突然だが、他人になった経験はあるだろうか?
既に人格交換とか、この事務所で起こったことのない事柄の方が探すことが難しくなっていると思う今日この頃。私、箱推し君は緊急事態に陥っていた。
「...」
まぁ、この事務所でその事実を知るのは私だけだし、このまま事を大きくしなければ何事もなく日常に戻れるはずだ。だから頼む、皆...
「少しくらい構ってくれてもよくな~い?」
「今休憩時間だよね?」
私を一人にしてください!!!
私がこのようにみんなから距離を取りたいのにはちゃんとした理由がある。それは本日、出社した時まで遡る。
「おはようございます」
「あ、おはよう箱推し君~」
回れ右して乗ってきたエレベーター内に戻ろうとするが、目の前で扉が閉まりその箱は下の階へと新たな利用客を捕まえに行ってしまった。
「ほらほらぁ?逃げようとしてももう遅いよぉ~?」
助手君として、名誉あるモルモット君になるしかないのか!?助けてタキオン!
「はいこれ、いつものケモ化薬だよ!」
そろそろ毛玉とか、色々変化しそうな薬を作ることに慣れてはきたが、流石に大体の被験体に私を指定するのを辞めて欲しいかなぁって!
「それでも飲んでくれる助手君大好きだよぉ?」
...諦めて飲むことにする。サラッと手渡されたコップには適量の水が。やっぱりどうあがいても逃げられないが正解なのかな...
「あれ?変化なし?」
「...みたいですね」
本来ならすぐに効果が現れてケモミミと尻尾が生えてくるのだがしばらく待っても変化が起こることはなかった。
「う~ん、今回のはちょっと成分を変更して作ってみたんだけどやっぱりだめだったかぁ...」
いつもよりも少し飲みにくかったのはそれが原因なんだろう。いや、薬を飲み慣れたくはないのだが。
「まぁ、何か変化があれば教えますので」
「うん、ありがとう!私も収録に行ってくるね!」
元気よく手を振りながらエレベーターへと乗り込んでいく彼女を見届けた後、自身の席に着き次第変化は現れた。全身が熱くなり、急激な眠気に襲われる。そして暫くして目を覚ませばこの有様である。
「....」
チラチラと、ホロメンへと目が泳いでしまう。よくないことだとわかっていても視線を逸らしてもまた別の場所を見てしまい、すぐに逸らす。それも繰り返しである。うわぁ、フブキの背中ってあんなに開けてるんだ...やバッ
というか、何でこの事務所に居る女の子たちって誰もがこんなに可愛くて綺麗なんだよ!?
今ならこんな状況に置かれているハーレム系主人公の気持ちがわかる気がする...
こうして私、箱推し君の長い一日が始まったのでした。
箱推し君
女の子から男の子になっちゃった子。
ケモ化薬
服用後即効果の現れる薬。現在改良中。
垂れ流しちゃん
箱推し君の身の変化に気が付いているが、バレないように机の下に潜んでいる。
今回登場した推しを教えてね!
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箱推し君
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博衣こより
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垂れ流しちゃん