トレセン学園の隠れた名店   作:[]REiDo

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資格勉強に追われながらもなんとか更新



ファンサと迷子の扱いは慎重に行え

 

 

 担当している愛バに体を好き勝手いじられた件について。

 

 

 ……言い方に語弊がある?

 いや事実だし。問答無用で全身いじられたし。着せ替えという名で間接的にだけど。

 

 カーディガンを着て写真を撮られてはすぐ戻り次の服を試着、ジャケット着せられては撮影して戻り、を繰り返し続けて2時間ちょっと。

 その間、人形と成れはてた俺の気持ちを述べよ。

 唯一の救いは楽しそうに写真を撮る愛バらの反応が見れたことか。

 

 

「あー楽しかった!」 

 

 

 そう思い耽っていたところ、テーブル席で対面に座るテイオーが一つ伸びをして笑顔で言う。

 

 

「そうかよ……」

「トレーナー。顔が怖いよ? せっかくかっこいい服なのに台無し」

「そうだよ! せっかくボク達がコーディネイトしてあげたんだから!」

「…………」

 

 

 明らかに不機嫌そうな俺の顔を見たのか、指摘してくるウィングとテイオーに対し、俺は態度で疲労を伝えた。

 ダメだ、楽しさの余韻に浸って気付いてくれねぇ。泣きてぇ。

 

 ちなみに。

 今の俺は、灰色のインナーに茶色のダウンジャケットを着ている。店で買ったものをそのまま着続けているのだ。どうやらテイオーらはこれが一番お気に召したらしい。

 着心地だが、パーカーより伸縮性が無いから非常に動きにくいったらありゃしない。

 

 全身を包む違和感に耐えながら、俺はクレープを片手に蓄えた疲労を霧散すべく、糖分の塊を口に含んだ。

 

 

 

 えー今更ながら現状報告。

 テイオーのご褒美こと『オシャレ自由権』を使い切り、店から出て数分。

 せっかくデパートに来たのだから、と説明付けて無理にクレープ屋にて甘い食べ物を補給しに来たところだ。

 

 いつものならこういう糖分補給は好物の氷砂糖で済ますんだが……

 

『…………却下』

『いやなんでだよ!?』

『一言でいうとバカ。逆に女の子とのお出かけにそんなの持ってく男の人がどの世界に居ると思ったの?』

『俺がいるだろうが!』

 

 出かけ前。

 服装チェックをしに来たウィングがついでに持ち物検査をしに来たのだ。その際に起こった数分間の言い合いののち、()()()()()()()封印の上徴収された。

 結局、今俺が持ってる荷物は財布に加えて、山ほど試着した衣服類の入った紙袋の数々である。

 くそ……俺の好物が……。

 

 

「あ、トレーナーそれ一口ちょーだい!」

「私も私も」

「あ、おい俺のクレープ!」

 

 

 午前中の出来事を振り返っていると、手に持っていたクレープの3分の1程がテイオーとウィングに食われた。俺のチョコバナナクレープが……。

 

 てか、テイオーは配慮したのか知らんが俺が口を付けてないところを食ったけどさ。

 ウィング、お前明らかに俺が食いかけてたところに口を付けたよな? 狙ったように目線向けてたし。そういうの間接キスとか言って異性の間で気にするもんじゃなかったか?知らんけど。

 

「…………」(ニヤっ)

 

 あ、絶対コイツ意図してやったわ。

 してやったり顔で全て察したわ。お前俺の事好きすぎだろ。

 

 ……うーむ、こういう場合はどういう反応をすればいいのだろうか。

 赤面? 動揺?

 ……いや、()()そういう反応できそうにねぇな。()()()()()()()()()()

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

「そういえば、トレーナー今日なんで髪が白いの? いつもの灰色の髪から染めたってこと?」

「逆だな。元々がこの色で、染めた方が灰色ってだけだ」

 

 

 厳密にいえば、6,7歳あたりでこうなったっ()()んだが。

 まあ、この辺りは余談だから省いてもいいだろ。

 

 

「へぇ~。……でもそれ、染める意味ってあるの?あんまり変わらなくない?」

「数少ないこだわりってだけだよ。この色のほうが落ち着くんだ。ほれテイオー、口開けろ」

「あ~ん」

 

 

 対面に座りながら、いつものようにテイオーと他愛ないことをだべる。

 

 その流れでさっき食われたクレープをスプーンですくい、テイオーの口に運ぶ。いわゆる「あーん」という奴だ。

 一口食われた時に味が気に入ったようで、会話の合間に少しづつ上げることなった。

 俺としちゃ、餌やりの気分である。

 

 パクリ、とチョコとクリームのかかったバナナを食べるテイオー。

 

 その横に座るウィングは俺らの光景を頬杖を突きながら微笑ましく眺めていた。

 

 

「むぐ……あ、ふぉれーなー(トレーナー)。ボクが選んだ服、ちゃんと着てよね?」

「そりゃ、まあな。こんだけ時間かけて選んでもらっちゃ粗末にしようにも出来ねぇていうか」

「私のもちゃんと着てよ……? あ、テイオー。口にチョコがついてる」

「分かってるての。……全く、何でこう躍起になって俺にオシャレをさせたがるんだか……」

 

 

 テイオーの隣に座ってたウィングが、口元に付いてたチョコをお手拭きで拭うところを見ながら独り言を虚空に放つ。

 

 俺自身、素材がいいのは把握している。

 伊達に中学のヤクザの友人に『顔は普通、見た目は良いけど性格がゴミ』と言われ続けた事実を学ばなかった俺ではない。目立ち具合を自覚できないほど鈍感な感性は持ってないのだ。

 

 あと余談だが、その友人は俺主観で『顔は強面、性格ゴミ』という評価を下している。

 高校の頃にそれを言ったら殴り合いになったことは鮮明に覚えている。しっかり勝ったけどな。柔道有段者を舐めんじゃねぇ。背負い投げで一本取ってやったわ。

 

 とまあ話は戻り、テイオーらが躍起になる理由はやっぱり俺の見た目がいいからなんだろうか。

 それだけではない気も何となく感じるが、今の俺じゃ理解が深まらん。

 

 真実は闇の中ってことにしておこう。わかんねぇし。

 

 思考を放棄して、ウマホンで時間を確認しがてらニュースアプリで適当に記事を確認……

 

 

「……! テイオーのレース記事、乗ってんな」

 

 

 一覧を流れでスワイプさせる中で見覚えのある名前があるのを発見した。

 誰かと思ってよくよく見るとテイオーなわけで。少し驚いてしまった。

 

 

「え!ホント!? 見せて見せてトレーナー!!」

「私にも見せて」

 

 

 俺の言葉に反応したテイオーとウィングが跳ねるように俺の元へ体を運んできた。

 

 ウィングは立って俺の真後ろに。

 んでテイオーだが、机に置いていた腕を下からすり抜けて俺の顔の真下まで飛び出してきた。モグラ叩きみたいに、にょきって感じで。

 その流れで俺の膝上に乗ってきた。

 

 で、俺の顔下から、飛び出してくるということは、だ。

 

 

「ごがぶっ!?」

「あ、ごめん」

 

 

 必然的にテイオーの頭が俺の顎にぶつかるわけで。

 身長差が20cmくらいあれど、こう猛スピードでごっつんこすればしっかり痛いわけで。

 案外、自分でもひでぇと思うような声が思わず出てきてしまった。いや普通に痛いわ……

 

 そんなテイオーらは俺が持っていたウマホンを操作して記事に集中していた。

 最近思うんだが、こいつら俺の扱いぞんざいになってきてね? 俺さっきからずっと痛みに悶絶しているんだけど。

 

 ていうか腕が留守になってしまった。さっきまで腕を置いてたテーブルにはテイオーが膝上に乗ってる影響で届かねぇし……いや厳密には届くが、そうしたら記事を見る邪魔になるし。                                                                                                                         

 

 

(……ちょうどいい位置にテイオーの頭あるし、借りるか)

 

 

 どうしようかと思ったんだが、消極的な考えで目の前にある置けそうなものに縋ることにした。

 

 ポンっ、と前腕部あたりを乗せる。

 当然、腕の範囲が広いから少しだけ耳がくにゃッと変形した。案外柔らかいもんだな。

 

 

「っ! ……♪」

 

 

 腕を置いた瞬間、テイオーがビクッっと反応したが、何も言わずに再び記事に目を向けた。

 横顔を一瞬見た所、どことなく頬が緩んでいるっぽいのが見えた。どうやら迷惑にはなっていないらしい。

 

 ならいいか。良い感じに置物台となってくれテイオー。

 

 

 

 ああ、あと記事についてだが。

 内容としては『テイオーの勝利レース』とかが書かれた奴だ。

 

 先々月からずっとG3とG2あたりのレースに出してたからな。ようやっとニュースアプリとかの分かりやすい形で注目を浴びれるようになってきたか。

 

 これでファンも多くつけばG1にも満足に出れるはず。

 夏合宿も近いし、体を作る準備をさせとかねぇとな。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

「すまん、ちょっと手洗いにいってくる」

 

 

 と記事に集中してたテイオーらに言って数分。

 しっかり手洗いに行って、合流しようかと心の中で思ったのも一瞬。

 

 俺は今ショッピングモール内を目的も無くふらついていた。

 

 別にマジで目的とはない。

 ただ『ふらつきたい気分になったからふらついてる』それだけだ。

 テイオーらに連絡とかしてないが……まあ、いつものことだし察してくれるだろうから良いだろ(良くない)(常識が無いと言われる所以)(気分屋の弊害)

 

 

「あ、あの!」

「ん?」

 

 

 ふんわりと、思考を停止したままただ歩いていた俺に話しかける声がした。幻聴じゃないよ。絶対俺宛の声だよ。街歩いてたらたまにあるナンパで慣れてるからね。

 

 て、そんなことはどうでもいいとして、どこからの声だ?

 左右見ても人なんていないんだが。

 

 

「あの、ここです」

「お? ああ、そこか」

 

 

 後ろを振り向き目線を下に向けてみれば、そこには一人の少女……丁度俺がよく構っている孤児院のガキどもと同じような背丈をしたウマ娘の女の子が立っていた。

 ウマ耳がペタンと落ちていて、俺の恰好にビビってしまっているからか、ちょっと緊張気味だ。

 まあ、普通白髪の青年男性なんて不良かなんかだとは思うよな。幼い子供なんか特に。

 

 そう思考している最中、下の少女から再び声を掛けられる。

 

 

「えっとあの、ここのショッピングモール初めて来て道が分からなくて……よければ案内してほしいんですけど……」

 

 

 声をかけた理由は、小さい子供らしい迷子のお願いだった。

 まさかナンパじゃないよな……と頭の隅で考えていた答えは不正解だったらしい(安堵)

 

 

「はぁ、つってもな」

 

 

 で、そんな些細な願いを、ナンパされていた時の断り文句のような言葉で躱そうとする俺。

 こちとら、善意100%で埋め尽くされた人間じゃないんだ。俺は俺のやりたいことを優先をするために、問答無用で投げられたお願いを取っ払う――

 

 

「俺は今気分気ままにふらつき中というかなんという、か……?」

 

 

 そのつもりだった。

 いつものように、断るつもりだった。

 

 が、言い切る前にとどまる。

 その理由に、決定的な違和感があったことを瞬時に把握したから。

 

 違和感の正体を探るために、俺は少女の顔を凝視する。

 

 

「んん……?」

「な、なんですか?」

 

 

 いきなりしゃがんで顔の近くに急接近したことで、困惑する黒鹿毛(くろかげ)の少女。

 まあ困惑しようがどうでもいい。しっかりと顔を確認して記憶の断片を探る。

 

 俺はどこかで、この娘に()()()()()()()()()()()()ことがあるような気がしてならないんだが。

 

 

「…………? ……!」

 

 

 と、数秒かけて記憶の捜索が完了。

 そうかそうか、顔見てやっと気づいたわ。あの時見た格好とは違うから一見して分からなかったな。一応語っとくと、少女との面識はない。なぜなら、俺が一方的にこの娘が映ったところを見ただけだから。

 

 まあ、それはどうでもいいから良いとしよう。

 ともかく、今この場でやりたいことが『上書き』された。

 

 『散歩』から『興味ある者との交流』に。

 

 

「道案内、だっけ?」

「は、はい! あのできればでいいんですけど……」

「いや、全然いいよ。()()()()やりたくなったからな」

「!」

 

 

 その言葉を聞いた少女はパァっ……!と、明るい笑顔をうかべる。先ほどまでおどおどしていたものとは違い、実に自然体なものだ。不安にさせてすまんな、でもこの成りは素なんだよ……。

 

 

「で、どこに行きたいんだ?嬢ちゃん」

「あ、はい。ここなんですけど……」

 

 

 手に持っているのは、ショッピングモールの全域が書かれたような地図。

 ……なのだが、特徴という特徴がことごとく無くなっており現在地ですら理解しづらいデザインだった。

 四角の箱らしきものにポツンと×印で記されたところを少女が指をさすが……流石に俺でも理解しづらい。

 

 あまりにも雑に描かれたマップに苦笑しながら少女の問うことにした。

 

 

「……おう、これじゃぁまあ分かんねぇな。場所の名前とかは?」

「えっと、3階の西区域っていうのは聞いているんだけど……」

「ん、それだけ分かれば十分だ」

 

 

 RPG(ゲーム)の感覚で記憶している建物の構造図を取り出す。

 このショッピングモールは、テイオーとのトレーニングのサボりでよく来慣れているからな。

 場所さえ把握できれば、あとは脳内マップで特定できら。

 

 

「んじゃあ行こうか嬢ちゃん。多分ここからならその場所まで10分もかからないぞ」

 

 

 しゃがんだ状態を解除して立ち上がる。

 同時に、少女の方が俺の隣に立つ。

 

 そして、眩しいと思うほどの明るい笑顔で少女は俺に礼を言う。

 

 

「ありがとうおじい……お兄さん!」

「爺……? 」

 

 

 ……ああ、髪が白いからか。

 忘れてた。今の俺って見た目がいい状態ってのと同時に(ジジイ)に見間違われる可能性もあったわ。

 子供ってそこら辺の躊躇ないからな。悪く言えば言葉が軽いというか、良く言えば素直なところというか。

 

 まあ、そういう所が可愛らしいてのはあるんだろうが……待て、そんな目で俺を見るな。

 俺はロリにコンが付く性癖は持っていねぇぞ。

 

 

 

 ……あ、そだ。せっかくだしテイオーとウィングにも連絡しとくか。

 待ち合わせ場所も変更、と。3階の方にも行く予定だったしちょうどいいだろ。

 

 

 

 

 


 

 

 

 一方その頃――

 

 トレーナーを待っているテイオーとウィング。

 

 

「ねえねえアスウィー。ボク、夢でも見てるのかな」

「うーん、正直私も夢か疑ってるんだけど。テイオー?いったん現実ってことを仮定して考えて見よ?」

 

 

 彼女達は突如送られてきたメッセージに対して、現実と夢の見分けがつかない程困惑していた。

 

 と言っても、トレーナーが彼女たちを放り出して気分のままに単独行動を行っていたことに対しての疑問は一切ない。それを行う――気軽に行えるトレーナーの気分気ままさと、常識知らずな所はすでに把握済みだ。

 

 では、なぜ彼女たちはそれほどまでに困惑を隠しきれずにいるのか。

 

 彼女たちは顔を見合わせ

 そして答えを出す。

 

 

他人(ひと)のために動いたの……?」

「興味ないことに一切目も向けない、()()トレーナーが?」

 

 

 ――イメージとかけ離れる。

 

 遥か昔から常に行動を共にしているウィングが理解が速いのは自明の理。 

 だが、懐いているとはいえ、付き合いが最近になって間もないテイオーですらこうなのだ。

 

 それほどまでに異常事態(ありえないこと)

 

 気分屋の弊害でもある『好きなことしかやらない主義』を完全に理解した彼女達は、こうして今現実で起こっていることが到底信じられないと困惑していたのだった。

 

 

 が、彼女らも彼女らだった。

 その胸に抱えていたものは。どんどん別のモノへと変貌していく。

 

 まるで、生まれたての雛が親に対して興味を持つように。

 

 未だ未知なものに対して好奇心が溢れる様に。

 

 

 

「「すごく気になる(んだけど)」」

 

 

 

 彼女たちも、トレーナーと関わっていく上で好奇心のリミッターを外されてしまった身。

 普段では絶対に見れないであろう、(ボク)達が慕うトレーナーの様子を見たいと。

 

 一瞬の目配せの後。

 彼女らはせっせと荷物を持ってトレーナーが向かうであろう3階の西区域。

 その待ち合わせ場所へと先回りをするのであった。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 目的地へと足を運ぶ。

 別に急ぐ必要はない、ゆっくりと少女の足取りに合わせて一歩を踏み出す。

 

 

「あ、テイオーさんの……!」

「ん?」

 

 

 その最中、少女が口にした俺の担当の名を耳にした。

 視線は俺に向いておらず、どこか別のモノを見ているようだった。

 少女が見ている先に俺も視線を動かす。

 

 

「電光掲示板か。よく分かったな難しい漢字とか書いてあったろうに」

「えへへ……私演歌が好きで。読み書きは同じ年の子よりは少し得意な方なんです」

「へぇ、良い長所だな」

 

 

 少し誇るかのように、軽い笑みを浮かべる黒鹿毛(くろかげ)の少女。

 

 目線を向けた先にあったのは、5メートルほど横に伸ばされた電光掲示板。その中を流れる様に、一つの文脈が淡い光で泳いでいたのだ。

 俺が見た時はその文が流れてしまった後だったので詳細は分からなかったが、テイオーの名が出ていたことから先日のレースに関連するものだろう。丁度先ほど、携帯アプリでそんな記事を見かけたばかりだしな。有ってもおかしくないだろう。

 

 まあ、この少女に限ってはテイオーの名が出ていなくてもレースであることが分かれば大体テイオー関連のものだと察することはできるが。

 

 それとは別に、小学生らしきこの容姿で新聞レベルの漢字が読めることには素直に関心した俺であった。

 

 

「レース、好きなのか?」

「はい! 走るのが楽しいので!」

「そりゃ良かった。忘れるなよ~?その心意気。めっちゃ重要だからな」

 

 

 そういった俺に対し、少女は「はい!」と元気な声を上げた。

 

 満面の笑みを浮かべる少女が目指す先を、俺は知っている。

 長く険しいはずであろうその道を。かつての、俺の愛バ(ウィング)が歩んだその道を。

 

 そして今、俺の愛バ(テイオー)が歩んでいるその道を。

 

 

「それさえ忘れなきゃ、嬢ちゃんは良いウマ娘になれるよ。俺が保証してやろう」

 

 

 ならばこそ、少女が今抱えている気持ちが続くことを願う。

 目的を達成するのに一番重要なのって『モチベ』だからな。

 

 楽しい気持ちに(まさ)るもんなし。

 

 やりたいことやってたら高みに到達することだってあるんだしな。

 

 

「っと、ここらへんだな」

 

 

 そうこう喋っている合間にエスカレーターやらを使って3階にたどり着く。

 西区域……おそらくここら辺の事を指しているはずなんだが。

 

 

「嬢ちゃんどうだ? なんか目印とか――」

「あ、いた!」

 

 

 お? なんか嬢ちゃんが見つけたらしい。

 同じ場所に視線を向けてみると、そこには少女と同じような背丈の鹿毛ウマ娘が立っていた。

 

 なるほど、目印に人を指したってことは……

 

 

「なんだ、友達と待ち合わせしてたのか」

「あはは……実はそうで。あの地図ってダイヤちゃんにもらったものなんですけど絵が分かりづらい人に書いてもらったらしくて……」

 

 

 ……それはうん、ご愁傷様だな。

 まあ、これで迷子案内の役割は終わりだ。

 正直もっと話し合って交流を深めたい気持ちはあるが、少女の友人まで巻き込むほど俺の常識感はオワッテない。(嘘乙)

 

 

「んじゃ、俺はここまでだ。あっちも気づいたようだし、今日は友達と楽しめよ」

「はい! ありがとうお兄さん!」

「元気があってよろしい」

 

 

 少女の頭を軽く撫でて、俺はここから去る……

 

 と、前にだ。

 忘れるところだった。

 

 

「テイオーの応援、これからもよろしくな」

 

「え……? どういう……」

 

 

 

 それだけ言って、俺は幼女に背を向けて元居た待ち合わせ場所へと歩き出す。

 

 今までのは俺「個人」の関わりであって「テイオーのトレーナー」としての関わりではなかった。だからこそ、テイオーの名を出された時も指摘しなかった。

 ファンサは軽くだ。誰にでも平等に。特定の個人に対して思い入れを入れることはできるだけしないのが俺のルール。

 

 でまあ、語りは終わるとして。

 

 

「……何してんのお前ら」

「いやぁ……珍しくトレーナーが別のモノに興味を持ったのが信じられなくて」

「ボク達も急いできたってわけだよ」

 

 

 てきとーに周りに目を向けていると、壁にFPSゲームのごとく右リーンしていたテイオーとウィングを発見。

 俺の様子をじっと眺めていたようで、2人の目はどこか泳いでいるように見える。申し訳ないという気持ちでも芽生えているんだろうか。

 

 ……いや別に、気にはしないから堂々と見てりゃいいものを。(そういう問題じゃない)

 

 

「ねえねえトレーナー」

「あ?」

 

 

 ジト目で愛バらを見ていると、しょぼしょぼした感じでテイオーが俺に聞く。

 なんだ? 普段と違ってすげぇキョドリ具合なんだが――

 

 

「トレーナー、もしかして小さい子が好きとか、そういう極端な好み持ってたりするの?」

 

「ざっけんな! 俺は至ってどノーマルだわ!!」

「ぷっ! あはははは!!」

 

 

 まさかの質問に思わず大声を出してしまった。

 てかウィング、テメェ笑いすぎだ! おかしいと思うならテイオーの誤解を解いてくれ!

 

 (へき)に関しちゃ全然興味ないけど、誤解されたままだと今後の会話がしづらいだろうが!!

 

 

 

 





「今の、どういう意味だったのかな?」
「キタちゃーん!」
「あ、ダイヤちゃん!待たせてごめんね!」
「ううん、私も今来たばかりだから大丈夫!さ、早くお買い物行こ!」
「うん!」


 少女って誰だったんでしょうね?(すっとぼけ)

 シンコウウィンディ実装来たな!(ホントはCB待ってたなんて言えない)
 ギザ歯キャラだ! ガチャれお前ら! 俺はもう回したぞ!(結果はお察し)
 
 あ、ブクマ数が1000人いった記念で活動報告に色々書きました。
 暇がある人はぜひ見てね!

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