マンハッタンカフェは動じない   作:むうん

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#027『藤見野村』

 

 不老不死。それは古来から人類の夢として語られるものの中でも最もスタンダードな物だ。例えば始皇帝は不老不死を追い求め水銀を飲み死亡したという話は有名だし、日本の古事記にもトキジクノカクという食べれば不老不死になれる果実が登場する。その他にも北欧、南米、アフリカ……世界中にそうした類の話は掃いて捨てるほどある。僕自身は別段、そうした物には興味はないんだが……それはそれとして不老不死のメカニズムというものには興味があるし、自分の死体を冷凍保存する金持ちよろしく、僕が老人になったころには『死』への恐怖から不老不死を願っていないとも言い切れない。

 

 まぁ、こういうのは結局ろくな結末にはならずティトノスのように最終的にセミになってしまったり、プロメテウスが如く永遠の責め苦を負うのがお決まりなのかもしれないが……

 

今回のお話は、そんな『不老不死』に関する物語だ――。

 

 

 

◆◆◆ マンハッタンカフェは動じない #027 藤見野村 ◆◆◆

 

 

 

「不死身の村?」

 

「違う、藤見野村さ。いや、似たようなもんだろーかね……」

 

「何がどう違うんですか……」

 

 アグネスタキオンの言葉の微妙なニュアンスから器用に違いを読み取った露伴はすぐさま訂正する。しかしながらマンハッタンカフェにとってはもはや微妙なニュアンスすぎて全く理解できないやり取りが繰り広げられていた。今回、露伴が取材テーマとして持ってきたのは『藤見野村』――発音は一緒だが通称『不死身の村』、あるいは『不老不死村』。ご多分に漏れず……というかそっくりそのまま、その村の住人は『不老不死』である、という村だ。

 

「ふぅン……不老不死……ばかばかしい、とまでは言えないねえ、老化という現象については諸説あるが遺伝子プログラム説……ヘイフリック限界なんかのアレだな。それだとヒトの寿命は最大でも120年程度と言われているが老化を止めるというワクチンは技術的にはもう作ることができる段階まできているそうだよ」

 

 タキオンは自分の得意分野である生体科学分野の話題と言う事もあり、饒舌に口を開く。露伴などははいはい、分かってますよと言う風に不機嫌そうだったがカフェは素直にそうなんですか……と感心していた。

 

「で、それが今回の取材先という訳かい? だが、なーんか『雑』じゃないか?

 このご時世に不老不死の村って……小学生でも信じなさそうなもんだが……」

 

 タキオンはサバラガムワに角砂糖を放り込みながら、露伴にいぶかしげに問う。

 

「最初は僕もそう思った。今更不老不死の村なんてネタは陳腐で漫画にしても面白くないんじゃあないか? とね。 だが……その村の面白い所はそれを『ビジネス』にしたところさ。例えば、都会からその村に『転居』した人物も『不老不死』になるんだよ。だから、そこそこいい値段で『転居権』を売っている。それが法的にどういう仕組みなのかは知らないが……地方の引退した政治家や中堅企業のトップのような小金持ちが次々、その村に『転居』してるらしい」

 

「……ふむ。つまりお金さえ払えばだれでも『不老不死』になれる……ということですか?」

 

「さっきの言を撤回するよ。バカらしいな。そんなのなにかからくりがあるに違いない」

 

 タキオンはさすがにおかしい、と少し小ばかにするように笑った。露伴も同じく、それについては同感だとばかりにふんと鼻を鳴らして。

 

「その通り。この村には何か『裏』がある……だからこそ『格好のネタ』なんだ。人は他人が隠したがることをあえて暴くことに興奮し、血道をあげるからな……陰謀だとか、裏事情だとかね……ワカるだろ。ということで、今回は『三人分』の『見学』を申し込んである」

 

 タキオンはやっぱりこうなるのか……と言う風に紅茶をすする。何だかんだこの露伴とは腐れ縁になってしまった。

 

「もうすでに私も頭数に入っているのか……」

 

「僕だって不本意だが、君、毎回監視するとか言って無理やりついてくるだろ。全く人を変質者のように扱う……こちとら一応は多少なりとも社会的に有名な人間なんだぜ……そろそろ信用してくれてもいいんじゃあないのォ」

 

「どうだか……改めて言っておくが、毎度カフェを危ない目に巻き込むのはやめろ。それと便利な幽霊探知機みたいにつかうのもだ」

 

 そう言って、タキオンはカフェを護るように露伴との間に入る。カフェは私は別にいいんですけど……と言いかけたが、タキオンの自分に対する心遣いに、改めて感謝するとともにほほえましい気持ちになった。

 

 こうして、三人は藤見野村へと向かう。藤見野村はI県K市の郊外……というにはだいぶ奥まった両白山地笈ヶ岳(おいずるがたけ)に存在する集落で、現在の村民はおおよそ200人。そのうち既に3/4がここ10年で都市部から転居してきた小金持ち連中であるらしい。

 

「……だいぶ開発が進んでいるんですね。村と言うよりは最近流行りのグランピング施設みたい……」

 

「ふぅン……テニスコート付きのコテージにあれは……小さいがパターゴルフ場みたいなのまであるぞ。カフェの言う通り村と言うか整備された観光地みたいになってるんだな……」

 

 見学者を運ぶための特別運航バスに乗り『藤見野村』へと訪れたカフェたちの第一印象は概ねそういったものだった。事前の想像ではたとえば映画でありがちな茅葺屋根の古風な家屋が並び、夜な夜な秘密の儀式だとかが行われる霧に包まれた陰鬱な村……のようなステレオタイプを勝手に想像していたのだが、180度印象が違う。

 

「なるほど……藤見野村はスデにだいぶカネが転がり込んでるな」

 

 露伴はバスから降りると、さっそく周辺の景色をいくつかスケッチする。と、すぐさま黒服のSPめいた大柄な男が露伴に対して駆け寄った。

 

「申し訳ありません、当村は経済界や元政界経験者などのセレブリティの方も多く転居なさっております。そのプライバシー保護のため、写真やビデオ等の記録はお断りしておりますので、スケッチですとかもお控えいただければ……」

 

「なんだね君は……『スケッチ』も駄目なのか? ずいぶんと神経質にプライバシーを気にするんだな」

 

 男はいかにも体育会系という感じの……いや、どちらかといえば格闘家や自衛官めいた強面で、スーツの上からでも鍛えこまれていることがわかるマッシヴな逆三角形の体つき。露伴も別に華奢なタイプではないが、もし殴り合いになれば一撃でKOされてしまいそうな屈強な男だ。露伴はわかったよ、と不本意であるという態度を隠さずとも一応はその指示に従った。もしここで下手にトラブルを起こし、つまみ出されては取材も何もないからだ。

 

「ご理解いただけたようでありがとうございます。そして申し遅れました。私、西角と申します。今回、皆様の『見学』のお手伝いをさせていただきます」

 

 ……見学の手伝い。監視役の間違いだろ、と露伴は内心毒づく。実際、事前に申し込みをした際に『見学』の際にはかならず村が雇った係員が同行するとあり、村の中の見て回れる範囲も限定されるとあった。そもそもこの見学を申し込むのさえかなり手間がかかったのだ。最初に審査とやらがあり年齢、出身地、学歴、年収、社会的地位などを1週間ほどかけてチェックされる。いつぞやの『富豪村』よりはチェックは甘いようだが、それでも『3人』全員審査を通ったのはかなり奇跡的だ。

 

 それから……3人はかなり差し障りのない『見学』コースを歩かされた。見学用のモデルハウスに、村役場と言う名のカネがかけられた公民館に、あるいはバスからも見えていたテニスコートだとか。診療所などはK市大学病院並の設備が整えられており、ドクターヘリなども常駐しているのだとか。

 

 こうして、おおよそ3時間をかけて『見学』を終えた露伴たちは、バス停まで西角に付き添われ戻ってくる。

 

「さて、このまま帰ったんじゃあ何の取材にもならないからな……『ヘブンズドアー』ッ!!!」

 

「え……あ!?」

 

 露伴はここで強攻策をとることにした。ヘブンズドアー。人を本のようにしてその記憶を読み取る岸辺露伴に備わった天性の才能。それを村の関係者である西角に発動させ、とりあえず何か知っていないか情報を読み取ろうとしたのだ。カフェとタキオンはいきなりの行為に思わずウマ尻尾をびくりと震わせた。

 

「おいおい露伴君少々乱暴すぎやしないか? たしかに怪しい村ではあるが……」

 

「そうですよ……」

 

「そういうなよ。こうでもしないと、尻尾が掴めそうにないからな……別段、暴力を振るう訳でもない、ちょいと記憶を読ませてもらってその後にきれいさっぱり後腐れなしで別れるだけだ」

 

 そう言って露伴は西角の記憶を読む。西角裕也、34歳。身長190センチ。体重102キロ。趣味はサッカー観戦。好きな選手は……

 

「ん?」

 

西角の趣味がサッカーの観戦なのはどうでもいい。まず、彼はここ数年で東京から転居してきた資産家たちの案内役兼護衛として雇われたSPである。だが、驚くべきことに……

 

「……カフェさん、タキオン君、どうやら僕達はこの村の秘密の一端を掴んだようだぞ」

 

「なにか気になる記述があったんですか? 露伴先生」

 

「……この西角、3日前に『死体』を処分している。行政や病院などにも届け出をせずに『秘密裏』にな……下っ端のこいつじゃあ理由までは知らないようだが、この村の中で『死者』が出ている。『不死身』が聞いてあきれるな」

 

「死体を処理、ねえ……一気にきな臭くなってきたな……」

 

 タキオンは腕を組み、はぁ、とため息をついて頭に手を当てる。

 

「……秘密裏に死体の処理、ですか。思ったのですが、なぜそんなにまどろっこしい事を……? つまり、不死身の村として売り出した手前、それが嘘だとばれては困るから……という理屈でしょうが、村おこしにしても法に触れるようなやり方でやる意味がよく分からないです。そしてそんな事業が成功した理由も」

 

 一方カフェはいまいちピンと来ていないようで、きょとんとした表情を浮かべて思考する。

 

「ふむ……確かにそうだ。だが、これはあくまで僕の想像なんだがね……もしかしたらこの村は『食人鬼』を飼っているんじゃないかとすら思えるよ。その証拠に……」

 

 露伴は西角の記憶をさらりと読み進め、あるページで手を止めた。

 

「こいつは、西角が死体を処分した時の記憶だが。これまたおかしい。処分場所はこの村にある古い洞窟の奥にある祠。で、処分といってもそこに『死体』を安置するだけだ。月に一回、満月の日にな。そうすれば『なにか』が肉だけを奇麗に食ってくれる……こいつの記憶にはそうある」

 

「ふぅン……『食人鬼』とはまぁ、おどろおどろしい言い方だが、普通に考えれば肉食獣でも手なづけているんだろうかね……」

 

「西角から得られる情報と言うのはこんなものだな。そろそろ怪しまれるかもしれないし……

 こいつは適当に頭をぶつけたとでも言って、病院に運んでおこう。ついでに、そこで調べたいこともあるからな……」

 

 露伴はそう言うと西角に掛けていた能力を解除し、その大きな体をタキオンに運ばせて(タキオンはめちゃくちゃ文句を言ったが、結局じゃんけんで負けたのでしぶしぶ引き受けた)病院へと向かった。

 

「……病院で調べたいことってなんだったんですか? 露伴先生」

 

 二人が病院に西角を預ける処理をしている間、露伴はと言えば何をするでもなくロビーで何やらぼんやりスマホを操作していた。だが、カフェには露伴のスタンド――『ヘブンズドアー』が事務室に入って行くのが見えていたため、露伴はヘブンズドアーを遠隔操作し、恐らく書類などを盗み見たのだろうとはアタリがつく。

 

「ああ、僕の『スタンド』でね……密かに『カルテ』を盗み見たんだが。面白いぞ。」

 

 そういって、露伴はスマートフォンで一人の人物のプロフィールを表示する。前村宗像……I県の元県議会議員でご多分に漏れず、ここ数年でこの藤見野村に転居した人物。

 

「この前村宗像と言う人物は……胃がんを発症したことで政界を退き、名目上は療養のためこの藤見野村に転居した……これは秘密の情報でも何でもなく、普通にこの県のニュースにもなった『事実』だ。だが、この前村宗像のカルテには胃がんなんてものはない。村の不思議な力で治癒したのか? いいや、違うな……」

 

 くっくっくっ、と露伴は面白そうに笑う。

 

「……前村宗像はさらに『ペースメーカー』を埋め込んでいたはずなんだが、それがレントゲン写真ではなくなっているんだよ。これも心臓が健康になったから摘出したか? やっぱり違うな……そんな手術記録はこのカルテにはない。つまり……たぶんだが、こりゃ赤の他人。別人だよ。前村宗像じゃあない」

 

「ふぅン……大体解った。なるほど……『不死身の村』の正体見たりって感じだな」

 

「???」

 

 露伴と、その意を得たという風なタキオンに対しカフェは頭上に?を浮かべながらは首を傾げ、不思議そうな顔で二人を見つめた。

 

「私にもわかるように説明してください」

 

「あぁ、まあ……それは後でね……今は取材を優先したい。カフェさん、タキオン君。西角の記憶にあった『洞窟の祠』を後は取材しておきたい。そこさえ見ればだいたい終わりかな……」

 

 そう言うと露伴は笑みを浮かべながら上機嫌で、病院を後にする。病院の係員には『もう次のバスで帰る』と伝えておいたので、素早く、人に見られないように『洞窟の祠』を調べれば怪しまれることはおそらくないだろう。土台、この村はさほど大きくないので移動に時間がかからないのだ。

 

 例の『洞窟の祠』は山中を通るランニングコースから少し山道を分け入った場所にあった。

 

「洞窟って言っても……これは人工のものみたいだ。岩を少し掘り抜いた感じか……中途半端な採石か何かの後にも見えるが」

 

 タキオンの言。おおよそ3mほど岩を掘ったところに小さな祠がちょこんと置かれている。カフェは祠が気になるようだが、少しだけそれを見つめるとううん、と顎に手を当てて考え込み。

 

「特段、何か悪い物とか良い物とかそういう『力』は感じません」

 

「つまりだ、少し悪い言い方になるが『オカルト』は関係なさそうだな……」

 

「と、いうことは、だ。ここは私の出番だね。まぁ気になるのはここの地質……かな……」

 

 オカルトは関係ないという露伴の言葉を受け、タキオンがふふんと鼻を鳴らし得意げに歩み出る。それから手持ちの実験キットでいくらか岩壁や水を採取し、何らかの反応を起こさせる。

 

「やっぱりね。ここの地質には『辰砂』が含まれている。そして『黒鉛』も」

 

「辰砂?」

 

 辰砂。聞きなれない単語にカフェは再び首を傾げた。

 

「……賢者の石だよ。と言うのは半分本当、半分ウソだ。日本では丹(に)と呼ばれて朱い顔料として使われたし、古代中国では漢方、そしてヨーロッパの錬金術ではさっき言ったように不老不死をもたらす賢者の石として扱われた……が、これの成分は『硫化水銀』さ」

 

「水銀……が含まれている、と言う事です?」

 

 あまり化学知識には詳しくないカフェはふーむ、と言う風にタキオンの説明を聞く。

 

「……で、微かにだがここには『水酸化ナトリウム』の反応もある。驚いたな。ここで月一回程度、おそらく『水銀法』にも似た方法で自然に『水酸化ナトリウム』が発生しているんだ。電気はどこから来てるんだ? 埋設した電線でも近くに通っているのかな……」

 

「う、うーん、私にはよくわからないですが『水酸化ナトリウム』が発生するとどうなるんです?」

 

「溶けるんだよ。肉が。南米の麻薬カルテルなんかが死体を処理する薬品っていやあ水酸化ナトリウムだからなあ。骨だけがきれいに残るという西角の記憶にも、これは合致する」

 

 ここはタキオンが説明しようとしたとたんに露伴が解説し、出鼻をくじく。タキオンは少しだけ不機嫌そうに露伴を睨んだ。

 

「さて……だいたいこんなもんかな。死体が骨だけ残して消える仕掛けもわかった。後は粛々と村から出るだけだよ。行こうかカフェさん。タキオン君」

 

露伴はもはやスケッチもせず、足早に祠のある洞窟を後にする。結局露伴たちは誰にも見られることなく元の順路に戻り……バスへと戻って予定通りI県K市まで戻ってきた。

 

「今回は危ない事に巻き込まれなかったろ?」

 

「今回はね……」

 

 お目付け役のタキオンはカフェが危ない目に遭わずに一安心という風に胸をなでおろす。

 

「で、説明してくださいよ露伴先生。それにタキオンさん。例の『不死身の村の正体』について……」

 

「ああそれは……」

 

「それはね、カフェ。言ってしまえば金持ちの『税金対策』だな……そういう事だろう? 露伴君」

 

「ぜ、『税金対策』……?」

 

 今度はお返しとばかりに露伴の言の先をとるタキオン。そして、さすがのカフェも予想だにしない言葉にぽかんとした。『税金対策』と『不死身』がどう結び付くというのか?

 

「『藤見野村』は金持ちたちが『相続税』を回避するためのいわば抜け道なんだよ。本人が死んでも、別人を替え玉として使って名目上無限に生きてるように見せかけるわけだ……だから、『相続税』を払わなくていいうえに『年金』やらをいくらでも受け取れる。全く、こすずるい手だよ」

 

「あきれた……」

 

「まあ、一概にそうも言えないよカフェ。相続税ってのは結構デカいらしくてね。場合によっては現金資産だけでなく不動産や証券まで取られる場合があるらしい。地方の小金持ち連中にとっては悩みの種になってるんだろう。で、そこにささやかとはいえ月々のボーナスまでもらえるんだから魅力的だったんだろうね。誰が思いついたのかは知らないが、一度『システム』ができればそれが滞らない限りはスムーズに流れていく」

 

「ある意味では地方の暗部を覗いちまったな……思った以上に現世のしがらみと人間の欲望にまみれてはいたが……」

 

 露伴は、こりゃ漫画にするにはちょっとドロドロしすぎてるな……とため息をつく。我々はジャーナリストでもないし、これを告発する義務もない。結局は好奇心で首を突っ込んだ一般人に過ぎないのだから……

 

「月並みな話だが、時に恐ろしいのは人間の欲望ってことか……」

 

タキオンはそう言うと、自分たちと入れ替わりに『藤見野村』行きのバスへと乗るとある家族を見ながら、そうつぶやく。

 

ちなみに、後で露伴の追加調査で分かったことだが……『藤見野村』には実際に『食人鬼の伝承』があり……おそらくは例の洞窟のことがねじ曲がってできた伝承であろうが、『死体が勝手に消える』と言う点も都合がよかったのだろう。人は誰も、自分の手を汚そうとは思わないものだから。

 

徹頭徹尾、この村は『都合のいい物』だけを見ているんだな……露伴はそう思いながら次の取材はどうするかと考えるのだった。

 

←To Be Continued?

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