真を描いて、シュタージが資金援助し、マックス・ヴォルフが設立を準備した団体だった。

 平和のための将軍団の代表取締役は、ゲルハルト・カーデ*10という経済学者だった。

彼はシュタージの中央偵察局の非公然工作員(IM)であり、またKGBの協力者(アゲント)だった。

1974年12月7日に設立された「平和・軍縮・協力の為の委員会(KOFAZ)*11」の主要メンバーである。

 同団体はケルンの出版社パール・ルーゲンシュタインの住所に本部を置いていた。

東ドイツから資金援助を受けて、反戦平和運動の人脈網を構築していた。

シュタージ、KGBは同団体を通じ、自分達の宣伝煽動の為に、影響力のある人物(エージェントオブインフルエンス)を調略していた。

 

 マサキは、怒りで体が熱くなった。

ここの人物の名前が雑然と書いてあっても、ある程度の意味は理解できた。

 日記帳に書かれているのは、ほぼ全員がKGBの代理人。

そして、シュタージの手によって踊らされた馬鹿者たちである。

 ゲルト・バスチアンという男の顔が見たくなった。

顔を見たら、ただでは済まないとは思ったが、手帳を鎧衣に渡すと、ゼオライマーに飛び乗った。

 キルケにもらったドイツ連邦軍の将校名簿から勤務地を探して、ファイツヘーヒハイムの第12装甲師団に電話した。

 日曜日という事で、バスチアンは来ていなかった。

それは、あらかじめ予想していたことだった。

 電話は、英語訛りの強いマサキだとバレる可能性があるので、美久が行った。

美久は、第4装甲擲弾兵旅団時代の部下の妻という立場を演じた。

「第4装甲擲弾兵旅団時代の部下の妻ですが、近いうちに戦友会をやるんでバスチアン閣下に連絡をしたいのです。

恐れ入りますが、ご住所と電話番号を教えてほしいのですが……」

 そういうと交換手は、バスチアンの自宅と電話番号を教えてくれた。

この時代は、現代と違って電話の加入者が少なく、電話を持っているのが名士に限られたからである。

推論型AIの合成音声で電話を掛けた美久を、ドイツ婦人と勘違いした為であった。

 バスチアンの家は、ボン郊外の静かな住宅街にあった。

都合がいいことに、公園があったのでゼオライマーを着陸させ、愛人宅の様子を見ることにした。

 しばらくすると白のオペル・カデットが家の前にとまり、30代と思われる女性が下りた。

人妻風の女は周囲をきょろきょろ見た後、玄関ドアに消えた。

 マサキには閃くものがあった。

あれはおそらくバスチアンと同棲している緑の党関係者だ。

マサキがドイツ赤軍とドゥチュケを殺したことを知って、慌ててきたとなればつじつまが合う。

 足は自然とバスチアンの家に向かった。

念のため裏口に回ると、どういう訳か、外に設置してある焼却炉が燃えていた。

 という事は、燃えているのは秘密文書で、裏口は空いているはずと思った。

ドアノブに手をかけると、裏口は空いており、簡単に中に入れた。 

 美久に秘密文書の確保を指示した後、屋敷に忍び込んだ。

家に入って間もなく、奥の部屋から男女のこもった会話が聞こえてきた。

「閣下ったら、いやねえ」

女の媚びた声がドアの隙間から漏れる。

「お前を見た瞬間、ほれ、この通りさ!」

「恐ろしいわ……」

 マサキは思い切って、隙間から覗いた。

薄着の男女が顔を寄せ合い、キスをしていた。

 

 頃合いを見て、マサキは物陰から姿を現した。

その際、わざと足音を立てて接近する。

バスチアン達は、同時に振り向いて、ギョッとなった。

「なんだ、お前は……」

 持って来たポラロイドカメラのフラッシュをわざとらしく焚く。

バスチアンは醜い表情をすると、愛人の背後に隠れて、マサキを睨んだ。

「乱暴するつもりはない。

ただ、ドイツ国防軍将軍のアンタに話があってきた」

言葉を切ると、タバコに火をつける。

「それにしても、思わぬものを見て驚いているのはこっちだよ。

それからバスチアン将軍に、奥さん。

さっきみたいに、堂々とすればいいんだ」

「警察をよぶぞ!」

バスチアンの顔色は真っ赤だ。

「その前にアーペル国防相か。あるいは軍事情報局かな。

いやいや、ボンにいる大統領でもいいし、その政権与党であるSPDでもいいか……

どっちにする?」

 するとバスチアンは女と顔を見合わせて、今にも泣きだしそうになった。

「あんたは一体誰なんだ!」

 バスチアンは恐る恐る切り出した。

「俺は木原マサキ。天のゼオライマーのパイロットさ。

条件次第によっては、アンタらをKGBから守ってやってもいい」

「本当か」

 死んだ魚のように濁っていたバスチアンの目にかすかに光が宿った。

狡猾さを感じさせるような、悪魔的な輝きだった。

マサキの方は、もっと邪悪な考えだった。

「簡単さ。

緑の党と平和団体にいるKGBスパイとシュタージの数を、全て告白すればいい」

「なんでだ!断る」

 そこでマサキは、愛用のホープを取り出し、タバコに火をつける。

煙草を5、6服吸ったかと思うと、すこし微笑しながら声をかけてきた。

「じゃあ、断ればいい。

その代わり、緑の党のマドンナと、ドイツ陸軍の将軍の乱痴気騒ぎ。

赤裸々で刺激的な総天然色(フルカラー)写真と共に、楽しい記事が、明日のビルトの一面を飾るだけさ」 

 ビルトとは1952年創刊のドイツ最大のタブロイド紙である。

政治的には中道右派で、スポーツ新聞ながら西ドイツ政界に大きな影響を与えていた。

創刊当時から東ドイツの事を、共和国(DDR)ではなく、ソ連占領地域(ゾーン)と呼称していた。

一面に水着姿の婦人や裸婦写真を載せ、婦人解放運動や極左団体から目の敵にされていた。

 

 女は真っ赤になりながら、呟く。

マサキは、吸いつけたタバコを口にくわえたまま、ニヤニヤ笑って眺めていた。

「ひどい……」

「ひどいのはあんたたちだ。

国や軍、西ドイツ市民を裏切って、赤共の手先になっているのだからな。

余計な事を言うんじゃない。

俺を怒らせれば、全てを公表して、世間を歩けないようにしてやる」

 マサキの意外な声に、バスチアンはたじろいだ。

女は、バスチアンの顔を見る。

バスチアンは、小さくうなづいて、こう切り出す。

「や、約束は守ってくれるね……」

「くどいのは嫌いなんだよ」

 マサキはわざと苛立った声を出すと、バスチアンはもう一度女を見て、うなづいた。

「さあ、全部白状するんだ」

 

 バスチアンの口から出た人物は、ドイツ連邦議会の議員の他に、反戦団体の幹部だった。

長年、反戦運動を行ってきたマルチン・ニーメラー*12師やヨーゼフ・ヴェーバ*13などである。

 ヴェーバは、ドイツ共産党(DKP)系の団体、ドイツ平和同盟幹部(DFU)のメンバー。

 特に力を入れた西ドイツの反核運動は、東ドイツで高く評価された。

これを受けて、東ドイツから1973年に平和友好メダル*14を授与された人物である。

前の世界の記憶が確かなら、モスクワからも、1985年に国際レーニン平和賞を贈与されたはず。

 米誌、リーダーズダイジェストに「モスクワの代理人」と書かれ、憲法擁護庁などは「ソ連の第五列」と評した人物だった。

 マサキは、バスチアンと女を手錠で縛った後、ドイツ大統領府の元に急いだ。

この際、西ドイツの反戦平和団体を一網打尽に壊滅させることにしたのだ。

 アイリスディーナの為のドイツ統一という名目に、共産主義の復讐という自分の欲望が加わった。

この異常な状態が、マサキを次第に興奮させていった。

*1
1928年10月28日 - 2021年2月14日。ルーマニアの諜報機関員

*2
1978年の米国亡命当時、東欧からの亡命者で最高位の人間だった

*3
アルフレート・ヴィリ・ルディ・ドゥチュケ。1940年3月7日 - 1979年12月24日。史実では、彼を危険視した右翼活動家によって、脳に3発の銃弾を受け、そのことが原因で死去する

*4
Gert Bastian,1923年3月26日 – 1992年10月1日。ドイツの軍人、政治家。史実では年下の愛人と共に無理心中をした

*5
ペトラ・カリン・ケリー、1947年11月29日 - 1992年10月1日。ドイツの左翼活動家、政治家。史実ではバスチアンと共に無理心中をした

*6
1986年10月7日創刊。英国の高級紙。2016年3月26日以降は紙での印刷を止め、すべてオンライン記事に移行した

*7
Günter Bohnsack.1939年 – 2013年。シュタージ将校。ドイツ統一後、シュタージの内部事情を書いた本を2冊出版した(本邦未翻訳)

*8
Wolfgang Grams, 1953年3月6日-1993年6月27日。ドイツ赤軍のテロリスト。史実で度重なる殺人事件を起こすも、最後はGSG-9に射殺された

*9
Klaus Croissant,1931年5月24日-2002年3月28日。KGB及びシュタージ工作員、ドイツ赤軍幹部、弁護士。フランスで収監時、思想家のサルトルと、ホモセクシャルで有名なミシェル・フーコーの支援を受けた

*10
Gerhard Kade,1931年10月8日 - 1995年12月4日。シュタージ工作員

*11
Komitee für Frieden, Abrüstung und Zusammenarbeit,1974年に出来たドイツの反戦団体

*12
フリードリヒ・グスタフ・エミール・マルチン・ニーメラー、1892年1月14日 - 1984年3月6日。ドイツの神学者、軍人

*13
Josef Weber,1908年1月11日-1985年8月22日。西ドイツの活動家

*14
参考資料として、以下のURLを提示しておく。https://de.rbth.com/geschichte/86360-deutsche-sowjetischer-friedenspreis-ausgezeichnet Welche Deutsche wurden mit dem sowjetischen Friedenspreis ausgezeichnet? Geschichte10 Juni 2022Katja Minch 




 柴犬本編で言及されているドイツ赤軍の話です。
これが原因でキルケは反共になりました。
 重要な話なので、2話を1話にまとめました。
ご感想、ご意見、お待ちしております。

簡単な諜報機関の組織図に関して

  • KGBやシュタージの組織図が欲しい
  • 挿絵や図表は不要
  • 著者に一任する
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。