冥王来訪(ハーメルン投稿版) 作:雄渾
東ドイツの首脳陣は、彼を我が物にせんと、一人の
仕掛けられた卑劣な計略を前にして、マサキの運命は如何に。
さて数日後、一方のマサキは、僅かな人間を連れだて、東ベルリンに入る。
無論、日本政府も共産圏と言う事で、駐西独大使館付武官補佐官の
黒塗りの公用車を連ねて、チェックポイントチャーリを堂々と通過していく。
その車中、マサキは、
「ミンスクハイヴ攻略に対する勲章の授与か、そんなくだらん話とは思わなかった。
これは興ざめだな」と気怠そうな表情をして、呟いた。
助手席の
「木原君、付かぬ事を聞くが……」と尋ねる。
一瞬、眉をひそめたマサキは紫煙を燻らせながら、
「用件があるならあけすけに言っても構わんぞ。美久に気を使う必要もあるまい」
と、いぶかりだした。
「
私は幾多の科学者が、色仕掛けによって、破滅的な結末になるのを見てきてね」
マサキは、満面に喜色をめぐらせ、
「確かに、この数年は、まったく
と出し抜けに、笑って見せた。
マサキからの意外な言葉に、鎧衣と運転手は心底仰天した態度を見せる。
美久は頬を真っ赤に染めると、
「お前にも、その様な態度を取る所があったのか」
と彼女の横顔を、興味深そうにぬすみ見た後、笑って見せた。
勝ち誇った態度で、吸い殻を灰皿に投げ入れ、
「鎧衣、貴様が許すのであれば、ベルンハルトが囲っている女どもと
と、鎧衣を揶揄う様な事を言い放った。
共和国宮殿に着くと、車のドアが勢いよく開けられる。
正面口の外には、一組の男女が待ちかねた様子で立っていた。
女はやや小柄で、濃い灰色でウールサージのタイトスカートの婦人用勤務服姿。
胸まで有るセミロングの茶色がかった金髪で、左目の下にはっきりとわかるぐらいの大きな泣き
もう一人の男は、見上げるような偉丈夫で、灰色の外出服を着ていた。
ダークグリーンの襟には、下士官の刺繍があり、飾り緒を胸に付けていた事から曹長である事が判った。
奇妙な二人組の後ろには、官帽に将校用の冬季勤務服を着たユルゲンが、ゆっくり姿を現す。
偉丈夫の下士官は、両手にマサキ達が持ってきたA2サイズのアタッシェケースを抱える。
その際ユルゲンは、
「同志曹長。執務室の前で待機しててくれ」と、声を掛ける。
曹長は、直立したまま、
「同志中尉、クリューガー曹長はご命令された通り、任務を実行します」
と告げて、彼に会釈した後、庁舎の中に入っていった。
顔なじみのユルゲンを見るなり、マサキは近寄って、
「ベルンハルトよ、待たせたな。この木原マサキに話とは何だ」
「折りいっての話は……、奥で議長がお待ちしております。
そこで、お茶でも飲みながら……」
彩峰たちが揃うのを待ってから、ユルゲンは、
「では、お待たせいたしました。さっそく、同志議長の室へご案内いたしましょう。どうぞ、こちらへ」
と、庁舎に案内した。
丁度その時、執務室では、議長が他念なく喫緊の課題に関する書類に目を通していた。
ユルゲンは、静かに扉を訪れて、
「同志議長、ベルンハルト中尉はご命令の通り、御客人方をお連れ致しました。
お目通りの方、お願いいたします」
と、形式に則った挨拶をした。
議長は、椅子から立ち上がって、彼の姿を迎えるなり、
「其方に居られる彩峰大尉と木原さん、後ろにいる
帝国軍人の方々には、我が国を代表して略式ながら
と、机の引き出しを開け、スウェード素材の化粧箱と筒状に丸めた紙を取り出し、
「議会を飛ばして、政治局の方針として勲章を贈る事にしたのだよ」と、机の上に置いた。
男は、深々と頭を下げる彩峰の方を向くと、
「本日お見えにならなかった大使閣下、駐在武官のご両人には後日改めて授与する事だけは、議長の私から伝えて置きます」と
天のゼオライマーパイロット、木原マサキを、計略に乗せる。
随分前より、豪勢な
「めったにお越しにならない日本の皆様のお訪ね下さったのです。
後ほど大広間で、茶会でも……」
自信満々に呼び掛けるも、肝心のマサキといえば、彩峰の傍から移動する。
「もう俺を必要としないであろう」
振り返りもしないで、扉の方に歩いて行った。
ユルゲンはじめ、みな
室中、氷のようにしんとなったところで、マサキはなお言った。
「今更、茶会どころじゃあるまい。俺も忙しいんでな」
ここでマサキに逃げ帰られれば、折角、いろいろ苦労して準備した計略が水泡に帰す。
用心深い男の事だ、
慌てふためいた男は、おもしからぬ顔をするマサキの黒い瞳を
「ま、待ってください」
「何分、硬い話ですから、木原博士の方は、自由行動をなさっても構いません。
なんなら愚息にでも、ベルリン近郊の私宅を案内させましょう。
もし、その際には娘にもよろしくと、声を掛けてやってください」
と、必死の想いで、マサキの特別行動を提案した。
もうこうなれば、何が何でもアイリスディーナと引き合わせるしか有るまい。
党やシュタージの影響の及ばない場所であっても、構わない。
兎に角、マサキが、
どんな形であれ、彼女と関係してくれれば、こちらとしては上出来なのだ。
祈るような気持ちで、マサキの関心を引こうとした。
このときユルゲンの眉に、一瞬の驚きがサッと
また、気づきもさせぬほど、ユルゲンの姿は静かだった。
気をよくしたマサキは、不敵の笑みを
「それは楽しみだ。雑多な茶会などあきあきしていたからな……」と満足げに答えた。
不安になった彩峰は、
「おい木原、単独行動は」と声を掛けるも、
「まあ、まあ、大尉殿、この
と鎧衣に宥められ、渋々ながら、
「……認められぬが、貴様が責任を取るなら別だ。何かあったら情報省に乗り込んでやる」と、くぎを刺した。
マサキは、彩峰たちと別れると美久と鎧衣を引き連れて、ユルゲンたちの用意した車に乗った。
3台の115型『ジル』*1に別々に乗せられると、ベルリン郊外に向かって走り出した。
車中、マサキは後部座席に寄り掛かりながら、
「いや、
と懐中からホープの紙箱を取り出し、
「吸うかい」と左隣に居るマライ・ハイゼンベルクにタバコを勧めた。
困ったマライは、右手を差し出して断ると、マサキは煙草を口に咥えて、
「ベルンハルトよ、お前ら男女の仲なのか。そうでなければここまで連れてこまい」
と、助手席にいるユルゲンに声を掛け、
「もしあれならば、俺に譲ってくれないか」
と呟くと、ガスライターで紫煙を燻らせた。
マサキの戯言に、ユルゲンは顔色を変じて、
「断る」と怒気をあらわにして言い返した。
「出来てなければ、強引にでも俺のものにするんだがな」
と言い放つと、満面に喜色をたぎらせ、
「出来てるってことか。本当であろうな」
と椅子の間から身を乗り出し、ユルゲンの
「まっ、しょうがねえか。俺も女の事で揉めたくないからな」
と勢いよく、椅子に腰かけた。
運転席にいるヤウクは、その様を苦笑しながらハンドルを握っていた。
車はしばらく走ると、郊外にある住宅街に着いた。
マサキは、車より降りると、懐中よりミノルタ製の双眼鏡を取り出す。
ダハプリズム式のレンズで周囲を見回し、ふと
はるか遠くに見えるコンクリート製の所々崩れかけた壁は西ドイツの飛び地を覆う物だろう。
ベルリン市内でも無数の飛び地があって米ソ英仏の四か国軍が定期的に巡回している。
その様な場所で度々暗殺未遂や誘拐事件が起きても不思議ではない。
KGBもKGBだが、止めなかったCIAもCIAだと、紫煙を燻らせながら、周囲を観察していた。
やがてユルゲンの招きで立派な屋敷に案内された。
建屋は戦前に立てた物であろうか。壁は所々色が
自分を貶める計略の準備が成されたわけではなさそうだ。
マサキが一通り安心して、屋敷の中に入るなり、ユルゲンは、
「俺の家だ。ここなら万が一ソ連も手を出せまい」と呟いた。
マサキはその様を見て、この男の無謀を
急に訪れたためであろう。
家にいた老婆と老爺は、慌てた仕掛けで、茶菓子を買いに行くと出かけようとしたが、ユルゲンが止める。
後で知った事だが、洗い晒した着古しの服を着た老夫婦は、ユルゲンを育てたヤン・ボルツとその夫人であった。
外務省職員だったという老爺は、マサキ達を客間に案内した後、奥に引っ込んでいった。
ユルゲンの生い立ちは詳しくは知らぬが、色々と難しい家庭環境なのだろう。
3月に
丁度、マサキがベルリン訪問の為に土産として準備して置いた茶や菓子を前にして雑談をしている時である。
扉の向こうから、ちらっと
「アイリス、お客人だ。挨拶しなさい」
ドアが静かに開くと、マサキは目を
そこには
編み下げで綺麗に結った腰まで届く長い金色の髪、金糸の様な眉の
どれも、この世の物とも言えぬものばかりで、19世紀の絵画から出て来た様な麗しい女神や妖精を思わせた。
また彼女の身に着けている象牙色のカーディガンセーターと白地のブラウス。
白い生地が、砲弾型の乳房や腰の括れを一層浮き立たせ、非常に
濃紺のフレアスカートの下から浮かび上がる体の起伏、黒いストッキングにパンプスを履いた足は、なんとも言えない細さ。
(『ああ、この様な
今まで感じた事のない様な
マサキは、今まで見た事のない美女の新鮮な姿にすっかり見入ってしまっていた。
「木原。お前が俺をソ連の害悪から幾度か助けたことへの恩として、帰国するついでに、この娘を連れてくれぬか」
ユルゲンの言葉は、アイリスディーナとの結婚を意味する物であった。
東ドイツ国民の国外への移動は制限されていた。
但し、それにも条件があり、65歳以上の高齢者と政治犯、外国人と結婚した配偶者は出入国が自由であった。
BETA戦争たけなわの頃、SED*2はこの例外条件すらも認めぬ立場を取ろうとしていた。
だが、思いのほか早く、戦争の勝利が見えて来たので、その例外規定は残された。
この
だが、目の前に立つ人が、あまりに美し過ぎるので、なんとなく
マサキの正面に立つユルゲンは、彼の戸惑いを、どう解釈したか。
「そうだ、出自の分からぬ娘をと疑っているであろうが、心配するな。
彼女は、この世でたった二人、血で結ばれ生きて来た、俺の
世間の風の冷たさも、知らせぬように育てた……」
マサキが目を動かすと、
「俺なりに彼女の幸せを考えて、こうしたのだ」
と、ユルゲンが彼の袖をとらえ、なお、語りつづけた。
彼の妹は、名前はアイリスディーナ、生年月日は1959年9月8日、齢は19歳。
陸軍士官学校を卒業したばかりで、成績は上位の方ということ。
だから、アイリスディーナの身を、壁の外に出してくれさえすれば、後はどうにかなると、祈るようにいうのだった。
マサキは、彼女の名に感銘を受けた。
アイリスという名前は、ギリシャ神話に起源を持つ虹を神格化した、女神イリスに由来する名。
また、東亜と欧州にのみ咲く多年草、
その花言葉は、『素晴らしい出会い』『素晴らしい結婚』『燃える思い』等など……
彼女の白玉の肌を、白い
そう考え、ますます、目の前の麗人をほれぼれと見入ってしまった。
『ホープ』の箱を、ゆっくりと拾い上げた後、一本抜き出し、紫煙を燻らせる。
「貴様の誠心誠意、承知した。だが娘御の心も無下には出来まい」と、ユルゲンに答えた。
そんなマサキの姿を見たユルゲンは、優しげな表情で、
「アイリス、おいで」と、アイリスディーナをさし招いた。
彼の妹は、それへ来て、ただ恥らっていた。
「アイリスとやらよ、お前の心を俺に教えてくれ」と、訊いた。
アイリスディーナは答えず、ユルゲンの陰に、うつ向いてしまった。
「恥ずかしいのか……」
そして、あろうことか、マサキの右手は、彼女の白玉の様な肌の手を握った。
「怖がることはない。少しばかり聞きたいことがある」
マサキは、
「貴様は、こんな先も無いソ連の衛星国の
かすかに、彼女は答えた。
「私は、兄さんの……、兄の手助けが出来ればと思って……」
うつむくアイリスディーナを前に、何時になく真剣な表情を見せるマサキ。
その姿を見た
猥雑な冗談も軽くあしらって、女にも興味のない風を見せている男が、大真面目な表情でいるのだ。
この娘の清らかな気持ちが、
木原マサキという人物は木や竹でもない。ふと好奇心を持ってもおかしくはあるまい……
鎧衣は、そう思うと、
マサキがアイリスの
酒色に
推論型AIに前世の記憶を持つ彼女にとっても、19の小娘に
肉体こそは秋津マサトの若々しい青年の体であっても、既に精神は
既に
世界征服という
ああ、これが世にいう『墓場に近き、老いらくの恋は怖るる何ものもなし』という心境であろうか。
知らぬ間に、
美久は、胸のうちでため息をおぼえた。ふしぎなため息ではある。
アンドロイドである彼女自身でさえ、自分の推論型AIの内に、こんな性格があったろうかと怪しまれるような気持が抑えきれなかった。
それは
そんな周囲の心配をよそにマサキは、興奮した様子のユルゲンに、
「ベルンハルトよ。お前の妹の
真の美人というものを、初めて見た気がする」と、熱っぽく語り、
「世間の冷たい風から隠してまで、大層かわいがるのは、解らぬでもない」
と、ユルゲンの妹への感情に、理解を示した。
ユルゲンはマサキの言葉を受けて、まるで心の中まで覗かれた気がした。
思えば、ひとえにアイリスディーナの幸せを願っての為、戦術機という甲冑を纏い、
またアイリスや愛しい人ベアトリクスの為には、全世界を巻き込み、東ドイツの社会主義体制の崩壊さえもいとわない覚悟であったし、また、その様に行動さえもした。
例えこの身が滅びても、シュタージや軍を巻き込んで、妹や妻が生き残って欲しいと、思って、日々苦しみ
ハイム将軍の提案も、聞いた時は
マサキは、抑えようもなく心の底にむらむらと起ってくる不思議な感情を恥じながら、打ち払おうと努めていたが、その理性と反対なことを口に出していた。
「だが、今のこの俺に、あの娘を人並の幸せを掴ませてやることは難しかろう」
押し黙るユルゲンにたたみかける様に、マサキは、何時になくねばりっこく言った。
「世に美人は一人とは限らぬ。
それに俺の様な
ただ、どうしても俺が忘れられぬというのなら、5年待って。返事が無ければ、縁が無いと思って諦めろ」
その発言を受けて、ユルゲンの脇に立つアイリスディーナは、
そんな
一通り、話が終わった後、落ち着いたユルゲンは茶の準備のために台所に向かった。
その背後より、駆けてきたマライから、
「ユルゲン君、お待ちになって」と、息も忙しげに、声を掛けられる。
咄嗟に、マライは、ユルゲンにふるいついた。
「ど、どうかしました」
「ユルゲン君、どこか人気のない部屋でちょっと話したいの」
そう言って、手近のドアを開けて、空き部屋に滑り込む。
ユルゲンにとって運が良かったのか悪かったのか。そこは夫婦の寝室だった。
「ここなら誰も来ません。それで、話とは」
「同志ベルンハルト」
マライはじっと
ユルゲンも、胸をつかれて、思わず、
「はいっ」と、改まった。
「貴方は、大変な事をしてくれましたね」
「えっ?」
「私は、貴方を、常々、弟のように思っていました。
貴方もまた、よく部下のお世話をし、部隊の為に働き、衛士としても将校としても、恥かしくないお人として、様々な信頼をうけておられます……。
どうして今、私があなたを、見捨てる事ができまして」
「ど、どういうことです。仰っしゃる意味が分かりかねますが……」
「妹さんを木原という日本人に引き渡すなんって、本当は望んでいないのではありませんか」
「ええ。じゃあ、すっかりバレてたのか」
「私は、ハイム将軍から、今回の件を事細かに伺っております。
もし断れば、状況次第によっては、この国の存立にも影響しかねないかと……」
マライは、突然、彼の手をかたく握って、
「ですから、貴方が、どうしてそんな大胆な行動を
私にも、その心の中の気持ちが、全くわからない訳ではありません」
「す、すみません」
マライの本心からの言葉に何処か、ジンと来るものがあり、ユルゲンもまたそっと
「なにを仰っしゃるんですの。
貴方や妹さんを、あんな人物の為に
私は軍人としてでなく、一人の女として、日ごろの
「で、では、このユルゲン・ベルンハルトをそれほどまでに」
「貴方のご温情には一方ならぬお世話になり、深い
なんでその間柄の貴方を捨てられましょうか」
いつの間にか、ユルゲンはマライの事を強く抱きすくめていた。
マライとユルゲンがいる寝所に入り込み、声を掛ける者があった。
ユルゲンの副官、ヤウクで、急ぎ彼の元に駆けより、
「僕も君に相談がある」と、
一人、夫婦の寝室に残され、呆然とするマライに、呼びかける声がした。
「よろしくて」
彼女に声を掛けた人物は、ユルゲンの新妻、ベアトリクス。
マライは、予想外の事態に咄嗟に、逃げることも出来ず、慌てた。
「
まったく
マライの顔を見るなり、ベアトリクスは、怒りを明らかにした。
「本当に……」
事情をしっかりと呑み込めないまま、ベアトリクスの勢いに
「申し訳ありません」
青白い顔色をし、両腕を豊満な胸の前で組むベアトリクスは、色を失うマライの前に立つ。
一部始終を知られた事を悟り、身を震わせるマライに対して、乾いた笑みを浮かべ、
「お話し聞かせて下さらないかしら」と、話しかけ、マライの右手を引いて、別室へいざなった。
そんな事も知らないユルゲンは、ヤウクに連れられ、屋外にある警備兵用の喫煙所に居た。
「急に改まってなんだよ」と訊ねた。
常日頃から秘書の様に付き添うヤウクは、深刻な面持ちで、
「君は、簡単に木原マサキという男が操れると、思ってるのかい」と同輩を
「アイリスを見る目は、嘘じゃないだろ」と応じるも、
「もし、我々の
この国は、いとも
紫煙を燻らせるヤウクから、
カザフスタンのウラリスクハイヴに行った時の事を思い起こす。
かざした腕より放たれる一撃の技で、あの60メートル近くある要塞級をいとも簡単に消し去る。
蟻のように群がり、戦術機をいとも簡単に食い破る戦車級を、まるで芥の如く一陣の風で消し去った。
あのような天下無双の機体には、恐らく核飽和攻撃も、無意味であろう。
奇しくも5年前、ソ連留学中に訪問したウラリスクの町を、ソ連赤軍が核飽和攻撃で焼く様を、ヤウク達留学組と一緒に見ていたが、ゼオライマーの攻撃は、その比ではなかった。
文字通り、BETAは塵一つ残らず消滅させられ、ハイヴは砂で作ったの城塞の如く、濛々と土煙を上げて崩れ去っていったことを、いまだ鮮明に覚えている。
ヤウクの後ろ姿を見送ってから、その足で客間に向かうユルゲンは、一人、心のうちで、
「ああ、大変な事をしてしまった物だ」と、
ご意見、ご評価、お待ちしております。
今後、登場してほしいキャラに関して質問(暁の方にも影響します)
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真壁零慈郎
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涼宮宗一郎
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鳳栴納
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クラウス・ハルトウィック
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テオドール・エーベルバッハ
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ジョン・スタンリー