食事。それは人生におけるスパイスの一つである。
その時間だけは、人は我儘になり、自分のためだけに動くことができる。私、箱推し君もそうだ。だからこそ、ミーティングで疲れた心と身体を癒す為にも、事務所から飛び出し、店を探し始めたのだ。
「何処で何を食べようか?」
「決まんないよねぇ〜」
本日は同行者に友達ちゃんが来ている。ホロメン?休憩時間が重ならないように上手く調整しました!
事務所から徒歩数分。ヒールを履いてないからこその距離を移動すれば、別の街に入る。ここは、カレー激戦区!
「カレーか、いいね」
「でも、麺の気分なんだよね」
二人して店の間を抜けていく。途中見つけたカツ丼(休業)とか、おにぎり屋(今度、おかゆを連れてってみようか)を通りすぎれば、ある看板が目に入った。
「『毎朝手作りの讃岐うどんです』…」
「うどんかぁ…気になるね」
券売機を確認しつつ、デカデカと写真付きの見やすいメニューへと目が泳ぐ。楽しくなってきたぞ。
「私、この『RED』にしようかな」
「良いねぇ、ならばオススメと書かれた肉しょうゆにしてみよう」
メニューを決めた時点で店は決まった。券売機でそれぞれの品を選択、購入する。ん?天ぷら三種盛り?良いネェ
「いらっしゃいませ〜!何名様ですか?」
「「2名です」」
店員さんにピースサインをしてから、席に着く。そこには素材にこだわっていることの説明やオススメの食べ方が載っていた。初めて来た店では、こういったモノを頼ると失敗しないから素晴らしい。
「お客の回転が上手いね、このお店」
「え?」
友達ちゃんが気が付いたこの店の真実。食べている様子を確認しているのか、店の回転がとても綺麗だ。食べ終えた者が外へ、その横に座っていた人は今食べ始めたばかり…実にきれいな回転だ。
「こっちがしょうゆ、こっちがREDになります」
「「ありがとうございます〜」」
机の上に運ばれてきたうどんには、生卵が落とされており、肉と絡めても美味であると食べてないのに錯覚するくらいには私の期待を膨らませてくれる。しかし、まだだ。私にはあと一品残っているっ!
「お待たせしました!天ぷら三種盛りです!」
来た!
「そんなの注文してたの?だから券売機で悩んでたんだ〜」
「その通りさ。気にならないと言ったら嘘になっちゃうからね」
皿に盛られたちくわ天、鶏天2つ、そして卵天。全てがうどんを引き立たせつつも、それだけでメインになれる程のポテンシャルを秘めている…もはや、我慢の限界だ!
「「いただきます!」」
静かに割り箸を割りつつも、ササッと卵をとき、うどんと絡めていく。ああ、その色が私の食欲を更に強くしてくれる。
跳ねないように気を付けながらも、勢い良くうどんを口へと運べば、コシを感じつつもこだわりを感じられる。これは美味い。
まだだ!天かすに七味、胡椒(うどんとあうのだ!)を使い、香りを強くしつつも食感に楽しみを追加していく。サクサクしてたり、ジュワッと卵と出汁が滲み出てくるのは本当に楽しい。
「お待ちかねの天ぷらの時間だよ!」
「良いなぁ〜」
羨ましそうにしつつも自分のうどんに夢中な友ちゃんに少し罪悪感を感じつつもちくわ天をガブリ。無難だが、安定した味わいを楽しみつつも、卵と絡める。これもまた一驚也!
鶏天は形が不思議だが、その味は本物。時々無性に食べたくなる一品だ。勿論1つはそのまま、2個目は七味と胡椒でアレンジを加える。染み出てくる肉汁に心躍らせながらも本命、卵天へと箸は伸びる。メニューでは輪切りにされてうどんに盛られていたそれは、その形を保っている。そして、写真の色を見る限り、間違っていなければ…ッ!
「え?煮卵天なの!?」
友ちゃんも驚く一品でありましたとさ!居てくれるだけで安心するこの品は、少し以上に手の混んだモノ。生卵と出汁と合わせればそれはまさに卵ダブルハーモニー。カロリーが気にならないのは、きっと私が今優勝してるからでありましょう!勝ちィ!
さてさて、うどんを楽しみ終えつつ天ぷらも頂いたら、残された最後のオススメメニューに手を出さずにはいられない!
「スープ、ください!」
「ハイ、どうぞ〜」
うどんの茹でに使われた2番出汁。国産煮干しから取られたそれは、香りで既に私の心を掴んで離さない。
まずはスープのみで頂く。香り豊かで味わい深いそれに七味や胡椒を追加すればこれだけで『スープ』としてメニューに追加されていてもおかしくない程だ。
「天かす入れると楽しくなるよ!」
ほほう、天かすとな!卵と出汁に天かすを入れ、そこにはスープを混ぜれば香り豊かでありながら、味わい深い真の『スープ』と化す!!
飲んじゃう。あれだけ食べたのに飲んじゃう。無くなるまで飲んじゃった…後味で香辛料の辛味が舌に拡がる。
「いやいや〜、これはまた来なくちゃね」
「別のメニューも気になるし、他のアレンジも試したいしね」
二人して店員さんにご馳走様と伝え店の外に出る。既に昼時は過ぎ、歩く人々も減りつつある。
「午後も頑張ろっか!」
「だね〜」
二人して事務所に帰ってから、何処へ行っていたのか問い詰められたのはまた別のお話。
箱推し君
孤独のグルメ、実写版を全話見たことがある。
劇中登場のお店も行ってみたい。
友達ちゃん
美味しんぼ等を読んでしまい、食にハマる。
垂れ流しちゃん
今度は連れてってほしい人⬅
今回登場した推しを教えてね!
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箱推し君
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友達ちゃん
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垂れ流しちゃん