GOD EATER~二天龍を従えし者~   作:眠らずの夜想曲

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GOD EATER………神を喰らいし者って意味なんですかね?
とりあえず、いきなり物語が始まります。


一喰目~戦場~

第一〇八次神界大戦―――――それは現在進行で行われていた。ただし戦場は神界ではなく、物語の世界でだ。

 

一〇八回目の大戦の戦場に選ばれた世界は『GOD EATER』の世界。神界大戦のルールは簡単だ。戦場となった世界にあるものならなんでも使ってよい。無論、自前の能力もだ。

 

敵勢力は荒神―――――アラガミを従えてこちら側の勢力と交戦をする。対してこちらは神を喰らいし者―――――ゴットイーターと協力をして敵勢力と交戦をしている。

 

ゴットイーターにはアラガミの対処を頼んでいるらしい。らしい、というのは全て他の神から聞いた話だからだ。俺こと神浄刃は本日から第一〇八次世界大戦に参戦することになった。これでも原初の力を受け継いだ原初神だ。ある程度の戦力にはなれるだろう。

 

敵勢力は基本的にアラガミを操って攻撃してくるので、直接交戦することは滅多にないようだ。全くないわけではないが。それ故に、こちらの神も基本的にはゴットイーターのサポートをしている。アラガミを喰らうための神機を開発する者、その神機を整備する者、アラガミの生態などを研究する者、オペレーターなどだ。だが俺は違う。前線に出て、アラガミを殺す。喰らうのではない、殺すのだ。あいにく、俺が対アラガミ戦で使っている武器は神機ではない。神器(セイクリッド・ギア)だ。そしてその中でも、神すら滅ぼすことが可能な力を持つと言われる特殊な神器―――――神滅具(ロンギンウス)を使っている。荒神を相手にするのだ、神滅具ほど相性がいいものはない。別に神殺しの能力が宿っている訳ではない。だが神殺しの能力が宿っていなくても神を殺せる訳がある。例として―――――

 

 

「くたばれクソが!!」

『ガアァァァァァ!!』

 

 

ヴァジュラと呼ばれているアラガミをいとも簡単に殺せている。

現在進行で俺はアラガミと戦闘をしていた。あくまでも過去形だ。たった今殺し終えた。

 

俺の両手には紅と白銀の刀が収まっている。この刀が俺の扱う武器、神滅具だ。神滅具の名前は《二天龍の双龍刀(スカイダブリスドラゴン・カープラー)》だ。紅と白銀の刀の柄頭(つかがしら)から龍の頭を模した鎖が出ていて、その鎖によって刀同士がつながっている。鎖の長さは自由に変えられるので、戦闘中に鎖が邪魔になることはない。

 

能力は神滅具の《赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)》と《白龍皇の光翼(ディバイン・ディバイディング)》を合わせたものだ。倍化、譲渡、透過と半減、吸収だ。その他にも、オリジナルで二乗と消滅を追加することができた。

 

俺の武器の説明はここらへんにして、現在の状況を説明しよう。

 

 

「誰もいないな………」

「そうだな。まったく………適当に転移するからだぞ」

「うぅ………そんなこと言われてもなレティシア―――――」

「言い訳をするな」

 

 

俺の妻であるレティシア・D・神浄と贖罪の街というエリアに来ている。本来はフェンリル極東支部に転移するはずだった。それなのになぜここにいるかというと、転移の座標を誤ったからだ。座標を一桁読み間違えた、ただそれだけの話だ。

 

レティシアが俺と一緒にこの世界に来ている理由は俺のサポートだ。戦闘面でも、精神面でも。だが一番の理由は俺のわがままかもしれない。レティシアと離れたくないというね。

 

さて、これからどうしようか? ここから直接フェンリル極東支部に転移するのは却下だ。転移がバレたら面倒なことになる。物資の搬入、負傷者の撤退の手伝いなどな。やはり地道に歩いて行くしかないか。空を飛んでいても目立つしな。

 

 

「レティシア、地道に歩いて行こうか」

「そうだな―――――よっと」

「おっと………一言言ってくれよな」

「ふふふ♪」

 

 

地道に歩くのは俺だけだ。レティシアは俺の左肩の上に座っている。上機嫌そうで何よりだ。

 

それから俺はひたすら歩いた。レティシアとの会話を楽しみながらだったので、そこまで辛くはなかった。贖罪の街を出ると、少し開けた場所に出た。ここから微かに神力が感じられることから考えるに、神界大戦の戦場となった場所だろう。だがまぁ今は関係ないか。周囲にアラガミの気配はしな―――――した。アラガミの気配がする。それも複数―――――十数体だ。それもある程度の強さのものだ。気配からするにコンゴウか?

 

 

「レティシア、どうする?」

「できれば回避したいが………」

「近くに人がいるんだよな………」

 

 

近くにはゴットイーターの気配があるのだ。それが複数人だったらよかったのだが、一つだけなのだ。そして近くにゴットイーターの気配はなし。まさに絶対絶命の状態だ。

 

 

「助けに行くか」

「当たり前だぞ」

 

 

レティシアは助ける気満々だったらしい。そうと決まればすぐに向かわねば。

 

レティシアを肩から降ろして、軽く肩を回す。レティシアもその場でぴょんぴょん跳ねて身体をほぐしている。レティシアの準備が整ったのを見計らって声をかける。

 

 

「行くぞ」

「了解した」

 

 

俺とレティシアは一気に駆けだした。

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

「なんでこんなにいるのよ!!」

 

 

私、橘サクヤはコンゴウを相手に取りながら悪態をつく。コンゴウは複数で襲ってくるのは知っていたけど、これはあんまりじゃない!?一気に数十体も襲ってくるなんてことは初めてよ!!

 

言い訳をしていても仕方がないわね。神機を構えてコンゴウを見据える。向こうは私の様子を窺っているようね。ならこちらから攻めるのみ!!

 

コンゴウに標準を合わせて神機を撃つ。私の神機は遠隔射撃に特化されているから、近距離の戦闘はあまり得意ではないのよね。でも今はそんな事を言うわけにはいかないわ。

 

 

「まったく………ツイてないわね」

 

 

思わずそんなことを呟いてしまった。でもコンゴウを撃つ手は止めてないわよ? コンゴウを半分くらい倒したところで、コンゴウの攻め方が急に変わった。この攻め方は―――――私も知らない!?コンゴウは真空波や拳などで攻撃してくるのが普通だ。でも私が今相手にしているコンゴウは違う。確かに真空波や拳も使って来るけど、何か違うものも使っているようだ。

 

 

「えっ………? 何………これ………」

 

 

急に体が重くなった。私は地面に縫い付けられるように倒れ伏せた。倒れ伏せた地面もへこんでいる………もしかして重力? コンゴウが重力を操るなんて報告は今まで一度もなかったのに………

 

そんなことを気にしている場合じゃなかったわ!! すぐに立ち上がらないと!!

 

立ち上がろうとして身体に力を入れるけど立てない。私に掛けられている重力が強すぎるんだわ。こんなことをしている間にもコンゴウが………!?

 

 

「い、いや………来ないで!! た、助けて………誰かぁ………」

 

 

私もここでお終いか………

 

悪い気はしないけどもっと生きたかったな。せめて新人の神機使いの子に会ってみたかったな。どんな子なんだろう。フェンリルのみんなと仲良くしてくれる子がいいな。

 

私の視界に拳を振り上げるコンゴウが入る。私は決心して目をつぶった。………いつまでたっても衝撃が来ないわね。恐る恐る目を開けるとそこには―――――

 

 

「大丈夫かい? お嬢さん」

 

 

そこには、コンゴウの拳を片腕で受け止めている黒髪の男の子がいた。っていくらコンゴウといってもアラガミの攻撃を片腕で受け止めるなんて何者なのこの子!? それに―――――

 

 

「年下の男の子にお嬢さんなんて呼ばれたのは初めてよ」

「………まぁそう言うことにしておくか。待ってろ、すぐにこいつら片付けるから」

 

 

彼はコンゴウを蹴り飛ばしながら返答してきた。そして彼が私に触れると今までの重力感が嘘のように消えた。こんないあっさり解けるなんて………まぁ少し引っかかるけど今はお願いしちゃおうかしら。でもこのコンゴウは普通のコンゴウと違う。万が一ってこともあるかもしれないわね。そういえばこの子もゴットイーターなのかしら?

 

 

「ねぇ? あなたもゴットイーターなのかしら?」

「いえ、今日フェンリル極東支部で適性検査だったかな? それを受ける予定だ」

 

 

ということはまだゴットイーターじゃないってことね。………えぇ!? コンゴウの拳を片腕で受け止めたこの子がゴットイーターじゃないの!? 本当に何者なのかしら………

 

 

「レティシア、彼女を頼む」

「了解した。さっさと片付けるんだぞ」

「わかってるよ―――――《二天龍の双龍刀》」

 

 

何時の間に私の傍に来ていた金髪の女の子に彼が声をかけた。この金髪の子はレティシアっていうのね。この子も腕輪を着けていないようだからゴットイーターじゃないようね。

 

彼の両手に紅と白銀の刀が現れた。鎖で互いに繋がれているようね。でもあんな刀で何ができるのかしら? 彼が一歩踏み出した瞬間だった。

 

 

「嘘!?」

「さすが刃だ。一瞬だったな」

 

 

残りのコンゴウがバラバラになっていた。一体何をしたの………? まったくわからなかったわ………。 彼はこちらを向くと、

 

 

「怪我はあるか?」

 

 

と、笑いながら言ってきた。

 

 

「おかげさまでないわ。それよりあなたフェンリル極東支部に用があるの?」

「あぁ、今日からそこで世話になるはずだ」

「私、その場所知ってるから連れてってあげようか?」

「「本当か!!」」

 

 

ただ一緒に行こうと提案しただけなのに彼とレティシアちゃんが凄い顔で詰め寄ってきた。余程苦労したんでしょうね………・

 

 

「え、えぇ。私もそこの人間なのよ」

「よかった………どこにあるか分からなくて困ってたんだ」

「助けてくれたお礼よ。気にしないでね」

 

 

道案内くらいいくらでもしてあげるわ。だって命を助けてもたったんだもの。

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

コンゴウに襲われていた黒髪の美人さんは橘サクヤというらしい。コンゴウを一瞬で斬り刻んで片付けた後、サクヤがフェンリル極東支部の人間ということを知った。そしてサクヤがフェンリル極東支部に連れて行ってくれるようなので、お言葉に甘えることにした。フェンリル極東支部に行くまでに、質問を沢山されてしまった。それもそうか。ゴットイーターでもない人間がいとも簡単にアラガミを倒したんだから。質問は全てはぐらかせて答えたけど。そしてここで予想外ではないが、虚を突かれた質問をされた。

 

 

「ヤイバくんとレティシアちゃんって、どんな関係なの?」

 

 

肩の上に座っているレティシアに目で訴えかけると、「言ってもいい」という返答をいただいた。俺もこれだけは偽りたくなかったので助かる。

 

 

「夫婦だ。俺とレティシアは結婚している」

「え………? ええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」

 

 

そこまで驚かなくてもいいじゃないか。確かに今のレティシアの容姿は幼いけど、吸血すれば力が解放されて凄い魅力的な女性になるんだから。この返答を聞いたサクヤはぶつぶつ何かを呟き始めてしまった。しょうがないので、俺はレテシィアと話をすることにした。

 

しばらくすると、大きな建物の前までやってきた。ここに着くまで、一度もアラガミに襲われなかったのだが………まさか敵勢力にもう俺がバレたのか? そういうわけではないだろうが少々気になるな。アラガミがそう何度も襲ってきてもこまるんだが。そしてここについてようやく呟くのを止めたサクヤに声を掛けられた。

 

 

「ここがフェンリル極東支部よ」

 

 

サクヤが満面の笑みで続けた。

 

 

「ようこそフェンリル極東支部へ。これからよろしくね、ヤイバくん」

 




今回は戦闘シーンがありませんでしたね。
悪い点を指摘くださる場合は、改善点なども教えてくださるとうれしいです。
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