箱推し君逃げて、超逃げて   作:Plusdriver

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『…』


箱推し君のグルメ その10

1人電車を降りて改札を出る。今日は晴天。とても気温が高くなる未来が見えるが、私は揚げ物が食べたいのだ。そう、天ぷらが!

 

「いらっしゃいませ、カウンターへどうぞ」

 

駅チカというか高架下に店を構えており、時折私の天ぷら欲求に応えてくれる心強い場所である。冷房が心地良い。

 

慣れた手付きで椅子を引き、荷物をしまい込んでから着席する。さてさて、ランチタイムに来たのだから定食であることは確定として、どうしたものか。丁度抱えていたプロジェクトが一段落したのもあるし、楽しむこととしよう。

 

「『季節の天ぷら定食』を1つ」

 

厨房でパチパチと油の音が響いており、天ぷらが来るまで私の心を躍らせる。定食を注文したためご飯と味噌汁か先に運ばれてきた。ここのお店はご飯おかわり自由。計画性がなくても胃が許す限り天ぷらと白米を堪能できるのだ。食べ過ぎ注意。

 

「こちら半熟卵の天ぷらになります」

 

来た。序盤で出てきては勿体ないと思ってしまう程の一品、半熟卵の天ぷら。中は半熟のまま揚げられたそれは提供時既に丼タレと合わせて出てくるのだ。これを白米に乗せ、タレを回しかけてから割れば私が知ることのなかった卵と白米の相性を知ることとなる。私がこの店に来てしまう原因と言っても過言ではない。ホント、まだ他の天ぷらが揚がってないのに茶碗が空くのだ。なんでだろうね(2敗)。

 

忘れてはいけないのは、ここの定食にはまだ付属品があるのだ。自家製鶏そぼろと高菜明太子、どちらも白米との相性バツグンである。白米泥棒多過ぎるのだ、まだメインの天ぷら来てないのに付属品だけで楽しめ過ぎる。

 

「ご飯おかわりお願いします、普通で」

 

店員さんに茶碗を手渡し、白米の量を伝える。さて、既に卵の天ぷらだけで楽しみ過ぎたので一旦手を止める為に味噌汁を啜る。うん、シジミの効いた良きものだ。身体を冷やし過ぎな夏場でも手が止まらない。あっという間に完飲ね。

 

白米が運ばれてきたら、揚げたての天ぷらが提供され始めた。まずは季節の野菜天達。天つゆも来たのでいよいよ本番だ。

 

今回はオクラ、万願寺とうがらしの2品が提供された。ふむ、天つゆか塩か。どう食べたものか。まずはそのままオクラから口へ運ぶ。揚げられたオクラというものを食べたことがなかったから不思議なものだ。粘り気があるわけではないが、アッサリとした印象を得る。天つゆとの相性がいいと判断し、付け再度食べる。ふむ、これが良いな。白米は勝手にススム。2本あるとうがらしはそれぞれ塩と天つゆでいただく。辛さを感じることはなく、肉厚でいて柔らかい。塩で香りを引き立ててもよし。つゆで後味を〆るのもよし。旨い。

 

海老天、穴子天、鯵天が来た。フフフ、穴子をたっぷりとつゆにくぐらせ、食べる。フワフワの身を食べるのも久しい為に、心が躍る。あっという間に食べきってしまった。海老天は一口ずつ塩とつゆを替えながら5回程で食べきる。塩は海老の身を引き締めるように味わえ、つゆなら風味豊かに食べすすめられる。サヨナラ白米、再度注文なのな。

 

今回は少なめにしつつも、鯵天と向き合う。大葉と共に揚げられたそれはシンプルな身に薬味という、私好みの組み合わせである。塩でサッと噛み締めれば旨味と風味で白米が…

 

冷静にならなくては…このままでは食べ過ぎになってしまう…

 

そしてやってきた、本マグロレア天。淡白なツナの味わいに塩やつゆはもはや不要な気がする。白米は無くなる。まだ後一品残っているのにもう白米を追加は出来ない…

 

最後にコーン天。そういえばコーンを天ぷらというカタチで食べたことがなかった事を思い出しつつ、一口。特有の甘味が熱により引き立てられ、塩かそのままでいただくのが良いと判断。美味い、やはり知らない天ぷらをいただけるのもこの店の楽しみの1つである。

 

一息付いてから会計を済ませ、退店する。アスパラ天が気になっていたが、食べ過ぎだし、会社へと戻る時間もあるし、今回は諦めて電車に乗る。またの機会の楽しみにとっておくのもまた良し。みんなに内緒の、私だけの楽しみだ。




箱推し君

天ぷらが食べたい時、時間があればふらりと足を伸ばす。さて、明日は何を食べようか。
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