「んぁ〜」
デスクワークによりゴリゴリに固まった身体を解すように腕を伸ばす。女の子の体からは鳴ってはいけないほどにバキバキと音が響く。自身には反響込みで程々の音に聞こえてるだろうが他所から見ればちょっと引いてしまう場面ではなかろうか?まぁ、ここは同じような状態のスタッフが缶詰のように敷き詰められたデスク郡。決して朝早くに出勤したのに会社で泊まり込みで仕事をしていた同僚の存在等見てない。夜勤お疲れ様です。
「あ、箱推し君。おはろ〜」
「……」
返事を放棄した私は悪くない。なんで友達ちゃんにホロメンが引っ付いてるんですかねぇ…
「ほらほら皆ー、離れてー。これからミーティングでしょー」
私は彼女の全身に引っ付いたホロメンを剥がしていく。床に拡げられていた寝袋の上へと投げ飛ばす。ぽすん、ぽすんと着地する音が耳に残る。これ楽しい。
「ぽるんッ!?」
「ふぶっ!?」
「こよぉッ!?」
鳴き声だけで分かるホロメンは放置してゴミ袋を取りに行く。現在事務所には無数のエナドリと寝袋が点在しているのでそれを回収する為だ。気分転換とも言う。
「………ふへっ」
垂れ流しちゃんの近くに行けば、声と共に椅子から落ち寝袋へと収まった。しゃがんで頬を突くが反応がない。寝てますねこれは。
スタッフも大変ですが、タレントの方はどうなっていることやら…
「「……あ、寝てた」」
液晶にホロメンの配信を複数枠開いたままデスクに突っ伏していたマネちゃんズに少し仮眠を取るべきだと勧める。1時間後にはミーティングだけど、それまでは会議室で寝てて良いからね。ちゃんと起こしに来るよ。
「おやすみ、いい夢を」
静かに会議室を後にする。さて、そろそろ私も作業に戻らないと…
「あ、そういえば」
『友人Aのがんばれ社会人グッズ』のステータスチェンジアクリルスタンドを買って届いたので持ってきていたのだと思い出す。折角だからデスクに配置しようとしてたんだよね。
「ほいほい、簡単簡単」
サクサクとアクリルスタンドを組み立て、『仕事中』のものを選択する。
「さて、と」
エキスポが明日へと迫る中パソコンと向かい合いつつ、時計を確認する。過ぎる時間は一瞬なのに進むスピードが比例していない…取りあえずマネちゃんズを起こしに会議室に向かう。
「そろそろ時間だ、よ…」
「「あ」」
ラプラスとシオンが二人してマネちゃん達に何かをするところだった様子。早急に二人を起こして立ち去る。さて、明日は休みだったかな?
明日は家でミニホロ達とゴロゴロしていよう。これで誰も私の平穏を邪魔する事は出来ない…
え、エキスポ会場入りの為に早朝事務所に来い?
「なんでさ…」
サヨナラ、私の休日。
こらそこ、サムズアップしてるの見えてるからな!!
箱推し君
このししろんのドッグタグをお前に預ける。必ず返しに来い。
友達ちゃん
箱推し君、ぽたんが…!
垂れ流しちゃん
ひざまくにゃ…
ぽたん
エキスポ楽しみー