ヒズミがクオル村に来て二日目。村長に呼ばれ、ヒズミとリーフは村の酒場にやって来た。
「ああ、来たきた。ヒズミ君!こっちこっち!」
酒場に入るや否や村長が手を振っているのが見えた。カウンターに近いテーブル席で、村長の他に二人、見知らぬ人物がテーブルを囲っており、片方はジャギィ装備、もう片方はボーン装備を身につけている。
「みんないきなりごめんね、頼みたいことがあって。あ、でもみんなは初対面だったっけ。じゃあ先に自己紹介してもらった方が良いかな?」
クオル村には自分の他に、この村出身のハンターと、自分と同じく他所からやって来たハンターが一人ずついると聞いていたのをヒズミは思い出した。
「ではボクから名乗らせて貰おうか」
最初に口を開いたのはジャギィシリーズを身に付けたハンター。
「ボクはキルリカ、この村出身のハンターで、見ての通りガンランサーさ。よろしく頼むよ」
キルリカは中性的な顔立ちをしており女性とも男性ともとれるが、ジャギィ装備が男性用の物であるためかろうじて男性だろうと推測できる。傍らに置かれたガンランスはアイアンガンランス改。鉱石素材から作られる、比較的作りやすい部類の武器だ。
「では、次はわたしが」
おずおずと申し出るのはボーンシリーズのハンター。
「わたしはハートと言います。以前はドンドルマで狩りをしていました。支援はお任せ下さい」
ハートはボーンホルンを優しく撫でる。使い込み具合から見て、ハンターになって以降ずっと使っているのだろう。愛着も湧くはずだ。
ハートが自己紹介を終えたところでヒズミは口を開く。
「最後はおれたちだな。おれはヒズミ、こっちは相棒のリーフだ。ここに来る前はイズデ村って所で先輩ハンターから狩りを学んでた。これからよろしくな!」
「よろしくニャ!」
ヒズミの傍らに立てかけられているのは骨刀【豺牙】。以前から使用している使い慣れた一振だ。そしてリーフの背に収まっているのはロアルネコクロウ。身につけている装備と同様ロアルドロスの素材から作られているそれは水属性を帯びている。
二人が名乗り終えると、村長が真剣な表情で切り出す。
「さて、これでクオル村のハンターが全員揃ったね。さっそくだけど君達に狩猟の依頼をしたいんだ」
村長は一枚の依頼書を取り出した。
『ボルボロス一頭の狩猟』
「この村に来るはずだった商隊が砂漠で立ち往生してしまっているんだ。幸い、今のところ村の周辺に危機はないから、君達四人に行って欲しい。引き受けてくれるかい?」
頼まれずともヒズミの心は既に決まっていた。見渡せば、他の三人も意思は同じのようだ。
「勿論だ、おれ達に任せてくれ!」
全話投稿から一年、(もはや待っている方もいないかも知れませんが)大変長らくお待たせ致しました。
一年も掛かった理由ですが、生来の遅筆と苦手な戦闘描写が重なった結果です。
代わりと言ってはなんですが、連日更新出来る予定ですのでお楽しみください。
今話もお読みいただきありがとうございました。
次話以降もよろしくお願いします。